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更新日:2023/08/25

大和ハウス ・積水ハウス・ 旭化成ヘーベルハウス・ セキスイハイム・ パナソニックホームズなど

築30年以上のハウスメーカー鉄骨造住宅の断熱改修(温熱改修)【徹底解説】

ハウスメーカー鉄骨造住宅の断熱改修(温熱改修)【徹底解説】

軽量鉄骨住宅の断熱の悩みとその解決法

軽量鉄骨住宅の断熱問題とその解決法

 

 

 

築30年以上のハウスメーカーの鉄骨住宅は、多くの住宅所有者からの悩みの種となっています。当時の建築基準や技術水準では、現代のような高い断熱性能を持つ住宅はほとんど存在しなかったため、夏は暑すぎて二階に上がれない、冬は寒すぎて床が冷たく、素足で歩くのが困難など、四季を通じての居住の不快感が絶えません。

増改築.comでは、これらの問題を抱える住宅所有者からの相談が日々寄せられています。特に、夏の暑さと冬の寒さは、家族の健康や生活の質にも影響を及ぼすため、改善を求める声は非常に多いのです。

ここでいう鉄骨住宅のハウスメーカーは主要どころでもある、大和ハウス ・積水ハウス・ 旭化成ヘーベルハウス・ セキスイハイム・ パナソニックホームズ などです。

残念ながら、これら暑さや寒さの悩みを解決するための適切な断熱改修、いわゆる温熱リフォームを提供できる施工会社は限られています。

多くのハウスメーカーは、改修にあたっては、この断熱水準を現行の最高基準並みに引き上げることが必要であることはわかってはいても、十分な改修対応ができないのが実情としてあります。

ハウスメーカーの改修メニューがそもそも限定的で、メーカー各社には改修メニューがあるものの、断熱改修はインナーサッシ交換が主な選択肢で、それだけでは大幅な性能向上は望めない点や、外壁や床の断熱改修は対応できないため、外壁や床の断熱強化は既存住宅の改修業者に依頼する必要があるが、如何せん施工実績が少ない。

気密改善の重要性がほぼ理解されていないのが実情で、気密性の確保も省エネ効果を高めるため重要だが、気密を意識した改修はまだ一般的ではない、などなど。

つまり、新築時の基準や仕様に固執し、既存の住宅の断熱改修には消極的であるか、または技術的な制約から対応が難しいとして、改修の依頼を断ってしまうケースが少なくありません。

建て替えを勧めるハウスメーカーがほとんどといった残念な状況です。

ハウスメーカーは大量生産し、物量の販売で効率よく利益を取る構造になっていますので、どうしてもサッシを売る、リフォームと言えば工事付きで住宅設備機器を売るなど、企業の構造として下請けに丸投げできる形にならざるをえないのでしょう。

 

まとめると、築年数の経過したハウスメーカー鉄骨住宅の問題点としては、以下のような点が挙げられます。

当時の基準に基づいた建築:築30年前の基準は現代とは大きく異なり、断熱や耐震性能が不足していることが多い。

ハウスメーカーの提案の偏り:新築の販売を主軸としているため、リノベーションよりも建て替えを推奨する傾向がある。

真の断熱リノベーションのノウハウの不足:商品の販売を主目的とした提案が多く、真の断熱リノベーションのノウハウを持つ専門家は少ない。

これらの問題点を踏まえ、ハウスメーカー鉄骨住宅の断熱リノベーションを検討する際には、以下の点を注意深く検討することが重要である。

専門家の意見を取り入れる:断熱リノベーションのノウハウを持つ専門家の意見や提案を取り入れることで、適切なリノベーションを行うことができる。

ハウスメーカーの提案を鵜呑みにしない:ハウスメーカーの提案は一方的であることが多いため、複数の意見や提案を比較検討することが重要である。

予算や計画をしっかりと立てる:断熱リノベーションは、建物のハコとしての性能を大幅に上げる工事です。窓を内窓にしても効果は限定的と言わざるを得ません。そのため、コストがかかることが多いため、予算や計画をしっかりと立てることで、スムーズなリノベーションを進めることができる。

