戸建フルリフォームなら「増改築.com」TOP 【2025年最新版】リフォーム補助金制度を網羅!> 【東京都補助金】既存住宅における省エネ改修促進事業

更新日:2025/9/3

東京都で窓・ドア・断熱材リフォームに使える補助金・助成金制度です

令和7年度最新版!東京都補助金】既存住宅における省エネ改修促進事業

災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業
【東京都補助金】既存住宅における省エネ改修促進事業

東京都でリフォームをお考えの方へ

補助金を使えば、リフォーム費用がここまで下がる!

東京都が実施する 「既存住宅における省エネ改修促進事業」 は、窓・ドア・断熱材・高断熱浴槽といった省エネリフォームに対して、最大325万円の補助 が受けられる注目の制度です。

「リフォーム費用を少しでも抑えたい」

「光熱費を下げつつ、夏も冬も快適な家にしたい」

――そんな方にこそ知っていただきたい、東京都民限定の強力なサポートです。

 

令和7年度の最新ポイント

  • 窓・ドアの補助金は 性能とサイズに応じた定額方式 に変更
  • 防犯窓を導入すると助成額が大幅増額(最大325万円)
  • 国の「住宅省エネ2025キャンペーン」と書類を共通化 → 申請がラクに
  • 「1居室すべての窓改修要件」を撤廃し、部分改修でも対象に
  • ただし 窓+ドアの合計助成額が5万円以上 であることが必須条件

 

なぜ今リフォームを考えるべきなのか

国の 住宅省エネキャンペーンは2025年が最終年。2026年以降、同規模の補助金制度は見当たりません。

そのなかで、東京都独自の補助金は 都民限定の大きな味方。

国の補助と併用すれば、自己負担をぐっと抑えて理想の住まいを実現できます。

 

本記事では、

  • 令和6年度と令和7年度の違い
  • 助成対象となる工事や設備
  • 申請の流れと必要書類
  • 他の補助金との併用ルール

を分かりやすく解説します。

 

東京都でリフォームを検討しているなら、補助金を知っているかどうかが費用を大きく左右します。

ぜひ最後までご覧いただき、あなたのリフォーム計画に役立ててください。

はじめに『既存住宅における省エネ改修促進事業』は東京都の制度です

1-1. この補助金制度とは?

東京都が進める「省エネリフォーム応援制度」

東京都では、家庭からの二酸化炭素排出量を減らし、地球温暖化を防ぐために、省エネ性能の高い住宅を増やす取り組みを行っています。その一環が 「既存住宅における省エネ改修促進事業」 です。

この制度は、すでに建てられている住宅(戸建てやマンション)で、断熱性能を高めるリフォームを行う際に、その費用の一部を補助するものです。窓・ドア・断熱材・浴槽といった住宅の快適性や省エネ性に直結する部分を対象にしており、東京都に住む方々が安心してリフォームできるようサポートしています。

1-2. なぜ「窓」「ドア」「断熱材」「浴槽」が対象なのか?

私たちが暮らす住宅は、実はエネルギーの多くを「冷暖房」に使っています。その中でも、家の「熱の出入り」が一番多いのは「窓」や「ドア」からです。古いサッシや単板ガラスの窓は、夏には熱を通して室内が暑くなり、冬には暖房の熱を逃がして寒くなります。

さらに、壁や床・天井の「断熱材」が不十分だと、せっかく冷暖房を使っても効果が半減してしまいます。断熱改修を行うことで、室内の温度が安定し、冷暖房の効率が大幅に向上します。

また、お風呂に設置する「高断熱浴槽」は、お湯が冷めにくい仕様になっているため、追い焚きの回数が減り、光熱費の削減に加えて快適な入浴が長く楽しめるようになります。高齢者や小さなお子様のいるご家庭にとってもメリットの大きい設備です。

1-3. この補助金を使うメリット

省エネ改修には多くのメリットがあり、補助金を利用することでさらに負担を軽減できます。

  • 光熱費の削減

窓やドアを高断熱タイプに変えると、エアコンや暖房器具の効きが良くなり、毎月の光熱費が下がります。特に冷暖房の使用が多い家庭では、長期的に大きな節約につながります。

  • 快適な住まい環境

夏の強い日差しや冬の冷気を遮断し、室内温度を一定に保ちやすくなります。結露やカビの発生も防ぎやすくなり、家族の健康にもプラスです。

  • 健康への配慮

室内の温度差が小さくなることで、冬場のヒートショック(急激な温度変化による体調不良)のリスクを減らすことができます。高齢者のいる家庭では特に安心です。

  • 災害への強さ

高断熱窓やドアは、防犯性や耐風性に優れている製品も多く、防災や防犯の観点からもメリットがあります。

  • 住宅の資産価値アップ

省エネ性能が高い住宅は、将来的に売却や賃貸を考える際に有利になります。国や自治体でも、省エネ住宅の評価を高める取り組みが進んでおり、今後ますますその価値が注目されます。

1-4. 制度の実施期間と申請のルール

この補助金は、決められた期間内に申請・工事を行う必要があります。

  • 事前申込期間:令和7年5月30日(金)から、公社が定める日まで
  • 交付申請(工事完了後の報告)受付期間:令和7年6月30日(月)から令和11年3月30日(日)まで

 

さらに、申請には次の重要なルールがあります。

✅ 工事契約をする前に必ず「事前申込」が必要です。

もし契約を先に結んでしまうと、その工事は補助金の対象外になってしまいます。

✅ 事前申込から1年以内に「交付申請」を行う必要があります。

期限を過ぎると申込は無効になり、補助金を受けられなくなりますので注意してください。

1-5. まとめ

東京都の「既存住宅における省エネ改修促進事業」は、窓・ドア・断熱材・高断熱浴槽のリフォームを行う方にとって、大変魅力的な補助金制度です。

ただし、補助金を受けるためには 「契約前に事前申込をすること」、そして 「事前申込から1年以内に交付申請を行うこと」 が必須です。ここを間違えると補助金を受けられなくなってしまうため、リフォームを検討する際はスケジュールをしっかり確認して進めることが大切です。

「光熱費を抑えたい」「住まいをもっと快適にしたい」「老後や子育てを考えて健康で安心できる家にしたい」と考えている方にとって、この制度は心強い味方になります。


2.  助成対象となる住宅と申請者

2-1. 誰が申請できるの?

