戸建フルリフォームなら「増改築.com®」TOP >木造リノベーションの“全”疑問に答える|匠が教える360の知恵>【断熱リフォーム失敗の9割】なぜ「気密性(C値)」が、あなたの家の“寿命”と“健康”を左右するのか?
更新日:2025/11/13
序章:なぜ、最高級の“セーター”を着ていても、あなたは寒いのか?
第1章:【定義】「気密性」と「C値」とは何か? ― あなたの家の“隙間”の通信簿
第2章:【断熱との関係】なぜ、「断熱」と「気密」は“掛け算”なのか?
第3章:【プロの告発】なぜ、大手ハウスメーカーは「気密測定」を“絶対に”しないのか
第4章:【施工品質の証明】“本物”のプロは、どうやって「C値1.0」を達成するのか
終章:「C値」は、その会社の“誠実さ”を測る、物差しである
章の概要:
結論として、あなたが「断熱材(=セーター)」に、どれだけお金をかけても、家全体が「隙間風(=穴だらけのTシャツ)」だらけであれば、その性能は、全く発揮されず、あなたは、永遠に寒さから解放されないからです。
「断熱リフォームをすれば、暖かくなりますよ」。その言葉を信じて、あなたは、高価な断熱材を選ぼうとしているかもしれません。しかし、もし、その業者が「気密」という言葉を、一度も口にしなかったとしたら…あなたのリフォームは、すでに、失敗への第一歩を、踏み出しています。この記事では、断熱リフォーム 失敗の、最大の原因である「気密性(C値)」の、恐るべき重要性について、5000棟の実績から、徹底的に解説します。
✔ここでのポイント:
結論として、「高性能な断熱材さえ入れれば、家は暖かくなる」というのは、半分は本当ですが、半分は、業界の“大きな嘘”です。なぜなら、その断熱材の性能を100%発揮させるための「施工品質(=気密)」が伴わなければ、全てが無意味になるからです。 このセクションでは、なぜ、多くの人が「断熱リフォーム 失敗」に陥るのか、その、最大の落とし穴について、お話しします。
あなたは今、冬の寒さ、夏の暑さから解放されるために、「断熱リフォーム」という、賢明な選択について、情報収集をされていることでしょう。 そして、様々な会社のホームページや、カタログを比較する中で、
「私たちは、高性能なグラスウールを使っています」
「うちの標準仕様は、発泡ウレタンです」
といった、「断熱材」の性能を、アピールする言葉を、数多く、目にしているはずです。
その情報に触れるたび、あなたは「なるほど、この、高性能な断熱材を選びさえすれば、我が家も、暖かい家に生まれ変わるんだな」という、期待に、胸を膨らませているかもしれません。
しかし、5000棟以上の、古い木造住宅の「中身」を、その目で見てきた、私たちプロとして、あえて、あなたに、厳しい現実を、お伝えしなければなりません。
その「常識」こそが、あなたの断熱リフォームを、失敗に導く、最も危険な「落とし穴」なのです。
断熱材は、確かに重要です。しかし、それは、家を暖かくするための「要素の一つ」に過ぎません。
どんなに、高価で、高性能な断熱材を、壁の中に充填しても、それ“だけ”では、あなたの家は、決して、暖かくはならない。 なぜなら、多くのリフォーム会社が、意図的にか、あるいは、知識不足ゆえにか、語ろうとしない、もう一つの、決定的に重要な「要素」が、存在するからです。
その、もう一つの要素。それが「気密性(きみつせい)」です。
「気密性」とは、その家に、どれだけ「隙間」がないかを示す性能のことです。
例えるなら、「断熱材」は、あなたの身体を温める「セーター」です。ウールや、カシミアといった、高性能な素材(断熱材)を選べば、確かに、暖かいでしょう。
しかし、もし、その、最高級のセーターが、穴だらけで、スカスカだったとしたら、どうでしょうか。
その穴から、冬の、冷たい風が、容赦なく、吹き込んでくる。
セーターが、本来持っているはずの「保温性能」は、全く発揮されず、あなたは、寒さに、震え続けることになります。
家の断熱リフォームも、これと、全く同じです。
どんなに、高性能な断熱材(セーター)を、壁の中に、分厚く充填しても、その家に「隙間」だらけであれば、そこから、冬は冷気が侵入し、夏は熱気が入り込む。
結果として、断熱材は、その性能を、半分も発揮することができず、「こんなに、お金をかけたのに、なぜか寒い…」という、最悪の断熱リフォーム 失敗を、招くことになるのです。
「断熱材さえ入れれば暖かい」。それは、高気密高断熱という言葉の、「高断熱」の部分だけを切り取った、半分だけの真実、すなわち“大きな嘘”なのです。
✔ここでのポイント: 結論として、あなたの家を、一年中快適な「魔法瓶」のような空間にするためには、「断熱(熱を伝えない)」と「気密(隙間をなくす)」が、“掛け算”の関係で、両立していなければならず、どちらか一方でもゼロであれば、その効果は、ゼロになります。
このセクションでは、「断熱」と「気密」の、切っても切れない、重要な関係性について、解説します。
私たちが、目指すべき、究極の快適空間。それは、「魔法瓶」のような家です。
魔法瓶が、なぜ、熱い飲み物を、熱いまま、冷たい飲み物を、冷たいまま、保つことができるのか。
その秘密は、二つの、卓越した性能にあります。
一つは、熱を伝えないための「真空層(=断熱)」。
そして、もう一つは、熱が、空気と共に出入りするのを防ぐ「完璧な、栓とパッキン(=気密)」です。
もし、この「栓」が、緩んでいたら、どうでしょうか。
どんなに、高性能な真空層があっても、中の熱は、すぐに逃げてしまい、飲み物は、冷めてしまいますね。
家のリノベーションも、全く同じです。
「断熱(セーター)」と「気密(Tシャツ)」。
あるいは、「断熱(魔法瓶の真空層)」と「気密(魔法瓶の栓)」。
この二つは、どちらか一方だけでは、決して、意味をなさない。
常に「セット」で、考えなければならない、“掛け算”の関係なのです。
断熱性能(100点) × 気密性能(0点) = 家の快適性(0点)
この、単純で、しかし、動かすことのできない、物理法則こそが、あなたのリフォームの、成否を分ける、分岐点となります。
では、なぜ、これほどまでに重要な「気密」について、多くのハウスメーカーや、リフォーム会社は、口を閉ざすのでしょうか。 それは、「断熱材」は、お金さえ出せば、誰でも、高性能なものを、仕入れることができる「工業製品」であるのに対し、「気密性」は、その会社の、現場における「施工品質」そのもの、すなわち“職人の腕前”が、100%、数値として、表れてしまう、ごまかしの効かない“通信簿”だからです。
どんなに「うちは、高性能な断熱材を使っています」と、カタログで謳っていても、現場の施工が、雑であれば、その家の「気密性」は、低いままです。
その、不都合な真実が、露呈することを恐れ、多くの業者は「気密測定」という、客観的な“通信簿”を、お客様に提示することから、逃げているのです。
C値とは、この「気密性」を、客観的に測るための、唯一無二の“物差し”です。 その、物差しを、手に入れること。それこそが、あなたが、本物のプロフェッショナルを、見抜くための、第一歩なのです。
✔ここでのポイント:
結論として、この記事は、あなたが「断熱材」という、目に見える部分だけに、お金を払い、「気密」という、目に見えない、最も重要な穴を、放置してしまうという、最悪の「断熱リフォーム 失敗」を、回避するための、最後の“砦”です。
最後に、この先、私たちが、どのような旅路を、あなたと共にするのか、その、約束をします。
この記事を通じて、私たちは、高気密高断熱という、言葉の、本当の意味を、徹底的に、解き明かしていきます。
第1章では、C値とは何か、その「定義」と、日本の住宅史において、なぜ、この「気密」が、軽視されてきたのか、その「歴史」を学びます。
第2章では、「断熱」と「気密」が、なぜ“掛け算”なのか、その「科学的根拠」を、内部結露という、家の寿命を縮める、恐ろしい現象と共に、解説します。
第3章では、なぜ、多くの大手ハウスメーカーが、この「気密測定」から、逃げ続けるのか、その、業界の「不都合な真実」を、暴露します。
第44章では、私たちプロが、どのようにして「C値1.0以下」という、高い気密性を、実現しているのか、その、具体的な「施工技術」を、お見せします。
第5章では、その施工品質を、客観的に証明する「気密測定」という、感動の「実力テスト」の、現場を、レポートします。
この旅を終えた時、あなたは、もはや、「どの断熱材が、良いですか?」という、表面的な質問しか、できなかった「情報弱者」では、なくなっているはずです。
あなたは、業者に対して、自信を持って、こう、問いかけることができるようになっています。
