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リフォーム瑕疵保険とは?:工事後のトラブルに備える「経済的セキュリティ」

更新日:2026/02/22

木造リノベーションの“全”疑問に答える|匠が教える460の知恵:第2部:【耐震編】命を守る、“絶対”の知識(Q31-Q70)

耐震・断熱・防音、予算が限られているならどれを優先すべきですか?

〜500棟を診てきた実務家が説く「命・健康・資産」の階層規約〜
耐震・断熱・防音、予算が限られているならどれを優先すべきですか?
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住みながらリフォームvs仮住まい|プロが明かす費用・品質・ストレスの真実比較【築30年以上必見】教えて匠さんQ27

【目次】Q31. 耐震・断熱・防音、予算が限られているならどれを優先すべきですか?

結論:耐震を最優先すべき物理的・倫理的な理由

結論:耐震を最優先すべき物理的・倫理的な理由

 

「耐震と断熱、どちらを優先すべきですか?」

この質問を、私は長年のキャリアで数え切れないほど受けてきました。そして、私の答えは一貫しています。

 

耐震を最優先してください。

これは好みの問題ではありません。物理法則と、住まいに対する倫理的責任から導かれる、揺るぎない結論です。

私は性能向上リノベーションの専門家として、これまでに500棟以上の住宅を診断し、再生してきました。その現場経験から断言できることがあります。住宅の性能には「階層」があり、その順序を間違えると、どれだけ予算をかけても「本物の快適」は手に入らないのです。

 

500棟の解体現場が教える「命のヒエラルキー」と生存戦略

 

私が現場で目にしてきた光景をお伝えします。

築40年以上の木造住宅を解体すると、高い確率で「無筋基礎」に遭遇します。

無筋基礎とは、鉄筋が入っていないコンクリート基礎のこと。1981年以前に建てられた住宅の多くがこの状態です。

無筋基礎の家に住むということは、土台が脆弱なまま生活を続けているということです。

大きな地震が来れば、基礎にひびが入り、上部構造が傾き、最悪の場合は倒壊します。

ここで冷静に考えてください。

そのような家に、いくら高性能な断熱材を入れても、窓を複層ガラスに替えても、意味がありますか?

地震で家が倒壊すれば、断熱性能も防音性能も、すべてが無に帰します。

私はこれを「命のヒエラルキー」と呼んでいます。

住宅性能には明確な優先順位があり、その頂点に立つのが「構造の安全性」、つまり耐震性能なのです。

熊本地震(2016年)のデータを見てください。耐震等級3の住宅は、震度7の揺れを2回受けても倒壊ゼロでした。一方、旧耐震基準の住宅は、多くが全壊・半壊の被害を受けています。

この事実が示すのは、耐震性能が「命を守る最後の砦」だということです。

断熱も防音も、その砦の上に築かれるべきものなのです。

 

 

耐震等級3(Iw値1.5以上)を基幹OSとする性能向上リノベーションの設計思想

 

私は住宅を「パソコン」に例えて説明することがあります。

住宅の構造体は「OS(オペレーティングシステム)」です。

WindowsやMacOSのように、すべてのアプリケーションを動かす土台となる基盤です。

断熱・気密・防音は「アプリケーション」です。

OSが安定して動いていなければ、どんな優秀なアプリも正常に機能しません。

この比喩で考えると、耐震性能が不十分な家に断熱工事をすることは、Windows 95の古いパソコンに最新のAdobe Premiere Proをインストールしようとするようなものです。起動すらできないか、動いたとしてもすぐにフリーズします。

だから私は、性能向上リノベーションにおいて「耐震等級3」を基幹OSとして位置づけています。

耐震等級3とは、建築基準法の1.5倍の耐震性能を持つことを意味します。

具体的には、構造計算における「Iw値(壁量充足率)」が1.5以上であることが求められます。

この数値は、消防署や警察署など、災害時の拠点となる建物に求められる水準です。

つまり、大地震の後も「そこに住み続けられる」性能です。

私が手がける性能向上リノベーションでは、この耐震等級3を「最低ライン」として設定しています。

なぜなら、等級3を確保してはじめて、断熱や気密の工事が「資産」として機能するからです。

 

 

崩れる家(無筋基礎)に快適性(断熱・防音)を積むことの致命的なリスク

 