「既存住宅における省エネ改修促進事業」の補助金を受けられるのは、東京都内にある住宅に、省エネ性能の高い「窓」「ドア」「断熱材」「高断熱浴槽」を新しく設置・改修する方です。

申請できる人には、次のような区分があります。

 

① 住宅の所有者

最も一般的なのは「その住宅を所有している方」です。個人の持ち家はもちろん、法人が所有する住宅も対象になります。

ただし注意点があります。

売買中や転売目的の物件の場合、所有権がまだ移っていない段階では申請できません。

不動産会社(買取再販業者)が一時的に所有している住宅は、所有権が買主に移った後に、新しい所有者が申請する必要があります。

所有者かどうかは「建物の登記事項証明書」で確認されます。

登記事項証明書は法務局で取得できる公式書類で、建物の所有者(名義人)が誰かを確認するために必須です。

 

② 管理組合

分譲マンションや集合住宅では、建物全体の窓や断熱改修をまとめて行う場合があります。このときは 管理組合が申請者 になります。

例えば:マンション全体で外窓を高断熱窓に交換する、あるいは共用部分を含めた断熱改修を一括で行う

この場合、理事長が代表して申請することになりますが、必ず区分所有者(住戸の所有者)からの承諾を得る必要があります。「工事を行うこと」「補助金を申請すること」に同意してもらわなければなりません。

 

③ リース事業者

少し特殊ですが、窓やドアをリース契約(賃貸のような契約)で導入する場合、リース事業者も申請者になれます。

ただし、住宅の所有者や管理組合と 共同で申請 しなければなりません。

条件としては:

  • 設置する窓やドアの所有権がリース会社にあること
  • リース料金が補助金分を差し引いた金額になっていること
  • リース期間が補助金の「処分制限期間(原則10年)」以上であること
 

2-2. 補助対象外となる人は?

一方で、次のような場合は申請できません。

 

  • 国や地方公共団体そのもの
  • 税金を滞納している人、または刑事処分を受けている人
  • 暴力団関係者や反社会的勢力
  • 法人や団体の役員などに暴力団員が含まれている場合

 

住宅の所有者が複数いる場合(共有名義)は?

住宅が複数人の共有名義になっている場合は、必ず全員の承諾を得てから申請することが求められます。

申請の手引きでもこの点は強調されており、一部の所有者だけが勝手に申請することは認められていません。

なお、必ずしも「承諾書」という書面を提出する義務があるわけではありませんが、承諾を得ていること自体が必須です。トラブル防止のためには、同意を文書で残しておくことを強くおすすめします。

 

賃貸住宅の場合は?

賃貸住宅に住んでいる方(借主)は申請できません。

この場合は、所有者である大家さん(オーナー)が申請者になります。

ただし、マンションの一室を貸しているオーナーが、その部屋の窓やドアをリフォームする場合には対象となります。

 

2-3. 注意すべきポイント

  • 「所有者」であることは登記事項証明書で確認される

申請時には必ずこの書類を提出し、所有者であることを証明します。

 

  • 共有名義なら全員の承諾が必須

書面での承諾書までは求められない場合もありますが、全員の同意を得ていなければ申請は無効になります。

 

  • 管理組合申請は区分所有者の合意が必要

マンション全体の工事では、区分所有者の承諾を取ることが条件になります。

 

2-4. まとめ

補助金の対象者は、基本的に 住宅の所有者 です。所有者かどうかは「建物の登記事項証明書」で確認され、これが補助金申請の大前提となります。

さらに、管理組合やリース事業者も条件を満たせば申請可能ですが、いずれの場合も「所有権」や「承諾」をきちんと確認できることが必要です。

つまり、ご自宅を所有していて、共同所有者や区分所有者とも合意を得られていれば、多くの方がこの補助金を利用できる可能性があります。


3. 助成対象となる工事と設備は?

この補助金制度では、東京都内にある既存住宅で、断熱性能を高めるための特定の工事や設備設置が対象となります。

対象になるのは 高断熱窓・高断熱ドア・断熱材・高断熱浴槽 の4種類で、それぞれに細かな条件と、対象製品かどうかを調べる方法があります。

3-1. 高断熱窓

①対象工法:

  • ガラス交換
  • 外窓交換(カバー工法・はつり工法)
  • 内窓設置(二重窓)

 

②高断熱窓に関する注意点

  • 窓+ドアの助成額合計が 5万円以上 必須。
  • 外気に接する窓が対象(内窓や仕切り窓は対象外)。
  • 一窓単位で申請が必要。一部のみ改修は対象外。
  • ガラスが組み込まれたドアのガラス交換は対象外。
  • 1箇所につき1つの窓まで。外窓交換と内窓設置を同時に行う場合は外窓交換が対象。

 

③対象製品の調べ方(高断熱窓)

