戸建フルリフォームなら「増改築.com®」TOP >木造リノベーションの“全”疑問に答える|匠が教える360の知恵>【家の“燃費”がわかる】Ua値とは?プロが教える断熱性能の読み解き方と、光熱費を劇的に削減する設計術
更新日:2025/11/13
序章:あなたの家の“燃費”、知っていますか?
第1章:【定義】「Ua値」とは何か? ― 家から“逃げる熱”の量を示す数値
第2章:【徹底比較】「車の燃費(km/L)」と「家の燃費(Ua値)」
第3章:「断熱等級」と「Ua値」の、完全なる“相関図”
第4章:【施工品質の証明】“本物”のプロは、どうやって「C値1.0」を達成するのか
第5章:【未来シミュレーション】Ua値の“0.1”が、あなたの家計に、もたらす衝撃
終章:「Ua値」を知ることは、家の「未来」を、選択すること
章の概要:
結論として、あなたが「Ua値」を理解することは、自動車の「燃費(km/L)」を理解するのと全く同じように、あなたの家の、未来の“光熱費”と“快適性”を、客観的な数値で把握するための、最も重要な「第一歩」です。
前の記事で学んだ「断熱等級」という成績表。その成績を、具体的に、どのような計算で導き出しているのか。
その“根拠”となるのが、この「Ua値」です。この記事では、Ua値とは何か、その本当の意味を、専門用語の壁を完全に取り払い、5000棟の実績を持つプロとして、誰よりも分かりやすく解説します。
あなたの家の「未来の家計簿」を、自らの手で、読み解くための、確かな知識が、ここにあります。
✔ここでのポイント:
結論として、家の「Ua値」を確認することは、車を買う時に「燃費」を確認するのと同じくらい、これからの家づくりにおいて、絶対に欠かせない「新しい常識」です。 このセクションでは、なぜ「デザイン」や「間取り」と同じくらい、あるいは、それ以上に、この「Ua値」という断熱性能の指標が、あなたの未来にとって重要になるのか、その理由を、明確にお話しします。
あなたは、新しい自動車を購入しようと、ディーラーへ足を運んだとします。 デザインは、申し分なく、内装も、高級感がある。しかし、あなたが、営業マンに、こう尋ねたとします。
「この車の“燃費”は、リッター何キロですか?」
もし、その営業マンが、こう答えたとしたら、あなたはどう感じますか?
「さあ…分かりません。でも、最新のエンジンですから、きっと、よく走りますよ」
「燃費のデータは、特に、ありません。それよりも、この、素晴らしいシートの座り心地を、試してみてください」
おそらく、あなたは、その営業マンと、その車に対する、一切の信頼を、失うことでしょう。
なぜなら、現代において、車の「燃費」は、その車の「経済性」と「環境性能」を示す、最も基本的で、重要な「判断基準」であることを、私たちは、知っているからです。
では、家の場合は、どうでしょうか。 自動車の、何倍もの費用を投じ、これから30年、50年と、あなたの人生を、共に過ごしていく、最も高価な買い物。
その「家」に対して、あなたは、今まで「この家の“燃費”は、どれくらいですか?」と、尋ねたことが、あったでしょうか。
「築40年で、冬は寒いけれど、間取りが、気に入ったから」
「見た目が、おしゃれにリフォームされていたから」
これまで、日本の住宅は、特に中古住宅は、その「燃費性能(=断熱性能)」が、全く問われることのないまま、取引されてきました。
しかし、その、古い常識は、もう、終わりです。 第1章で学んだように、エネルギーコストが高騰し、2025年法改正によって「省エネ基準」が義務化された今、家の「燃費性能」は、あなたの未来の家計と、健康を、左右する、最も重要な「判断基準」となったのです。 その、家の「燃費」を、客観的な“数値”として、明確に示すもの。それこそが、今回、私たちが、徹底的に学ぶ「Ua値(ユーエーち)」なのです。
✔ここでのポイント:
結論として、「Ua値」を知らないままリフォームを進めることは、穴の開いたバケツ(=燃費の悪い家)に、高騰し続ける水(=光熱費)を、延々と注ぎ続けるのと同じであり、将来的に「光熱費」と「健康」という、二重の意味で、必ず損をするからです。 このセクションでは、Ua値の無視が、いかに「不経済」で「不健康」な選択であるかを、解説します。
Ua値とは、一体、何を、示しているのか。 その、専門的な定義は、後ほど、詳しくお話ししますが、まずは、本質を、掴んでください。 「Ua値」とは、その家が、「どれだけ熱を逃しやすいか」を示す数値です。 そして、この数値は、「低い」ほど、高性能(熱が逃げにくい=魔法瓶のような家)であることを意味します。
ここで、あなたの、築40年の家を、想像してみてください。
冬、あなたは、高い電気代やガス代を払って、必死に、室内を暖めます。しかし、その熱は、断熱材の入っていない壁、隙間だらけの古いアルミサッシから、まるで、ザルのように、外へと、逃げ出し続けています。
その「熱の逃げやすさ」を、客観的な数値で示したものが「Ua値」なのです。
つまり、Ua値が“高い”家とは、「極めて“燃費”の悪い家」であり、あなたが支払う、光熱費の、大部分を、快適な暮らしのためではなく、外の空気を暖めるために、ただ、捨て続けているのと同じことなのです。
この、Ua値という「燃費」を知らないまま、「見た目だけ」のリフォーム(例えば、壁紙の張り替えや、キッチンの交換)にお金をかけることは、一体、何を意味するでしょうか。
それは、「燃費がリッター3kmの、穴だらけの中古車」の、シートだけを、高級な本革に張り替えているようなものです。見た目は、綺麗になったかもしれません。しかし、ガソリンスタンドへ行くたびに、あなたは、高額なガソリン代(=光熱費)に、ため息をつき続けることになるのです。
そして、あなたが、失うのは、お金だけでは、ありません。 Ua値が高い(燃費が悪い)家は、必然的に「家の中の、温度差」が、激しくなります。 リビングは暖かいが、廊下やトイレは、極寒。 その、危険な温度差が、「ヒートショック」という、命に関わるリスクを、引き起こすことは、前回の記事(Q6)で、詳しくお話しした通りです。
Ua値を知らない、ということは、あなたの家が、どれだけ「不経済」で、どれだけ「不健康」な環境であるか、その、最も重要な事実から、目を逸らし続けることに、他なりません。 だからこそ、私たちは、性能向上リノベーションの専門家として、この「Ua値」という、科学的な“物差し”を、何よりも、重要視するのです。
✔ここでのポイント:
結論として、この記事は、難解な「Ua値」という専門用語を、あなたの暮らしの言葉、すなわち「冬の朝の室温」や、「月々の光熱費」、「未来の資産価値」といった、具体的な「価値」に、完璧に“翻訳”するための、究極のガイドブックです。 最後に、この先の旅路で、あなたが、どのような「確信」を、手に入れることになるのか、その、約束をします。
「Ua値が0.46で、断熱等級6です」 もし、あなたが、業者から、いきなり、そう言われても、おそらく、全く、ピンとこないでしょう。
それが、どれほどの価値を持ち、あなたの暮らしを、どう変えてくれるのか、想像もつかないはずです。
その、あなたと、専門家の間にある、分厚い「言葉の壁」。 この記事は、その壁を、完全に、破壊するための「翻訳機」です。
第1章では、Ua値とは何か、その「定義」と、「なぜ、数値が“低い”ほど良いのか」という、自動車の燃費とは“逆”になる、理由を、徹底的に解説します。
第2章では、そのUa値を、自動車の「燃費」に例え、両者の「同じ点」と「違う点」を、比較し、あなたの、頭の中を、完全に整理します。
第3章では、前回の復習として、「断熱等級」と「Ua値」が、どのように、連動しているのか、その「成績表」の、カラクリを、お見せします。
第4章では、私たちプロが、この「Ua値」を、どのように「計算」しているのか、その、専門的な仕事の、裏側を、公開します。
第5章では、「Ua値 0.87」の家と、「Ua値 0.46」の家で、30年後の「光熱費」が、どれほど、衝撃的な差になるのか、その「未来の家計簿」を、シミュレーションします。
この旅を終えた時、あなたは、「Ua値 0.46」という、無機質な数字が、単なる記号ではなく、 「冬の朝でも、13℃を下回らない、快適な暮らし」 「年間、15万円以上が、手元に残る、豊かな家計」 「ヒートショックの不安から、解放される、健康な未来」 という、具体的な「価値」として、はっきりと、イメージできるようになっているはずです。
性能向上リノベーションとは、この「Ua値」という、科学的な物差しを、基準にして、あなたの家の、未来の「燃費」を、あなた自身が、主体的に「設計」し、「選択」する、という行為です。
省エネ住宅という、言葉の、本当の意味。 それは、この「Ua値」を、知ることから、始まります。 さあ、あなたの家の「未来の家計簿」を、読み解くための、知の冒険を、始めましょう。
章の概要:
結論として、「Ua値(外皮平均熱貫流率)」とは、家全体(床・壁・天井・窓など)から、平均して、どれくらいの熱が“逃げやすいか”を、科学的に計算した数値です。 序章で、私たちは「家の“燃費”を知る」という、新しい常識の重要性についてお話ししました。「断熱等級6」や「HEAT20 G2」といった、私たちが目指すべき性能。その、全ての根拠となっているのが、この「Ua値」です。
この章では、Ua値とは何か、その言葉の定義と、「なぜ、数値が“低い”ほど、性能が良いのか」という、最も基本的なルール、そして、前回の記事で学んだ「C値(気密性)」との、切っても切れない関係性について、5000棟の実績を持つプロとして、徹底的に解説します。
この章を読み終える時、あなたは、断熱性能を語るための、最も重要な「科学の言葉」を、その手にしているでしょう。
✔ここでのポイント:
結論として、「Ua値(外皮平均熱貫流率)」という難解な専門用語は、「家(=外皮)の、熱の伝えやすさ(=熱貫流率)を、建物全体で、平均(=平均)した数値」と、分解して“翻訳”することができます。
このセクションでは、あなたが、専門用語アレルギーを、起こさないように、この、最も重要なキーワードを、一つひとつ、丁寧に、紐解いていきます。
あなたが、リノベーションの情報収集を、真剣に始められると、必ず、この言葉が、あなたの前に、立ちはだかります。 「Ua値」。ユーエーち、と読みます。
そして、その正式名称を見て、さらに、深い絶望を、感じるかもしれません。
「外皮平均熱貫流率(がいひへいきんねつかんりゅうりつ)」
まるで、難解な呪文のようです。
「もう、いい。こんな、訳の分からないものが、必要な業界なら、考えるのを、やめよう」。
そう、思ってしまっても、無理はありません。
しかし、ご安心ください。 500棟以上の家と、その性能に向き合ってきた、私たちプロの眼から見れば、この言葉は、極めてシンプルで、論理的、かつ、美しい「概念」を、示しています。
このセクションで、私たちは、この「呪文」を、誰にでも分かる、日常の「日本語」へと、完璧に“翻訳”してみせましょう。
この「翻訳」こそが、あなたが、業者の言葉に惑わされず、省エネ住宅の本質を、見抜くための、第一歩となります。
まず、最初のキーワード、「外皮」です。 「外皮」とは、その名の通り、家の「外側の、皮」のこと。
もっと、具体的に言えば、「あなたの家の、室内空間と、屋外の、冷たい(あるいは、暑い)空気とを、隔てている、全ての“境界線”」を、指します。
あなたの家を、想像してみてください。
屋根、あるいは、最上階の「天井」
外気に接している、全ての「壁」
地面や、外気に接している「床」
そして、最も重要な「窓」や「玄関ドア」といった、開口部 これら、全てを、ひっくるめて、家の「外皮」と呼びます。 まず、この「外皮」という、家の「輪郭」を、イメージすることが、第一のステップです。
次に、最も難解に聞こえる「熱貫流率」です。 これは、「熱の“伝わりやすさ”」を、示す数値です。 もっと、簡単に言えば、「1㎡あたり、1時間の間に、どれくらいの熱が、通り抜けてしまうか」を、計算したものです。
この「熱貫流率」は、素材や、その厚みによって、決まります。
例えば、一枚ガラスは、熱を、非常に、伝えやすい(=性能が低い)。
逆に、分厚い断熱材(グラスウールや、セルロースファイバーなど)は、熱を、非常に、伝えにくい(=性能が高い)。
そして、この「熱貫流率」は、「数値が“小さい”ほど、熱が伝わりにくく、高性能である」と、覚えてください。 これが、第二のステップです。
最後のステップは、「平均」です。 あなたの家の「外皮」は、一つの素材で、できているでしょうか?
