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スケルトンリフォームってどんなリフォーム?

スケルトンリフォームを建物別に徹底解説します。

1. 木造のスケルトンリフォーム

木造のスケルトンリフォーム

※北区N様 内外部スケルトンリフォーム現場写真より

スケルトンリフォームは、既存の建物の内部をすべて解体し、構造体のみを残して新たな間取りや設備を自由に設計できるリフォームの方法です。木造住宅においては、特に在来工法の建物が対象となり、その自由度と施工性から人気のリフォーム手法となっています。ここでは、木造のスケルトンリフォームについて詳しく解説し、そのメリットやデメリット、注意点などを見ていきます。

 

スケルトンリフォームってどんなリフォーム?

スケルトンリフォームとは、建物の内部をすべて解体し、柱や梁といった構造体だけを残して、新たに間取りや内装を作り直すリフォームのことです。この方法は、建物の骨組みだけを残して中身をすべてリニューアルするため、「スケルトン(骨組み)」という言葉が使われています。スケルトンリフォームは、新築と比較してもコストを抑えながら、構造体を活かして自由な設計を可能にするため、古い家の再生や中古住宅のリノベーションに多く利用されます。

 

木造のスケルトンリフォームの特徴

木造のスケルトンリフォームの対象となるのは、主に在来工法(木造軸組工法)で建てられた住宅です。在来工法は、柱と梁を組み合わせて建物を支える工法で、間取りの自由度が高いのが特徴です。このため、間仕切りの変更や設備の配置替えなど、スケルトンリフォームのメリットが最大限に発揮されます。

 

1. 在来工法とスケルトンリフォームの相性

在来工法の木造住宅は、間取りの変更が容易なため、スケルトンリフォームとの相性が抜群です。柱と梁で建物の構造を支えているため、壁の撤去や配置変更が比較的簡単に行えます。これにより、オープンなリビング空間を作ったり、部屋数を増やして二世帯住宅に改造することも可能です。特に、間取り変更の自由度が高いことで、古い家を現代のライフスタイルに合わせてリノベーションするには最適な方法です。

 

2. 断熱性能の向上

木造スケルトンリフォームでは、断熱性能を大幅に向上させることが可能です。既存の壁や床を解体することで、最新の断熱材や高性能な窓サッシを自由に選んで取り付けることができるため、断熱性の高い住まいを実現できます。また、外断熱工法など、内部のリフォームでは実現できない断熱手法も選択できるため、夏は涼しく冬は暖かい快適な室内環境が整えられます。

 

3. 耐震性能の向上

スケルトンリフォームを行う際、建物の耐震性能を向上させることも可能です。日本は地震の多い国であるため、古い木造住宅の多くは現行の耐震基準を満たしていないことが多くあります。スケルトンリフォームでは、柱や梁を補強したり、新たに耐震壁を設置することで、新築同等の耐震性能を持たせることができます。このため、古い家を安心して住める住まいへと生まれ変わらせることができます。

 

4. 設備の一新と間取りの自由な変更

スケルトンリフォームの大きな利点は、設備の一新と間取りの自由な変更が可能なことです。キッチン、バスルーム、トイレなどの水回り設備を最新のものに交換し、配管もすべて新しくすることができます。また、間取りの変更も自由自在で、家族構成やライフスタイルに合わせたプランニングが可能です。例えば、リビングを広く取りたい、子供部屋を増やしたい、収納スペースを多く取りたいなど、希望に応じた設計ができるのがスケルトンリフォームの魅力です。

 

木造スケルトンリフォームのメリットとデメリット

 

メリット

  1. 自由度の高い設計が可能
    木造スケルトンリフォームでは、構造体を残して内部を自由に設計できるため、思い描いた通りの間取りやデザインが実現できます。

  2. 耐震・断熱性能の向上
    古い住宅の弱点である耐震性や断熱性を現行基準まで引き上げることができ、安全で快適な住まいを手に入れられます。

  3. 新築よりもコストを抑えられる
    スケルトンリフォームは、新築に比べて建物の基礎や構造体を活用するため、工事費用を抑えつつ、大幅なリノベーションが可能です。