以下の公式サイトに掲載されている製品が原則補助対象となります。

北海道環境財団 補助対象製品一覧:https://ekes.jp/

北海道環境財団 補助事業:https://www.heco-hojo.jp/danref/index.html

先進的窓リノベ事業/子育てグリーン住宅支援事業 補助対象製品一覧:https://jutaku-shoene2025.mlit.go.jp/manufacturer/search/

先進的窓リノベ事業:https://window-renovation2025.env.go.jp/

子育てグリーン住宅支援事業:https://kosodate-green.mlit.go.jp/

 

3-2. 高断熱ドア

①高断熱ドアに関する注意点

  • 窓+ドアの助成額合計が 5万円以上 必須。
  • 外気に接するドアが対象。室内ドアは対象外。
  • ドア単独での申請も可能。
  • 設置枚数の上限なし。

 

②対象製品の調べ方(高断熱ドア)

先進的窓リノベ事業/子育てグリーン住宅支援事業 補助対象製品一覧:https://jutaku-shoene2025.mlit.go.jp/manufacturer/search/product/door-dan

先進的窓リノベ事業:https://window-renovation2025.env.go.jp/

子育てグリーン住宅支援事業:https://kosodate-green.mlit.go.jp/

 

3-3. 断熱材

①断熱材に関する注意点

  • 断熱材単独での申請も可能。
  • 屋根と天井に両方設置する場合は屋根のみ対象。
  • 浴室や土間床は、断熱改修が困難な場合は要件から除外可能。ただし設置すれば助成対象。
  • 遮熱塗装の扱い:遮熱塗装自体は助成対象外。ただし断熱材を設置する部分に遮熱塗装を施工した場合、その部分の材料費・工事費は助成対象経費に含まれる。
  • 既存の断熱材に追加する場合も対象(性能基準を満たすことが条件)。

 

②対象製品の調べ方(断熱材)

北海道環境財団 補助対象製品一覧:https://ekes.jp/

北海道環境財団 補助事業:https://www.heco-hojo.jp/danref/index.html

子育てグリーン住宅支援事業 補助対象製品一覧:https://jutaku-shoene2025.mlit.go.jp/manufacturer/search/product/insulation-material

子育てグリーン住宅支援事業:https://kosodate-green.mlit.go.jp/

 

3-4. 高断熱浴槽

①高断熱浴槽に関する注意点

  • 新規設置も入替も対象。
  • 浴槽単独での申請も可能。
  • 設置個数の上限なし。

 

②対象製品の調べ方(高断熱浴槽)

子育てグリーン住宅支援事業 補助対象製品一覧:https://jutaku-shoene2025.mlit.go.jp/manufacturer/search/product/insulation-material

子育てグリーン住宅支援事業:https://kosodate-green.mlit.go.jp/

 

3-5. リフォームかし保険

加入は任意ですが、加入した場合は保険料も補助対象経費に含まれます。

工事後に欠陥が見つかった場合も安心できる制度です。

手続きは施工業者が代行するのが一般的なので、契約時に「保険対応か」を確認しておくと安心です。

 

 

補助金の対象工事は 窓・ドア・断熱材・浴槽 の4種類で、すべて単独申請可能です。

さらに、対象製品かどうかは、必ず公式サイトの「補助対象製品リスト」で型番まで確認することが必須です。

リフォームかし保険も任意加入で補助対象となるため、安心して工事を進められます。


4. 補助金の金額と上限

この補助金制度では、窓・ドア・断熱材・浴槽といった省エネ改修工事ごとに、あらかじめ定められた「定額の助成金」が支給されます。助成額は工事の種類や規模に応じて積み上げられ、最終的に住戸ごとに定められた上限額まで受け取ることができます。

ここでは、各工事ごとの助成額や、住戸ごとの上限額、さらに対象となる経費の範囲について詳しく解説します。

 

4-1. 高断熱窓・高断熱ドアの上限額

高断熱窓や高断熱ドアの設置工事は、この補助金制度の中心的な対象です。助成額には住戸ごとの上限が設けられており、どれだけ多くの窓やドアを改修しても、その額を超えて受け取ることはできません。

 

  • 戸建住宅:1住戸あたりの上限は 130万円
  • 集合住宅(個別申請):各住戸単位で上限 130万円
  • 分譲集合住宅(管理組合申請):同様に住戸あたり 130万円
  • 分譲集合住宅(管理組合申請で改修戸数50戸以上):特例として、住戸あたりの上限が 156万円 に引き上げられます

 

また、窓やドアの助成額を合計した金額が 1回の申請につき5万円以上 であることが申請の条件です。小規模な工事で5万円に満たない場合は補助を受けることができないため、工事計画を立てる段階で注意が必要です。

 

4-2. 防犯窓を設置する場合の特例

防犯性能を備えた「防犯窓」を設置すると、通常の高断熱窓に比べて助成が大幅に手厚くなります。これは、断熱性能に加えて住まいの安全性を高める点が評価されているためです。

対象となる防犯窓は、国の「住宅省エネ2025キャンペーン」において「断熱等+防犯窓」として登録されている製品に限られます。対象製品リストに掲載されていない窓を設置した場合は、防犯窓としての加算は受けられませんので注意してください。

防犯窓を採用した場合、助成額は通常の 2.5倍 に引き上げられます。さらに、上限額も特例的に増額されます。

 

  • 戸建住宅:130万円 → 325万円/住戸
  • 集合住宅(個別申請):130万円 → 325万円/住戸
  • 分譲集合住宅(管理組合申請・50戸以上):156万円 → 325万円/住戸

 

この特例により、大規模に窓改修を行う場合でも補助金をより多く活用でき、住まいの省エネ性能と防犯性能の両立を図ることができます。

 