正直に言います。

世の中には、耐震補強をせずに断熱リフォームだけを勧める業者が存在します。

それは、施主にとって「見た目の満足度」が高く、業者にとっても「施工が楽で利益が出やすい」からです。

しかし、それは本物のリノベーションではありません。

無筋基礎の家に高性能断熱材を入れる。樹脂サッシに交換する。床暖房を設置する。

確かに、工事直後は「暖かくなった」と喜ばれるでしょう。

しかし、私の目から見れば、それは「崩れる可能性のある家を、より重くしている」に過ぎません。

断熱材や気密シートには重量があります。高性能な窓は、一般的な窓より重い。太陽光パネルを載せれば、屋根への荷重はさらに増します。

構造が脆弱な家に重量を追加することは、リスクを増大させる行為です。

私は、このような「本末転倒のリフォーム」を見るたびに心が痛みます。

施主は良かれと思って投資しているのに、その投資が将来の災害時に「負債」になる可能性があるからです。

だからこそ、私は声を大にして言いたい。

まず、耐震診断を受けてください。

その結果、耐震性能が不足しているなら、迷わず耐震補強を最優先してください。断熱も防音も、その後で考えればいいのです。

命があってこそ、快適な暮らしがある。この当たり前の事実を、私たち専門家は忘れてはいけないと考えています。

 

耐震か断熱か?優先順位を決める「資産防衛」の判断基準

第2章:瑕疵保険検査の「盲点」をデバッグする ― 性能向上における“検査の空白”

 

「耐震が大事なのは分かりました。でも、予算が限られているんです」

この声もよく聞きます。そして、この現実的な制約の中で、どう優先順位をつけるかが、プロの腕の見せどころです。

ここでは、「資産防衛」という観点から、耐震と断熱の投資判断基準をお伝えします。

 

 

断熱等級6(UA値0.46)を支え、30年後の価値をペグ(固定)する強固な骨格

 

住宅は「資産」です。そして、資産価値を30年後も維持するために必要なのが、強固な構造体です。

考えてみてください。

30年後、あなたの家を売却することになったとします。

買い手が真っ先に気にするのは何でしょうか?

 

「この家は地震に耐えられるか」

「この家にあと何年住めるか」

 

この問いに対して、胸を張って「耐震等級3です」と答えられる家と、

「旧耐震基準のままです」と答えるしかない家では、市場価値が大きく異なります。

私は、耐震性能を「資産価値のペグ(固定錨)」と呼んでいます。

為替の世界で「ドルペグ」という言葉があります。自国通貨の価値をドルに連動させることで、為替の乱高下を防ぐ仕組みです。

住宅も同じです。構造の安全性を確保することで、どんな経済状況でも、どんな災害が起きても、資産価値が大きく毀損しない「錨」を打ち込むのです。

 

一方、断熱性能は「資産価値の上積み」です。

断熱等級6(UA値0.46以下)を達成すれば、光熱費の削減効果があり、ヒートショックのリスクも軽減されます。

これらは確かに資産価値にプラスの影響を与えます。

しかし、ペグなき上積みは、砂上の楼閣です。

だから私は、まず「ペグを打つ」ことを優先します。

その上で、予算の許す範囲で断熱等級を上げていく。

この順序を守ることで、30年後も価値ある住宅が実現するのです。

 

 

予算1,000万円〜2,000万円で実現する、後悔しないための投資配分ガイド

 

具体的な数字でお話しします。

性能向上リノベーションの予算が1,500万円だとしましょう。この予算をどう配分するか。

私が推奨するのは、以下の配分です。

【耐震関連:600〜700万円(40〜47%)】

  • 耐震診断
  • 基礎補強(無筋基礎の場合は増し打ち補強)
  • 構造体補強(耐震金物、耐力壁の追加)
  • 6つのセキュリティゲート検査費用

【断熱・気密関連:500〜600万円(33〜40%)】

  • 屋根・天井断熱
  • 壁断熱(充填+付加断熱)
  • 床断熱
  • 窓交換(樹脂サッシ+Low-Eトリプルガラス)
  • 気密工事

【防音・その他:200〜400万円(13〜27%)】

  • 防音対策(気密向上による副次効果で対応)
  • 換気システム
  • 設備機器

この配分の特徴は、耐震に最大の投資をしている点です。

「断熱にもっとお金をかけたい」という気持ちは分かります。

しかし、私の経験則では、耐震を削って断熱に回した施主ほど、5年後・10年後に後悔しています。

なぜか。

断熱性能の劣化は、時間をかけてゆっくり進行します。そして、その劣化は「追加工事」で補修できます。

しかし、地震被害は突然やってきます。そして、構造が損傷した場合、「追加工事」では済まない。

建て替えか、大規模改修か、という選択を迫られます。

だからこそ、最初の投資で耐震を優先することが、長期的には最も合理的な判断なのです。

 