  4. 環境に優しい選択
    既存の建物を再利用するため、廃棄物を減らし、環境に優しいリフォームといえます。資源の有効活用という観点からも、持続可能な住まい作りに貢献できます。

 

デメリット

  1. 工期が長くなる場合がある
    建物を一度すべて解体してから再構築するため、通常の部分的なリフォームよりも工期が長くなる傾向があります。

  2. 解体費用がかかる
    内部をすべて解体するスケルトンリフォームは、部分的なリフォームに比べて解体費用が高くなることがあります。

  3. 予期せぬコストが発生する可能性
    解体してみるまで建物の劣化状態が分からないため、予想外の補修が必要になる場合もあります。特に、古い建物では腐食やシロアリ被害などが見つかることがあるため、予算に余裕を持たせておくことが推奨されます。

 

木造スケルトンリフォームの施工手順

  1. 事前調査とプランニング
    まずは現状の建物の状態を調査し、どのようなリフォームが可能かを検討します。特に耐震性や断熱性の診断を行い、必要な補強工事の内容を決定します。

  2. 解体工事
    内部の壁、床、天井などをすべて解体し、柱や梁などの構造体だけを残します。この際、劣化した構造材があれば補修や交換を行います。

  3. 耐震補強・断熱工事
    建物の耐震性を高めるために、補強壁の設置や構造材の補強を行います。また、断熱材を新たに入れ直し、断熱性能を大幅に向上させます。

  4. 新しい間取りの施工
    希望の間取りに合わせて、新しい壁や設備を設置します。配管や配線も新しいものに取り替え、安全性と利便性を確保します。

  5. 仕上げ工事
    内装の仕上げとして、床材や壁紙、天井などを施工します。最後に設備機器を取り付け、全体の最終確認を行います。

  6. 完成・引き渡し
    施工が完了したら、仕上がりの確認を行い、問題がなければ引き渡しとなります。

 

木造スケルトンリフォームの注意点

  1. 事前調査を徹底すること
    事前の建物調査をしっかりと行い、劣化状態や補強の必要性を把握することが重要です。不測の事態を避けるためにも、詳細な診断を怠らないようにしましょう。

  2. 信頼できる施工業者を選ぶ
    スケルトンリフォームは技術が求められる工事です。実績のある信頼できる施工業者に依頼することで、安心して工事を任せることができます。

  3. 予算に余裕を持たせる
    施工中に予期せぬ補修が必要になることもあるため、初期予算に余裕を持たせておくことが大切です。特に古い建物では、計画外の工事が発生するリスクがあるため、予算計画を慎重に立てる必要があります。

 

まとめ

木造のスケルトンリフォームは、在来工法の住宅を現代の生活スタイルに合わせて生まれ変わらせる最適なリフォーム手法です。耐震性や断熱性の向上、自由な間取り変更が可能で、快適で安全な住まいを実現します。ただし、解体や補強工事にはコストや時間がかかることがあるため、事前の調査と計画が成功の鍵となります。信頼できる施工業者としっかりとしたプランを組み、夢の住まいを作り上げていきましょう。

2. 鉄骨造のスケルトンリフォーム

2-1. 鉄骨造のスケルトンリフォームポイント

鉄骨造のスケルトンリフォーム

※杉並区T様 鉄骨スケルトンリフォーム現場写真より

鉄骨造のスケルトンリフォームは、耐久性の高い鉄骨造建物を活かしながら、内部を一新することで快適な空間を生み出すリフォーム手法です。木造住宅に比べて強度があり、大空間を作ることができる鉄骨造は、住宅やオフィスビル、商業施設など多岐にわたる用途で採用されています。ここでは、鉄骨造のスケルトンリフォームの特徴やメリット、施工手順、注意点について詳しく解説し、リフォームを成功させるためのポイントを紹介します。

 

鉄骨造のスケルトンリフォームとは?