 

このため、軽量鉄骨住宅の改修に詳しい施工業者を見つけることが容易ではないのが現状でしょう。

このような背景から、改修のハードルが高く感じ、「我が家の断熱問題は解決できない」「我慢するしかない」とあきらめてしまうケースも少なくないのです。

 

しかし、実際には、適切な技術と知識を持つ施工会社に依頼すれば、既存の軽量鉄骨住宅でも高い断熱性能を持つ快適な住まいに生まれ変わることが可能です。

増改築.com®では、これらの問題を深く理解し、住宅所有者の悩みを解決するための最適な断熱改修を提案しています。

鉄骨住宅のハウスメーカーは主要どころでもある、大和ハウス ・積水ハウス・ 旭化成ヘーベルハウス・ セキスイハイム・ パナソニックホームズ など鉄骨住宅(軽量・重量)の特性を活かしながら、最新の断熱材や技術を駆使して、夏の暑さや冬の寒さから家族を守るためのリフォームを実現しています。

また、断熱改修だけでなく、気密性の向上や換気設備の導入など、住宅全体の性能向上を目指す取り組みも進めています。

これにより、快適な室内環境を実現するとともに、エネルギー消費の削減やCO2排出量の低減にも貢献しています。

このページではハウスメーカーの鉄骨住宅での断熱改修、温熱改修をテーマに解説をしていきます。

 

木造と鉄骨の断熱改修の違い

木造と鉄骨の断熱改修の違い

住宅の断熱改修は、快適な住環境の実現やエネルギー消費の削減を目的として行われます。

しかし、住宅の構造によって、断熱改修の方法やポイントは異なります。

特に、木造と鉄骨造では、その違いが顕著に現れるため、それぞれの特性を理解した上での適切な改修が求められます。

1. 木造と軽量鉄骨造の基本的な違い

まず、木造と軽量鉄骨造の基本的な違いを理解することが重要です。木造は、木材を主要な構造材として使用する建築方法で、日本の伝統的な住宅構造として長い歴史があります。一方、軽量鉄骨造は、鉄骨を主要な構造材として使用する建築方法で、近年の都市部を中心に普及しています。

2. 鉄骨の熱伝導率の問題

鉄骨の最大の特徴として、熱伝導率が非常に高いことが挙げられます。これは、鉄骨が熱を効率的に伝える性質を持っているためです。この特性は、断熱性能の観点からは大きなデメリットとなります。冬季には、外部からの冷気を効率的に室内に伝え、夏季には、外部の暑さを室内に伝えることとなり、住環境の悪化を招きます。

3. 鉄骨の被覆の重要性

この鉄骨の熱伝導率の高さを解消するためには、鉄骨の断熱被覆が不可欠です。具体的には、鉄骨の表面に断熱材を取り付けることで、鉄骨の熱伝導を抑制し、断熱性能を向上させることができます。この際、使用される断熱材としては、フェノバボードなどの専用の断熱材が一般的です。フェノバボードは、鉄骨の熱伝導を効果的に抑えることができるため、軽量鉄骨造の断熱改修には欠かせない材料となっています。

4. 木造の断熱改修の特徴

一方、木造の断熱改修では、木材自体がある程度の断熱性能を持っているため、鉄骨のような被覆の必要性は低いです。しかし、木造の場合は、壁内の断熱材の充填や、窓周りの断熱改修など、他の部分での断熱性能の向上が求められます。

5. 断熱改修の総合的な考慮点

断熱改修を行う際には、住宅の構造や特性だけでなく、住まい手のライフスタイルや予算、将来の計画など、多岐にわたる要素を考慮する必要があります。特に、軽量鉄骨造の場合は、鉄骨の被覆の重要性を理解し、適切な断熱材を選定することが重要です。

