戸建フルリフォームなら「増改築.com®」TOP>施工事例>東京都>大田区>T様 二世帯住宅リフォーム(部分共有型)耐震等級3
T様邸の建物は、大田区と目黒区の区境いの大岡山駅北口から環七まで約500m伸びる商店街の中に建っている大変好立地なロケーションの建物です。もともとはご両親が一階でお店をやられており店舗併用住宅となっておりましたが、引退され空き家となっていた建物に、今回お施主様であるT様とT様のお子様世帯が同居されるため、2世帯住宅リフォームを計画されておられました。
数年前からさまざまなリフォーム会社へ相談、現場見学会などにも熱心に通われたそうですが、耐震性能を最高基準(評点1.5以上)、隣家と接している足場が建たない状況での外壁工事、また木造での屋上防水の面での要望を満たす提案がなく、「増改築.com」をご覧いただいて、この度弊社での2世帯住宅リフォームをされました。
建物概要 | |
---|---|
名前 | T様 |
場所 | 東京都大田区 |
築年数 | 築50年 |
構造種別 | 木造戸建て |
家族構成 | お施主様+息子さん夫婦世帯 |
対象面積 | 31.8坪 |
リフォーム部位 | 外壁裏打ち工法/抱き基礎(添え基礎)補強/耐震等級3/間取り変更/断熱サッシ取替/外壁サイディング/屋根葺き替え |
工期 | 5ヶ月 |
価格 | 2600万円 |
今回のリフォームで、T様からのご要望は以下の7点です。
T様は現場調査にお伺いさせて頂きました際に、明確なプラン設定がございましたのでプランご提案後変更は殆どありませんでした。
1階は、既存店舗で使用していたスペースをリフォーム後はT様の事務所スペースへ。既存お風呂・洗面が階段勾配の下にあり、ご不便を感じていたとお話をお聞きしていたので、浴室・洗面は独立したスペースへ配置させて頂きました。
2階は既存は段差が有ったり、動線が不便だったりとお聞きしておりました。階段を居住スペースの真ん中に持ってきて、2階は洋室2部屋が左右で分かれる様にし、お互いのスペースを程よく離す形でプランをさせて頂きました。
T様邸は、既存も屋上がございましたので今回も屋上は既存を活かし弊社の屋上庭園で納めさせて頂きました。既存は屋上へ上がる階段が1階から2階に上がる階段と離れた場所にあったので、今回は1階から2階、2階から屋上への階段をまとめさせて頂きました。
商店街に面したもともとは店舗併用住宅の造りとなっていました。
50年前に商店街に面して建てられたそうですが、その後30年前に裏に増築をして、手前の建物と繋げたとのことでした。
手前の店舗部分の建物と奥のダイニングが別の年代に建てられている事になります。
間取りの変更プラン
▲ 新規平面図(二世帯住宅リフォーム後)
二世帯住宅リフォーム後のイメージ
外観のイメージパースです。玄関周りはお色を変えたいとご要望をいただいておりました。既存の建物と骨格は変わらないのですが、外壁を塗装からからサイディングに替わるだけでもガラッと雰囲気が変わってきます。
T様の2世帯住宅リフォーム工事はこうしてはじまりました。
●解体後の躯体チェック
解体が終わり、既存の構造体が現れてくると、手前と奥の構造体の違いや接続方法をどのように納めたのか、基礎の違いなどがはっきりとわかってきます。
手前も奥も土間コンクリートが打たれておりますが、手前の布基礎は無筋基礎、後から建てられた建物の方は鉄筋コンクリート基礎でした。そのため、補強方針も変わって参ります。
今回の東京都大田区T様邸は、耐震等級3への耐震性能向上を図る耐震補強が入りますので、スケルトン(躯体)になった段階で、監督、職人、構造設計、プランナーで綿密な打ち合わせを行います。
!大事な構造部のすべてが目視可能となるスケルトンリフォーム
内外部のスケルトンリフォームの最大のメリットはこのような重要な主要構造部のすべての状態が目視でわかることになります。
フルリノベーション後は、これらの構造上の弱点をすべて修正し補強することで新築と同水準、もくしくはそれ以上の建物性能をもつ構造躯体へ甦らせることが可能となります。
東京都大田区大岡山のT様の建物は、50年前に建てられた商店街に面した建物に30年前に庭であった部分に新たに増築した建物がくっついている状態でした。この年代の建物にはよくあるケースとも言えます。
手前の旧家屋の基礎は無筋基礎であったために、ベース300㎜、立ち上がり基礎幅120㎜抱き基礎(添え基礎・増し基礎)補強としました。
●抱き基礎って?
フルリフォームやフルリノベーションをする際に、耐震補強工事はセットとなりますが、基礎をしっかりやらない会社がまだまだいます。
国は耐震に関する施策を推進しており、早期に旧耐震の建物を現状の最低耐震水準以上にすることを推奨しておりそのために補助金などを使い耐震化を進めたい思惑でおります。しかし、思うように進みませんでした。その理由は、基礎の補強費用がかかることなどが理由としてあげられます。その為、平成25年の耐震改修促進法改正により基礎補強の義務が実質的に目をつむる形となりました。耐震補強の世界では、建物の数値を評点という指標をもって安全性を確認しますが、この評点の数値が上部構造評点という形で示されております。
上部構造評点とは、土台から上の構造体のことを指しますが、基礎は別建てとなっているのです。基礎の作りにより、上部の構造計算で0.7といった係数をかけ上部で数字を取るという理屈になっています。もちろん基礎は補強しなくてよいとは書かれておりませんが、実際のところは上部に制震ダンパーを設置して、基礎で減点された数値を補うような計算をされていることが多いのです。耐震補強では筋交いを入れて壁倍率を上げたり、合板を張って壁倍率を上げ上部構造評点を上げていく計算が用いられますが、注意しなければいけないのは、壁倍率が高い耐力壁に地震力が集中するという事実です。
壁の倍率を上げると地震力は高倍率の耐力壁に集中することで何が起きるのか?