「素晴らしい断熱材ですね。ところで、御社の、目標とする『C値』は、いくつですか? もちろん、工事完了後に『気密測定』は、実施して、その数値を、報告書として、いただけますよね?」と。
その、専門家と、寸分違わぬ、鋭い一言こそが、あなたの家づくりを、「穴の開いたバケツ」にしてしまう、全ての断熱リフォーム 失敗から、あなたを、守り抜く、最強の「鎧」となるのです。
さあ、あなたの家を、本物の「魔法瓶」へと変える、知の冒険を、始めましょう。
章の概要:
結論として、「気密性」とは、その家に、どれだけ「隙間」がないかを示す“性能”であり、「C値(シーち)」とは、その隙間の量を、科学的に測定し、家の床面積1㎡あたり、何㎠の隙間があるかで示した、客観的な“数値”です。
序章で、私たちは「寒いのは当たり前」という我慢の時代が終わり、家の「性能」が、家族の健康や資産を左右する、必須の投資へと変わったことをお話ししました。
では、その「性能」とは、一体、何で測れば良いのでしょうか。
この章では、断熱等級とは何か、その制度の基本から、等級1から7までの、それぞれのレベルが、何を意味するのか。
その、全ての基本を、誰にでも分かるように、やさしく解説します。この章を読み終える時、あなたは、家の性能を語るための、最も重要な「共通言語」を、その手にしているでしょう。
✔ここでのポイント:
結論として、2000年に誕生した「品確法」と、それに基づく「断熱等級」は、それまで“感覚”でしか語れなかった家の「快適性」や「省エネ性」を、初めて、客観的な“数値”で、誰もが比較できる形に「見える化」した、日本の家づくりにおける、歴史的な革命です。
このセクションでは、この制度が生まれた背景と、それが、あなたの家づくりに、どのような意味を持つのかを、解説します。
「この家は、暖かいですよ」 「うちは、腕の良い大工が、しっかり造っていますから」
かつての、日本の家づくりでは、このような「感覚」や「経験」に基づいた言葉が、品質を保証する、全てでした。
しかし、その「暖かい」が、具体的に、どれくらい暖かいのか。その「丈夫」が、どれほどの地震に耐えられるのか。
それを、客観的に知る“物差し”を、私たち消費者は、持っていませんでした。
それは、自動車を、買う時に、ディーラーから「この車は、よく走りますよ」と言われるだけで、その「燃費(km/L)」や「安全性能(★★★★★)」の、具体的なデータを、一切、見せてもらえないまま、高額な契約書に、ハンコを押すようなものです。
1995年の阪神・淡路大震災、そして、その後の、度重なる、自然災害。
これらは、私たちに「勘や経験だけでは、命は守れない」という、厳しい現実を、突きつけました。
そして、高騰し続けるエネルギー価格は、「なんとなく暖かい」という、曖昧な快適さではなく、「具体的に、光熱費がいくらになるのか」という、科学的な「燃費性能」を、家づくりに、求めるようになったのです。
このような、時代の大きな変化と、国民の、高まる不安に応える形で、2000年、一つの、画期的な法律が、誕生しました。
それが、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」、通称「品確法(ひんかくほう)」です。
「品確法」とは、住宅の品質(性能)を、客観的な基準で評価し、消費者が、安心して、住宅を取得・比較できるようにするために、作られた法律です。
この法律の、最も革命的だった点。それは、これまで、専門家だけの、ブラックボックスの中にあった、家の「性能」を、「10の分野」(①構造の安定、②火災時の安全、③劣化の軽減、④維持管理への配慮、⑤温熱環境…など)に分類し、それぞれのレベルを、誰にでも分かる「等級」で、表示する、という、全国共通の“物差し”を、創り出したことです。
そして、その中でも、あなたの、日々の暮らしの「快適性」や「健康」、「光熱費」に、最も深く関わる項目こそが、⑤の温熱環境、すなわち「断熱等性能等級」、一般に「断熱等級」と呼ばれるものなのです。
断熱等級とは、まさに、家の「燃費性能」を、客観的に“見える化”した、成績表。 この物差しが、誕生したことで、あなたは初めて、業者の「暖かいですよ」という、曖昧な言葉を、鵜呑みにするのではなく、「あなたの提案は、断熱等級で言うと、いくつですか?」と、その「科学的根拠」を、問い質す“権利”を、手に入れたのです。
✔ここでのポイント:
結論として、断熱等級1~3は「過去の低い基準」、等級4は「2025年に義務化された最低基準」、等級5は「ZEH(ゼッチ)基準」、そして、私たちが目指す、等級6・7は「健康で快適な暮らしを実現するための、未来の基準(HEAT20 G2・G3)」であり、それぞれが示す「快適性」と「省エネ性」は、全くの別次元です。
このセクションでは、7段階の目盛りが、具体的に、どのような性能を意味するのかを、徹底的に解説します。
断熱等級は、「Ua値(ユーエーち:外皮平均熱貫流率)」という、専門的な数値によって、決定されます。
「Ua値(外皮平均熱貫流率)」とは、その家が、「どれだけ熱を逃しやすいか」を、科学的に計算した数値です。
このUa値は、数値が、小さいほど、熱が逃げにくく、高性能である、と覚えてください。
例えるなら、Ua値とは「家の“隙間”の大きさ」のようなものです。数値が小さいほど、魔法瓶のように、隙間がなく、一度暖めた(冷やした)空気を、長く保つことができます。
断熱等級とは、このUa値の、レベルに応じて、与えられる「ランク」なのです。(※Ua値の基準は、地域によって異なります。ここでは、東京や大阪など、最も多くの人が住む「6地域」を、基準に解説します)
断熱等級1・2・3(過去の基準)
【等級1】(昭和55年基準): Ua値の規定なし。無断熱、あるいは、申し訳程度の断熱材。
【等級2】(平成4年基準): Ua値 1.67。壁に、わずかな断熱材。窓は、一枚ガラスのアルミサッシ。
【等級3】(平成11年基準): Ua値 1.54。断熱材が、少し厚くなる。アルミのペアガラスが、使われ始めた時代。 → これらは、もはや「過去の基準」です。もし、あなたの家が、築25年以上(1999年以前)であれば、この、極めて低いレベルである可能性が、高いです。冬が寒く、夏が暑いのは、当たり前。ヒートショックのリスクも、非常に高い状態です。
断熱等級4(現在の“最低”基準)
【等級4】(平成28年基準): Ua値 0.87。2025年4月から、新築で、義務化された「最低ライン」。 → しかし、このレベルでも、冬のリビングで、無暖房時の室温は、10℃を下回ることも。私たちが目指す「快適性」には、程遠いレベルです。
断熱等級5(ZEH基準)
【等級5】(ZEH基準): Ua値 0.60。国が推進する「ZEH(ゼッチ=ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」に、求められるレベル。高断熱住宅と、呼べるようになる、最初の入り口です。
断熱等級6(私たちが、標準目標とするレベル)
【等級6】(HEAT20 G2グレード): Ua値 0.46。 → ここからが、私たちが「本物」と考える、性能の領域です。これは、「HEAT20(ヒートニジュウ)」という、国の基準より、遥かに厳しい、快適な暮らしを、科学的に研究する団体が定めた「G2グレード」に相当します。「冬の朝、無暖房でも、室温が、おおむね13℃を下回らない」。ヒートショックのリスクを、大幅に低減できる、健康住宅の、一つの答えが、このレベルです。
断熱等級7(究極のレベル)
【等級7】(HEAT20 G3グレード): Ua値 0.26。 → これは、HEAT20の、最高峰「G3グレード」に相当する、究極の断熱性能です。「冬の朝、無暖房でも、室温が、おおむね15℃程度」を、維持できる、まさに「別次元」の快適性。ここまで来ると、もはや、家全体を、小さな暖房器具一つで、暖めることが可能になります。
断熱等級とは、このように、1と7では、全く、別世界の、住環境を意味する、極めて重要な「物差し」なのです。
✔ここでのポイント:
結論として、あなたの家が、築25年(1999年)以前に建てられた「中古戸建て」である場合、その断熱性能は、現在の最低基準である「等級4」さえも、満たしていない、極めて寒い家(等級3以下)である可能性が、非常に高いです。
このセクションでは、あなたの家の「築年数」から、おおよその「現在地」を把握し、リフォームの必要性を、自分事として、捉えていただきます。