まとめ

軽量鉄骨造の断熱改修は、鉄骨の熱伝導率の高さを考慮し、適切な断熱材で鉄骨を被覆することが不可欠です。これにより、快適な住環境を実現することができます。一方、木造の断熱改修では、木材の断熱性能を活かしつつ、他の部分の断熱性能を向上させることが求められます。どちらの構造にも、それぞれの特性と課題がありますが、適切な改修を行うことで、快適な住まいを実現することができます。

 

軽量鉄骨住宅の断熱温熱改修の事例紹介

さて、それぞれのパートごとセキスイハイムの軽量鉄骨住宅の断熱温熱改修の事例をもとにみていきましょう。

鉄骨被覆断熱工事(熱橋の遮断)

鉄骨造住宅の断熱改修において、最も重要なポイントは熱橋の遮断です。熱橋とは、建物の断熱層を横切るように熱が流れる部分を指し、これが原因で室内の温度が不均一になることがあります。特に、鉄骨造の住宅では、鉄骨の熱伝導率の高さから熱橋が生じやすいのが特徴です。

鉄骨の被覆とその重要性:鉄骨は金属であり、熱伝導率が非常に高いため、外部の温度変化に敏感に反応します。このため、鉄骨部分が熱橋となり、冷暖房の効果が低下することが考えられます。鉄骨の被覆は、この熱橋を遮断し、断熱性能を向上させるための重要な手段となります。

鉄骨被覆断熱工事(熱橋の遮断)

柱型の鉄骨には「フェノバボード30㎜」を使用して被覆します。フェノバボードは、高い断熱性能を持つため、鉄骨の熱伝導を効果的に遮断することができます。 

鉄骨被覆断熱工事(熱橋の遮断)

鉄骨の床の熱橋遮断 鉄骨造住宅の床は、鋼製であるため、熱橋の原因となりやすいです。この問題を解消するためには、木下地を組み直し、根太間に断熱材を充填することが必要です。これにより、床の熱橋を効果的に遮断することができます。

鉄骨被覆断熱工事(熱橋の遮断)

鋼製床の上に木下地を組み、鋼製床の上で床断熱を充填する必要があります。ここでは75mmのミラネクストラムダ北海道仕様※特注で施工

鉄骨被覆断熱工事(熱橋の遮断)

天井と壁のおさまりはこのようになります。

鉄骨被覆断熱工事(熱橋の遮断)

 H型鋼梁への断熱材充填 外周面のH型鋼梁は、鉄骨の中でも大きな断面積を持つ部分であり、熱橋の原因となりやすい部分です。このため、高性能のグラスウールを充填することで、熱橋を遮断し、断熱性能を向上させることが求められます。

鉄骨被覆断熱工事(熱橋の遮断)

天井と壁の充填後:完全に断熱層に包まれるイメージです。

  上の写真のように、外部に面する鉄部の熱橋遮断 外部に面する鉄部は、外気の影響を直接受けるため、熱橋となるリスクが高いです。この部分にも断熱材を施すことで、熱橋を遮断し、断熱性能を向上させることができます。

木造との違いは木造住宅の断熱改修では、木材自体がある程度の断熱性能を持っているため、鉄骨のような熱橋の問題は少ないです。

しかし、鉄骨造の住宅では、鉄骨の熱伝導率の高さから、熱橋の遮断が最も重要な課題となります。

ここでは鉄骨造住宅の断熱改修の熱橋の遮断について解説しました。

鉄骨の熱伝導率の高さを考慮し、適切な断熱材で鉄骨を被覆することで、快適な住環境を実現することができます。特に、柱型の鉄骨にフェノバボードを使用した被覆や、H型鋼梁への高性能グラスウールの充填(パーフェクトバリアを使用するケースもあります)は、鉄骨造住宅の断熱改修において欠かせない手法となっています。

また、鉄骨の床や外部に面する鉄部にも、熱橋を遮断するための断熱材の施工が必要です。これにより、室内の温度変動を抑え、冷暖房の効果を最大限に引き出すことができるのです。