いいえ、違いますね。 そこには、熱を、非常に伝えやすい「窓」(熱貫流率が“高い”場所)もあれば、断熱材が、しっかり入った「壁」(熱貫流率が“低い”場所)も、混在しています。
「Ua値(外皮平均熱貫流率)」とは、これらの、性能がバラバラな、全ての「外皮」の、熱の逃げやすさ(熱貫流率)を、その「面積」に応じて、足し合わせ、家全体として「平均」し、「この家は、家全体として、1㎡あたり、平均して、どれくらいの熱が、逃げていきますか?」を、算出した、“家一軒まるごとの、断熱性能の、平均点”なのです。
つまり、Ua値とは、「家の“燃費”」そのもの。 「外皮平均熱貫流率」という呪文は、 「家(外皮)の、熱の逃げやすさ(熱貫流率)を、全部、ひっくるめて、平均(平均)した、数値」 と、“翻訳”することができるのです。
✔ここでのポイント:
結論として、Ua値は「熱の逃げやすさ(=損失)」を示す数値なので、自動車の燃費とは“真逆”で、「数値が“低い”ほど、熱が逃げにくく、高性能(=魔法瓶のような家)」である、という絶対的な法則を、まず、覚えてください。
このセクションでは、多くの人が、直感的に、混乱してしまう「高い/低い」の、評価軸の違いを、徹底的に、解説します。
「Ua値」の定義は、ご理解いただけたと思います。 しかし、ここで、多くの(特に、男性の)お客様が、次なる「混乱」に、陥ります。 「稲葉さん、分かった。Ua値は、家の“燃費”なんだね。でも、断熱等級6(G2)のUa値は0.46で、等級4(最低基準)は0.87。数字が“低い”方が、性能が良いって、どういうこと?
普通、燃費は、高い方が、良いんじゃないの?」 その疑問は、至極、当然です。
私たちは、長年、「リッター20km走る車」は、「リッター10kmの車」よりも、“性能が良い”と、学んできました。
なぜ、家の「燃費」であるUa値は、その、評価軸が「真逆」なのでしょうか。
その理由は、二つの「燃費」が、測っている「対象」が、全く異なるからです。
自動車の燃費(km/L): これは、「1リットル」という、一定のエネルギーを使って、どれだけの「距離(km)」を、走れたか、という「効率」を、測っています。だから、数値は、高い(=遠くまで行ける)ほど、優秀です。
家の燃費(Ua値): これは、「家の中と外の、温度差が1℃ある時」に、家の「外皮1㎡あたり」、どれだけの「熱(W)」が、“逃げてしまうか”、という「損失(ロス)」を、測っています。
もう、お分かりですね。 Ua値は、あなたの家が、どれだけ「損」をしているかを、示す数値なのです。
ですから、当然、その数値は、「低い」ほど、損失が少なく、優秀である、ということになります。
この「Ua値は、低いほど、エラい」という、自動車とは“真逆”の、絶対法則。これこそが、あなたが、省エネ住宅を、語る上で、最初に、頭に、刻み込むべき、最も重要な、ルールなのです。
この「Ua値」という、難解な概念を、一瞬で、理解するための、究極の「例え話」があります。 それが「魔法瓶」です。 あなたが、目指すべき高断熱住宅(例えば、断熱等級6)とは、まさに、高性能な「魔法瓶」そのものです。
高性能な魔法瓶(Ua値 0.46): 熱いお湯を入れても、何時間も、熱いまま。なぜなら、熱が、外に「逃げにくい」から。これが「Ua値が、極めて“低い”」状態です。
ただのガラスのコップ(Ua値 1.5以上): 熱いお湯を注いだ、瞬間から、熱は、すごい勢いで、外に「逃げ出し」、数分で、冷めてしまいます。これが「Ua値が、極めて“高い”」状態です。
あなたの、築40年の家は、どちらに近いでしょうか。 もし、冬、暖房を切った瞬間に、室温が、急降下していくのであれば。それは、もはや「家」ではなく、「ただのコップ」に、住んでいるのと、同じことなのです。 Ua値とは、あなたの家が、「コップ」なのか、それとも「魔法瓶」なのか。その、根本的な断熱性能を、示す、客観的な「数値」なのです。
✔ここでのポイント:
結論として、Ua値(断熱性能)が「セーターの“厚み”」だとすれば、C値(気密性能)は「セーターの“穴の大きさ”」です。どれだけ厚いセーターを着ても、穴だらけでは、全く暖かくないように、Ua値とC値は「掛け算」で、初めて意味をなす、切っても切れない関係です。 このセクションでは、断熱性能だけを語る、多くの業者が、意図的に、触れたがらない、もう一つの、重要な真実について、お話しします。
「私たちの家は、Ua値0.46の、断熱等級6仕様です!だから、暖かいですよ!」
もし、あなたが、業者から、このように説明されたら、どうでしょうか。
「おお、それは、高性能な、魔法瓶の家だ!」と、あなたは、安心し、契約書に、ハンコを押してしまうかもしれません。 しかし、その決断は、あなたのリフォームを、取り返しのつかない失敗へと導く、最大の「罠」となる可能性があります。 なぜなら、その業者は、“掛け算”の、片方の数字しか、語っていないからです。
その、もう一方の、隠された数字。それこそが、前回の記事(Q7)で、私たちが、徹底的に、その重要性を、訴えた「C値(気密性能)」なのです。
Ua値(断熱)とは、壁や窓の「素材そのもの」を、熱が伝わる(貫流)のを、どれだけ防げるか、という性能でした。
これは「熱伝導」との戦いです。 一方、C値(気密)とは、家の「隙間」から、冷たい空気が侵入(漏気)するのを、どれだけ防げるか、という性能です。これは「空気の移動(対流)」との戦いです。
そして、家が寒い原因は、この「二つ」が、同時に、起きているからです。
どれだけ、Ua値の低い、最高級の断熱材(=分厚いセーター)を、壁に詰め込んでも、C値が、悪ければ(=Tシャツが穴だらけなら)、その「隙間」から、冷たい隙間風が、容赦なく、壁の中に侵入し、断熱材を、無力化します(=セーターの意味がない)。
Ua値 0.46という「設計図」は、あくまで「C値が、1.0以下という、高い気密性が、確保されていれば」という、大前提の上で、初めて、その性能を、発揮するのです。
Ua値は、設計段階で、コンピュータを使えば、誰でも「計算」できます。 しかし、C値は、現場で、職人たちが、どれだけ、丁寧な「手仕事」をしたか、その「結果」であり、「測定」でしか、証明できません。 つまり、
Ua値 = その会社の「設計力」
C値 = その会社の「施工品質」と「誠実さ」 を、示しているのです。 だからこそ、高気密高断熱を、本気で、実現しようとする、私たちのような専門家は、必ず、この「二つの数値」を、セットで、あなたに、提示します。 Ua値だけを、声高にアピールし、C値の測定から、逃げる業者。 その「不都合な真実」については、次回の記事(Q40. なぜ、大手ハウスメーカーは「気密測定」をしないのか?)で、さらに深く、掘り下げていきましょう。 Ua値とは何か。それは、あなたの家の「燃費性能」の“設計図”です。しかし、その設計図が、机上の空論で終わらないためには、C値という「施工品質の証明書」が、絶対に、必要不可欠なのです。
章の概要:
結論として、Ua値は「エネルギー効率を示す」点では、車の燃費(km/L)と全く同じですが、「数値が“低い”ほど良い」という、評価軸が、全くの“逆”になります。 序章で、私たちはUa値とは、家の「燃費」である、という新しい常識について学びました。しかし、この「燃費」という言葉こそが、あなたが断熱性能を理解する上での、次なる「混乱」の始まりでもあるのです。
なぜなら、私たちが慣れ親しんだ自動車の燃費とは、その「数字の見方」が、根本的に異なるからです。
この章では、多くの人が混乱する、この二つの「燃費」の違いを、徹底的に比較し、あなたの「Ua値」に対する、誤解を、完全に解消します。
✔ここでのポイント:
結論として、「Ua値」も「km/L」も、専門家の“感覚”や、営業マンの“セールストーク”ではなく、客観的で、公平な「数値」によって、その「エネルギー効率」を比較・評価できる、“絶対的な物差し”である、という点で、本質的に同じです。 このセクションでは、まず、両者が持つ、素晴らしい「共通点」について、深く理解していただきます。
あなたが、今、Ua値(外皮平均熱貫流率)という、聞き慣れない言葉を、学ぼうとされている。そのこと自体が、あなたが、これからの家づくりにおいて、成功を収めるための、第一歩を踏み出している、何よりの証拠です。
なぜなら、あなたは、目に見える「デザイン」や「間取り」といった、分かりやすい価値だけでなく、目に見えない「性能」という、本質的な価値に、目を向け始めた、ということだからです。
あなたが、自動車を購入する時のことを、思い出してください。 デザインや、内装の質感と、同じくらい、あるいは、それ以上に、あなたが、真剣に、比較検討するものは、何でしょうか。 そうです。「燃費(km/L)」ですね。
なぜ、あなたは、燃費を気にするのでしょうか。
「経済性」: 燃費が良ければ、日々のガソリン代(ランニングコスト)を、安く抑えることができるから。