前項で、等級ごとの性能の違いを、ご理解いただけたと思います。 では、あなたが、今お住まいの家、あるいは、親の家として、リフォームを検討されている中古戸建ては、一体、どのレベルに、該当するのでしょうか。
もちろん、正確な数値は、プロによる「外皮計算」でしか、算出できません。
しかし、その家が建てられた「築年数」によって、当時の、建築常識であった、おおよその断熱等級を、推測することは可能です。
1980年(昭和55年)以前(築約45年以上) → ほぼ「等級1」(無断熱) この時代は、まだ「断熱」という概念そのものが、法律に、存在しませんでした。壁の中に、断熱材が、全く入っていなくても、不思議ではない時代です。まさに、外気と、一枚の板だけで、仕切られた、過酷な環境です。
1980年 ~ 1992年(昭和55年~平成4年)(築約33~45年) → 「等級2」相当 この時代に、日本で、最初の「省エネ基準」が、制定されました。しかし、その基準は、極めて緩やかなもので、壁に、わずか50mm程度の断熱材が、入るようになった程度。窓は、一枚ガラスのアルミサッシが、標準でした。あなたの家が、築40年であるなら、このレベルである可能性が、高いでしょう。
1992年 ~ 1999年(平成4年~平成11年)(築約26~33年) → 「等級3」相当 「新省エネ基準」と呼ばれ、断熱材の厚みが、少し増し(壁75mm程度)、アルミのペアガラスが、一部で、使われ始めました。しかし、高断熱住宅と呼ぶには、程遠いレベルです。
1999年 ~ 2013年(平成11年~平成25年)(築約12~26年) → 「等級4」相当 「次世代省エネ基準」と呼ばれ、ようやく、現在の「最低基準」である、等級4のレベルに、達しました。しかし、この基準で建てられた家でさえ、冬の寒さや、夏の暑さに、不満を持つ人は、少なくありません。
この、歴史が示す、動かぬ事実。それは、もし、あなたの家が、築25年以上、経過しているのであれば、その断熱性能は、現代の、最低基準である「等級4」にさえ、達していない、危険な状態である、ということです。
✔ここでのポイント:
結論として、2025年から義務化された「断熱等級4」は、あくまで“最低限のライン”であり、あなたの家族を「ヒートショックのリスク」や「高騰する光熱費」から、守るには、全く不十分です。
だからこそ、私たちは、その、遥か先を行く「等級6(HEAT20 G2)」を、目指すのです。
このセクションでは、断熱等級とは何か、という疑問の、本質的な「答え」を、お伝えします。
「2025年から、等級4が、義務化された。ならば、等級4にすれば、十分なのではないか?」
その疑問は、ごもっともです。 しかし、私たちは、5000棟以上の性能向上リノベーションの経験から、断言します。
「断熱等級4」では、あなたの、本当の悩みは、解決しません。
なぜなら、法律が定める基準とは、常に、国民の健康や安全を守るための「最低限(ミニマム)」のラインでしかないからです。 Ua値0.87という、等級4のレベル。それは、「これ以下では、あまりにも、不健康で、不経済だから、禁止します」という、言わば「赤点スレスレの、合格ライン」です。 そのレベルの家で、本当に、あなたは、満足できるでしょうか?
断熱等級4の家では、残念ながら、以下の、三つの「現実」から、逃れることはできません。
現実①:「ヒートショック」のリスクは、防げない
Ua値0.87の家では、冬、暖房の効いたリビングと、暖房のない、北側のトイレや廊下との間には、依然として、10℃以上の、危険な温度差が、発生します。ヒートショックのリスクは、そこに、厳然と、残り続けるのです。
現実②:「快適な暮らし」は、実現できない 等級4の性能では、窓際から、冷たい空気が降りてくる「コールドドラフト」を防ぐことはできず、足元は、寒いままです。夏は、日射の熱を防ぎきれず、エアコンの効きも、悪い。結局、「我慢」の暮らしが、続くことになります。
現実③:「光熱費」は、思ったほど、安くならない 「最低基準」の燃費性能では、高騰し続ける、未来のエネルギー価格の、上昇分を、吸収することはできません。あなたは、結局、高い光熱費を、払い続けることになるでしょう。
だからこそ、私たち『増改築どっとコム』は、法律の、遥か先を行く、「断熱等級6(HEAT20 G2)」(Ua値0.46)を、標準目標としています。
断熱等級のメリットは、等級5あたりから、明確に「体感」できるようになり、等級6で、その「価値」は、決定的となります。 等級6の世界では、家中の温度差は、わずか2~3℃。ヒートショックのリスクは、劇的に低減され、冬でも、裸足で過ごせるほどの、快適性が、手に入ります。
光熱費は、等級4の家に比べ、さらに、30~40%も削減できる、と試算されています。
断熱等級とは何か? それは、あなたの「覚悟」を、測る、物差しです。 法律の、最低限の「合格点」で、妥協するのか。 それとも、ご家族の「健康」と「快適」、そして「資産」という、未来の「満点」を、目指すのか。
その、賢明な、選択の手助けをすること。それこそが、高断熱住宅の、プロフェッショナルとしての、私たちの、使命なのです。
章の概要:
結論として、気密性が低い(隙間だらけの)家では、①隙間風によって、断熱材がその性能を100%発揮できず、②計画換気も破綻し、③壁の中に湿気を呼び込み「内部結露」を引き起こす、という、3つの致命的な問題が発生するからです。
序章で、私たちは「断熱材さえ入れれば暖かい」というのが、いかに危険な“嘘”であるかを、知りました。
この章では、その「なぜ?」を、科学的に、徹底的に解き明かします。
「断熱」と「気密」が、なぜ、片方だけでは意味がない「掛け算」の関係なのか。その、家の「快適性」「健康」「寿命」の、全てを左右する、高気密高断熱住宅の、最も、核心的な理論を、あなたに授けます。
✔ここでのポイント:
結論として、断熱材は「動かない空気の層」を作ることで熱を遮断していますが、家に「隙間(=気密性が低い)」があると、そこから侵入する隙間風が、断熱材の中の空気を強制的に動かし、その性能を、ほぼゼロにまで“無力化”してしまうからです。
このセクションでは、序章でお話しした「セーターとTシャツ」の例えを、さらに深く掘り下げ、断熱リフォーム 失敗の、最も基本的なメカニズムを、科学的に解説します。
あなたが、断熱リフォームを、検討する際、まず、目にするのは「グラスウール」や「セルロースファイバー」「発泡ウレタン」といった、様々な「断熱材」の名前でしょう。
そして、多くの方が「この“素材”そのものが、熱を防いでくれる」と、誤解されています。
しかし、その本質は、違います。
断熱材が、熱を伝えない、本当の理由。それは、その「繊維」や「発泡」の、ミクロの隙間に、「動かない空気」を、大量に、閉じ込めているからです。
動かない空気こそが、この世で、最も安価で、最も優れた「断熱材」なのです。
つまり、あなたが、断熱材に、高い費用を払うのは、突き詰めれば「動かない空気の層」を、買うためなのです。
では、もし、あなたの家が「穴だらけのTシャツ(=低気密)」だったとしたら、どうなるでしょうか。
つまり、家の、壁と床の取り合い、コンセントの周り、窓のサッシ周りなどに、無数の「隙間」が、空いている状態です。
冬の、冷たい外気が、その隙間から、容赦なく、壁の“内部”に、侵入してきます。
その、冷たい「隙間風」は、あなたが、高いお金を払って、壁の中に閉じ込めたはずの「動かない空気の層」を、強制的に、かき乱し、冷やし、そして、別の隙間から、外へと、逃がしていきます。
どんなに、高性能なセーター(断熱材)を着ていても、その下に、風を通す、穴だらけのTシャツ(気密層)しか、着ていなければ、セーターが、本来持つ「保温性能」は、全く、発揮されません。
あなたの家の断熱材は、もはや「熱を遮断する壁」ではなく、ただの「冷たい空気が、通り抜けるフィルター」と化してしまうのです。 これが、断熱リフォーム 失敗の、最も、典型的で、そして、悲劇的なパターンです。
「高い断熱材を入れたはずなのに、なぜか、足元がスースーして寒い」。 その、残念な結果の、全ての原因は、断熱材の性能が、低いからでは、ありません。
「気密」という、もう一つの、絶対条件が、欠落しているからなのです。
断熱性能(100点) × 気密性能(0点) = 家の快適性(0点)
この、残酷なまでの「掛け算の法則」こそが、高気密高断熱という言葉の、本質であり、あなたが、業者選びをする上で、絶対に、忘れてはならない、黄金律なのです。
✔ここでのポイント:
結論として、気密性が低い(隙間だらけの)家では、法律で義務化されている「24時間換気システム」が、設計通りに機能せず、空気の“淀み”が発生します。