4-3. 高断熱窓の助成単価

高断熱窓は工法や窓のサイズによって助成額が異なります。工事ごとに定められた単価で計算され、窓1枚単位で積み上げていきます。

助成額には「助成対象経費」として窓の製品代と窓を取付けるための工事費が含まれています。助成金はこの「助成対象経費」を超えない範囲で交付されます。

例えば、リビングの大きな窓をグレードSの外窓交換する場合には、助成対象経費を超えない範囲で1枚あたり99,000円の助成が受けられ、複数枚あればその分が加算されます。

 

4-4. 高断熱ドアの助成単価

外気に接する玄関ドアや勝手口ドアも補助対象です。サイズごとに単価が決められており、設置枚数に制限はありません。

玄関ドアを交換するだけでも対象となるため、窓改修と組み合わせることで効率的に補助を利用できます。

高断熱ドアの場合も、「助成対象経費」として製品代と工事費が含まれ、助成金はこの「助成対象経費」を超えない範囲で交付されます。

4-5. 断熱材・高断熱浴槽の助成額

断熱材の改修は、外壁・天井・床などに設置する場合が対象です。

 

  • 助成額は 助成対象経費の約1/3
  • 上限額は 100万円/住戸

ただし、1つの居室で外気に接するすべての面を断熱改修することが条件です。浴室や土間床など施工が難しい部分は除外できますが、改修すれば助成対象となります。

 

高断熱浴槽は、お湯が冷めにくく追い焚きの回数を減らせる省エネ設備です。

 

  • 助成額は 助成対象経費の約1/3
  • 上限額は 95,000円/住戸

新規設置・入替いずれも対象で、設置基数に制限はありませんが、住戸単位での上限は95,000円です。

4-6. 助成対象経費と助成対象外経費

では、「助成対象経費」とはどんな経費のことでしょうか。主に以下に挙げる経費が含まれます。

 

  • 対象製品の購入費(材料費)
  • 設置工事費
  • 付帯工事費(撤去や復旧に必要な工事など)
  • 設計費(断熱材工事など)
  • リフォームかし保険料(加入した場合)

 

逆に「助成対象外経費」とは、主に以下に挙げる経費のことです。窓・ドアのオプションや窓・ドアに関係のない工事費などです。

 

  • 補助対象製品以外の設備
  • 家具・家電の購入費
  • 間取り変更や増築にかかる費用
  • 外構・インテリア工事など省エネと関係のない工事
  • 申請代行手数料や事務管理費

 

東京都と国の補助金制度の違い

国の「住宅省エネ2025キャンペーン」では、対象は製品代のみで工事費は含まれません。一方、東京都の制度では、窓・ドア・断熱材・浴槽いずれも 製品代+工事費 を含めた助成単価が設定されており、実際の工事費用まで補助される点が大きな特徴です。

ただし、実際の助成は「助成対象経費の合計が助成単価を超えない範囲」で支給されます。

 

4-7. リフォームかし保険の助成額

リフォーム工事に欠陥があった場合に備える任意保険で、補助対象経費に含めることができます。

 

  • 助成額は 1契約あたり7,000円(定額)

 

加入は任意ですが、工事後の安心を確保できるため加入を推奨します。

 

4-8. まとめ

  • 窓・ドアの助成上限は基本 130万円/住戸、集合住宅で50戸以上一括申請の場合は 156万円/住戸。
  • 防犯窓を採用すると助成額は通常の2.5倍、上限も 325万円/住戸 に引き上げ。
  • 断熱材は 助成対象経費の1/3・上限100万円/住戸。
  • 高断熱浴槽は 助成対象経費の1/3・上限95,000円/住戸。
  • リフォームかし保険は 1契約7,000円 の補助。
  • 東京都の制度は国の制度と異なり、工事費も含めて助成される点が大きなメリット。

5. 申請の流れ

補助金を受け取るためには、決められた手順に従って申請を行う必要があります。流れを誤ると補助対象外になってしまうため、スケジュールを意識して確実に進めることが大切です。以下に、一般的な申請の流れを説明します。

 

5-1. 申請者は誰か?

申請の名義人(申請者)は、原則として 住宅の所有者本人 または 管理組合 です。

 

  • 戸建住宅:住宅所有者(登記事項証明書で確認)
  • 集合住宅(個別申請):各住戸の所有者
  • 集合住宅(管理組合申請):管理組合(理事長が代表して申請)

 

実務的には、リフォーム会社や施工業者が代理申請を行うことが大半 です。申請書類の作成やオンライン手続きは複雑なため、専門知識を持つ業者のサポートを受けるのが一般的です。ただし、登記事項証明書や承諾書など一部の書類は所有者本人が用意し、最終確認も本人が行う必要があります。

5-2. 申請方法(オンラインが原則)

申請は、東京都環境公社(クール・ネット東京)が運営する 専用の電子申請システム を通じて行います。

アカウント登録を行い、システムにログインして必要事項を入力します。

契約書、領収書、製品証明書、工事写真などは PDFや画像ファイルとしてアップロード します。

原則はオンラインですが、やむを得ない場合のみ郵送申請が可能です。ただし、審査や補正対応に時間がかかるため、電子申請が強く推奨されています。

5-3. 事前準備

申請の前に、次の準備が必要です。

  • 対象製品かどうかを、補助対象製品リスト で確認する
  • 建物の所有者を証明するための 登記事項証明書 を取得する
  • 共有名義の場合は、必ず全員の承諾を得る
  • 施工業者が補助金制度に対応しているか確認する
 

5-4. 事前申込(契約前に必須)