基礎と土台にせん断力が働き柱や土台が抜けてしまうことになります。熊本地震の被害をみても顕著となりました。
ではこれらの抜けをどう防止するのか?
添え基礎(抱き基礎)をして鉄筋コンクリート基礎を既存の基礎に補強するということです。この際に土台と基礎をホールダウン金物で緊結するということになります。今回のT様邸では特許工法を採用し、ホールダウン金物の代わりに、ホールダウン金物以上の引き抜きに耐えるAFRP(アラミド繊維)を使用しました。このアラミド繊維は通常のアラミド繊維と違い88KN(9t)の引っ張りに耐える特殊素材を使用しています。これらを高倍率の耐力壁を設置する全箇所へ設置しました。
「増改築.com」では、無筋基礎へは「添え基礎(抱き基礎)を推奨しています。地盤面がしっかりしていることが確かめられた場合、ベタ基礎への補強をお勧めするケースもございます。
東京都大田区大岡山商店街のT様の建物の耐震性能は、新築での最高耐震等級となる耐震等級3を超える補強計画となっております。
耐震補強の世界では、評点であらわしますが、国の奨励している評点は1となります。新築でいう耐震等級1相当、つまり現行の建築基準法の最低基準が目安とはなりますが、T様邸では、評点1.25(耐震等級2相当)までも超える評点1.5(耐震等級3相当)を超える構造補強計画となっております。許容応力度計算をリフォームでも行い、既存の耐力を外した上で、上部構造評点1.5以上で設計します。つまり既存耐力分を加算すれば評点2.0相当の耐震性能となるわけです。どのような補強をしていくのかみていきましょう。
今回の大田区T様邸で採用した断熱材は高性能グラスウールです。通常のグラスウールとは厚み密度が違います。
東京都大田区大岡山のT様邸の屋根工事は、手前の建物は屋根の張り替え、奥の建物は屋上となっており、屋上は雨漏りに泣かされてきたとのお話から、特殊金属防水を提案させて頂きました。
T様邸の屋根工事で苦労したのは、隣家との境界付近の樋の納まりにありました。隣家の雨樋がT様の雨樋を共用している造りとなっていたからです。こちら屋根を葺き替えする際に、雨樋を解体してしまいますので、形状と設置位置が変わってきてしまいます。その為、隣家の方にお話をさせて頂きまして、隣家の方の雨樋工事も合わせてやらせていただくことになりました。
下記の図面を作成し、大工と板金職人に指示を出しました。
大田区大岡山商店街沿いのT様邸の二世帯住宅リフォームでは、最も難易度が高かったのが、隣家側の外壁張り替え工事でした。
T様の建物と隣家の建物の壁が広い所で15㎝程しか空いておらず、狭い所になると拳一個分程度しか空いていないところもありました。
T様も一度も触れなかった隣家側の外壁をなんとしても変えたいとのご要望で、大手リフォーム会社数社と地元工務店、リフォーム会社などに相談されたとのことですが、どの会社様も「こちらの面はさわれませんので既存のままになります。」と言われたそうです。
弊社の地元の下町と呼ばれるエリアではこのように、隣家と密接している建物は数多く、中には長屋住宅もまだ数多くありますが、このようなロケーションでの工事を数多く手掛けてきた実績がございます。
あらかじめ外壁にカッターを入れ、チルホールで隣家側の外壁を内側より引っ張り、隣家側ではなく、室内に外壁を引っ張り込み処分し、室内側から45分耐火性能の外壁材を張っていく「裏打ち工法」をご提案させて頂きました。
約5か月の工事を経て、いよいよ竣工です。
築50年空き家歴10年の戸建てがどのように生まれ変わったのか。
T様邸の様子をご紹介します。
== 外観==
== 1F 事務所・LDK ==
== 水まわり ==
Before
== 階段 ==
== 2F 洋室 ==
== 3F 屋上 ==
現在 大手リフォーム会社と工務店に見積もりを進行中ですが、要望が叶わず費用価格もあまりに高いので「増改築コム」に相談させていただきました。というホームページ経由でのご相談がT様から来たのが最初でした。
「叶わないご要望とはなんでしょうか?」とお聞きすると、「隣家との距離が15センチくらいでしてそちら側の外壁が工事できないといわれました。また屋上がウレタン防水しかできないといわれました。御社では耐震でも特許工法を唯一持っているようですし、屋上金属防水や裏打ち技術があると聞いてホームページより問い合わせさせていただきました。」とのことで、弊社へご相談された理由が明確でありました。
本来屋上工事をする場合は、荷重計算をした上でしっかりとした構造計算をしなければなりませんので、今回の二世帯住宅リフォームではゼロから構造計算をさせていただき、評点1.5以上、耐震等級3での耐震補強計画を同時に提案させていただきました。
裏打ち技術がある会社は都内でもごくわずかですし、屋上金属防水かつ屋上荷重を考えた許容応力度計算をリフォームでして「耐震等級3」の構造補強までができる会社は東京では弊社しかおりません。
結果として、T様のご要望に叶う2世帯住宅リフォームになりました。
T様はほぼ毎朝現場に顔を出され、弊社の職人への気遣いまでいただき大変お世話になりました。工事の仕上がりにもご満足頂き誠に有難うございます。
T様、この度はご依頼をいただき、誠にありがとうございました。
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・直近は2024年5月GW明けの解体着工スタートに1枠が空きありとなります。※2024年2月6日時点
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