 

「性能向上」を補助金という燃料でブーストさせるプロのコストコントロール術

 

予算の話をするなら、補助金を活用しない手はありません。

2026年現在、住宅の性能向上に関する補助金は充実しています。

【国の補助金】

  • 住宅省エネキャンペーン(断熱改修)
  • 長期優良住宅化リフォーム推進事業
  • こどもエコすまい支援事業(後継制度)

【自治体の補助金】

  • 耐震改修補助金(自治体により上限100〜150万円)
  • 省エネリフォーム補助金
  • 木造住宅耐震診断補助

これらを組み合わせることで、実質負担を大幅に軽減できます。

例えば、東京都のある区では、耐震改修に最大150万円、省エネ改修に最大50万円の補助が出ます。合計200万円。

先ほどの1,500万円の予算であれば、13%以上が補助金で賄える計算です。

ただし、注意点があります。

補助金には「申請期限」「予算上限」があります。

年度の後半になると予算が枯渇し、申請しても受理されないケースがあります。

私の事務所では、リノベーション計画の初期段階から補助金の申請スケジュールを組み込み、

確実に受給できるよう段取りを組んでいます。

これが、プロの「コストコントロール術」です。

単に工事費を下げるのではなく、使えるお金を最大化する。

その差が、完成時の性能差として現れます。

【差別化】防音対策を「後回し」にしても後悔しないプロの裏技

【差別化】防音対策を「後回し」にしても後悔しないプロの裏技

 

「でも、うちは幹線道路沿いだから、防音も気になるんです」

この心配、よく分かります。

しかし、ここでプロの「裏技」をお伝えします。結論から言えば、気密性能を上げれば、防音は「副産物」として手に入るのです。

 

 

気密性能(C値1.0未満)がもたらす驚異的な「副次的防音効果」という真実

 

音は空気の振動です。そして、空気は「隙間」から侵入します。

この物理法則を理解すれば、気密性能と防音性能が表裏一体であることが分かります。

気密性能を表す指標が「C値」です。

C値とは、建物全体の隙間面積を延床面積で割った値で、単位は「㎠/㎡」。数値が小さいほど、隙間が少ない高気密住宅ということになります。

私が手がける性能向上リノベーションでは、C値1.0未満を標準仕様としています。

C値1.0未満の住宅に住むと、どうなるか。

まず、外の音が驚くほど聞こえなくなります。

幹線道路沿いでも、窓を閉めれば静寂が訪れる。工事現場の騒音も、救急車のサイレンも、「遠くで鳴っている」程度に聞こえます。

これは、壁や床に「防音材」を入れたからではありません。

建物全体の隙間を塞ぎ、気密性能を高めた「副次的効果」なのです。

私の経験では、C値を1.0未満に抑えることで、別途の防音工事費を50〜80%削減できるケースがほとんどです。

つまり、気密工事は「断熱」と「防音」の両方に効く、一石二鳥の投資なのです。

 

住宅を「箱(OS)」と「暮らし(アプリ)」に分け、防音を後付け可能にする設計

 

私は、住宅を「箱(ハコ)」と「暮らし」に分けて考えることを推奨しています。

「箱」とは、構造体・断熱・気密で構成される、住宅の「基本性能」です。

「暮らし」とは、内装・設備・家具で構成される、住む人の「個別ニーズ」です。

この区分けが重要な理由は、「箱」は後からの変更が困難だが、「暮らし」は後から調整可能だからです。

防音対策を例に考えてみましょう。

高気密な「箱」を先に作っておけば、特定の部屋だけ防音性能を強化したい場合、後から対応できます。

例えば、お子さんがピアノを始めたので、練習室だけ防音室仕様にしたい。この要望は、内装工事で対応可能です。

しかし、気密性能が低い「箱」のままでは、いくら防音内装を追加しても、隙間から音が漏れます。

部分的な対策では効果が出ないのです。

だから私は、最初の投資で「箱」を完璧に仕上げることを優先します。

「暮らし」の部分は、住み始めてから「やっぱりここを防音したい」「この部屋は静かにしたい」という要望が出てから対応しても遅くありません。

この設計思想があれば、初期投資を「箱」に集中させ、防音は後付けで対応する、という選択肢が生まれます。

予算が限られている場合、この戦略は非常に有効です。

 