「環境性」: 燃費が良ければ、CO2排出量が少なく、地球環境に、優しいから。
「技術力」: 燃費が良いということは、それだけ、そのメーカーの、エンジン技術や、設計が、優れている、という「証」でもあるから。
この「燃費」という、客観的な“物差し”があるおかげで、あなたは、営業マンの「この車は、素晴らしい走りですよ」といった、曖昧なセールストークに惑わされることなく、A社の車と、B社の車を、公平に「比較」し、自分にとって、最も賢明な「選択」を、下すことができます。
家の「Ua値」も、これと、全く、本質は同じです。 Ua値とは、あなたの家が、どれだけ、エネルギーを、無駄遣いしないか、を示す「エネルギー効率」の、客観的な“物差し”です。 Ua値を、知ること。それは、
「経済性」: あなたの家の、未来の光熱費が、どれくらいになるのかを、予測させてくれます。
「環境性」: あなたの家が、どれだけ、地球環境に、貢献できるのかを、示してくれます。
「技術力」: その家を、設計・施工する会社が、どれだけ、断熱性能に対する、深い知見と、高い技術力を、持っているのか、その「証」となります。
かつての家づくりは、「匠の勘」や「経験」といった、曖昧な言葉の上で、成り立っていました。
しかし、エネルギーコストが高騰し、2025年法改正で、省エネ住宅が、当たり前となった、現代において。
もはや、Ua値という「燃費」を、示さずに、家づくりを語ることは、許されません。
あなたが、業者に対して「このプランの、Ua値は、いくつですか?」と、尋ねることは、ディーラーで「この車の、燃費は、いくつですか?」と尋ねるのと、全く同じ、「賢明な消費者」としての、正当な「権利」なのです。
この「客観的な物差しである」という点において、Ua値と、車の燃費は、全く同じ、重要な役割を、担っているのです。
✔ここでのポイント:
結論として、Ua値が、自動車の燃費と、決定的に違う、唯一にして、最大のポイント。それは、評価軸が、完全に「真逆」である、ということです。車の燃費は「高い」ほど優秀ですが、Ua値は「低い」ほど優秀です。
このセクションでは、あなたが、断熱性能を語る上で、絶対に、間違えてはならない、この「逆転の法則」について、徹底的に、解説します。
さて、Ua値が「家の燃費」である、という、本質的な共通点を、ご理解いただけたと思います。 しかし、ここからが、このUa値とは何か、という疑問における、最大の「落とし穴」であり、多くの、家づくり初心者の方が、混乱される、最重要ポイントです。 それは、評価の「軸」が、自動車とは、真逆である、ということです。
自動車の燃費(km/L): 「リッター10km」の車より、「リッター20km」の車の方が、“高い”数値であり、高性能です。私たちは、直感的に「数値が、高いほど、エラい」と、認識しています。
家の燃費(Ua値): 「Ua値 0.87」(断熱等級4)の家より、「Ua値 0.46」(断熱等級6)の家の方が、“低い”数値であり、高性能です。家づくりにおいては、「数値が、低いほど、エラい」のです。
この「逆転の法則」を、理解していないと、あなたは、業者との会話で、致命的な「勘違い」を、犯すことになります。
例えば、あなたが、相見積もりを、取ったとしましょう。
A社:「私たちのプランは、Ua値 0.87です」
B社:「私たちのプランは、Ua値 0.46です」
もし、あなたが、自動車の燃費の、常識のまま、この二つを比較したら、どうなるでしょうか。
「0.87の方が、0.46よりも、数字が大きいから、きっと、A社の方が、高性能なんだわ」。
そう、180度、間違った、判断を、下してしまうのです。
これこそが、断熱リフォーム 失敗の、入り口に潜む、最も、恐ろしい「罠」なのです。
この、リフォームとリノベーションの違いを、正しく理解するためにも、この「数値」の、意味を、知っておく必要があります。 第1章でも、お話ししましたが、この「数値」と「断熱等級」は、連動しています。(※東京・大阪などの6地域の場合)
Ua値 0.87 W/㎡K = 断熱等級4 (2025年に義務化された「最低基準」)
Ua値 0.60 W/㎡K = 断熱等級5 (ZEH(ゼッチ)基準。高断熱住宅の、入口レベル)
Ua値 0.46 W/㎡K = 断熱等級6 (HEAT20 G2グレード。私たちが、標準目標とする、健康で快適なレベル)
Ua値 0.26 W/㎡K = 断熱等級7 (HEAT20 G3グレード。暖房器具が、ほぼ不要になる、究極のレベル)
ご覧の通り、等級が上がるほど、Ua値は「低く」なっていきます。
私たちが、なぜ「Ua値 0.46」という、低い数値を、目指すのか。
それは、このレベルこそが、ご家族を、ヒートショックのリスクから守り、本当の快適性を、実現するための、科学的な「答え」であると、確信しているからです。 まずは、この「Ua値は、低いほど、エラい」という、新しい常識を、あなたの、頭の中に、強く、刻み込んでください。
✔ここでのポイント:
結論として、評価軸が逆転する理由は、自動車の燃費(km/L)が「1Lの燃料で、どれだけ走れたか」という“達成効率”を測る指標であるのに対し、Ua値は「家の1㎡から、どれだけの熱が“逃げていくか”」という“熱損失”を測る指標だからです。
このセクションでは、この、評価軸が逆転する、根本的な「理由」を、その言葉の「定義」から、解き明かします。
なぜ、自動車と家では、この「高性能」の、評価軸が、逆転してしまうのでしょうか。
その理由は、二つの「燃費」が、測っている「モノ」が、根本的に、異なるからです。
自動車の燃費(km/L): これは、「km ÷ L(キロメートル ÷ リットル)」の、計算式で、表されます。 意味は、「1リットルの燃料(エネルギー)を使って、どれだけの距離(km)を、走ることができたか」。 私たちが、知りたいのは、どれだけ遠くまで行けるか、という「成果」や「達成効率」です。 ですから、その数値は、**高い(=より遠くまで走れる)**ほど、優秀である、と評価されます。
家の燃費(Ua値): これは、「W / (㎡K)(ワット ÷ 平米・ケルビン)」の、計算式で、表されます。 意味は、「家の中と外の、温度差が1℃ある時(K)」に、家の「外皮1㎡あたり(㎡)」、どれだけの熱(W)が、“逃げてしまうか(損失)”を、測っています。
もう、お分かりですね。 自動車の燃費は「達成できた、プラスの成果」を、測っているのに対し、 Ua値は「失ってしまった、マイナスの損失」を、測っているのです。 Ua値とは、あなたの家が、どれだけ「損」をしているかを、示す数値なのです。
この、リフォーム リノベーション 違いを、正しく理解するための、もう一つの、完璧な「例え話」があります。
それは、「ゴルフのスコア」です。 ゴルフでは、いかに「少ない」打数で、ホールを回るかを、競います。
「スコア 100」のプレイヤーと、「スコア 72」のプレイヤー。どちらが、優秀でしょうか。
もちろん、スコアが「低い」、72のプレイヤーですね。
なぜなら、スコアとは「打ってしまった数(=損失やミス)」を、測っているからです。
Ua値は、この、ゴルフのスコアと、全く同じです。
Ua値 0.87の家は、「スコア 87」のプレイヤー。 Ua値 0.46の家は、「スコア 46」の、トッププロ。 どちらが、優秀な断熱性能を持つ家か、一目瞭然ですね。
「Ua値は、ゴルフのスコア。低いほど、エラい」。
この、新しい常識さえ、身につければ、あなたは、もう、業者の、曖昧な言葉に、惑わされることは、ありません。
✔ここでのポイント:
結論として、もし、あなたの築40年の家の、Ua値(例:2.5)を、あえて、現代の車の燃費に換算するなら、それは「リッター3km」の、大型外車に乗っているようなものです。その“最悪の燃費”を、自覚することこそが、性能向上への、第一歩です。
最後に、あなたの家の、現在の「燃費」が、どれほど、衝撃的なレベルであるか、その、現実を、体感していただきます。
この「例え話」は、科学的に、厳密なものでは、ありません。
しかし、Ua値という、抽象的な数値を、あなたの「実感」へと、落とし込むための、最も、強力な「物語」です。 仮に、私たちが目指す、最高峰の省エネ住宅である「断熱等級7」(Ua値 0.26)を、現代の、最高水準のハイブリッドカー「燃費 30km/L」だと、設定してみましょう。
断熱等級7(Ua値 0.26) = 燃費 30km/L(プリウス)
では、私たちが、標準目標とする「断熱等級6」(Ua値 0.46)は、どうでしょうか。 Ua値(損失)が、0.26から、0.46へと、約1.7倍に、増えています。 これは、燃費が、30km/Lから、17km/Lへと、悪化した、高性能なガソリン車、といったところでしょう。これでも、十分に、素晴らしい「燃費」です。
次に、「断熱等級4」(Ua値 0.87)。国の最低基準です。 Ua値(損失)は、等級7の、約3.3倍。 これは、燃費に換算すると、「約 9km/L」。一昔前の、セダンや、ミニバン、といったところでしょうか。