鉄骨造のスケルトンリフォームとは、建物の構造体(柱や梁などの鉄骨部分)を残し、内部の間仕切りや設備、仕上げ材などをすべて解体・撤去して新たに作り直すリフォームのことです。スケルトン(骨組み)という名称の通り、鉄骨の構造体のみを残して内部をゼロから設計し直すため、新築同様の自由度でリノベーションを行うことが可能です。

鉄骨造は、木造に比べて耐久性・耐火性・耐震性に優れた構造であり、柱や梁の配置を最小限に抑えながら大空間を作りやすいのが特徴です。この特性を活かして、広々としたオープンスペースや、柱の少ないデザイン性の高い空間を実現することができます。

 

鉄骨造のスケルトンリフォームの特徴

1. 重量鉄骨と軽量鉄骨の違い

鉄骨造には、主に「重量鉄骨造」と「軽量鉄骨造」の2種類があり、それぞれの特性によってスケルトンリフォームの進め方が異なります。

  • 重量鉄骨造
    重量鉄骨造は、H形鋼などの厚みのある鉄骨を使用し、耐震性・耐火性が非常に高い構造です。商業施設や大型の住宅、ビルなどに多く採用され、耐久性の高さが魅力です。この構造はスパン(柱間距離)を広く取れるため、広い空間の設計が可能です。

  • 軽量鉄骨造
    軽量鉄骨造は、薄い鋼材を使用した構造で、主に小規模な住宅やアパートなどに採用されています。重量鉄骨に比べてコストが抑えられ、比較的軽量なため地盤への負担が少ないのが特徴です。しかし、耐久性や耐火性は重量鉄骨に劣るため、リフォーム時には補強工事が求められることがあります。

 

2. 大空間設計が可能

鉄骨造のスケルトンリフォームの最大の特徴は、大空間を設計できる点にあります。柱や梁の数を少なくすることができるため、広いリビングや開放的なオフィス空間を作ることが可能です。また、階段や吹き抜けなどのデザイン性の高い空間演出も行いやすく、現代的でスタイリッシュな空間を実現できます。

 

3. 構造体の補強と耐久性の確保

鉄骨造は強度が高い一方で、長年の使用による錆びや腐食が発生する場合があります。特に湿気の多い場所や結露の発生しやすい環境では、内部の鉄骨が劣化していることもあります。そのため、スケルトンリフォームの際には、鉄骨の状態をしっかりと点検し、必要に応じて補強工事を行うことが重要です。これにより、建物全体の耐久性を確保し、長期間にわたって安心して住むことができる住まいが実現します。

 

鉄骨造のスケルトンリフォームのメリット

1. デザインの自由度が高い

鉄骨造のスケルトンリフォームでは、内部の仕切りをすべて取り払うことができるため、間取りの自由度が非常に高いです。壁の位置を変更したり、開口部を大きく取ったりと、住まいのデザインを自在にコントロールできます。リビングやダイニング、キッチンを一体化させたオープンスタイルの間取りや、大きな窓を取り入れた開放的な空間など、理想の住まいを実現することが可能です。

 

2. 耐震性能の向上

鉄骨造はもともと耐震性に優れた構造ですが、スケルトンリフォームを行うことで、さらに耐震性能を向上させることができます。例えば、耐震壁の追加や、鉄骨の補強、接合部の強化などが考えられます。日本は地震が多い国であるため、リフォームを通じて最新の耐震基準に適合させることは、建物の安全性を確保するうえで非常に重要です。

 

3. 断熱性能の向上

鉄骨造は鉄という素材の性質上、断熱性能が木造に比べて劣ることがあります。しかし、スケルトンリフォームにより、最新の断熱材を使用したり、外壁の断熱工事を行うことで、断熱性能を大幅に改善することができます。これにより、夏は涼しく冬は暖かい快適な住環境を手に入れることができます。

 

4. 新築同様の快適性と機能性

スケルトンリフォームは、新築同様に内部をすべて新しく作り直すため、古い設備や配管などを最新のものに一新できます。これにより、給排水設備や電気配線も新しくなり、生活の利便性が大幅に向上します。また、バリアフリー化やホームオートメーションシステムの導入など、現代のライフスタイルに合わせた機能性を付加することも可能です。

 

鉄骨造のスケルトンリフォームの施工手順

  1. 現状調査とプランニング
    まずは現状の建物の調査を行い、構造体の状態や補強の必要性を確認します。この段階でリフォームの方向性を決定し、間取りやデザインをプランニングします。特に、耐震性や断熱性を向上させるための補強方法を検討します。