工事契約を結ぶ前に、必ず 事前申込 を行わなければなりません。

事前申込を行わずに契約や工事を進めてしまうと、補助対象外になります。

事前申込が受理されると「承認通知」が届き、その後に契約に進むことができます。

また、事前申込から1年以内に交付申請(工事完了報告)を行うことが必須 です。期限を過ぎると補助を受けられなくなりますので、計画的にスケジュールを立てましょう。

 

5-5. 工事契約と施工

事前申込の承認通知を受けた後、正式に工事契約を結びます。

工事は、事前申込で申請した内容に基づいて行う必要があります。

登録されていない製品を使用したり、申請内容と異なる工事を行った場合は補助対象外となります。

 

5-6. 工事完了・交付申請

工事が完了したら、速やかに 交付申請(実績報告) を行います。

提出書類の例:

  • 工事完了写真
  • 製品の型番がわかる証明書類(カタログや納品書)
  • 工事請負契約書
  • 領収書・内訳明細書
  • リフォームかし保険の契約証明(加入した場合)

交付申請が受理されて初めて補助金を受け取ることができます。

 

5-7. 補助金の交付

提出書類の審査が行われ、問題がなければ補助金が申請者の指定口座に振り込まれます。

審査には数か月かかります。振込までには更に時間がかかる場合があるため、資金計画に余裕を持つことが大切です。

まとめ

申請の流れは以下のとおりです。

 

  1. 工事内容の検討・対象製品の確認
  2. 事前申込(契約前に必須)
  3. 事前申込の承認後に工事契約
  4. 工事実施
  5. 工事完了後、事前申込の1年以内に交付申請
  6. 書類審査後、補助金が交付

 

申請者は施主や管理組合ですが、実務は業者が代理申請することが多いです。

申請は オンラインが原則 で、郵送は例外的な対応となります。


6. 他の補助金との併用について

東京都の「既存住宅における省エネ改修促進事業」は単独での利用も可能ですが、国や区市町村などの他の補助制度と組み合わせて利用することで、さらに自己負担を減らすことができます。うまく活用すれば、リフォーム費用の大部分を補助でまかなうことも可能です。

ただし、併用にはルールや注意点があるため、事前に正しく理解しておく必要があります。

6-1. 国の補助金との併用

国が実施する 「住宅省エネ2025キャンペーン(先進的窓リノベ事業、子育てエコホーム支援事業など)」 は、東京都の補助金と併用可能です。

同じ窓やドアの工事に対しても、東京都と国の両方から補助を受けることができます。

助成対象の範囲が異なる点が特徴です。

  • 国の補助金:製品代のみ対象
  • 東京都の補助金:製品代+工事費が対象

この違いを活かすことで、製品代と工事費の両方に補助を充てることができ、負担を大幅に減らせます。

 

6-2. 区市町村の補助金との併用

東京都や国だけでなく、区市町村が独自に省エネ改修補助を実施している場合があります。

例:内窓設置に対する補助、断熱改修への助成、エコリフォームに対する助成など

これらの補助金は、東京都の財源を使っていない制度であれば、本事業と併用することが可能です。

区市町村ごとに内容や条件が異なるため、詳細は各自治体のホームページや窓口で確認する必要があります。

 

6-3. 併用できないケース

財源が同じ補助金制度との併用は不可です。

→ 東京都の別の省エネ改修補助金を、同じ工事に対して同時利用することはできません。

 

ただし、対象が異なる制度(例:東京ゼロエミポイント)とは併用可能です。断熱リフォームは本事業で、エアコンや給湯器などの省エネ家電は東京ゼロエミポイントを活用するなどです。

 

6-4. 併用する際の重要なルール

すべての補助金を合計して助成対象経費を超えてはいけない というルールがあります。

例:助成対象経費が50万円の場合、国・東京都・区市町村の補助金を合計しても50万円を超えることはできません。

超えた場合は、東京都の補助金が減額されます。

このため、国や区市町村の補助金を先に申請し、交付額を確定させた後、東京都の補助金を最後に申請する 仕組みになっています。

 

6-5. 実務上の注意点

どの補助金を利用するかは、工事契約前に明確に決める必要があります。

申請先や必要書類、申請期限はそれぞれ異なるため、スケジュール管理を徹底することが重要です。

施工業者に「国と都、さらに区市町村の補助金も併用したい」と伝えておけば、対象製品や工事内容の組み立てを含めてサポートしてもらえます。

 

まとめ

  • 国の補助金との併用は可能(同じ工事でもOK)。
  • 区市町村の補助金との併用も可能(ただし東京都の財源を使っていない制度に限る)。
  • 同じ財源(東京都予算)の補助金制度は併用不可。
  • 対象が異なる補助金(例:東京ゼロエミポイント)とは併用可能。
  • 補助金合計が助成対象経費を超えることはできない。超過した場合は東京都の補助金が減額される。
  • このため、国や区市町村の補助金を先に申請 → 東京都の補助金は最後に申請する流れになる。

7. 注意すべきポイント

補助金制度はとても魅力的ですが、ルールや条件が細かく決められているため、理解不足のまま手続きを進めると「せっかく工事をしても補助が受けられない」という事態になりかねません。ここでは、申請の際に特に注意すべきポイントをまとめます。

7-1. 事前申込を忘れない

補助金を受けるには、工事契約の前に事前申込をすることが必須です。

事前申込をせずに契約や工事を進めてしまった場合、その工事は補助対象外となってしまいます。

また、事前申込から1年以内に交付申請を行う必要があるため、スケジュール管理も大切です。

7-2. 対象製品の確認を徹底する

補助金の対象となるのは、公式の「補助対象製品リスト」に掲載されているもののみです。

型番が一文字でも違うと対象外となることもあるため、必ず製品型番を確認しましょう。

施工業者まかせにせず、自分でもリストをチェックしておくと安心です。

 