さて、ここからが、本題です。 あなたの、築40年の家。もし、無断熱に近く、古いアルミサッシが、そのまま付いているとしたら。 そのUa値は、「2.5~3.0」といった、驚異的な数値を、記録することも、珍しくありません。
Ua値 2.6だとしたら、それは、等級7(0.26)の、実に「10倍」もの熱を、逃し続けている、ということです。 これを、車の燃費に、換算すると、どうなるか。 30km/L ÷ 10 = 「燃費 3km/L」
そう。あなたは、今、この、エネルギー高騰の時代に、まるで、1970年代の、大型アメ車や、スポーツカーに乗っているのと、同じ、最悪の「燃費」の家に、住んでいるのと同じなのです。
毎月、あなたは、その「燃費 3km/L」の家に、高額なガソリン代(=光熱費)を、払い続けています。
その、根本的な問題を、解決しないまま、 「壁紙を、張り替える(=ワックスを、かける)」 「キッチンを、交換する(=シートを、張り替える)」 という、「表層フルリフォーム」に、お金をかけることが、どれほど、虚しいことか、もう、お分かりでしょう。
性能向上リノベーションとは、まさに、この「燃費 3km/L」の、古いエンジンを、現代の「燃費 17km/L(Ua値 0.46)」の、高性能エンジンへと、載せ替える、根本的な「オーバーホール」なのです。
初期費用は、かかります。しかし、その「投資」は、翌月からの、圧倒的な、ガソリン代(=光熱費)の削減によって、確実に、あなたの、未来の資産へと、変わっていくのです。
Ua値とは何か。それは、あなたの家が、未来への「資産」なのか、それとも、お金を食い続ける「負債」なのかを、示す、運命の、数値なのです。
章の概要:
結論として、「断熱等級」とは、この「Ua値」の数値によって、ランク分けされた“成績表”に他なりません。 前回の記事(Q6.「断熱等級」が高いと、どんないいことがあるんですか?)で、私たちは「断熱等級」という、家の性能を示す、分かりやすい“物差し”について学びました。
そして、今回の序章と第1章で、「Ua値」こそが、その家の「燃費(熱の逃げやすさ)」を示す、科学的な「数値」であることを、ご理解いただけたと思います。
この章では、その二つの知識を、完全に、一つに結びつけます。「等級」という、一見、分かりやすい“成績”と、「Ua値」という、専門的な“点数”が、どのように結びついているのか。
その、具体的な「数値基準」を、一覧表で、全公開します。この「相関図」こそが、あなたが、業者の提案レベルを、客観的に判断するための、最強の「チートシート」となるでしょう。
✔ここでのポイント:
結論として、あなたの家の「断熱等級(成績)」は、専門家が「外皮計算」によって算出した「Ua値(点数)」が、国が定めた、どの基準値をクリアしているかによって、機械的に、決定されます。
このセクションでは、二つの言葉の「主従関係」を、明確にし、なぜ「Ua値」こそが、全ての議論の「根拠」となるのか、その理由を解説します。
これまでの旅で、あなたの頭の中には、家づくりに関する、二つの、重要な「数値」と「等級」が、インプットされたはずです。
一つは、家の「隙間」を測る、施工品質の証明書である「C値」。
そして、もう一つが、今回のテーマである、家の「熱の逃げやすさ」を測る「Ua値」です。
そして、前回の記事では、家の「断熱性能」を示す、分かりやすい「断熱等級」という、物差しも学びました。
「匠、もう、頭が混乱してきたよ」と、あなたは、思われているかもしれません。
「等級」だの「Ua値」だの、一体、どちらを、覚えれば良いのか、と。
ご安心ください。その関係は、極めてシンプルです。
例えるなら、「断熱等級」とは、学校の「成績表」に書かれる「5・4・3・2・1」の“評価”です。
そして、「Ua値」とは、その評価を、決定づけるための、実際の「テストの“点数”」です。
私たちが、「あなたの通知表は“5”です」と言う時、その裏には、必ず「なぜなら、あなたは、テストで“90点以上”を取ったからです」という、客観的な「根拠」がありますね。
家の性能も、全く同じです。
「この家は、断熱等級6です」と、私たちが言う時。
その裏には、必ず「なぜなら、Ua値 計算(外皮計算)の結果、この家のUa値は、等級6の基準である“0.46”を、クリアしたからです」という、科学的な「根拠」が、存在するのです。
Ua値とは、まさに、断熱等級という「成績」を、決定づけるための、大元となる「点数」そのもの。
だからこそ、私たちプロは、「暖かいですよ」という、曖昧な言葉ではなく、「Ua値は、いくつですか?」という、具体的な「点数」で、議論することの必要性を、訴え続けているのです。
「等級だけ、分かっていれば、それで、良いのではないか?」
そう思われるかもしれません。しかし、私たちが、あえて「Ua値」という、専門的な「点数」にまで、踏み込んで、お話しするのには、深い理由があります。
それは、「リノベーション」という行為が、オーダーメイドの「設計」だからです。
新築の、規格化された住宅であれば、「この商品は、等級6です」という、パッケージ化された「成績」だけで、十分かもしれません。
しかし、リノベーションは、違います。
あなたの家は、世界に、一つしかありません。窓の大きさも、壁の面積も、天井の高さも、全てが、オーダーメイドです。
その、唯一無二の家に対して、
「この窓を、もう少し大きくしたい」
「ここを、吹き抜けにしたい」
といった、あなたの「夢」を、叶えようとすれば、当然、家の「Ua値(熱の逃げやすさ)」は、変動します。
その時、私たちプロは、「窓を大きくしたので、Ua値は、0.46から、0.48に上がってしまいました。これでは、等級6を、クリアできません。代わりに、天井の断熱材を、もう少し厚くして、0.46以下に、戻しましょう」といった、極めて、緻密な「計算」と「調整」を、設計段階で、行うのです。
Ua値とは、まさに、性能(省エネ住宅)と、デザイン(あなたの夢)を、両立させるために、私たち専門家が、駆使する「共通言語」であり、「設計の“道具”」そのものなのです。
✔ここでのポイント:
結論として、これが、あなたの家の「成績表」の、全てです。この一覧表で、ご自身の家が、今どこにいるのか(現在地)、そして、私たちが、どこを目指しているのか(目的地)、その、圧倒的な「距離」を、その目で、ご確認ください。 このセクションでは、断熱等級とUa値の、具体的な「相関図」を、あなたの家(東京・大阪など、6地域を想定)に、当てはめて、全公開します。
前章で、あなたの家の「築年数」から、おおよその「断熱等級」を、推測しました。
ここでは、その「等級」が、具体的に、どれほどの「Ua値」を、意味しているのか。その「数値基準」を、一覧表で、ご覧に入れます。
(※この数値は、東京、神奈川、愛知、大阪、福岡など、日本で、最も多くの人が住む「6地域」のものです)
【断熱等級とUa値(6地域)の完全相関図】
| 断熱等級 | 基準の名称 | Ua値 (W/㎡K) | 概要・家のイメージ(築年数) | 私たちの評価 |
| 等級1 | 旧省エネ基準 | 規定なし | 1980年(昭和55年)以前。無断熱。家ではなく「ただの箱」。 | 論外(危険) |
| 等級2 | 省エネ基準 | 1.67 以下 | 1992年(平成4年)基準。壁に僅かな断熱材。窓は1枚ガラス。 | 危険(要治療) |
| 等級3 | 新省エネ基準 | 1.54 以下 | 1999年(平成11年)基準。少し断熱材が厚くなる。アルミペアガラス登場。 | 不十分 |
| 等級4 | 現行の最低基準 | 0.87 以下 | 2013年(平成25年)基準。2025年、新築で義務化された「赤点スレスレ」の最低ライン。 | 全く不十分 |
| 等級5 | ZEH基準 | 0.60 以下 | 国が推進する「ZEH(ゼッチ)」レベル。高断熱住宅の、ようやく「入口」。 | 標準レベル |
| 等級6 | HEAT20 G2 | 0.46 以下 | 私たちが、標準目標とするレベル。「冬でも無暖房で13℃」を目指す、健康・快適ライン。 | 推奨(必須) |
| 等級7 | HEAT20 G3 | 0.26 以下 | 私たちが、最高目標とするレベル。「冬でも無暖房で15℃」。「暖房器具」の概念が変わる、究極の領域。 | 最高(理想) |
この表を、グラフにしてみると、その「差」は、より、鮮明になります。
断熱等級3(Ua値 1.54)の、あなたの家。
法律の最低基準である、等級4(Ua値 0.87)でさえ、その性能を、約1.8倍に、高めなければなりません。
そして、私たちが、目指す、等級6(Ua値 0.46)は、等級4の、さらに約1.9倍。
あなたの、現在の家と比べれば、実に、3.3倍以上も、熱が逃げにくい、まさに「別次元」の家へと、生まれ変わらせる、ということを意味します。
この、とてつもない「ジャンプ」こそが、性能向上リノベーションが「外科手術」と呼ばれる、理由なのです。