  2. 解体工事
    内部の仕切り壁や天井、床、設備などをすべて解体します。鉄骨部分を残しながら、不要な部分を撤去して骨組み状態にします。この際、解体作業が鉄骨にダメージを与えないように注意が必要です。

  3. 鉄骨の補強・錆止め処理
    解体後、鉄骨の状態を再確認し、錆や劣化が見つかった場合は補強や錆止め処理を行います。特に湿気や結露の影響を受けやすい部分には、特別な防錆塗装や補強材を使用して、耐久性を高めます。

  4. 配管・配線の新設
    給排水管や電気配線を新たに設置します。古い配管は漏水のリスクが高いため、すべて新しいものに交換し、最新の安全基準に適合させます。

  5. 断熱工事と耐震補強
    外壁や屋根、床などの断熱工事を行い、断熱性能を向上させます。また、耐震補強として、鉄骨の接合部や構造体の補強を行い、建物全体の安全性を強化します。

  6. 内装工事
    新しい間取りに合わせて、壁や床、天井を仕上げます。設備機器や照明、キッチンやバスルームなども新しく設置し、機能性とデザイン性を兼ね備えた住空間を作り上げます。

  7. 最終検査と引き渡し
    工事が完了したら最終検査を行い、仕上がりや設備の動作確認をします。問題がなければ引き渡しとなり、住まいが新たな形で生まれ変わります。

 

鉄骨造のスケルトンリフォームの注意点

  1. 解体時の鉄骨へのダメージを避ける
    解体作業では、鉄骨に直接影響を与えることがないように注意が必要です。鉄骨が損傷すると建物全体の強度に影響を及ぼすため、専門的な技術を持った業者に依頼することが重要です。

  2. 構造体の点検を怠らない
    リフォーム前に鉄骨の状態をしっかりと確認し、錆や腐食があれば適切に処理する必要があります。特に接合部の劣化は耐震性にも影響するため、点検を怠らないようにしましょう。

  3. 断熱性の向上を重視する
    鉄骨造は熱伝導率が高いため、断熱対策が非常に重要です。壁や屋根、床などの断熱工事をしっかりと行い、快適な室内環境を維持することが求められます。

  4. 適切な予算設定とスケジュール管理
    スケルトンリフォームは解体から再構築までの工程が多いため、費用と時間がかかる場合があります。事前にしっかりとした予算設定を行い、スケジュールをきちんと管理することが成功の鍵です。

 

まとめ

鉄骨造のスケルトンリフォームは、耐久性とデザイン性を兼ね備えた魅力的なリフォーム手法です。大空間を作りやすい鉄骨造の特性を活かして、広々とした開放的な住まいやオフィス空間を実現することができます。また、耐震性や断熱性の向上、設備の一新など、住まいの快適性を大幅に高めることが可能です。ただし、鉄骨の点検や補強、断熱対策をしっかりと行い、計画的なリフォームを心がけることが大切です。信頼できる施工業者と協力しながら、理想の空間を作り上げていきましょう。外部がALC板になっていることが大変多いですが、ラスシート仕上になっている建物もあります。防水をしっかり工事することを念頭に、断熱工事をしっかりと行いたいところです。サッシの変更は木造と違い、外部に絡むALC坂の補修等で大変手間のかかる作業となるため、既存のアルミ枠を利用したカバー工法を推奨します。サッシの変更は木造と違い、外部に絡むALC坂の補修等で大変手間のかかる作業となるため、既存のアルミ枠を利用したカバー工法を推奨します。

 