7-3. 所有者の確認と承諾

申請できるのは住宅の所有者です。

所有者かどうかは「建物の登記事項証明書」で確認されます。

共有名義の場合、必ずしも承諾書の提出は不要ですが、全員の承諾を得ていることが必須条件です。

承諾を得ていない場合、トラブルの原因となりますので注意してください。

 

7-4. 最低申請額を満たすこと

窓とドアの工事については、1回の申請で助成額合計が5万円以上でなければ申請できません。

小規模な工事をする場合は、他の工事と組み合わせて申請する必要があります。

 

7-5. 他の補助金との併用の順番中見出し

国や区市町村の補助金と併用する場合、補助金の合計が助成対象経費を超えることはできません。

もし超過する場合は、東京都の補助金が減額されます。

そのため、国や区市町村の補助金を先に申請して交付額を確定させ、その後に東京都の補助金を申請するという順番を守る必要があります。

 

7-6. リフォームかし保険の活用

リフォームかし保険は任意ですが、加入しておくと工事後の欠陥に備えられるだけでなく、1契約あたり7,000円の助成を受けられます。

安心と補助の両面でメリットがあるため、可能であれば加入をおすすめします。

 

まとめ

  • 事前申込を忘れない(契約前に必須、1年以内に交付申請)。
  • 対象製品をリストで確認(型番の違いに注意)。
  • 所有者確認と共有者の承諾を必ず得る。
  • 最低申請額5万円(窓+ドア)をクリアする。
  • 併用する補助金は国・区市町村から先に申請し、東京都は最後に。
  • リフォームかし保険に加入すると安心+補助7,000円。

8. 申請に必要な書類

補助金申請に必要な書類は、事前申込時 と 実績報告(交付申請時) で異なります。書類を正しく揃えることが、審査をスムーズに進め、補助金を確実に受け取るための重要なポイントです。

8-1. 事前申込時に必要な書類

工事契約を結ぶ前に必ず行う事前申込の際には、次の書類・情報を準備します。

 

  • 工事見積書:補助対象工事の内容・数量・金額が明確に記載されたもの。
  • 電子申請システムでの入力情報

申請者(住宅所有者や管理組合)の基本情報

手続代行者(施工業者など)の基本情報

 

事前申込の段階では、登記事項証明書や承諾関連の書類は不要です。

 

8-2. 実績報告(交付申請時)に必要な書類

工事が完了した後に行う交付申請(実績報告)では、工事内容と費用を証明するための書類が必要です。

 

建物関連の書類

  • 登記事項証明書(申請者が所有者であることの確認)

※共有名義の場合、全員の承諾を得ていることが条件。ただし承諾書の提出は不要。

 

工事関連の書類

  • 工事請負契約書
  • 領収書・内訳明細書(実際の支払い証明)
  • 平面図(工事範囲を示す図面)
  • 費用総明細書(部位ごとの工事費の内訳)
  • 費用総括表(工事全体の費用をまとめたもの)
  • 施工証明書(施工業者による工事完了の証明)
  • 工事写真(施工前・施工後の比較写真)
  • 製品証明書類(型番・性能が分かる納品書、カタログ、製品ラベルの写真など)

 

申請者に関する書類

  • 住民票や本人確認書類(申請者本人であることの確認用)
  • 他の補助金を利用している場合、その交付額を証明する書類(東京都の補助金は最後に申請するため必須)

 

保険関連の書類

  • リフォームかし保険の加入証明書(加入した場合)

 

助成金振込に関する書類

  • 振込先口座情報(申請者本人名義の口座に限る)

※補助金は申請者に直接交付されます。代理人や施工業者名義の口座は認められません。

 

8-3. 書類提出の方法

提出は 電子申請システム が原則で、PDFや画像ファイルをアップロードします。

やむを得ない事情がある場合のみ紙提出(郵送)が認められますが、処理に時間がかかるため電子申請が推奨されます。

 

まとめ

  • 事前申込時:工事見積書+申請者・代行者の基本情報入力。
  • 実績報告時:登記事項証明書、契約書、領収書、平面図、費用総明細書、費用総括表、施工証明書、工事写真、製品証明、住民票、他補助金証明、保険証明、振込口座情報など。
  • 共有者の承諾は条件だが書類提出は不要。
  • 助成金は申請者本人名義の口座へ直接交付される。
  • 提出は 電子申請が基本。

9. よくある質問(FAQ)

ここでは、多くの方から寄せられる質問をまとめています。実際の申請や準備にあたって迷いやすいポイントを整理しました。

 

9-1. 他の補助金との併用について

Q. 国や区市町村の補助金と併用できますか?

A. はい、可能です。ただし、東京都の財源を使う他の補助金と同じ工事で併用することはできません。国や区市町村が独自に実施する補助制度であれば併用できます。その場合、交付申請時に国や自治体から発行される 交付額確定通知書 を提出する必要があります。

 

9-2. 事前申込と工事契約のタイミング

Q. すでに工事が完了していますが申請できますか?

A. できません。本事業は契約締結・工事前に必ず「事前申込」が必要です。工事完了後の申込は認められません(ただし令和7年4月1日~6月30日に契約・工事したものは例外扱いあり)。

 

9-3. 助成対象住宅

Q. 二世帯住宅は戸建住宅として申請すべきですか?集合住宅ですか?

A. 各世帯が住宅内部で行き来できる場合は「戸建住宅」として扱います。世帯ごとに独立している場合は「集合住宅」として申請してください。

 