✔ここでのポイント:
結論として、私たちが「断熱等級4(Ua値 0.87)」という、国の“最低基準”で、決して満足しない理由は、そのレベルでは、家族の「健康(ヒートショックのリスク)」と「経済性(光熱費の高騰)」という、二つの、最も重要な問題を、解決できない、と、科学的に、証明されているからです。 このセクションでは、なぜ「Ua値 0.46」が、私たちにとっての、譲れない一線なのか、その「哲学」と「科学的根拠」を、お話しします。
第1章の最後で、私たちは、「断熱等級4(Ua値 0.87)」では、全く不十分である、と断言しました。
なぜ、国が「義務」として定めた、最低基準で、不十分なのか。
それは、「法律」は、あなたの「健康」や「快適な暮らし」を、保証してはくれないからです。
法律が、保証してくれるのは、あくまで「エネルギー消費量」に関する、最低限のラインだけ。
Ua値 0.87の家では、冬、暖房の効いたリビングと、暖房のない、北側のトイレや浴室との間には、依然として、10℃以上の、危険な「温度差」が、発生します。
ヒートショックのリスクは、そこに、厳然と、残り続けるのです。
私たちは、500棟以上の家と、その家族と、向き合ってきた、プロフェッショナルとして、この「最低基準」の家を、「はい、これで安心ですね」と、お客様に、お渡しすることは、私たちの「良心」が、許しません。
「赤点スレスレ」の家で、満足するのか。
それとも、家族の、未来の健康のために、圧倒的な「満点」を、目指すのか。
その、家づくりに対する「哲学の違い」こそが、性能向上リノベーションと、一般的なリフォームを、分かつ、最も、大きな境界線なのです。
だからこそ、私たちは、その、遥か先を行く「断熱等級6(HEAT20 G2)」、すなわち「Ua値 0.46 以下」を、全てのリノベーションにおける、標準目標、いや、最低目標として、設定しています。
なぜなら、Ua値 0.46という、レベルに到達して、初めて、
冬の朝、無暖房でも、室温が「13℃」を下回らない、健康的な環境が、手に入る。
家中の「温度差」が、5℃以内に収まり、ヒートショックのリスクを、劇的に、低減できる。
高騰し続ける「光熱費」の上昇を、吸収し、将来の家計を、守ることができる。
という、私たちが、お客様に、本当に、お届けしたい「価値」が、実現できる、と、科学的に、証明されているからです。
断熱性能を、語る上で、Ua値とは、何か。
それは、単なる、物理の数値では、ありません。
それは、その会社が、どれだけ、あなたの家族の「未来の健康」と「資産」に対して、真剣に、向き合っているか、その「誠実さ」と「覚悟」を、測るための、“魂の数値”なのです。
次の章では、この「Ua値」という、設計図上の「目標値」が、あなたの家計に、どれほど、衝撃的な「恩恵」をもたらすのか、その、驚くべき「経済効果」について、さらに深く、掘り下げていきます。
章の概要:
結論として、Ua値は、現場で測定される「C値」とは異なり、設計図書の段階で、家の“全ての”部材(壁・床・天井・窓・ドア)の熱貫流率と面積を、緻密に計算する「外皮計算」によって、導き出される“設計値”です。
前章で、私たちはUa値とは何か、そして、それが断熱等級を決定づける「テストの点数」であることを学びました。しかし、その「点数」は、一体、誰が、いつ、どのようにして、算出しているのでしょうか。
この章では、私たちプロが、あなたの家の「燃費」を、どのようにして、科学的に、算出・設計しているのか、その、専門的な仕事の、裏側を、お見せします。このプロセスを知ることで、断熱性能というものが、感覚的なものではなく、緻密な科学と設計の積み重ねであることを、深くご理解いただけることでしょう。
4-1. Ua値は「測定」ではなく、「計算」で決まる
✔ここでのポイント:
結論として、Ua値は、C値(気密性能)のように、工事完了後に現場で「測定」する実測値ではなく、工事が始まる前の「設計図書」の段階で、全ての仕様に基づき、緻密に「計算」される“設計理論値”です。 このセクションでは、Ua値とC値の、この決定的な違いを明確にし、なぜ「計算」であるUa値が、省エネ住宅の設計において、絶対的な基盤となるのかを解説します。
4-1.1 あなたの家を評価する「二つの数値」の、決定的違い
さて、これまでの記事(Q7)も、お読みいただいた、熱心なあなたは、家の性能を測る、二つの重要な「アルファベット」を、その手にされています。
一つは、家の「隙間」の量を、現場で「測定」する「C値(気密性能)」。
そして、もう一つが、家の「熱の逃げやすさ」を示す「Ua値(断熱性能)」です。
ここで、多くの方が、一つの疑問に突き当たります。
「C値の話では、現場で、機械を使って、測定するから、施工品質が証明できる、と聞きました。では、このUa値も、何か、特別な機械で、ピッ、と測ることができるのですか?」と。
その答えは、「NO」です。 Ua値は、C値のように、現場で「測定」するものでは、ありません。
Ua値とは、あくまで「設計図書」に基づいて、その家が、図面通りに、完璧に施工されたと仮定した場合、どれくらいの熱損失があるかを、事前に「計算」で導き出す、“設計理論値”なのです。
考えてみれば、当然のことかもしれません。家全体から、逃げていく、全ての熱量を、現実の家で、正確に「測定」することは、非常に困難です。
だからこそ、私たちは、設計段階で、家の「燃費性能」を、科学的に、シミュレーションする必要があるのです。
4-1.2 「設計図」と「通信簿」― Ua値とC値の、切っても切れない関係
ここで、Ua値とC値の、本質的な違いと、その、切っても切れない関係を、明確に定義しておきましょう。
Ua値(断熱性能)とは:「設計図」である 「この家は、Ua値0.46(断熱等級6)の性能を発揮できる“はずだ”」という、私たちの「設計目標」であり「理論的な証明書」です。これは、工事が始まる前に、あなたの、未来の快適性を、約束するものです。
C値(気密性能)とは:「施工の通信簿」である 「設計図通りに、職人たちが、完璧な手仕事で、隙間なく施工した“結果”」を示す、ごまかしの効かない「実測値」です。
この二つの関係は、まさに「車の両輪」です。 どれほど、Ua値0.26(断熱等級7)という、究極の「設計図」を描いたとしても、現場の施工が杜撰で、C値が5.0(隙間だらけ)であれば、その家は、設計上の性能を、全く発揮できません。
逆に、C値が0.1という、驚異的な「施工品質」を、達成したとしても、そもそもUa値が0.87(断熱等級4)という、低い「設計」であれば、家は、決して、暖かくはなりません。
最高の「設計(Ua値)」と、最高の「施工(C値)」が、掛け算となって、初めて、本物の「性能向上リノベーション」は、完成するのです。
Ua値が「計算」であるからこそ、その、計算プロセスそのものが、いかに緻密で、誠実であるか。それが、次のセクションでお話しする、私たちプロの、仕事の「魂」なのです。
4-2. 「外皮計算」の、具体的なプロセス(壁、窓、床…全ての熱損失を、足し合わせる)
✔ここでのポイント:
結論として、「外皮計算」とは、家の“外皮”(外気に接する全ての部分)を、壁、窓、床、天井といったパーツに分解し、各パーツの『熱の逃げやすさ(熱貫流率)』と『面積』を掛け合わせ、それらを全て合計し、家全体で平均する、という地道で緻密な“足し算”のプロセスです。
このセクションでは、Ua値 計算という、専門的な仕事の、具体的なプロセスを、ステップバイステップで、お見せします。
4-2.1 あなたの家の「熱損失」を、丸裸にする、プロの“査定”
Ua値を算出する、この一連の作業を、私たちは「外皮計算(がいひけいさん)」と呼びます。
「外皮計算」とは、住宅の断熱性能を示すUa値を算出するための一連の計算作業であり、外皮(屋根、外壁、床、窓など)の各部位の面積と熱貫流率(U値)を用いて、建物全体の平均熱貫流率を導き出すプロセスです。
これは、税理士が、会社の「損益計算書」を作る作業に、少し似ています。
家全体から、どれだけの「熱(=エネルギー)」が、失われているのか(=損失)、その、収支報告書を、作成するのです。 そのプロセスは、大きく、4つのステップに分かれます。
4-2.2 STEP 1:家を「分解」する ― 外皮面積の算出
まず、私たちは、設計図面を広げ、あなたの家を「外皮」、すなわち「外の空気と接する、全ての“境界線”」で、分解していきます。 そして、その「境界線」を、構成する、全ての「部位」の「面積」を、m²(平方メートル)単位で、正確に、拾い出していきます。
「南側の壁は、〇〇㎡」
「北側の窓は、〇〇㎡」
「1階の床は、〇〇㎡」
「天井(あるいは屋根)は、〇〇㎡」 この、地道な「面積拾い」が、全ての計算の、土台となります。
4-2.3 STEP 2:各部位の「熱の逃げやすさ(U値)」を、計算する