その結果、CO2や、化学物質、湿気が、室内に溜まり続け、あなたの「健康」を、静かに蝕んでいくのです。
このセクションでは、気密性が、なぜ、あなたの「健康」と、直結しているのか、その、もう一つの重要な理由を、解説します。
「お話は分かりました。でも、そんなに、家を、隙間なく、密閉してしまったら、息苦しくなったり、空気が、悪くなったりするんじゃないですか?」 その疑問は、ごもっともです。そして、それこそが、次のステップへ進むための、重要な鍵となります。
おっしゃる通り、家を、高気密な「魔法瓶」にした“だけ”では、人間は、暮らしていけません。
なぜなら、私たちは、呼吸によってCO2を排出し、生活の中で、様々な化学物質(VOC)や、湿気を、発生させ続けるからです。
だからこそ、高気密高断熱住宅には、「計画換気」が、絶対に「セット」で、必要となるのです。
「計画換気」とは、家の気密性を高めた上で、機械(24時間換気システム)によって、汚れた空気の「出口(排気口)」と、新鮮な空気の「入口(給気口)」を、明確に設計し、家全体の空気を、2時間に1回、ムラなく入れ替える“空気の設計図”のことです。
これは、2003年の建築基準法改正で、シックハウス対策として、全ての住宅に、義務化されています。
しかし、もし、あなたの家が「低気密(隙間だらけ)」だったとしたら、この「計画換気」は、どうなるでしょうか。 残念ながら、その“設計図”は、完全に、破綻します。
換気の「ショートサーキット」 例えば、あなたが、リビングの、換気扇(排気口)を、回したとします。 高気密な家であれば、その力は、家全体に及び、設計された、一番遠くの「給気口」から、新鮮な空気を、吸い込んでくれます。 しかし、隙間だらけの家では、換気扇は、一番、手っ取り早く、空気を吸える「一番近くの隙間(例えば、すぐ隣の窓サッシの隙間)」からだけ、空気を吸い込んで、そのまま、排出してしまいます。 その結果、リビングの隅や、寝室の空気は、全く動かない「淀み」となり、そこに、汚れた空気が、溜まり続けてしまうのです。
汚染された空気の「侵入」 さらに、恐ろしいのは、給気口から入るはずだった、新鮮な空気が、どこから入ってくるか、分からない、ということです。 もしかしたら、それは、床下の、カビ臭い隙間からかもしれません。あるいは、壁の中の、ホコリだらけの隙間から、入ってくるのかもしれません。 これでは、換気をすればするほど、家の中の空気が、汚れていく、という、最悪の事態さえ、招きかねません。
C値とは、まさに、この「計画換気」が、正しく機能するための「前提条件」を示す、数値なのです。
気密性の担保なき換気システムは、ただ、電気代を浪費するだけの「騒音発生装置」に過ぎないのです。
✔ここでのポイント: 結論として、「断熱リフォーム 失敗」の、最悪のシナリオである「内部結露」は、まさに、この「隙間(気密性の欠如)」によって、壁の中に、湿気が侵入することで、引き起こされます。それは、あなたの家の「寿命」と「耐震性」を、根こそぎ破壊する“時限爆弾”です。 このセクションでは、気密性が、なぜ、あなたの家の「寿命」そのものを、左右するのか、その、最も恐ろしい、メカニズムについて、解説します。
「高いお金を払って、断熱リフォームをしたのに、数年後、壁を剥がしたら、中がカビだらけで、柱が腐っていた」。
これは、決して、他人事では、ありません。断熱と気密の、正しい知識を持たない業者が、施工したリフォームで、実際に、数多く起きている、悲劇的な失敗事例です。
そして、その“真犯人”こそが、壁の中に、無数に存在する「隙間」なのです。
この、壁の中で、発生する結露を、私たちは「内部結露」と呼びます。
「内部結露」とは、冬場、室内の、暖かく湿った空気が、壁の中の「隙間」から侵入し、外気で冷やされた、壁の内部(断熱材の外側など)で冷やされ、水滴となって現れる、極めて危険な現象です。
その、メカニズムを、具体的に、解説しましょう。
冬の室内: 暖房と、人間の生活(呼吸、料理、風呂)で、暖かく、湿った空気(水蒸気)で、満たされています。
壁の中の「隙間」: この、水蒸気を含んだ空気は、非常に小さく、コンセントの穴や、壁と床の、僅かな取り合い、といった、無数の「隙間」から、まるで、圧力をかけられたように、壁の内部へと、侵入しようとします。
壁の中の「冷たい場所」: その湿った空気は、壁の中を、進み、やがて、分厚い断熱材を、通り抜けた先にある、外気に冷やされた「冷たい部分」(例えば、外壁側の構造用合板)に、到達します。
結露の発生: 冷たいグラスに、水滴がつくのと、全く同じ原理で、空気は、急激に冷やされ、それまで、気体として、含んでいた水蒸気を、抱えきれなくなり、「結露」として、水滴を、発生させます。
中途半端に「断熱材だけ」を入れるリフォームは、かえって、壁の中の「冷たい場所」を、より明確に、作り出してしまうため、この「内部結露」のリスクを、爆発的に、高めてしまうのです。
そして、この「内部結露」が、もたらす、未来は、あまりにも悲惨です。
悲劇①:断熱性能が、ゼロになる 壁の中で、発生した水分は、断熱材(特にグラスウールなど)を、濡らし、その性能を、完全に失わせます。あなたは、カビの生えた「濡れた雑巾」を、壁の中に、詰め込んでいるのと、同じ状態になるのです。
悲劇②:カビとダニの、温床となる 濡れた断熱材と、木材は、カビとダニにとって、最高の「培養地」となります。壁の中から、放出される、無数のカビの胞子が、あなたや、ご家族の、アレルギーや、喘息の、原因となるかもしれません。
悲劇③:家の「寿命」と「耐震性」が、破壊される そして、最も恐ろしいのが、長期間、湿気に晒された、柱や、土台が、徐々に「腐食」していくことです。家の「骨格」そのものが、内側から、腐っていく。それは、あなたの家の「寿命」を、著しく縮めるだけでなく、地震が来た時に、家を支えるはずだった、耐力壁の強度を、根こそぎ、奪い去ることを、意味します。
C値とは何か。気密性が、なぜ重要なのか。
その答えは、もはや「快適性」だけの問題では、ありません。 気密工事とは、この、恐ろしい「内部結露」を防ぐため、壁の室内側に「防湿気密シート」という、完璧な「結界」を張り、室内の湿気を、壁の中に、絶対に侵入させない、という、家の“寿命”そのものを、左右する、最も重要な「防水工事」なのです。
気密性の担保なき、断熱リフォームは、あなたの家を、内側から腐らせる「時限爆弾」を、自ら、仕掛ける行為に、等しい。 私たちは、5000棟の断熱リフォーム 失敗の、無残な現場を見てきたからこそ、その、不都合な真実を、あなたに、伝え続ける、責任があるのです。
章の概要:
結論として、大手ハウスメーカーがC値測定をしない本当の理由は、技術的な問題ではなく、「施工品質のバラつき」という不都合な真実が露呈し、築き上げた「全国一律品質」という“ブランドイメージ”が崩壊することを、何よりも恐れているからです。
前章で、私たちは「リフォーム」と、家の骨格から再生させる「スケルトンリフォーム(性能向上リノベーション)」との、決定的な違いを学びました。
スケルトンリフォームの核心的価値が、目に見えない「耐震・断熱性能」にある以上、その品質は、科学的に「証明」されねばなりません。しかし、高気密高断熱の“証拠”となる「気密測定(C値測定)」を、なぜ、日本を代表する大手ハウスメーカーの多くが、公然と拒否するのでしょうか。
この章では、その業界最大のタブーである「気密測定をしない、本当の理由」を、5000棟の実績を持つプロの視点から、忖度なく暴露します。
✔ここでのポイント:
結論として、「全国どこで建てても、同じ高品質」という大手ハウスメーカーのブランドイメージは、現場の施工品質に依存する「C値」という、ごまかしの効かない数値によって、崩壊するリスクを孕んでいます。彼らが測定を拒否する最大の理由は、「品質のバラつき」という不都合な真実が、露呈することを恐れているからです。
このセクションでは、彼らが抱える「ブランド」と「現実」の、構造的なジレンマを解き明かします。
あなたが、大手ハウスメーカーに、数千万円という大金を投じる、その理由は何でしょうか。
それは、おそらく「大手だから、安心だ」「日本のトップブランドだから、品質も、全国一律で、最高水準だろう」という、絶大なる「信頼」ではないでしょうか。
しかし、ここで、あなたは、業界の、一つの「構造」を知る必要があります。
それは、大手ハウスメーカーの家を、実際に建てているのは、彼らの正社員ではない、ということです。