Q. 都外に所有する住宅は対象になりますか?

A. 対象外です。助成対象は東京都内にある住宅に限られます。ただし、都内にある賃貸住宅や社宅・寮は対象となります。

 

Q. 賃貸住宅に住んでいる居住者や、店舗・事務所部分の改修は対象になりますか?

A. 対象外です。申請できるのは住宅の所有者のみであり、居住者(借主)が申請することはできません。また、住宅以外の部分(店舗や事務所)は補助対象外です。

 

9-4. 助成対象設備

Q. 中古の窓やドアは対象になりますか?

A. 中古品は対象外です。新品の製品のみが助成対象となります。

 

Q. 高断熱窓やドア、断熱材が助成対象製品かどうかはどうやって調べますか?

A. 公益財団法人北海道環境財団の補助対象製品リストや、国の「先進的窓リノベ事業」「子育てグリーン住宅支援事業」の公式サイトで検索できます。

 

9-5. 事前申込に関する注意点

Q. 事前申込の内容と実際の工事費用が異なっても問題ありませんか?

A. 問題ありません。交付申請時に、実際にかかった費用をもとに申請してください。

 

9-6. 実績報告(交付申請)について

Q. 交付申請をしてから補助金が振り込まれるまでどのくらいかかりますか?

A. 交付申請を受け付けてからおよそ3~4か月で交付決定通知が届き、その後1か月程度で振込されます。不備があるとさらに時間がかかります。

 

Q. 助成金は誰の口座に振り込まれますか?

A. 原則として申請者本人の口座です。施工業者や親族名義の口座は認められません。法人や管理組合で申請する場合は、その法人や組合名義の口座を指定してください。

 

9-7. リース契約での利用

Q. 窓をリース契約で設置する場合も助成対象ですか?

A. はい、対象となります。ただし所有権はリース会社にあるため、助成金はリース会社に交付されます。その分リース料が減額される仕組みです。リース事業者と住宅所有者の 共同申請 が必要になります。

 

9-8. その他

Q. 老人ホームやモデルハウスも対象ですか?

A. 老人ホームは対象外です。モデルハウスも販売促進目的の施設とみなされるため対象外です。ただし販売中の住宅に設置する場合、販売事業者が申請者となれば対象になります。

 

✅ この章では「よくある質問」を抜粋してまとめました。詳しいQ&Aは クール・ネット東京(東京都環境公社)公式サイト にて公開されていますので、申請前に必ず最新情報を確認することをおすすめします。


10. 令和6年度と令和7年度の制度比較

東京都補助金「既存住宅における省エネ改修促進事業」は、令和4年度から行われている長期の省エネ助成事業です。国の住宅省エネキャンペーンよりも前から行われており、現段階で令和11年度まで(対象工事は令和10年まで)継続が予定されています。

助成対象が年々追加され、助成額も増額されているのが都民にとっては大変頼もしい制度ですね。

この章では直近の令和6年度版との比較から改めて令和7年度版の特徴について詳しく解説します。

項目 令和6年度 令和7年度
高断熱窓

・助成対象経費の約1/3を補助

・上限100万円/戸

・最低1居室のすべての窓を改修する必要あり

・性能・サイズごとの定額単価方式に変更

・上限130万円/戸(管理組合50戸以上は156万円、防犯窓採用で325万円)

・居室全窓改修要件を撤廃

・窓+ドアの合計申請額5万円未満は対象外

高断熱ドア

・助成対象経費の約1/3を補助

・上限16万円/戸

・性能要件:熱貫流率3.5 W/(㎡・K)以下

・性能・サイズごとの定額単価方式に変更

・窓と合算で130万円/戸(集合50戸以上156万円、防犯窓採用325万円)

・性能要件が強化:熱貫流率2.3 W/(㎡・K)以下

断熱材

・助成対象経費の約1/3

・上限100万円/戸

・居室の外気に接するすべての部位を改修(浴室・土間床は除外可)

・同条件(変更なし)
高断熱浴槽

・助成対象経費の約1/3

・上限95,000円/戸

・浴槽のみの改修でも対象

・同条件(変更なし)
リフォーム瑕疵保険

・加入時に1契約7,000円を補助

・任意加入

・同条件(変更なし)
提出書類

・東京都独自の証明書を作成・提出

・国の補助金用書類は流用不可

・国の住宅省エネキャンペーンの証明書をそのまま使用可能

・窓・ドアは施工前後の写真提出が必須に

申請要件(共通)

・事前申込を契約前に行う必要あり

・申込から1年以内に交付申請

・同条件(変更なし)

ポイントまとめ

  • 大きな改正:高断熱窓・ドア(助成額の算定方式が「経費の1/3」から「定額単価方式」に、上限額も大幅に引き上げ、防犯窓加算新設)
  • 据え置き:断熱材(100万円)、高断熱浴槽(95,000円)、リフォーム瑕疵保険(7,000円)
  • 要件変更:居室全窓改修義務の撤廃(緩和)+ 申請額5万円以上の新要件追加
  • 提出書類:東京都独自 → 国と共通化(利便性向上)+ 写真提出必須化(確認強化)

11. まとめ

東京都の「既存住宅における省エネ改修促進事業」は、窓・ドア・断熱材・高断熱浴槽などの省エネリフォームに対して手厚い補助を行う制度です。ここまで解説してきた内容を整理すると、次のようなポイントが大切になります。

 

