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2022年最新 フルリフォームの費用価格高騰(値上げ)への対策

ウッドショックによる木材価格の高騰からスタート

フルリフォームを検討中の方であればすでに耳にしているウッドショックは、2021年初春頃から始まりました。

上記の日本銀行のグラフのように集成材や製材などを筆頭に、あらゆる木材の価格が高騰していることがわかります。住宅を構成するあらゆる素材を輸入に頼っている日本ですが、輸入価格での高騰の内訳をみてみましょう。

 

 

木材をはじめ、住宅を構成する際に必要となる原材料である鉄、コンクリート、塩ビ、塗料など、あらゆる建設・建築材料費の一斉値上げです。

細かくみていくと原材料価格が2倍以上高騰している素材もあります。銅、すず、アルミ、鉄、などがも劇的に上昇しています。今回の原材料価格の高騰は、上昇ペースが速くて範囲も広いことがわかります。

何度も起こっている原油高騰と一緒に、鉄鋼・非鉄・金属、木材などの価格高騰が同時に襲ってきた格好といえるでしょう。

オイルショック、ウッドショック、アイアンショック(メタルショック)と3つの波が押し寄せてきて、原材料を扱う産業を直撃しているのがわかります。鉄鋼、非鉄、金属製品の業界だけではなく、建設業にも波及してきており、価格転嫁がいよいよ始まりました。

具体的には、

 

木材輸入価格が前年比約70%高騰(実際の現場では2倍の感覚です)

2021年春のウッドショックにより高騰した木材価格は、その後も高止まりしています。国産材も連れ高の様相。

 

基礎で使用するコンクリートセメント30%程度の仕入れ高騰

コンクリートの原料であるセメントや骨材の値上がりに加えて、やはり物流のコストアップも上乗せされています。

 

鉄筋価格、外装材に使用される鋼板30%高騰

フルリフォームでは基礎補強に欠かせない鉄筋、金属サイディングやガルバリウム鋼板などの外壁材・屋根材、雨どいや破風などの板金施工など様々なところで使われています。

サッシの原材料アルミ20%程度高騰

首都圏で多い防火地域・準防火地域の断熱防火サッシは建物の総費用のうち10%程度の費用ウェイトになることから影響がかなり大きいです。

配管や雨どいなどに使用する塩ビ管などの価格が20%高騰値上げ

外壁や屋根塗装に使用する塗料の価格が25%高騰値上げ

住宅設備機器や建材で使用する化粧板や人工大理石などが25%高騰値上げ

壁紙、床材、カーテン約20%高騰値上げ

となっております。

住宅価格の費用ウェイトにおいて、資材や商品価格の占める割合は50%を超えますので、「甚大な影響」があると考えております。

 

 

そもそも、なぜ、ウッドショックをはじめ材料費高騰が起きたか?

発端は「コロナウイルス」です。

ロックダウンで世界の工場が操業停止、生産が遅延し、製品供給不足からの高騰からスタートしました。

さらに回復期には世界的なコンテナ不足と輸送遅延が発生し、物流コストが増加しました。ここに追い打ちをかけるかの如く、原油高の高騰が加わりあらゆるコストが高騰したと言えます。

 

フルリフォームを提供している我々からすると、後半で起きたメタルショックの方が厳しいと言えます。メタルショックでまともに高騰を受けているのが玄関ドアやサッシ、外装材、屋根材など金属の高騰です。

ウッドショックよりもフルリフォームで響くのがアイアンショック(メタルショック)

建築業界も過去様々な値上げがされてきましたが、今回のような値上げは過去見たことがありません。

アイアンショックやメタルショックなどと言われておりますが、鋼板の価格高騰が止まりません。

価格の高騰はウッドショックと同様に2021年夏ごろからです。金属建材を製造している主要メーカーが相次いで値上げを発表しました。

対象となったのが、金属屋根や金属サイディング、いわゆるガルバリウム鋼板です。

 