2-2. 鉄骨造のスケルトンリフォーム流れ

  • 1
    既存
鉄骨造のスケルトンリフォーム流れ<既存>
鉄骨造のスケルトンリフォーム流れ<既存>
鉄骨造のスケルトンリフォーム流れ<既存>
  • 2
    解体
鉄骨造のスケルトンリフォーム流れ<解体>
鉄骨造のスケルトンリフォーム流れ<解体>
鉄骨造のスケルトンリフォーム流れ<解体>
  • 3
    サッシカバー工法
鉄骨造のスケルトンリフォーム流れ<サッシカバー工法>
鉄骨造のスケルトンリフォーム流れ<サッシカバー工法>
鉄骨造のスケルトンリフォーム流れ<サッシカバー工法>
  • 4
    造作
鉄骨造のスケルトンリフォーム流れ<造作>
鉄骨造のスケルトンリフォーム流れ<造作>
鉄骨造のスケルトンリフォーム流れ<造作>
  • 5
    竣工
鉄骨造のスケルトンリフォーム流れ<竣工>
鉄骨造のスケルトンリフォーム流れ<竣工>
鉄骨造のスケルトンリフォーム流れ<竣工>

3. 鉄筋コンクリートのスケルトンリフォーム

RC造(鉄筋コンクリート造)リノベーション ポイント

RC造リノベーションポイント

※新宿区K様RC1棟スケルトンリフォーム現場写真より

鉄筋コンクリート造(RC造)のスケルトンリフォームは、建物の構造体を残して内部をすべて解体し、新しい間取りや設備を取り入れるリノベーション手法です。RC造は耐久性、耐火性、遮音性に優れており、都市部のマンションや戸建て住宅で広く採用されています。しかし、RC造のスケルトンリフォームは、木造や鉄骨造と異なり、建物の種類や用途によって工事の自由度や施工範囲が変わるため、事前の計画が非常に重要です。この記事では、RC造のスケルトンリフォームにおける特徴、マンションと戸建て住宅の違い、施工時の注意点について詳しく解説します。

 

RC造スケルトンリフォームとは?

スケルトンリフォームとは、建物の内部を一度すべて解体し、構造体(柱や梁など)だけを残して新たに内部を作り直すリフォーム手法です。RC造のスケルトンリフォームは、鉄筋コンクリートという堅固な構造を活かしつつ、現代の生活スタイルに合わせて間取りや設備を一新できるのが特徴です。この方法により、新築と同様の自由な設計と、建物の強度を活かした安心・安全な住まいを実現することができます。

 

RC造のスケルトンリフォーム:マンションと戸建て住宅の違い

RC造のスケルトンリフォームは、マンションと戸建て住宅では施工の自由度や工事範囲が異なります。それぞれの特徴とリフォームの際に注意すべき点を詳しく見ていきましょう。

 

1. 中古マンションにおけるRC造のスケルトンリフォーム

中古マンションでは、購入後にスケルトンリフォームを行うケースが多く見られます。しかし、マンション特有の管理組合の規定があるため、リフォームの範囲や内容が制限される場合があります。リフォームを計画する際には、管理規約やマンションのリフォームガイドラインをしっかり確認し、事前に工事が許可される範囲を把握しておくことが重要です。

  • 管理規約に基づく工事の制約
    管理組合の規定により、床や壁、天井の仕上げ材の変更は可能でも、構造体に影響を与えるような改修は制限されることがあります。また、マンションは共有部分と専有部分の区別が明確であり、例えばサッシやバルコニーの工事は共有部分にあたるため、勝手に変更することはできません。マンションでは外観や構造に関わる部分を改修する際、管理組合の許可が必要になるため、事前の調整が不可欠です。

  • サッシの変更とカバー工法
    RC造のマンションでサッシを変更する場合、既存の枠を残して新しいサッシを取り付けるカバー工法が一般的です。木造に比べてRC造は堅固であり、サッシの溶接が必要となるため、施工が難しく費用も高くなる傾向にあります。カバー工法は外壁を傷つけずに工事を行うための手法として広く用いられていますが、その分コストが上がるため予算に余裕を持たせておくことが推奨されます。

  • マンションの空調・排水計画の重要性
    マンションのスケルトンリフォームでは、排水や空調の計画も重要です。既存の排水管やダクトの位置に合わせて設備を配置しなければならないため、間取りの変更に限界が生じる場合があります。特に、マンションの天井高は限られており、配管やダクトの経路が制約されるため、リフォーム時には空調計画と排水勾配を慎重に検討する必要があります。これらの計画を怠ると、施工後にトラブルが発生する可能性があるため、専門的な知識を持つ業者に依頼することが重要です。