木造住宅との大きな違いは、鉄骨の熱伝導率の高さに起因する熱橋の問題です。

この熱橋を適切に遮断することで、鉄骨造住宅でも高い断熱性能を実現することができます。しかし、そのためには専門的な知識と技術が求められます。鉄骨造住宅の断熱改修において、熱橋の遮断は最も重要な工程であると言ってよいと思います。そして、住宅所有者には、この熱橋の遮断をしっかりと行った断熱改修を選ぶことで、快適な住環境と省エネ効果を実感できることをここでお伝えしたいと思います。

 

ハウスメーカー鉄骨住宅の床断熱

鉄骨住宅の断熱温熱改修において、床断熱は非常に重要な要素となります。床からの冷気の侵入や熱の逃失は、住まいの快適性やエネルギー消費に大きな影響を及ぼします。ここでは、鉄骨住宅の床断熱に関するポイントを詳しく解説します。

1. 鋼製床の熱橋の遮断

鉄骨住宅の床は、鋼製であるため熱伝導率が高く、熱橋となりやすいのが特徴です。熱橋とは、先にも述べましたが断熱層内で熱が流れやすい部分のことを指し、これが原因で室内の温度が不均一になったり、冷暖房の効果が低下することがあります。鋼製床の熱橋を遮断するためには、断熱材を充填するだけでなく、鉄骨部分を適切に被覆することが必要です。

2. 高断熱の断熱材の充填

床断熱には、ミラネクストラムダ75㎜(特注)のような高断熱の断熱材を使用することが推奨されます。この断熱材は、熱伝導率が低く、薄い厚みでも高い断熱性能を発揮します。特に、鉄骨住宅の床には限られた厚みしか確保できないため、このような高性能な断熱材の使用が必要となります。

3. 気密テープによる気密処理

断熱材を充填した後、捨て貼り時には気密テープを使用して気密処理を行います。これにより、外部からの冷気の侵入や室内の暖気の逃失を防ぐことができます。気密性が高まることで、冷暖房の効果が向上し、エネルギー消費も削減されます。

4. 鉄骨土台まわりへの気流止め

断熱前には、鉄骨土台まわりに気流止めを施すことが重要です。これにより、床下からの冷気の侵入を防ぐことができます。特に、パラマウント硝子社の北海道仕様の高性能グラスウールを使用することで、熱橋の遮断と気流止めの両方の効果を得ることができます。

総括として、鉄骨住宅の床断熱改修は、単に断熱材を充填するだけでなく、熱橋の遮断や気密性の確保など、多くの要素を考慮する必要があります。

ハウスメーカー鉄骨住宅の床断熱

鋼製床の上に木下地を組み、鋼製床の上で床断熱を充填する必要があります。75mmのミラネクストラムダ※特注で施工

ハウスメーカー鉄骨住宅の床断熱

壁断熱をする前に、気流止めを処理し床壁間の気流を止めます。

ハウスメーカー鉄骨住宅の床断熱

捨て貼りの上に気密テープでしっかりと目貼りをします。

ハウスメーカー鉄骨住宅の壁断熱

鉄骨住宅の断熱温熱改修における壁断熱は、住宅の快適性やエネルギー効率を大きく左右する要素の一つです。外皮計算する上でも重要な部分です。特に鉄骨住宅は、鉄の熱伝導率の高さから熱橋が生じやすいという特徴があります。ここでは、壁断熱に焦点を当て、そのポイントを詳しく解説します。

1. 熱橋の遮断と気流止め

鉄骨住宅の壁には、鉄骨が露出している部分が多く、これが熱橋となりやすいポイントです。熱橋は、断熱層内で熱が流れやすい部分を指し、これが原因で室内の温度が不均一になることがあります。そのため、断熱材を充填する前に、鉄骨土台部に断熱材を充填して熱橋を遮断することが重要です。特に、パラマウント硝子の北海道仕様の高性能グラスウールを使用することで、効果的な熱橋の遮断が期待できます。