11-1. 補助対象と上限額

  • 補助対象は東京都内にある既存住宅。戸建・集合住宅どちらも対象。
  • 高断熱窓・ドアは 130万円/住戸(集合住宅50戸以上は156万円)。
  • 防犯窓を導入すると、助成額が2.5倍になり、上限325万円/住戸 に引き上げ。
  • 断熱材は 助成対象経費の約1/3、上限100万円/住戸。
  • 高断熱浴槽は 助成対象経費の約1/3、上限95,000円/住戸。
  • リフォームかし保険は 1契約7,000円 の補助。
 

11-2. 申請の流れ

  • 工事計画を立て、対象製品を確認。
  • 契約前に事前申込(工事見積書+申請者・業者情報の登録)。
  • 事前申込承認後に工事契約。
  • 工事を実施。
  • 工事完了後に交付申請(実績報告)。1年以内が必須。
  • 審査を経て、申請者本人名義の口座に助成金が直接交付される。
 

11-3. 他の補助金との併用

  • 国の住宅省エネ2025キャンペーン(先進的窓リノベ事業、子育てエコホーム支援事業)と併用可能。
  • 区市町村の独自補助金とも併用可能(ただし東京都財源の制度とは併用不可)。
  • 東京ゼロエミポイントのように対象が異なる補助制度とも併用可能。
  • ルール:補助金合計が助成対象経費を超えることはできない。超える場合は東京都の補助金が減額される。
  • そのため、国や区市町村の補助金を先に申請し、東京都は最後に申請するのが原則。
 

11-4. 注意すべきポイント

  • 契約前に必ず事前申込を行うこと。
  • 対象製品はリストに掲載された新品のみ。
  • **最低申請額5万円(窓+ドア)**を満たす必要あり。
  • 所有者であることの証明(登記事項証明書)が必須。共有名義の場合は全員の承諾が条件(承諾書の提出は不要)。
  • 賃貸住宅の居住者(借主)、店舗や事務所部分は対象外。
  • リフォームかし保険への加入で、安心+補助金(7,000円)が得られる。
 

11-5. 書類の準備

  • 事前申込時:工事見積書、申請者・代行者情報。
  • 実績報告時:登記事項証明書、契約書、領収書、平面図、費用明細・総括表、施工証明書、工事写真、製品証明、住民票、他補助金証明、振込口座情報、保険証明(任意)。
  • 書類提出は 電子申請が原則。
 

最後に

国の 住宅省エネキャンペーンは2025年が最終年とされています。これまで「先進的窓リノベ事業」や「子育てエコホーム支援事業」などを通じて、全国規模で大規模な補助が行われてきました。しかし、2026年以降については、現時点でこれと同等規模の省エネリフォーム向け補助金制度は予定されておらず、今のように国から手厚い支援を受けられる時期は一区切りを迎えると考えられます。

そうした中で、東京都が独自に実施する 「既存住宅における省エネ改修促進事業」 は、東京都民にとって非常に貴重な存在です。この制度は窓・ドア・断熱材・高断熱浴槽といった基本的かつ効果的な改修を幅広く対象にしており、さらに工事費も含めて補助される点で、国の制度に比べても実質的な負担軽減効果が大きいという特徴があります。

リフォームを検討している方にとっては、

「今なら国の制度と併用できる」

「東京都独自の制度は2026年以降も続く可能性がある」

という二重のチャンスが訪れているとも言えます。特に窓やドアの改修は、住まいの快適性や光熱費削減に直結するため、補助がある今こそ取り組む絶好のタイミングです。

また、断熱改修や高断熱浴槽の導入は、光熱費の削減だけでなく、夏や冬の体感温度を改善し、家族の健康リスクを減らす効果も期待できます。東京都の制度はそうした暮らしの質の向上を後押ししてくれる仕組みであり、「お得だからやる」だけではなく「将来の安心と快適をつくる」ための投資をサポートする制度と言えるでしょう。

これからの省エネリフォームは、環境への貢献だけでなく、自分や家族の暮らしを守るための選択肢でもあります。東京都の補助金は、その実現を力強く後押ししてくれる「東京都民限定の強い味方」です。制度をうまく活用して、快適で安心できる住まいづくりを進めていただければと思います。

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< 著者情報 >

稲葉 高志

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ハイウィル株式会社 四代目社長

1976年生まれ 東京都出身。

【経歴】

家業(現ハイウィル)が創業大正8年の老舗瓦屋だった為、幼少よりたくさんの職人に囲まれて育つ。

中学生の頃、アルバイトで瓦の荷揚げを毎日していて祖父の職人としての生き方に感銘を受ける。 日本大学法学部法律学科法職課程を経て、大手ディベロッパーでの不動産販売営業に従事。

この時の仕事環境とスキルが人生の転機に。  TVCMでの華やかな会社イメージとは裏腹に、当たり前に灰皿や拳が飛んでくるような職場の中、東京営業本部約170名中、営業成績6期連続1位の座を譲ることなく退社。ここで営業力の基礎を徹底的に養うことになる。その後、工務店で主に木造改築に従事し、100棟以上の木造フルリフォームを職人として施工、管理者として管理

2003年に独立し 耐震性能と断熱性能を現行の新築の最高水準でバリューアップさせる戸建てフルリフォームを150棟、営業、施工管理に従事。2008年家業であるハイウィル株式会社へ業務移管後、 4代目代表取締役に就任。250棟の木造改修の営業、施工管理に従事

2015年旧耐震住宅の「耐震等級3」への推進、「断熱等級4」への推進を目指し、 自身の500棟を超える木造フルリフォーム・リノベーション経験の集大成として、性能向上に特化した日本初の木造フルリオーム&リノベーションオウンドメディア 「増改築com®」をオープン

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