 

2. RC造戸建て住宅におけるスケルトンリフォーム

RC造の戸建て住宅では、マンションに比べてリフォームの自由度が高く、設計の幅が広がります。構造体が頑丈であるため、間取りの変更や開口部の増設など、さまざまなデザインが可能です。しかし、構造的な変更を伴う大規模なリフォームでは、耐力計算や補強が必要になるケースがあります。

  • 自由度の高い設計が可能
    RC造の戸建て住宅は、マンションと異なり構造体に手を加えない範囲であれば、間取りの変更や設備の配置が比較的自由に行えます。例えば、間仕切り壁を取り払い広々としたリビングを作ったり、大きな窓を取り入れて明るく開放的な空間にすることが可能です。また、階段の位置を変更したり、吹き抜けを作るといったデザイン性の高いリフォームも実現できます。

  • 構造計算と補強の必要性
    大掛かりなリフォームでは、RC造の建物に耐力壁の追加や構造補強が必要となる場合があります。特に階段の位置を変更するような工事は、構造計算を行い安全性を確認する必要があります。RC造は耐震性能が高いとはいえ、建物のバランスを崩すような改修はリスクが伴うため、専門的な知識を持った設計士や施工業者との綿密な打ち合わせが求められます。

  • 配管・配線の計画を重視する
    RC造の戸建てでは、配管や配線の経路も重要です。スケルトンリフォームにより古い配管を新しいものに交換することで、設備の更新とともに安全性も確保できます。ただし、コンクリートに囲まれた空間では、配管や配線のルートが限られるため、設計段階でしっかりと計画しておくことが必要です。

 

RC造スケルトンリフォームのメリットとデメリット

 

メリット

  1. 耐久性と安全性が高い
    RC造は鉄筋コンクリートの強度により、地震や火災に対する耐久性が非常に高く、長期にわたって安心して暮らせる住まいを提供します。

  2. 遮音性が優れている
    コンクリートの壁が音をしっかり遮るため、マンションでも隣接する住戸の音が聞こえにくく、プライバシーが守られます。

  3. デザインの自由度が高い
    スケルトンリフォームにより、内部の間取りを大幅に変更できるため、ライフスタイルに合わせた住まいを実現することが可能です。

  4. 設備の一新が可能
    給排水管や電気配線、ガス管などの見えない部分を新しくすることで、設備の故障リスクを減らし、最新の機能を取り入れることができます。

 

デメリット

  1. 工事費用が高くなる
    RC造は解体が難しく、コンクリートを削る作業や、溶接を伴う工事が必要になるため、木造や鉄骨造に比べて工事費用が高くなる傾向があります。

  2. 施工範囲の制約がある
    特にマンションでは管理規約により施工範囲が制限されることがあり、思い通りのリフォームが難しい場合があります。

  3. 配管・配線のルートに制約がある
    RC造の建物では、配管や配線を新たに通すスペースが限られており、設計段階でしっかりとした計画が必要です。

  4. 施工期間が長くなることがある
    解体から再構築までの工程が多いため、リフォーム期間が長くなる場合があります。特に、コンクリートを削る作業や補強工事が必要な場合は、通常よりも時間がかかります。

 

RC造スケルトンリフォームの施工手順

  1. 現状調査と計画
    まず、現状の建物の状態を詳細に調査し、劣化部分や補強が必要な箇所を特定します。リフォームプランはこの調査結果に基づいて立てられます。

  2. 解体工事
    内部の壁や仕上げ材、設備などをすべて解体し、構造体のみを残します。解体には専門の技術が必要で、周囲の建物や住民への配慮も求められます。

  3. 構造補強と防水工事
    必要に応じて構造補強を行い、建物の耐震性能を高めます。また、コンクリートのひび割れなどが見つかった場合は防水工事も同時に行います。

  4. 設備工事
    配管や配線を新しく設置し、最新の設備機器を取り付けます。この際、排水勾配や配管ルートを慎重に計画することが重要です。

  5. 内装工事
    新しい間取りに合わせて内装を仕上げます。床材、壁紙、天井などの仕上げにこだわり、デザイン性の高い空間を作り上げます。

  6. 仕上げと最終検査
    工事が完了したら、最終的な仕上がりと設備の動作確認を行い、問題がなければ引き渡しとなります。

 