2. セルロースファイバーの充填

壁断熱の主要な材料として、自然素材や吸音効果を要望されるお施主様ではセルロースファイバーが用いられることが多いです。この断熱材は、再生紙を原料としており、環境に優しいだけでなく、優れた断熱性能を持っています。通常、105厚での充填が一般的ですが、外皮計算を行うとHEAT20の基準をクリアできないケースが多いため、120㎜での充填が推奨されます。この厚みでの充填により、更なる断熱性能の向上が期待できます。

3. 桁までの充填の重要性

鉄骨住宅の壁には、桁という水平方向の鉄骨が配置されています。この桁までしっかりと断熱材を充填することで、壁全体の断熱性能を均一に保つことができます。特に、セルロースファイバーは吹き付け式で充填するため、土台・桁間もしっかりと充填することが可能です。

4. 断熱材の選定のポイント

断熱材の選定においては、熱伝導率や耐久性、施工性などのポイントを考慮する必要があります。特に、鉄骨住宅の壁断熱には、セルロースファイバーや高性能グラスウール・硬質30倍発泡ウレタンなどの断熱材が適しています。

総括として、鉄骨住宅の壁断熱改修は、熱橋の遮断や気流止め、断熱材の選定と充填など、多くの要素を考慮する必要があります。断熱改修のプロの技術者として、これらのポイントをしっかりと押さえ、適切な施工を行うことで、鉄骨住宅でも快適な住環境を実現することができます。

ハウスメーカー鉄骨住宅の壁断熱

一階の床と鉄骨土台の隙間へは熱橋被覆と気流止めを兼ねた断熱材充填を壁断熱前に処理します。

ハウスメーカー鉄骨住宅の壁断熱

 二階の梁下まで一気に充填していきます。

ハウスメーカー鉄骨住宅の壁断熱

完全に断熱層に包まれるイメージです。

ハウスメーカー鉄骨住宅の天井断熱

鉄骨住宅の断熱温熱改修において、天井断熱は特に重要な部分となります。天井は夏季には太陽の熱が直接屋根から伝わるため、冬季には室内の暖かい空気が上昇して逃げやすい場所となります。そのため、天井断熱を適切に行うことで、室内の温度環境を大きく改善することができます。ここでは、天井断熱に焦点を当てて、そのポイントを詳しく解説します。

1. 熱橋の遮断と気流止め

鉄骨住宅の天井には、1階のH鋼梁や2階の鉄梁など、鉄骨が露出している部分が多く存在します。これらの鉄骨は熱伝導率が高いため、熱橋となりやすいポイントとなります。天井断熱前には2階の桁上の気流止めも必要になります。断熱材を充填する前に、これらの鉄骨部分に断熱材を充填して熱橋を遮断することが重要です。特に、パラマウント硝子の北海道仕様の高性能グラスウールやパーフェクトバリアなどを使用することで、効果的な熱橋の遮断が期待できます。

2. セルロースファイバーの充填

天井断熱の主要な材料として、セルロースファイバーが用いられることが多いです。この断熱材は、再生紙を原料としており、環境に優しいだけでなく、優れた断熱性能を持っています。天井部分には、通常よりも厚く、300㎜のセルロースファイバーを充填することで、高い断熱性能を確保することができます。

3. 断熱材の選定のポイント

天井断熱においては、断熱材の選定が非常に重要です。鉄骨住宅の天井は、屋根との間に空間が存在するため、この空間に適切な断熱材を充填することで、室内の温度環境を大きく改善することができます。特に、セルロースファイバーや高性能グラスウールなどの断熱材は、鉄骨の熱橋を効果的に遮断することができるため、鉄骨住宅の天井断熱には欠かせない材料となります。

4. 断熱改修の効果

天井断熱を適切に行うことで、夏季には室内の温度上昇を抑えることができ、冬季には室内の暖かい空気を逃さずに保つことができます。これにより、エアコンや暖房の使用頻度を減らすことができ、光熱費の節約にも繋がります。

総括として、鉄骨住宅の天井断熱改修は、熱橋の遮断や断熱材の選定と充填など、多くの要素を考慮する必要があります。これらのポイントをしっかりと押さえ、適切な施工を行うことで、鉄骨住宅でも快適な住環境を実現することができます。