彼らのビジネスモデルは、契約までを自社で行い、実際の「施工」は、地元の、下請け・孫請けの工務店や、大工集団に、発注するという、巨大な「フランチャイズ・システム」です。
もちろん、そのために、分厚い「マニュアル」は、整備されています。しかし、現場で、実際に木材を刻み、釘を打ち、断熱材を詰め、気密シートを張る、その「最後の一手間」は、現場の職人の「腕」と「意識」に、100%、委ねられます。
私たちが、次のセクションで、詳しくお話しするように、「気密性」とは、最新の資材ではなく、現場での、地道で、丁寧な「手仕事」によって、初めて達成される、極めて工芸的な「施工品質」そのものなのです。
つまり、大手ハウスメーカーの「気密品質」は、あなたが、どの地域の、どの下請け業者に「当たる」かによって、大きく変動する、「職人ガチャ」と呼んでも、過言ではない、不安定さの上に、成り立っているのです。
ここで、あなたが、大手ハウスメーカーの、経営者だったと、想像してみてください。
自社の、高性能を謳うモデルハウスで「C値=0.3」という、素晴らしい数値が出たとします。
それを、大々的に、広告でアピールする。 しかし、その広告を見て、契約した、お客様の家で、実際に「気密測定」を、実施してみたら、どうでしょう。
もし、Aの現場(腕の良い職人)では「C値=0.5」が出たのに、Bの現場(標準的な職人)では「C値=2.0」、Cの現場(意識の低い職人)では「C値=3.5」といった、絶望的な「品質のバラつき」が、露呈してしまったとしたら…。
「C値2.0」という数値は、それ自体が、法律違反ではありません。
しかし、「高気密・高断熱」を謳うブランドとしては、致命的です。
その、たった一つの「悪い数値」が、SNSで拡散されれば、「あのメーカーの家は、隙間だらけだ」という、レッテルが貼られ、長年かけて築き上げた「全国一律の高品質」という、ブランドイメージは、一瞬にして、崩壊するでしょう。
これが、彼らが抱える、最大のジレンマです。
「C値」という、ごまかしの効かない「数値」は、彼らにとって、自社の品質を証明する「証」ではなく、いつ爆発するか分からない「パンドラの箱」なのです。
ですから、彼らは、その「パンドラの箱」に、蓋をすることを選びます。
「全棟で、気密測定を、実施する」ということは、「全棟で、基準値をクリアする」という、途方もない、施工管理コストと、万が一、基準値に達しなかった場合の「是正工事(手直し)」という、リスクを、背負うことを意味します。
それよりも、「測定そのものを、実施しない」という選択をする。 そうすれば、「悪い数値」が、世に出ることは、永遠にありません。 「測定しない」のではない。「施工品質のバラつきが怖くて、測定できない」。
それこそが、彼らが、気密測定を、頑なに、拒否し続ける、一つ目の、そして、最大の「本当の理由」なのです。
✔ここでのポイント:
結論として、大手メーカーが主力とする「鉄骨住宅」は、木造に比べて、構造的に高い気密性(C値1.0以下)を出すのが、極めて困難です。そして、その技術的なハンデキャップを、正当化するために、「法律で義務化されていないから」という“大義名分”を、彼らは、利用しているのです。
このセクションでは、彼らが「測定できない」もう一つの、技術的な理由と、その、巧みな「言い訳」の、カラクリを、暴露します。
大手ハウスメーカーの中には、木造ではなく、「鉄骨造」を、主力商品としている会社が、数多くあります。
そして、この「鉄骨造」という構造こそが、「高気密」を実現する上で、致命的な“弱点”を、抱えているのです。
「高気密」とは、いかに「隙間」をなくすか、という戦いです。 木造住宅であれば、柱や梁といった、木材同士を、隙間なく組み合わせ、気密シートを、タッカー(大きなホッチキス)で、連続的に、張り巡らせることで、高い気密性を、実現することが可能です。
しかし、鉄骨造は、違います。 鉄骨の、H型鋼のような、複雑な形状と、断熱材との間に、無数の、小さな「隙間」が、生まれやすい。そして、鉄という素材は、温度変化によって、伸縮するため、その隙間を、完全に、塞ぎ続けることが、極めて困難なのです。
その結果、一般的な鉄骨住宅のC値は、「2.0前後」が出れば、非常に優秀なレベルであり、私たち性能向上リノベーション専門の工務店が、目標とする「C値1.0以下」を、安定的に達成することは、至難の業とされています。 つまり、彼らは、自社の主力商品が、構造的に、抱える「弱点」の土俵で、勝負することを、最初から、避けているのです。
そこで、彼らが、錦の御旗のように、持ち出してくるのが、 「C値は、現在、法律で、義務化されていませんから」 という、一見、正論に聞こえる、“大義名分”です。 確かに、その通りです。
かつて、1999年の「次世代省エネ基準」で、寒冷地でC値2.0、その他の地域でC値5.0という基準値が、設けられていましたが、驚くべきことに、その基準は、2013年に、法律から、削除されてしまいました。
しかし、法律から、削除されたからといって、その「性能」が、不要になった、ということでしょうか?
断じて、違います。
第2章で、私たちが学んだように、気密性がなければ、断熱性能も、換気性能も、破綻する、という、物理法則は、何一つ、変わっていないのです。
「法律で決まっていないから、やらない」。
その言葉は、裏を返せば、「法律で、罰せられない限り、私たちは、お客様に、その品質を、あえて、約束する必要はありません」という、驚くべき「宣言」に、他なりません。
それは、レストランのシェフが、「法律で、決まっていないから、食材の産地は、教えません」と、言っているのと同じです。 その姿勢を、あなたは、果たして「誠実」だと、感じることができるでしょうか。
✔ここでのポイント:
結論として、「気密」という性能は、最新の“工業製品”ではなく、現場の職人による、地道な“手仕事”によって、初めて達成される、極めて工芸的な品質です。
それは、「早く、安く」を至上命題とする、大手メーカーの「大量生産」モデルとは、根本的に、相性が悪いのです。
最後に、彼らの「ビジネスモデル」そのものが、高気密施工を、拒否している、という、構造的な問題を、解説します。
大手ハウスメーカーは、よく「独自開発の、最新の断熱パネル」や「高性能なサッシ」といった、「工業製品(モノ)」としての、性能の高さを、アピールします。 しかし、高気密という性能は、それらの「モノ」を、現場で、どう「施工」するか、という、「ヒト(職人の手仕事)」によって、100%、その結果が、決まります。
例えば、
コンセントボックスや、配管が、壁を貫通する、僅か数ミリの隙間を、専用の部材で、どう塞ぐか。
床と壁、壁と天井が、取り合う、複雑な入隅部分を、どうやって、気密シートを、途切れることなく、繋ぎ込むか。
断熱材を、柱の間に、パンパンに詰め込むのではなく、いかに、隙間なく、しかし、ふんわりと、充填するか。 これらの、気の遠くなるような、地道で、丁寧な「手仕事」の、積み重ね。それこそが、「C値0.5」といった、高い気密性を、実現するための、唯一の「技術」なのです。
この、工芸品のような「手仕事」は、大手ハウスメーカーが、最も苦手とするところです。
彼らの、ビジネスモデルの、強みは「大量生産・短工期」。マニュアル化された、標準的な施工を、できるだけ早く、効率的に、こなすことで、利益を、最大化する。
その、流れ作業の中で、「気密測定」という、面倒な「検査」を、わざわざ、行うことは、彼らにとって「百害あって一利なし」です。
なぜなら、もし、そこで「C値2.0」といった、悪い数値が出たら、どうなるでしょう。
現場監督は、作業をストップし、どこに隙間があるのかを、必死に探し、その「是正工事(手直し)」を、行わなければなりません。
それは、彼らにとって、最も避けたい「コスト増」と「工期遅延」の、元凶でしかないのです。
それならば、最初から「測定」という、面倒なプロセスを、省略し、施主が、気づかないうちに、家を、完成させてしまう。その方が、よほど、経営的に「合理的」である。 そう、判断したとしても、不思議ではありません。
リフォーム リノベーション 違い、そして、フルリフォームとスケルトンリフォームの違い。
その、全ての議論は、最終的に、この問いに行き着きます。
あなたは、全国一律の品質を謳いながら、その「施工品質」の、客観的な“証拠”を、提示することから逃げ続ける、「大量生産」の家を、選びますか? それとも、費用と、時間は、かかったとしても、一棟一棟、職人の手仕事で、完璧な気密性を追求し、その“証拠”を、「C値」という、客観的な数値で、あなたに、堂々と、提示する、「丁寧な一品生産」の家を、選びますか?