アイジー工業金属屋根・金属サイディングのトップメーカーであるアイジー工業は2021年8月に、

金属屋根の『スーパーガルテクト』を含む全商品を17%値上げしました。(↑図参照)

 

ニチハ住宅用建材の大手メーカーであるニチハも、

2021年9月より金属製屋根材及び金属製外壁材を、一律17%値上げされました。

 

おなじく外装建材メーカー大手のケイミューはすでに、9月1日から一律20%の値上げが実施されております。

 

同様にサッシメーカー大手のYKKも現時点で12%程度の値上げ、今後も継続的に上がる方向です。

 

外装材は施工費まで上がってきておりますので、実際には30%近い高騰を体感しております。

 

サッシ、特に防火タイプ、高断熱タイプは、もともと価格が高い商品でしたので、今回の値上げは、性能向上リノベーションをされるお施主様にとっては、かなり影響を実際に受けております。

 

 

 

 

さらに円安が追い打ちをかける

出典:経済ジャーナリスト後藤達也様のまとめ表

10月13日発表の9月企業物価指数では、2020年を100とした際に116.3となっており19か月連続で前年水準を上回る勢いとなっております。上の図は「上昇率」ではなく、「価格水準」のグラフとなっていてわかりやすいです。2022年の春以降の値上げは原材料の高騰が直撃していましたが、いまは円安が輸入コスト増が主因となりさらにコストが上がり続けているのです。価格でみると2020年の2倍に迫る勢いです。円安はその後も加速しておりますので、今後も値上げは段階的に続くとみるのが通常の見立てとなります。

 

 

 

フルリフォームにおけるコスト圧縮のポイント

これらの価格高騰下における、フルリフォームでのコスト圧縮の方法は限られております。

しかしながら、耐震性能や断熱性能を担保した上で極力価格を抑えたいという気持ちになるのは普通ですし、実際にご予算あってのフルリフォームです。実際に直近のフルリフォームの現場にて、ご提案しているコストを抑えるポイントをいくつか挙げてみたいと思います。

 

ポイント①費用ウェイトの高い高断熱サッシの数を減らす事を意識しましょう。

 

断熱性能を表す外皮計算の理屈として、

〇外気に面する部分の壁の断熱材(外周面の断熱材)

〇一階の床下の断熱材(床下は外気に面すると考えます。)

〇二階屋であれば二階の天井裏の断熱材(天井裏は外気に面すると考えます)

〇さらに外部に設置されるサッシ(外気に面しているのでイメージがつきやすいと思います)

上記4つの断熱材やサッシの熱還流率を外気に面する部分の面積(外壁面・天井裏・一階の床)で割って求めます。

 

その際、いくら高価な高断熱サッシを入れましても、断熱材の熱還流率は及びませんので、断熱だけを考えると窓ではなく断熱材を充填する方が、数値上、コスト面でも有利になります。要は壁にした方が断熱性能は向上するという意味です。

 

もちろん、採光や通風を考慮しなければなりませんが、昔の建物のように、窓だらけの建物は、サッシの費用増になるだけでなく、断熱性能を上げるためにより高グレードのサッシが必要になります。

耐震面でも耐力壁にできますので、サッシをどこまで必要なのかは、プランの段階でイメージをされておくのが良いでしょう。

 

リフォームの利点は、すでに建っている建物の日当たりや通風が体感できますので、この辺りをよく検討されるのがコストを抑え、かつ性能を向上させるポイントとなります。

 

 

ポイント② 価格高騰激しい、ガルバリウム鋼板を極力使用しない。

 

屋根、外壁共にフルリフォームではよく採用されるのがガルバリウム鋼板になります。

 

既存の建物の現在の外装仕上げがモルタルであれば、モルタルの劣化状況にもよりますが、数年おきに塗装等でメンテをされている建物であれば、サッシ廻りのみを解体し、断熱サッシを入れ替え、モルタル補修後に塗装(できれば断熱塗料など機能性塗料での仕上げ)をお勧めします。