ハウスメーカー鉄骨住宅の天井断熱

一階のH型鋼梁への断熱材被覆

ハウスメーカー鉄骨住宅の天井断熱

 2階桁周りの断熱材被覆

ハウスメーカー鉄骨住宅の天井断熱

完全に断熱層に包まれるイメージです。

その他、ハウスメーカー鉄骨住宅の断熱(温熱)改修でよくあるケース

鉄骨住宅の断熱温熱改修において、特定の箇所や状況に応じた対応が求められることが多々あります。築30年程度のハウスメーカー鉄骨住宅においても、その特性や構造に合わせた適切な断熱改修が必要となります。ここでは、そのハウスメーカー鉄骨住宅によるある「その他の断熱」に焦点を当てて、詳しく解説します。

 

1. 折半屋根とH型鋼の梁上の断熱

築30年程度のハウスメーカー鉄骨住宅では、折半屋根が多く採用されています。この折半屋根は、屋根の形状が波型となっており、H型鋼の梁上に隙間が生じやすいのが特徴です。この隙間は、熱の侵入や逃げる場所となり、断熱性能の低下を招きます。そのため、この隙間に発泡ウレタンなどを隙間なく充填することで、熱橋の遮断と断熱性能の向上を図ることができます。発泡ウレタンは、その発泡性により隙間をしっかりと埋めることができ、高い断熱性能を持っています。

2. 階段が接する外周面の壁の断熱

階段が接する外周面の壁は、階段の規格寸法により、断熱層を厚くすることが難しい場合があります。このような状況では、既存の壁厚のままで、高い断熱性能を持つ断熱材を充填することが求められます。パラマント硝子社の北海道仕様の高性能グラスウールは、その高い断熱性能と薄さを活かして、限られた壁厚の中でも効果的な断熱を実現することができます。さらに、防湿シートを張り込むことで、結露の発生を防ぎ、断熱材の性能を長持ちさせることができます。

3. 断熱改修の重要性とポイント

鉄骨住宅の断熱改修は、住まいの快適性や省エネ性を向上させるために非常に重要です。特に、築年数が経過した住宅では、断熱性能は無いに等しい状態であることが多いため、適切な断熱材の選定や施工が必要となります。断熱改修を行う際には、以下のポイントを押さえることが重要です。

  • 施工箇所や状況に応じた断熱材の選定
  • 高性能な断熱材を使用しても、施工が不適切であればその性能を十分に発揮することができない
  • 断熱材の充填だけでなく、気密性の確保も同時に行う

総括として、鉄骨住宅の断熱温熱改修は、住まいの快適性や環境性を大きく向上させるための重要なステップとなります。特に、築年数が経過したハウスメーカーの鉄骨住宅では、時代とともに変わる断熱基準や住まい手のニーズに応じて、適切な断熱改修が求められます。

4. 断熱改修の効果

断熱改修を行うことで、夏は涼しく、冬は暖かい快適な室内環境を実現することができます。また、エアコンや暖房の使用頻度が減少し、光熱費の削減にも繋がります。さらに、結露やカビの発生リスクも低減し、住宅の長寿命化や健康を守る効果も期待できます。

5. 断熱改修の際の注意点

断熱改修を行う際には、専門的な知識や技術が必要です。そのため、経験豊富な専門業者に依頼することが大切です。また、施工前には十分な打ち合わせや現地調査を行い、住宅の状態や住まい手のニーズを正確に把握することが重要です。