性能向上リノベーションとは、まさに、後者の、家づくりです。
その、本質的な違いを、見抜くこと。それこそが、断熱リフォーム 失敗を、避けるための、最強の「知恵」なのです。
章の概要:
結論として、本物のプロは、「気流止め」や「防湿気密シート」の完璧な施工といった、目に見えない「手仕事」に命を懸け、その“腕前”を、現場での「気密測定」によって、お客様に“数値で証明”します。
前章で、私たちは、なぜ、多くの大手ハウスメーカーが、この「気密測定」という、施工品質の“通信簿”から、逃げ続けるのか、その、業界の不都合な真実を、暴露しました。
この章では、逆に、私たち性能向上リノベーションの専門家が、その「逃げ」と、どう向き合い、いかにして「C値1.0以下」という、高い気密性を実現しているのか。
その、具体的な技術と、一切の妥協を許さない、施工プロセスの全てを、あなたに、公開します。
4-1. 家の寿命を左右する「気流止め」という、プロの“一手間”
✔ここでのポイント:
結論として、「気流止め」とは、壁の内部や、床下と壁の取り合い、天井裏といった、目に見えない空間で、意図せず発生している“空気の通り道(気流)”を、断熱材などで、物理的に塞ぐ、極めて地道で、しかし、家の「断熱性能」と「寿命(内部結露防止)」を、左右する、最も重要な“一手間”です。
このセクションでは、多くのリフォーム会社が、その存在さえ知らない、あるいは、面倒で、省略してしまう、プロの「奥義」とも言える、この「気流止め」の、決定的な重要性について、解説します。
4-1.1 あなたの家の壁の中は、“冬の強風”が吹いている?
序章で、私たちは「高性能なセーター(断熱材)を着ていても、穴だらけのTシャツ(低気密)では、寒い」という、お話をしました。 このセクションでは、その「穴」よりも、さらに厄介な、もう一つの「敵」について、お話しなければなりません。
それは、壁の“中”で、発生している「気流」です。 古い日本の木造住宅の多くは、驚くべきことに、床下と、壁の内部、そして、天井裏(小屋裏)までが、一つの「筒」のように、繋がってしまっているケースが、非常に多いのです。
そうなると、冬場、一体、何が起こるか。 冷たい床下の空気が、壁の中の、わずかな隙間から侵入し、暖房で暖められた、室内の壁面によって、上昇気流が発生。
その、冷たい空気が、壁の中を、まるで「煙突」のように、駆け上がり、天井裏から、抜けていく。 この、壁の中で、常に発生し続ける、冷たい「すきま風」。それこそが、あなたが、どんなに高性能な断熱材を、壁に詰め込んでも、「なぜか、足元がスースーして寒い」「暖房が、一向に効かない」という、断熱リフォーム 失敗の、“真犯人”なのです。
この、壁内気流は、断熱材の性能を、著しく低下させるだけでなく、第2章で、お話しした、最悪のシナリオ「内部結露」の、リスクを、爆発的に高めます。
なぜなら、室内の、暖かく湿った空気を、壁の奥深くへと、強制的に、運び込んでしまうからです。
4-1.2 プロは、いかにして「空気の通り道」を塞ぐのか
私たち性能向上リノベーションの専門家は、スケルトンリフォームによって、家の骨格が、丸裸になった、その瞬間に、この「気流」の、全ての“源流”と“通り道”を、徹底的に、塞いでいきます。 それこそが「気流止め」です。
最大の弱点:「床と壁の、取り合い」 最も、大きな気流が発生するのが、床と壁が、接する部分です。私たちは、ここの隙間を、断熱材や、気密テープ、発泡ウレタンなどを使い、物理的に、完全に、塞ぎます。床下からの冷気を、ここで、シャットアウトするのです。
見落とされる罠:「間仕切り壁」
多くの業者が、油断するのが「部屋と部屋の間」の「間仕切り壁」です。室内側だからと、断熱も、気密も、施されていない、この壁の内部が、実は、床下と天井裏を、直結させる「バイパス道路」になっているのです。私たちは、たとえ、間仕切り壁であっても、その、床と天井の、取り合い部分を、確実に、塞ぎます。
コンセントボックスや、配管周り 電気の配線や、水道の配管が、壁や床を貫通する、小さな「穴」。これらも、全て、気流の入口となります。私たちは、これらの、細かい部分も、専用の部材や、ウレタンフォームで、一つひとつ、丹念に、塞いでいきます。
この、一つひとつは、非常に地味で、時間のかかる作業です。しかし、この「気流止め」という、プロの“一手間”を、かけるか、かけないか。それこそが、あなたの家の「断熱性能」と「寿命」を、根本から左右する、最初の、そして、最も重要な、分岐点なのです。
4-2. 1mmの隙間も許さない。「防湿気密シート」という、結界の張り方
✔ここでのポイント:
結論として、「防湿気密シート」とは、室内の水蒸気が、壁の内部に侵入し、致命的な「内部結露」を引き起こすのを、防ぐための“最後の結界”であり、その施工品質(=1mmの隙間も許さない、連続した施工)こそが、高気密高断熱住宅の、技術の核心です。
このセクションでは、「気流止め」で、大きな空気の流れを止めた後、私たちが、いかにして、ミクロの「隙間」と「湿気」との戦いに、挑むのか。その、施工現場の、真実をお伝えします。
4-2.1 あなたの家を、内側から腐らせる「水蒸気」という、見えざる敵
第2章で、私たちは「内部結露」の恐ろしさについて、学びました。 冬場、室内の、暖かく湿った空気が、壁の中に侵入し、冷たい外壁側で冷やされて「結露」する。その水分が、断熱材を濡らし、カビを発生させ、そして、ついには、家の「骨格」である、柱や土台を、腐らせていく…。
この、断熱リフォーム 失敗の、最悪のシナリオを防ぐため、私たちが、断熱材の「室内側」に、厳重に、張り巡らせるのが「防湿気密シート」です。 「防湿気密シート」とは、ポリエチレンフィルムなどで作られた、薄いシート状の建材で、湿気(水蒸気)を、ほぼ、全く通さない、という性質を持っています。
このシートを、断熱材の、室内側に、まるで「結界」を張るように、隙間なく、連続させて、施工すること。それによって、室内の水蒸気が、壁の内部に、侵入するのを、完全に、シャットアウトする。 これこそが、高気密高断熱住宅の、寿命を、決定づける、最も重要な、施工技術なのです。
4-2.2 「気密」は、“工業製品”ではなく、“手仕事”である
しかし、この「防湿気密シート」は、ただ張れば良い、というものでは、ありません。
ここにこそ、第3章で、お話しした「大手ハウスメーカーが、気密測定から逃げる理由」の、核心があります。
気密性は、高価な断熱パネルや、最新の建材といった「工業製品」が、保証してくれるものでは、ありません。
それは、現場の職人による、地道で、丁寧な「手仕事」の、積み重ねによってのみ、達成される、極めて「工芸的」な、品質なのです。
1mmの隙間も許さない「連続性」 シートとシートの、重ね幅は、10cm以上。その、全ての継ぎ目を、専用の「気密テープ」で、隙間なく、塞いでいく。
「貫通部」という、最大の弱点 コンセントボックス、スイッチ、配管、換気ダクト…。シートを、貫通せざるを得ない、これらの「穴」は、気密層の、最大の弱点です。私たちは、これらの、一つひとつの穴の周りを、専用の「気密カバー」や、ブチルテープなどを使って、まるで、外科手術のように、執拗なまでに、塞いでいきます。
「取り合い」という、最難関 床と壁、壁と天井、そして、窓周り。異なる部材が、複雑に交差する「取り合い」部分は、最も、隙間が生まれやすい、最難関ポイントです。ここを、いかに、シワなく、破れなく、連続させて、シートを施工できるか。
この、気の遠くなるような、地道な作業の、積み重ね。それこそが、「C値1.0以下」という、高い気密性を実現するための、唯一の道であり、リフォーム会社の「誠実さ」と「技術力」が、最も、問われる部分なのです。
4-3. 【施工品質の証明】「気密測定」当日の全プロセス(測定・隙間探し・是正)
✔ここでのポイント:
結論として、「気密測定」とは、私たちの、目に見えない「手仕事」の“結果”を、客観的な「数値(C値)」として、あなたに証明し、万が一、見つかった隙間を、その場で修正するための、家づくりの「品質保証プロセス」そのものです。
このセクションでは、断熱リフォーム 失敗を、未然に防ぐための、最後の砦である「気密測定」の、実際の様子を、ドキュメンタリー風に、レポートします。
4-3.1 職人たちの「通信簿」が、手渡される日
さて、完璧な「気流止め」を施し、1mmの隙間もないよう「防湿気密シート」を張り巡らせた。…と、私たちが、口で言うのは、簡単です。
しかし、あなたは、その「目に見えない手仕事」を、どうやって、信じることができますか?