 

屋根も同様です。現在の仕上げが瓦であれば、補修や棟の取り直し等で対応が可能な状態であれば、そのままの状態でもご提案が可能です。荷重を心配されるお施主様がおられますが、基礎補強等で鉄筋コンクリート基礎補強することで、構造計算をすることが前提にはなりますが、新築の1.5倍程度の耐震性能までフルリフォームで性能向上は可能です。

 

現在の屋根がコロニアル瓦であれば、アスベスト処理の費用よりカバー工法にてガルバリウムを上張りする形が主流でしたが、コロニアルの劣化状況にもよりますが、雨漏りがなく、コケや汚れているだけであれば、高圧洗浄後に断熱塗装などで費用は抑えることが可能です。

 

屋根は、フルリフォームにおいては、他の工事とは分離工事となり、室内工事やサッシ工事などとの絡みもありませんので、フルリフォームのタイミングでやらなければいけないということはありません。外壁工事の際に足場を架けるため、ついでに工事をされる方も多いですが、現状問題がない状態であれば、このタイミングでやらなければいけないという工事ではないのです。

 

以上、日々お施主様にご提案している立場から、ご予算を詰めていく際にご提案しているコストダウン案を紹介しました。

 

サッシにつきましては、外壁への影響を極力少なくし、外装工事をしない形で断熱性能を上げたいお施主様へは、外部のサッシの内側にインナーサッシを設置することも可能です。

 

ポイント③ 内部スケルトン+高断熱サッシ入れ替えで高騰部材をさける

耐震性能を上部構造評点1.5以上(新築の最低基準1.5倍以上)

断熱性能をHEAT20相当(新築の2倍相当)をテーマに掲げている増改築com®では、過去さまざまなシチュエーションにてこれらの基準をクリアしてきましたが、最もコストパフォーマンス良く性能向上を図るためには、従来の外壁剥離を避け、内部をスケルトン化して解体を行い(内部は躯体の状態まで解体)、室内より基礎補強、構造補強を行い、内部より断熱材の充填を行い、極力、外部の工事を減らすことを推奨します。

 

屋根は先ほど解説した通り、必要あらば行うようにする。

高断熱サッシは高価であり値上げをモロに受けていますが、極力数を減らせるプランにしていくことが結果的に建物の性能値を上げることになります。

 

記事更新日:2022/10/20

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< 著者情報 >

稲葉 高志

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ハイウィル株式会社 四代目社長

1976年生まれ 東京都出身。

【経歴】

家業(現ハイウィル)が創業大正8年の老舗瓦屋だった為、幼少よりたくさんの職人に囲まれて育つ。

中学生の頃、アルバイトで瓦の荷揚げを毎日していて祖父の職人としての生き方に感銘を受ける。 日本大学法学部法律学科法職課程を経て、大手ディベロッパーでの不動産販売営業に従事。

この時の仕事環境とスキルが人生の転機に。  TVCMでの華やかな会社イメージとは裏腹に、当たり前に灰皿や拳が飛んでくるような職場の中、東京営業本部約170名中、営業成績6期連続1位の座を譲ることなく退社。ここで営業力の基礎を徹底的に養うことになる。その後、工務店で主に木造改築に従事し、100棟以上の木造フルリフォームを職人として施工、管理者として管理

2003年に独立し 耐震性能と断熱性能を現行の新築の最高水準でバリューアップさせる戸建てフルリフォームを150棟、営業、施工管理に従事。2008年家業であるハイウィル株式会社へ業務移管後、 4代目代表取締役に就任。250棟の木造改修の営業、施工管理に従事

2015年旧耐震住宅の「耐震等級3」への推進、「断熱等級4」への推進を目指し、 自身の500棟を超える木造フルリフォーム・リノベーション経験の集大成として、性能向上に特化した日本初の木造フルリオーム&リノベーションオウンドメディア 「増改築com®」をオープン

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