その他、ハウスメーカー鉄骨住宅の断熱(温熱)改修でよくあるケース

折半屋根とH型鋼桁の隙間への硬質発泡ウレタンの充填

その他、ハウスメーカー鉄骨住宅の断熱(温熱)改修でよくあるケース

 階段面で断熱層を厚くできないケースでの応用。

その他、ハウスメーカー鉄骨住宅の断熱(温熱)改修でよくあるケース

防湿シートに気密テープ処理

ハウスメーカー鉄骨住宅の断熱(温熱)改修のまとめ

ハウスメーカー鉄骨住宅の断熱(温熱)改修のまとめ

大和ハウス ・積水ハウス・ 旭化成ヘーベルハウス・ セキスイハイム・ パナソニックホームズなどハウスメーカーの鉄骨住宅の断熱改修は、近年のエネルギー消費の削減や快適な住環境の実現を目指す中で非常に重要なテーマとなっています。

特に、日本の夏の暑さや冬の寒さを考慮すると、住宅の断熱性能は住まいの快適性や健康に直結する要素と言えるでしょう。最新の断熱技術は、熱の移動を最小限に抑えることを目的としています。しかし、その技術をどのように住宅に適用するかが問題となります。

特に鉄骨住宅の場合、熱伝導率が高い鉄骨部分が熱橋となり、断熱性能を低下させるリスクがあります。この熱橋を遮断するための技術や方法が、鉄骨住宅の断熱改修のキーポイントとなります。

熱橋とは、断熱層を構成する材料の中で熱の流れやすい部分のことでした。鉄骨住宅の場合、鉄骨部分がこの熱橋となります。そのため、鉄骨部分を適切に被覆し、熱の流れを遮断することが必要です。

例えば、フェノバボードを使用して鉄骨部分を被覆することで、熱橋の影響を大幅に減少させることなどを実例とともに解説しました。

しかし、木造でも鉄骨でも、断熱層が隙間だらけであれば、その断熱改修工事は絵に描いた餅となってしまいます。

断熱材の選択や施工方法、そしてその後のメンテナンスなど、多くの要素が断熱性能を左右します。特に、施工の際の隙間や不備は後から修正することが難しく、最初から適切に施工することが重要です。

断熱改修を依頼する際は、施工業者の実績や技術力をしっかりと確認することが必要です。

さまざまなホームページなどで断熱の解説がありますが、実際の施工写真や、過去の施工事例がないケースがほとんどです。

実際に過去事例などを見せてもらうことで、その業者の技術力や信頼性を判断することができます。

そして技術水準の高い会社に依頼することで、安心して断熱改修を進めることができるでしょう。

最後に、断熱改修は単なる工事ではありません。それは、住まい手の快適性や健康、そして環境への配慮を実現するための大切なステップです。適切な施工業者を選び、最新の技術や知識を活かして、快適で持続可能な住環境を実現しましょう。

< 著者情報 >

稲葉 高志

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ハイウィル株式会社 四代目社長

1976年生まれ 東京都出身。

【経歴】

家業(現ハイウィル)が創業大正8年の老舗瓦屋だった為、幼少よりたくさんの職人に囲まれて育つ。

中学生の頃、アルバイトで瓦の荷揚げを毎日していて祖父の職人としての生き方に感銘を受ける。 日本大学法学部法律学科法職課程を経て、大手ディベロッパーでの不動産販売営業に従事。

この時の仕事環境とスキルが人生の転機に。  TVCMでの華やかな会社イメージとは裏腹に、当たり前に灰皿や拳が飛んでくるような職場の中、東京営業本部約170名中、営業成績6期連続1位の座を譲ることなく退社。ここで営業力の基礎を徹底的に養うことになる。その後、工務店で主に木造改築に従事し、100棟以上の木造フルリフォームを職人として施工、管理者として管理

2003年に独立し 耐震性能と断熱性能を現行の新築の最高水準でバリューアップさせる戸建てフルリフォームを150棟、営業、施工管理に従事。2008年家業であるハイウィル株式会社へ業務移管後、 4代目代表取締役に就任。250棟の木造改修の営業、施工管理に従事

2015年旧耐震住宅の「耐震等級3」への推進、「断熱等級4」への推進を目指し、 自身の500棟を超える木造フルリフォーム・リノベーション経験の集大成として、性能向上に特化した日本初の木造フルリオーム&リノベーションオウンドメディア 「増改築com®」をオープン

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