次に、ステップ1で、拾い出した、全ての「部位」が、それぞれ「どれくらい熱を逃しやすいか」を、個別に、計算していきます。
この「熱の逃げやすさ」を示す、部位ごとの数値を「熱貫流率(U値)」と呼びます。 これが、外皮計算における、最も専門的で、緻密な作業です。 例えば、「壁」のU値を計算する場合。 私たちは、その壁が、どのような「層」で、構成されているか、その「断面図」を、ミクロのレベルで、分析します。
「外壁材 → 通気層 → 透湿防水シート → 構造用合板 → 断熱材(セルロースファイバー 105mm) → 防湿気密シート → 石膏ボード → 壁紙」
そして、これら、全ての「素材」が、それぞれ持つ「熱の伝わりやすさ(熱抵抗値)」を、その「厚み」と共に、足し合わせて、この「壁」という、一つの部品の、U値を、算出するのです。
もちろん、熱を伝えやすい「柱」や「梁」といった、木材の部分(これを熱橋(ねっきょう)=ヒートブリッジと呼びます)の影響も、考慮に入れて、計算します。
同様に、「窓」であれば、サッシの材質(アルミ、樹脂)と、ガラスの種類(ペア、トリプル、Low-E)を、メーカーの性能値から、引用します。
この、気の遠くなるような、緻密な計算を、家の、全ての「外皮」パーツについて、行うのです。
4-2.4 STEP 3 & 4:「合計」して「平均」する ― Ua値の、誕生
全てのパーツの「面積(㎡)」と「U値(熱の逃げやすさ)」が、出揃ったら、あと、もう少しです。
STEP 3:全ての「熱損失量」を、合計する 「(A壁のU値 × A壁の面積) + (B窓のU値 × B窓の面積) + (C床のU値 × C床の面積)…」 この計算で、「家全体から、1℃の温度差がある時に、1時間に逃げ出す、総熱損失量(W/K)」を、算出します。
STEP 4:「外皮の総面積」で、割り算する 最後に、STEP 3で算出した「総熱損失量」を、STEP 1で算出した「外皮の総面積(㎡)」で、割り算します。
総熱損失量 ÷ 外皮の総面積 = Ua値(外皮平均熱貫流率) こうして、導き出された、たった一つの数値。 それこそが、あなたの家の「燃費性能」を、客観的に示す「Ua値」なのです。
4-3. なぜ、この「面倒な計算」が、省エネ住宅の設計に、不可欠なのか
✔ここでのポイント:
結論として、この「外皮計算」こそが、感覚や経験則ではなく、科学的根拠に基づいて、あなたの家の“弱点”を可視化し、限られた予算を、どこに、優先的に、投資すべきか、その「最適解」を導き出すための、唯一無二の“羅針盤”だからです。 このセクションでは、Ua値 計算が、単なる「数値算出」ではなく、「設計そのもの」である、という、プロの思考プロセスを、解説します。
4-3.1 あなたの家の「弱点」を、丸裸にする“診断書”
前項のプロセスを見て、「なんと、面倒な計算だろう」と、思われたかもしれません。 その通りです。この外皮計算は、非常に、手間のかかる、専門的な作業です。 では、なぜ、私たちは、全てのリノベーションで、この「面倒な計算」を、徹底して行うのでしょうか。 それは、この計算こそが、あなたの家の「燃費」を、決定づけている“弱点(アキレス腱)”を、白日の下に、晒してくれる「診断書」だからです。 計算結果を、分析すると、例えば、以下のような、衝撃的な事実が、判明します。
「あなたの家から逃げている熱のうち、実に、58%は、この、古いアルミサッシの『窓』からでした」 「壁からの熱損失は、全体の15%に過ぎません」 この「診断書」が、あるからこそ、私たちは、あなたに、最高の「処方箋」を、お渡しすることができるのです。
4-3.2 賢明な「投資判断」を、可能にする“羅針盤”
もし、この「診断書(外皮計算)」が、なかったら、どうなるでしょう。
「とにかく、壁に、分厚い断熱材を、入れましょう!」という、業者任せの、的外れな「治療」に、なってしまうかもしれません。 しかし、私たちは、違います。
「Ua値 計算の結果、あなたの家の、最大の弱点は『窓』であることが、判明しました。 ですから、限られたご予算の中で、最大の効果を得るために、壁の断熱材のグレードを、少し落としてでも、その分の予算を、窓に集中させ、最高性能の『樹脂サッシ(トリプルガラス)』に、投資しませんか?」
このように、外皮計算は、単なる「答え合わせ」では、ありません。
それは、省エネ住宅という「ゴール」に向かって、限られた費用を、どこに集中させれば、最も効果的か。その「最適解」を、あなたと、共に、模索し、設計していくための「航海図」そのものなのです。
この、科学的なプロセスこそが、性能向上リノベーションと、感覚的なフルリフォームを、分かつ、決定的な違いなのです。
4-4. 2025年法改正で、「外皮計算」が、ほぼ全てのリノベーションで、必須になった理由
✔ここでのポイント: 結論として、2025年4月の建築基準法改正により、これまで“特例”で免除されてきた多くの木造リフォームにおいて『建築確認申請』が必須となり、その結果、この『外皮計算(Ua値計算)』も、法的に提出が求められる“義務”となったからです。 最後に、このUa値 計算が、もはや「プロのこだわり」ではなく、業界の「新しい常識」となった、その、社会的な背景について、解説します。
4-4.1 「4号特例の縮小」という、大転換
「こんな、面倒な計算、今まで、他のリフォーム会社から、聞いたこともなかったよ」。
その、あなたの疑問は、ごもっともです。 なぜなら、ほんの数年前まで、あなたの家のような、木造2階建て住宅のリフォーム(大規模修繕・模様替)では、「4号特例」という、魔法のルールによって、この「外皮計算」はおろか、「建築確認申請」そのものの、提出が、免除されてきたからです。 しかし、その「古き良き時代」は、2025年4月1日をもって、完全に、終わりを告げました。 「2025年建築基準法改正」。 この、業界を震撼させた、大改正によって、「4号特例」は、大幅に縮小され、スケルトンリフォームのような、大規模な改修を行う場合、原則として「建築確認申請」が、必須となったのです。
4-4.2 「省エネ基準適合義務化」という、新しい常識
そして、この「確認申請が必須になった」ことと、セットで、もう一つの、重大な「義務」が、私たちに、課せられました。 それが、「省エネ基準への適合義務化」です。 つまり、確認申請を、提出するリノベーションにおいては、その家が、国が定める、最低限の省エネ基準(=断熱等級4、Ua値 0.87)を、クリアしていることを、「外皮計算書」によって、公的に「証明」しなければならなくなったのです。
この法改正により、 「うちは、勘でやってますから」 「計算は、面倒なので、やりません」 といった、旧時代的な業者は、もはや、市場から、淘汰されることになります。 Ua値 計算は、もはや、一部の、意識の高い業者が行う「特別なサービス」では、ありません。それは、あなたの家の断熱性能に、最低限の責任を持つ、全てのプロフェッショナルにとって、呼吸と同じくらい「当たり前」の、責務となったのです。
4-4.3 私たちが、その「先」を、見据える理由
しかし、私たち『増改築com®』は、この法改正を、聞いた時も、何一つ、慌てることは、ありませんでした。
なぜなら、私たちは、法律で「義務化」される、遥か、10年以上も前から、この外皮計算を、「当たり前」のこととして、全棟で、実施してきたからです。
そして、その目的は、法律の、最低基準である「Ua値 0.87(断熱等級4)」を、クリアするためなどでは、断じてありません。 私たちが、見据えているのは、その、遥か先にある、「Ua値 0.46(断熱等級6)」、あるいは「Ua値 0.26(断熱等級7)」という、究極の「快適性」と「健康価値」です。 Ua値とは何か。 それは、法律を守るための、ものではありません。 それは、あなたの、そして、ご家族の、未来の「幸せ」と「笑顔」を、科学的に、デザインするための、最も強力な「ツール」なのです。 次の章では、この「Ua値」という数値の違いが、あなたの、未来の「家計簿」に、どれほど、衝撃的な影響を与えるのか、その、経済的な真実について、お話ししていきます。
章の概要:
結論として、Ua値の、わずかな数値の違いが、10年後、20年後には、光熱費として、数百万円単位の「資産の格差」となって、あなたの家計に、現れます。 これまでの章で、Ua値とは何か、その「定義」と「計算方法」について、深く学んできました。しかし、知識は、それだけでは、あなたの人生を変えません。その知識を、具体的な「行動」と「決断」に、結びつけてこそ、初めて意味を持ちます。
この章では、その「Ua値」という、一見、無機質に見える“数値”が、あなたの「未来の家計簿」に、どれほど、衝撃的な影響を与えるのか。5000棟の実績を持つ、私たちプロが、最も重要視する「未来シミュレーション」の結果を、グラフと共にお見せします。
5-1. 【徹底比較】 Ua値 0.87(等級4) vs Ua値 0.46(等級6)、年間の光熱費は、いくら違う?