その答えが、この「気密測定(C値測定)」です。 私たちは、断熱・気密工事が、完了した、最終的な仕上げ(壁紙を張る)の直前に、全ての現場で、この「気密測定」を、実施します。
これは、設計図通りの性能が出ているかを、確認する「検査」であると同時に、現場で、汗を流した、職人たちの「腕前」が、C値という、ごまかしの効かない「数値」として、示される“通信簿”でもあります。
4-3.2 実際の「気密測定」の、全プロセス
測定当日の、流れを、見てみましょう。
測定の準備(目張り): まず、家中の窓を、全て閉め切ります。そして、計画換気の給気口や、レンジフードの排気口といった、計画上の「穴」を、専用のテープで、一時的に、全て塞ぎます。
測定器の設置(減圧試験): 玄関、あるいは、一番大きな窓に、「ブロワードア」と呼ばれる、巨大なファンが、取り付けられた、専用の機械を、設置します。
測定開始(C値の算出): ファンを回し、家の中の空気を、強制的に、外に排出します(減圧)。家が、高気密であればあるほど、家の中は「負圧(ストローで吸った時のような状態)」になり、気圧が、下がりにくくなります。この時の、気圧の差と、ファンが排出した空気の量から、家の「総隙間面積」を、科学的に、算出。それを、延床面積で割った値、それが「C値」です。
4-3.3 もし、数値が悪かったら?:「隙間探し」という、もう一つの戦い
そして、もし、この測定で、私たちが目標とする「C値1.0」を、クリアできなかった場合。
そこからが、プロの、真価が問われる、もう一つの戦いです。
「残念ながら、目標未達でした。でも、設計は、完璧だったはずです…」。
そんな、言い訳は、一切、通用しません。 私たちは、ファンを回し、家の中を負圧にした状態で、「煙発生器」や、高感度の「風速計」を手に、家の、隅々を、調査します。
「どこだ!どこから空気が漏れている!」 コンセントボックスの周りか? 窓と壁の、取り合いか? 床下の、配管の貫通部か? そして、その、数ミリ単位の「隙間(犯人)」を、探し出し、その場で、気密テープや、ウレタンフォームで、完璧に、塞いでいくのです。
この、地道な「是正工事」を、繰り返し、全ての「穴」を潰し切った上で、再度、測定を行う。 この、一切の妥協を許さないプロセスこそが、品質への「責任」です。
4-3.4 「C値測定報告書」という、品質保証書
この、厳しい「実力テスト」を経て、確定した「C値=〇〇㎠/㎡」という、客観的な数値を、私たちは、「気密測定報告書」という形で、あなたに、お渡しします。
これこそが、私たちの「施工品質」の、動かぬ証拠。
そして、「見えない部分にも、一切、妥協しなかった」という、あなたへの「誠実さ」の、証明書なのです。
断熱リフォーム 失敗など、あり得ない、と、私たちが断言できる理由は、この「科学的な検証プロセス」を、全棟で、実行しているからに、他なりません。
章の概要:
結論として、「C値」という数値に、こだわり、それを、手間とコストをかけて実測し、その結果を、あなたに、正直に報告書として提出する会社こそが、目に見えない部分にも、一切妥協しない、本当に信頼できるパートナーです。
この記事を通じて、あなたは「断熱材」という、分かりやすい物差しだけでなく、「気密性」という、プロの“本気度”と“誠実さ”を測る、もう一つの、そして、より本質的な“物差し”を、その手にしました。断熱リフォーム 失敗の、9割は、この「気密」の軽視から生まれます。
最後に、その、手に入れた最強の物差しが、あなたの業者選びを、そして、あなたの家の未来を、どのように変えるのか。その、最終的な結論をお話しします。
終章.1 あなたは、もう「断熱材さえ入れれば暖かい」という、幻想には、騙されない
✔ここでのポイント:
結論として、あなたは、もはや「高性能な断熱材さえ入れれば、家は暖かくなる」という、業界の“半分だけの真実(=嘘)”に、惑わされることはありません。なぜなら、断熱(セーター)と気密(Tシャツ)が「掛け算」の関係であり、C値の担保なしには、全ての性能が、絵に描いた餅に過ぎないという、本質的な“知”を、手に入れたからです。
このセクションでは、この長い旅を経て、あなたが、どれほど「賢明な計画者」へと、成長されたか、その軌跡を、確認します。
1.1.1 旅の始まりの、あなたを、思い出してください
この、「C値とは何か」を巡る、長い旅も、いよいよ最終章です。
もし、よろしければ、この旅の、始まりの日のことを、少しだけ、思い出してみていただけますでしょうか。
あなたは、築40年の家の、冬の寒さに、長年、悩み続けていました。
そして、「断熱リフォーム」という、希望の光を見つけ、情報収集を始めました。 その時、あなたの目の前に、現れたのは、「高性能グラスウール」「発泡ウレタンフォーム」「フェノールフォーム」といった、様々な「断熱材」の、カタログスペックの羅列では、ありませんでしたか?
「この、一番、分厚くて、高性能そうな断熱材を選びさえすれば、きっと、我が家も、暖かくなるに違いない」。
そう、信じかけていたかもしれません。
業者の「この最新の断熱材を使いますから、大丈夫ですよ」という、根拠のない言葉に、安心しかけていたかもしれません。
しかし、今のあなたは、もう、違います。 あなたは、この旅を通じて、その「常識」が、いかに危険な「落とし穴」であったかを、知ってしまいました。
1.1.2 あなたが、その手に、手に入れた「真実」
あなたは、この旅で、動かぬ「真実」を、その手にしました。
真実①: どんなに高価なセーター(断熱材)も、穴だらけのTシャツ(低気密)の上に着ていては、全く暖かくないこと。(序章)
真実②: 家の「隙間」を数値化する「C値」という、客観的な“物差し”が、存在すること。(第1章)
真実③: その隙間が、断熱性能を暴落させるだけでなく、致命的な「内部結露」を引き起こし、家を、内側から腐らせる“時限爆弾”となること。(第2章)
真実④: そして、日本を代表する大手ハウスメーカーでさえ、その、不都合な真実(施工品質のバラつき)が露呈することを恐れ、「気密測定」という、たった一つの“検査”から、逃げ続けている、という、衝撃の「業界構造」。(第3章)
あなたは、もはや、業者の「この断熱材は、最高ですよ」という、半分だけの真実に、騙される「情報弱者」では、ありません。 あなたは、その言葉の裏に、「では、その性能を、100%引き出すための、気密施工の品質は、どうやって、証明してくれるのですか?」という、本質的な「問い」を、突きつけることができる、「知の武装」を、完了したのです。
終章.2 あなたが、業者に尋ねるべき、たった一つの質問:「C値は、いくつですか?そして、測定は、してくれますね?」
✔ここでのポイント:
結論として、あなたが手に入れた、その“知”は、業者との対話において、「C値は、いくつですか? そして、工事完了後に、気密測定は、実施してくれますね?」という、たった一つの“魔法の質問”へと、昇華されます。
その質問こそが、本物のプロと、そうでない業者を、一瞬でふるいにかける、究極の「リトマス試験紙」となるのです。 このセクションでは、その「魔法の質問」が、あなたの業者選びを、どう変えるのか、その、具体的なシミュレーションを、行います。
1.2.1 業者との「対話」という、真剣勝負
さあ、あなたは、武器を手に、いよいよ、業者との「対話」のテーブルに着きます。
業者は、いつものように、美しいキッチンのカタログや、高性能を謳う、断熱材のサンプルを、あなたの前に、並べるでしょう。 その、話が、一通り、終わった、その時。 あなたは、静かに、しかし、力強く、こう、問いかけるのです。
「素晴らしいですね。よく分かりました。ところで、今回のリフォームで、御社が、目標とする『C値』は、具体的に、いくつですか? もちろん、工事が終わった後には、『気密測定』を、私たちの目の前で、実施して、その“施工品質”を、数値で、証明してくれますよね?」
その瞬間、その場の空気は、一変します。 あなたの、その一言は、業者に対して、 「私は、断熱と気密が、掛け算であることを、知っている」 「私は、施工品質こそが、全てであることを、知っている」 「私は、曖昧な“感覚”ではなく、客観的な“数値”による、証明を、求めている」 という、極めて、重いメッセージを、突きつけることになるからです。
1.2.2 その「答え」が、業者の“誠実さ”を、暴き出す
あなたの、その、プロフェッショナルな質問に対して、業者の反応は、おそらく、三つに分かれます。