まとめ

鉄筋コンクリート造(RC造)のスケルトンリフォームは、強固な構造体を活かしながら現代の生活に適応した住まいを実現する手法です。マンションと戸建て住宅では施工範囲や自由度が異なるため、それぞれの特徴を理解したうえで計画を進めることが重要です。リフォームの際には、管理規約の確認や構造補強、設備の更新をしっかりと行い、安全で快適な住空間を作り上げましょう。信頼できる施工業者との連携が、スケルトンリフォーム成功の鍵となります。

RC造(鉄筋コンクリート造)リノベーション 流れ

  • 1
    既存建物
RC造リノベーション流れ<既存>
RC造リノベーション流れ<既存>
RC造リノベーション流れ<既存>
  • 2
    解体
RC造リノベーション流れ<解体>
RC造リノベーション流れ<解体>
RC造リノベーション流れ<解体>
  • 3
     
    サッシカバー工法
RC造リノベーション流れ<サッシカバー工法>
RC造リノベーション流れ<サッシカバー工法>
RC造リノベーション流れ<サッシカバー工法>
RC造リノベーション流れ<サッシカバー工法>
RC造リノベーション流れ<サッシカバー工法>
RC造リノベーション流れ<サッシカバー工法>
RC造リノベーション流れ<サッシカバー工法>
RC造リノベーション流れ<サッシカバー工法>
  • 4
    造作
RC造リノベーション流れ<造作>
RC造リノベーション流れ<造作>
RC造リノベーション流れ<造作>
  • 5
    竣工
RC造リノベーション流れ<竣工>
RC造リノベーション流れ<竣工>
RC造リノベーション流れ<竣工>

更新日:2024/09/15

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< 著者情報 >

稲葉 高志

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ハイウィル株式会社 四代目社長

1976年生まれ 東京都出身。

【経歴】

家業(現ハイウィル)が創業大正8年の老舗瓦屋だった為、幼少よりたくさんの職人に囲まれて育つ。

中学生の頃、アルバイトで瓦の荷揚げを毎日していて祖父の職人としての生き方に感銘を受ける。 日本大学法学部法律学科法職課程を経て、大手ディベロッパーでの不動産販売営業に従事。

この時の仕事環境とスキルが人生の転機に。  TVCMでの華やかな会社イメージとは裏腹に、当たり前に灰皿や拳が飛んでくるような職場の中、東京営業本部約170名中、営業成績6期連続1位の座を譲ることなく退社。ここで営業力の基礎を徹底的に養うことになる。その後、工務店で主に木造改築に従事し、100棟以上の木造フルリフォームを職人として施工、管理者として管理

2003年に独立し 耐震性能と断熱性能を現行の新築の最高水準でバリューアップさせる戸建てフルリフォームを150棟、営業、施工管理に従事。2008年家業であるハイウィル株式会社へ業務移管後、 4代目代表取締役に就任。250棟の木造改修の営業、施工管理に従事

2015年旧耐震住宅の「耐震等級3」への推進、「断熱等級4」への推進を目指し、 自身の500棟を超える木造フルリフォーム・リノベーション経験の集大成として、性能向上に特化した日本初の木造フルリオーム&リノベーションオウンドメディア 「増改築com®」をオープン

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お問い合わせ・ご相談多数のため、ご返信、プランのご提案までに日数を頂いております。ご了承の程お願い申し上げます。

改正後の新法では、4号特例措置が廃止され、一般住宅の多くの建物である2階建て以下かつ200平方メートル以下の建築物は2号となり、大規模修繕・大規模模様替えを行う場合には、建築確認申請が必要となります。

大規模修繕や大規模模様替えを行う場合、

つまり、主要構造部(壁、柱、床、梁、屋根、階段)の50%を超える修繕工事等を行う場合は、建築確認申請が必要となることが決まりました。

今回の改正では、床の下地を含む張替え、階段の変更、間取りの変更等が含まれます。

 

詳細解説はこちらをお読みください。

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