✔ここでのポイント:
結論として、「Ua値 0.87(断熱等級4)」の家と、「Ua値 0.46(断熱等級6)」の家では、同じ広さ、同じ家族構成であっても、年間の冷暖房費だけで「10万円~15万円以上」もの、決定的な差額が発生します。 このセクションでは、二つの「燃費」の違いが、1年という、ごく短い期間でさえ、どれほどの「経済的な差」を生み出すのか、その、動かぬ証拠を、お見せします。
5-1.1 あなたが、今、立たされている「二つの選択肢」
あなたは今、二つの「未来」の、分岐点に立っています。 一つは、2025年の法改正で、最低基準として、ようやく義務化された「Ua値 0.87(断熱等級4)」の家を選ぶ、という未来。 そして、もう一つは、私たちが、家族の健康と、本当の快適性のために、標準目標として、ご提案している「Ua値 0.46(断熱等級6 / HEAT20 G2)」の家を選ぶ、という未来です。
「そのUa値の“0.41”の違いに、一体、どれほどの意味があるのか。そのために、数百万円もの、追加費用を、投じる価値が、本当にあるのか」。
あなたの、その、最も、現実的で、重要な疑問に、私たちは、具体的な「金額」で、お答えします。
5-1.2 年間「15万円」という、“目に見える”価格差
ここに、同じ「延床面積40坪(約132㎡)」、「4人家族」、「東京(6地域)」という、全く同じ条件で、家の「燃費(Ua値)」だけが異なる、二つの家の、「年間冷暖房費」を、シミュレーションした、結果があります。(※2025年時点の平均的なエネルギー価格を想定)
Aの家:「断熱等級4」(Ua値 0.87)の場合
年間の冷暖房費(想定): 約 328,000円
特徴: 法律の最低基準はクリアしていますが、熱が、まだ多く逃げていくため、「穴の開いたバケツ」状態は、完全には、解消されていません。特に、冬場は、暖房を止めた瞬間に、室温が、急激に低下するため、エアコンは、常に、高い出力で、稼働し続ける必要があります。
Bの家:「断熱等級6」(Ua値 0.46)の場合
年間の冷暖房費(想定): 約 175,000円
特徴: 魔法瓶のように、高い断熱性能を持つため、一度、暖めた(冷やした)熱が、ほとんど逃げません。エアコンは、最小限の出力で、室温を維持するだけで、良くなります。
お分かりでしょうか。 その差額は、年間で、実に「153,000円」にも達します。
毎月、あなたは「12,750円」もの、お金を、Aの家では、外の空気を暖めるために、捨て続け、Bの家では、手元に、残し続ける、ということです。
「Ua値 0.46」という、設計図上の「数値」が、いかに、あなたの、現実の「家計簿」に、直結しているか。
この「153,000円」という、動かぬ証拠こそが、Ua値とは何か、という問いに対する、私たちプロの、答えなのです。
これは、もはや「快適性」という、感覚的な話では、ありません。これは、あなたの、資産運用に関わる、極めて、重要な「経済」の違いなのです。
5-2. 【未来予測グラフ】 30年間の「生涯光熱費」の、驚くべき差額
✔ここでのポイント:
結論として、年間の差額「15万円」は、30年後には、「450万円」という、初期投資の差額を、完全に逆転し、上回る“資産の格差”となって、あなたの目の前に、現れます。
このセクションでは、この差額が、あなたの「人生」という、長いスパンで、どれほど、恐ろしい違いを生み出すのか、その「未来予測グラフ」を、お見せします。
5-2.1 あなたは、「安い家」と「得する家」、どちらを選びますか?
「そのシミュレーションは、よく分かった。でも、等級6にするためには、等級4の家より、初期費用が、500万円も、高いと言われたら、どうだろうか。それなら、Aの家の方が、お得じゃないか?」
その疑問こそが、多くの人が、陥る「目先の利益」という、最大の罠です。 私たちが、本当に、比べるべきは、目先の「初期費用」では、ありません。
あなたが、その家に、これから30年間、住み続けるとして。
その、30年間の「総支払額」こそが、あなたが、本当に、知るべき「コスト」なのです。
この、建物の生涯にかかる、全ての費用を、合計した考え方を「ライフサイクルコスト」と呼びます。
5-2.2 30年後に、笑うのは、どちらの家か
では、先ほどの、Aの家(等級4)と、Bの家(等級6)の、「30年間の、生涯光熱費」を、比較してみましょう。(※エネルギー価格の変動は、考慮しない、最も、甘い試算です)
Aの家(等級4)の、30年間の光熱費: 32.8万円 × 30年 = 9,840,000円
Bの家(等級6)の、30年間の光熱費: 17.5万円 × 30年 = 5,250,000円
その差額は、30年間で、「4,590,000円」にも達します。
ここで、先ほどの疑問に、戻ってみましょう。 もし、Bの家の、初期費用が、Aの家よりも「500万円」高かったとしても、その差は、30年後の時点で、「わずか、41万円」にまで、縮まっているのです。
これが、何を意味するか。 あなたは、たった41万円の「追い金」で、30年間、Aの家では、決して得られなかった「冬でも裸足で過ごせる快適性」と、「ヒートショックの不安からの解放」という、プライスレスな“健康”を、手に入れた、ということなのです。
費用対効果は、どちらが、高いか。もはや、議論の余地は、ありません。 「初期費用が安い家」と、「トータルで得する家」は、全くの別物です。性能向上リノベーションとは、まさに、この「30年スパン」で、物事を考える、賢明な「投資」なのです。
5-3. Ua値への投資は、高騰するエネルギー価格への、最強の「防衛策」である
✔ここでのポイント:
結論として、前項のシミュレーションは、エネルギー価格が「一切、上昇しなかった場合」の、最も楽観的な試算です。未来の、予測不可能な「価格高騰」のリスクから、あなたの老後の家計を、断固として守り抜く、最強の“防衛策(保険)”こそが、Ua値への、先行投資なのです。
最後に、この「Ua値」という数値が、あなたの「未来の資産」を、いかに、力強く守るか、その、本当の価値について、お話しします。
5-3.1 この「459万円」は、“最低保証額”でしかない
先ほどの「459万円」という、差額。 あなたは、この数字を見て、「なるほど、30年で、元が取れるのか」と、思われたかもしれません。 しかし、5000棟の家と、その家族の、未来設計に、向き合ってきた、私たちプロとして、断言します。
この「459万円」という数字は、あなたが、30年後に、手にする「リターン」の、“最低保証額”でしか、ありません。
なぜなら、あのシミュレーションには、現代社会の、最も、深刻なリスクが、一切、考慮されていないからです。
それは、「エネルギー価格の、高騰リスク」です。
5-3.2 あなたの「老後の家計」は、世界情勢の“人質”ですか?
第1章でも、お話しした通り、地政学リスク、円安、脱炭素社会への移行…。様々な要因が、複雑に絡み合い、この10年、20年で、電気代や、ガス代は、高騰を続けてきました。 そして、この傾向が、未来も続くと考えるのが、自然な見方でしょう。
では、もし、30年間のうちに、エネルギー価格が、平均して「1.5倍」になったとしたら、先ほどのシミュレーションは、どう変わるでしょうか。
Aの家(等級4)の、30年間の光熱費(高騰時): 9,840,000円 × 1.5 = 14,760,000円
Bの家(等級6)の、30年間の光熱費(高騰時): 5,250,000円 × 1.5 = 7,875,000円
その差額は、「6,885,000円」へと、一気に、拡大します。
Aの家より、500万円、高く投資したはずの、Bの家は、30年後、逆に「188万円」以上も、“儲かって”いる、という計算になるのです。
Ua値への投資は、もはや「元が取れるか」という、レベルの話では、ありません。
それは、「未来の、リスクに対して、どれだけの“利益”を、生み出すか」という、積極的な「資産運用」なのです。
あなたは、ご自身の「老後の家計」を、世界情勢や、為替レートの、人質として、差し出し、毎年、その変動に、怯えながら、暮らしたいですか? それとも、Ua値という、揺るぎない「鎧」を、最初に身に纏うことで、それらのリスクを、全て、跳ね返し、「経済的な自由」と、「心の平穏」を、手に入れたいですか? Ua値とは何か。 それは、あなたの「未来」を、あなた自身の、コントロール下に、取り戻すための、最も、賢明で、そして、力強い「選択」なのです。
章の概要:
結論として、「Ua値」という“物差し”を知ったあなたは、もはや、業者の「暖かいですよ」という、曖昧な言葉に、惑わされることはありません。それは、あなたの家の「未来の家計簿」と「快適性」を、あなた自身の意志で、科学的に、選択するための、最強の“武器”です。
この記事を通じて、あなたは、Ua値とは何か、その本質を、深く理解されたはずです。それは、あなたの家の「燃費性能」を示す、客観的な数値であり、断熱等級という「成績」を決定づける、全ての根拠である、と。
最後に、その、手に入れた知識を、あなたの、最高の未来へと繋げるための、最後のメッセージを送ります。
終章.1 あなたは、もう「燃費の悪い家」を、選ばない
✔ここでのポイント:
結論として、Ua値という「家の燃費」の物差しを知ったあなたは、もはや「燃費不明の家」=「燃費の悪い家」という、明らかなリスクを、あえて選択する必要は、なくなったのです。
このセクションでは、この知識が、あなたの家づくりにおける「選択の基準」を、どのように、根本から変えてしまうのか、その、不可逆な変化について、お話しします。
1.1.1 旅の始まりの、あなたを、思い出してください
この、Ua値とは何か、を巡る、長い旅も、いよいよ最終章です。 もし、よろしければ、この旅の、始まりの日のことを、少しだけ、思い出してみていただけますでしょうか。
あなたは、「断熱」という、漠然としたテーマを前に、途方に暮れていました。 断熱等級という言葉は、聞いたことがある。しかし、それが、具体的に、何を意味するのか、分からない。 業者から「この断熱材を使えば、暖かくなりますよ」と言われても、それが、どれほどの「暖かさ」なのか、比較する術を持たない。
それは、まるで、自動車のディーラーで、「燃費」の数値を、一切、知らされないまま、「この車は、よく走りますよ」という、営業マンの“感覚”だけを頼りに、高額な車を、買わされそうになっているのと、同じ状態でした。