反応①:「逃げる」業者 「いや、C値は、もう、法律の基準では、ありませんから」 「私たちは、長年の経験で、やっていますから、測定しなくても、大丈夫です」 「それよりも、奥様、こちらの、最新の…」 → この業者は、第3章で私たちが暴露した「測定できない理由」を持つ、大手ハウスメーカーか、あるいは、気密の重要性そのものを、全く理解していない、知識レベルの低い業者である、可能性が極めて高いです。即刻、その場を、立ち去るべきです。
反応②:「曖昧にする」業者 「はあ…C値、ですか。もちろん、重要視は、しております。設計上は、C値1.0を、目指しております。ですが、測定には、別途、費用が…」 → この業者は、知識はあっても、自社の「施工品質」に、絶対の自信が、持てないのです。C値1.0を「目指す」ことと、「達成し、証明する」ことの間には、天と地ほどの違いがあります。
反応③:「喜ぶ」業者(本物のプロ) 「!!!(少し、驚いた顔をした後、嬉しそうに)…素晴らしい、ご質問です!よくぞ、聞いてくださいました!」 「私たちの、標準目標は、もちろん『C値1.0以下』です!」 「そして、気密測定は、当然、全棟で、標準実施しております。もし、万が一、数値が出なければ、隙間を、徹底的に探し出し、目標値を、クリアするまで、お引き渡しは、いたしません!」 「今日は、ようやく、私たちの、この“目に見えない手仕事”の価値を、ご理解いただける方と、お会いできた。本当に、嬉しいです!」
C値とは、何か。 それは、単なる、性能の数値では、ありません。
それは、その会社が、自らの「施工品質」に、どれほどの「誇り」と「覚悟」を持っているのか、その、目に見えない「誠実さ」を、測るための、究極の“物差し”なのです。
終章.3 「測定しない」=「品質保証を、放棄する」という、選択
✔ここでのポイント:
結論として、C値測定から逃げる業者の「測定しない」という選択は、施主の視点から見れば、「あなたの家が、もし“ハズレ”(低気密)であっても、私たちは、その品質を保証する術を持たず、責任も負いません」という、恐るべき“品質保証の放棄”の宣言に、他なりません。 このセクションでは、第3章で学んだ、業界のタブーを、あなた(施主)の視点から、再定義します。
1.3.1 「ブランド」と「品質」は、別物である
第3章で、私たちは、なぜ、日本を代表する大手ハウスメーカーの多くが、「気密測定」という、たった一つの「検査」から、逃げ続けているのか、その、構造的な理由を、暴露しました。 「施工品質のバラつきが、露呈する」 「鉄骨住宅は、構造的に、C値が出にくい」 「大量生産・短工期モデルと、相性が悪い」 これらは全て、彼らの「経営上の都合」です。 では、その「経営上の都合」は、あなたにとって、何を意味するのでしょうか。
1.3.2 施主にとっての「不都合な真実」
あなたが、莫大な費用を払い、その「ブランド」を、信用して、契約したとします。
しかし、その会社は「測定」を、しません。 それは、あなたに対して、暗に、こう、宣言しているのと、同じなのです。
「私たちは、全国に、何千もの、下請け業者を、抱えています。その、全ての職人が、完璧な手仕事をしているか、正直、私たちにも、分かりません。」 「もし、万が一、あなたの家を、担当した職人の、腕が、悪く、家が、隙間だらけ(C値3.0など)だったとしても。測定をしない限り、その事実は、誰にも、バレません。」
「そして、私たちは、『法律の義務ではない』という、大義名分の下、その、施工品質の“バラつき”に対する、一切の、責任を、負いません」と。
「気密測定をしない」という、業者の選択。 それは、「品質保証の、放棄」です。
あなたは、その、恐ろしい「ギャンブル」に、あなたの、未来の「快適性」「健康」「家の寿命」という、全てを、賭けることができますか?
終章.4 「隙間のない家」が、あなたの「隙のない、完璧な未来」を、創る
✔ここでのポイント:
結論として、「隙間」を、徹底的になくす、という、地道な手仕事は、あなたの家の「快適性」「健康」「寿命」という、全ての土台を、守り抜く、最も本質的な“守り”であり、その「隙のない家」こそが、あなたの「隙のない、完璧な未来」を、創造するのです。
最後に、この「気密」という、技術的なテーマが、あなたの、未来の「幸せ」に、どう繋がっていくのか、その、哲学的な結論を、お話しします。
1.4.1 全ては、繋がっている
この、長い旅を、終えた今、あなたは、もう、お分かりのはずです。 「C値(気密)」という、たった一つの数値が、あなたの家の、未来の、全てと、繋がっていることを。
C値が、悪ければ、断熱性能が、発揮されない。(快適性の崩壊)
C値が、悪ければ、計画換気が、破綻する。(健康の崩壊)
C値が、悪ければ、内部結露が、発生する。(家の寿命と、耐震性の崩壊)
「隙間を、なくす」という、地道な手仕事。 それは、単なる、技術的な、こだわり、では、ありません。 それは、あなたの家の「快適」「健康」「寿命」という、全ての土台を、崩壊から、守り抜く、最も本質的な「防衛線」なのです。
1.4.2 あなたの「確信」が、未来を、切り拓く
高気密高断熱の家づくりとは、この、目に見えない「隙間」との、終わりのない、戦いの歴史です。
そして、その戦いは、私たち、施工業者だけでは、決して、勝利することはできません。
なぜなら、第3章で見たように、多くの業者が、その、面倒で、利益にならない戦いから、逃げ出し、「測定しない」という、安易な選択に、流れてしまうからです。
この、業界の、悪しき常識を、変えることができるのは、ただ一つ。
それは、この記事を読み終え、「本物の価値」に、目覚めた、あなたの「意識」です。
あなたが、業者に対して、「C値は、いくつですか? 測定は、してくれますね?」と、問い続けること。
その、賢明な、施主の「当たり前」の声こそが、業界の「当たり前」を、変え、日本の、全ての住宅品質を、次のステージへと、引き上げる、唯一の、力なのです。
「隙のない家」が、あなたの「隙のない、完璧な未来」を、創る。 その、お手伝いを、できる日を、私たちは、心より、お待ちしております。
ハイウィル株式会社 四代目社長
1976年生まれ 東京都出身。
【経歴】
家業(現ハイウィル)が創業大正8年の老舗瓦屋だった為、幼少よりたくさんの職人に囲まれて育つ。
中学生の頃、アルバイトで瓦の荷揚げを毎日していて祖父の職人としての生き方に感銘を受ける。 日本大学法学部法律学科法職課程を経て、大手ディベロッパーでの不動産販売営業に従事。
この時の仕事環境とスキルが人生の転機に。 TVCMでの華やかな会社イメージとは裏腹に、当たり前に灰皿や拳が飛んでくるような職場の中、東京営業本部約170名中、営業成績6期連続1位の座を譲ることなく退社。ここで営業力の基礎を徹底的に養うことになる。その後、工務店で主に木造改築に従事し、100棟以上の木造フルリフォームを大工職人として施工、管理者として管理。
2003年に独立し 耐震性能と断熱性能を現行の新築の最高水準でバリューアップさせる戸建てフルリフォームを150棟、営業、施工管理に従事。
2008年家業であるハイウィル株式会社へ業務移管後、 4代目代表取締役に就任。
250棟の木造改修の営業、施工管理に従事。
2015年旧耐震住宅の「耐震等級3」への推進、「断熱等級6」への推進を目指し、 自身の通算500棟を超える木造フルリフォーム・リノベーション経験の集大成として、性能向上に特化した日本初の木造フルリオーム&リノベーションオウンドメディア 「増改築com®」をオープン。
フルリフォーム(全面リフォーム)で最も大切なのは「断熱」と「耐震」です。性能向上を第一に考え、末永く安心して住める快適な住まいを目指しましょう。
戸建てリノベーションの専属スタッフが担当致します。
一戸建て家のリフォームに関することを
お気軽にお問合せください
どのようなお悩みのご相談でも結構です。
あなたの大切なお住まいに関するご相談をお待ちしております。
営業マンはおりませんので、しつこい営業等も一切ございません。
※設計会社(建築家様)・同業の建築会社様のご相談につきましては、プランと共にご指定のIw値及びUa値等の性能値の目安もお願い申し上げます。
※現在大変込み合っております。ご提案までに大変お時間がかかっております。ご了承のほどお願い申し上げます。
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