あなたは、その時、圧倒的な「情報弱者」だったのです。
1.1.2 あなたが、その手に、手に入れた「新しい眼」
しかし、今のあなたは、もう、違います。 あなたは、この旅を通じて、家の「性能」を、客観的に評価するための、極めて強力な「物差し」を、その手にしました。
Ua値(外皮平均熱貫流率)。 この、科学的な「数値」が、あなたの家の「燃費(熱の逃げやすさ)」を、客観的に、示していること。 そして、この数値が「低い」ほど、高性能(=魔法瓶のような家)であること。
あなたは、その、本質的な「真実」を、知ってしまいました。
あなたは、もはや、燃費の分からない車を、買うことはありません。
それと、全く同じように、あなたは、もう二度と、「Ua値の分からない家」を、選ぶことは、できなくなったはずです。
なぜなら、「Ua値が、分からない」あるいは「Ua値を、計算しない」という、業者の態度は、それすなわち、「あなたの家の燃費性能に、私たちは、何の保証も、責任も持ちません」と、公言しているのと同じである、という、恐ろしい事実に、気づいてしまったからです。
「Ua値が不明の家」とは、第2章で、私たちがシミュレーションした、「リッター3kmの、ガスガズラー車」かもしれません。 「燃費の悪い家」を選ぶことが、どれほど「不経済」で(第5章)、どれほど「不健康」で(Q6.第2章)、そして、どれほど「家の資産価値」を、毀損する(第5章)ことか。
その、全てを知ってしまったあなたは、もはや、自ら、進んで「燃費の悪い家」という、リスクだらけの選択を、することはないでしょう。 この、不可逆な「知識の武装」。それこそが、あなたが、この旅で手に入れた、最大の「成果」なのです。
終章.2 あなたが、業者に尋ねるべき、たった一つの質問:「この設計の、Ua値は、いくつですか?」
✔ここでのポイント:
結論として、あなたが手に入れた、その“知”は、業者との対話において、「この設計の、Ua値は、いくつですか? そして、その計算書を、見せていただけますか?」という、たった一つの“魔法の質問”へと、昇華されます。その質問こそが、本物のプロと、そうでない業者を、一瞬でふるいにかける、究極の「リトマス試験紙」となるのです。
このセクションでは、あなたが手に入れた物差しを、最高の未来を創造するための「武器」として、どう使うべきか、その、具体的な実践方法を、伝授します。
1.2.1 業者との「対話」という、真剣勝負
さあ、あなたは、武器を手に、いよいよ、業者との「対話」のテーブルに着きます。 業者は、いつものように、美しいキッチンのカタログや、おしゃれな内装のデザイン案から、話を始めるでしょう。
その、話が、一通り、終わった、その時。 あなたは、静かに、しかし、力強く、こう、問いかけるのです。
「素晴らしいデザインですね。よく分かりました。ところで、このプランの『Ua値』は、具体的に、いくつになりますか? そして、その根拠となる『外皮計算書』を、拝見することはできますか?」
その瞬間、その場の空気は、一変します。
あなたの、その一言は、業者に対して、 「私は、断熱性能が、単なる“感覚”ではなく、“科学”であることを、知っている」 「私は、家の“燃費”が、私の未来の家計に、直結することを、理解している」 「私は、曖G}な“暖かいですよ”という言葉ではなく、客観的な“数値”による、証明を、求めている」 という、極めて、重いメッセージを、突きつけることになるからです。
1.2.2 その「答え」が、業者の“レベル”を、暴き出す
あなたの、その、プロフェッショナルな質問に対して、業者の反応は、おそらく、三つに分かれます。
反応①:「逃げる」業者(レベル1) 「Ua値ですか?いやあ、この、最高級の断熱材を使いますから、暖かいですよ。計算なんて、しなくても、大丈夫です」 「計算は、法律で、義務化されたばかりで、まだ、対応していなくて…」 → この業者は、「科学の眼」を持たない、旧時代的な業者か、あるいは、自社の技術力に、自信がないかの、どちらかです。即刻、その場を、立ち去るべきです。
反応②:「最低限で、応える」業者(レベル2) 「はい、もちろんです。2025年の法改正に、対応していますから、国の最低基準である断熱等級4、Ua値 0.87は、クリアしています。計算書も、ございます」 → この業者は、法律を、遵守する「誠実さ」は、持っています。しかし、その志は、「赤点スレスレの、合格点」で、止まっています。Q6.第2章で学んだ、ヒートショックのリスクは、このレベルでは、解消できません。
反応③:「喜ぶ」業者(本物のプロ) 「!!!(少し、驚いた顔をした後、嬉しそうに)…素晴らしい、ご質問です!よくぞ、聞いてくださいました!」 「私たちの、標準設計は、Ua値 0.46、断熱等級6(HEAT20 G2)です。こちらが、その外皮計算書です」 「ちなみに、窓の仕様を、こちらに変えれば、Ua値 0.44まで、性能を高めることも可能です。その場合の、光熱費シミュレーションも、ご覧になりますか?」
Ua値とは何か。 それは、単なる、性能の数値では、ありません。 それは、その会社が、どれだけ、あなたの家族の「未来の健康」と「資産」に対して、真剣に、向き合っているか、その、目に見えない「誠実さ」と「技術力」を、一瞬で、暴き出す、“魔法の質問”なのです。
終章.3 「低いUa値」こそが、あなたの「豊かな未来」を、創造する
✔ここでのポイント:
結論として、Ua値という数値は、単なる物理の記号ではなく、あなたの「豊かな未来(快適性・健康・経済的自由)」そのものを創造するための、最も確実で、最もパワフルな「設計図」である、と、私たちは断言します。
この記事を通じて、あなたは、Ua値とは何か、その本質を、深く理解されたはずです。最後に、その知識を、あなたの、最高の未来へと繋げるための、メッセージを送ります。
1.3.1 「Ua値 0.46」という、未来への“切符”
「Ua値 0.46」。 この、長い旅を、終えた今、あなたには、この、無機質に見えた数字が、もはや、単なる記号には、見えないはずです。 あなたには、その数字の向こう側に、輝かしい「未来の暮らし」が、見えているはずです。
「Ua値 0.46」とは、
冬の朝、無暖房でも、室温13℃を、下回らない、「絶対的な快適性」である。
家中の、危険な温度差を解消し、ヒートショックのリスクから、解放された、「健康な未来」である。
年間15万円以上が、手元に残り続ける、「経済的な自由」である。
30年後も、その価値が、色褪せることのない、「揺るぎない資産」である。
つまり、Ua値を、低く、設計するということは、あなたの「豊かな未来」そのものを、具体的に、設計する、ということなのです。
1.3.2 あなたの「選択」が、全てを、決める
性能向上リノベーションとは、この「Ua値」という、科学的な物差しを、基準にして、あなたの家の、未来の「燃費」を、あなた自身が、主体的に「設計」し、「選択」する、という行為です。 省エネ住宅という、言葉の、本当の意味。
それは、この「Ua値」を、知ることから、始まります。
そして、その「数値」に、どれだけの「価値」を見出し、どれだけの「投資」を、する覚悟があるのか。
その、あなたの「決断」こそが、あなたの、未来の、全てを、決定づけるのです。
「昔は、これで十分だった」。
その、古い常識の、延長線上にある、Ua値 0.87の、最低限の未来を選びますか?
それとも、科学の力で、未来を、デザインする、Ua値 0.46の、豊かな未来を、選びますか?
その、賢明な、選択のお手伝いを、私たち、専門家集団に、させていただけるなら、それ以上に、光栄なことはありません。 あなたの家の「未来の燃費」を、私たちと、一緒に、設計しませんか。
ハイウィル株式会社 四代目社長
1976年生まれ 東京都出身。
【経歴】
家業(現ハイウィル)が創業大正8年の老舗瓦屋だった為、幼少よりたくさんの職人に囲まれて育つ。
中学生の頃、アルバイトで瓦の荷揚げを毎日していて祖父の職人としての生き方に感銘を受ける。 日本大学法学部法律学科法職課程を経て、大手ディベロッパーでの不動産販売営業に従事。
この時の仕事環境とスキルが人生の転機に。 TVCMでの華やかな会社イメージとは裏腹に、当たり前に灰皿や拳が飛んでくるような職場の中、東京営業本部約170名中、営業成績6期連続1位の座を譲ることなく退社。ここで営業力の基礎を徹底的に養うことになる。その後、工務店で主に木造改築に従事し、100棟以上の木造フルリフォームを大工職人として施工、管理者として管理。
2003年に独立し 耐震性能と断熱性能を現行の新築の最高水準でバリューアップさせる戸建てフルリフォームを150棟、営業、施工管理に従事。
2008年家業であるハイウィル株式会社へ業務移管後、 4代目代表取締役に就任。
250棟の木造改修の営業、施工管理に従事。
2015年旧耐震住宅の「耐震等級3」への推進、「断熱等級6」への推進を目指し、 自身の通算500棟を超える木造フルリフォーム・リノベーション経験の集大成として、性能向上に特化した日本初の木造フルリオーム&リノベーションオウンドメディア 「増改築com®」をオープン。
フルリフォーム(全面リフォーム)で最も大切なのは「断熱」と「耐震」です。性能向上を第一に考え、末永く安心して住める快適な住まいを目指しましょう。
戸建てリノベーションの専属スタッフが担当致します。
一戸建て家のリフォームに関することを
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どのようなお悩みのご相談でも結構です。
あなたの大切なお住まいに関するご相談をお待ちしております。
営業マンはおりませんので、しつこい営業等も一切ございません。
※設計会社(建築家様)・同業の建築会社様のご相談につきましては、プランと共にご指定のIw値及びUa値等の性能値の目安もお願い申し上げます。
※現在大変込み合っております。ご提案までに大変お時間がかかっております。ご了承のほどお願い申し上げます。
※すでにプランをお持ちのお施主様・設計資料をお持ちのお施主様は内容をフォームで送信後、フォーム下のメールアドレスに資料をお送りください。対応がスムーズです。
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