 

騒音トラブルを「間取りと窓の配置」でデバッグする実務者の臨床知見

 

防音対策には、お金をかけない方法もあります。それが「間取りの工夫」です。

私が500棟の現場で培った「臨床知見」をいくつか共有します。

【知見1:寝室を道路から遠ざける】

当たり前のようですが、意外と見落とされています。リノベーションの際、間取りを変更できるなら、寝室は建物の奥、道路から最も遠い位置に配置します。

【知見2:廊下・収納をバッファにする】

道路側に廊下やウォークインクローゼットを配置すると、生活空間と騒音源の間に「緩衝地帯」ができます。収納の中の衣類や荷物が、自然な吸音材として機能します。

【知見3:窓は必要最小限に】

窓は、壁よりも断熱性能・遮音性能が低い。だから、道路側の窓は必要最小限にします。「明るさが欲しい」なら、道路と反対側に大きな窓を設ける。音源側は小さな窓にとどめる。これだけで、体感の静けさは大きく変わります。

【知見4:窓の「種類」を変える】

引き違い窓は、気密性が低く、音が入りやすい。縦すべり出し窓や横すべり出し窓、FIX窓は、気密性が高く、防音効果も高い。窓の「形状」を変えるだけで、遮音性能を向上させられます。

これらの工夫は、追加コストがほとんどかかりません。

設計段階で意識するだけで、防音性能が自然と高まります。

私は、このような「設計でデバッグする」アプローチを重視しています。

お金をかける前に、知恵で解決できることはないか。

この視点が、施主の予算を守りながら、本物の性能を実現する鍵なのです。

予算別・失敗しない「性能向上リノベーション」の成功パターン

予算別・失敗しない「性能向上リノベーション」の成功パターン

ここまで、耐震・断熱・防音の優先順位と、その根拠をお伝えしてきました。

最後に、具体的な予算帯別の「成功パターン」を示します。これを参考に、あなたの状況に合った投資判断をしてください。

 

限られた予算でも命を守る!1階重点補強とゾーン断熱の戦略的組み合わせ

 

予算が厳しい場合、すべてを完璧にすることは難しい。

しかし、戦略的に投資すれば、「命を守る」「快適に暮らす」の両方を、ある程度実現できます。

 

【予算800万円以下の戦略】

この予算帯では、「全体を薄くやる」より「重要部分を厚くやる」ことを推奨します。

耐震:1階重点補強

2階建ての場合、1階が潰れると、2階も巻き込まれて倒壊します。逆に、1階がしっかりしていれば、最低限の生存空間は確保できます。

だから、予算が限られているなら、1階の耐震補強を徹底します。2階は、予算に余裕が出た段階で追加補強する、という段階的なアプローチです。

断熱:ゾーン断熱

家全体を断熱するのではなく、生活の中心となるゾーン(LDK+水回り)を重点的に断熱します。

1階のLDKと浴室・洗面所を「断熱ゾーン」として設定し、このゾーンだけ高断熱仕様にする。2階の寝室は、既存の断熱のまま、または最低限の補強にとどめる。

この方法なら、予算を集中投下できるため、断熱ゾーン内は断熱等級6相当の性能を実現できます。

防音:気密による自然対策

上述の通り、気密性能を上げることで防音効果が得られます。追加の防音工事はせず、断熱工事と同時に行う気密工事の効果に期待します。

このパターンなら、800万円以下でも「命を守る構造」と「快適なLDK」を両立できます。

 

 

表面の「化粧直し」を捨て、目に見えない「構造と温熱」に投資した施主の10年後

 

私が実際に担当した事例をお話しします。

Aさん(当時50代)は、築35年の木造2階建てに住んでいました。

予算は1,200万円。当初の希望は「キッチンを新しくしたい」「外壁を塗り直したい」というものでした。

私は、Aさんにこう提案しました。

「キッチンは10年後でも交換できます。外壁は20年後でも塗り直せます。しかし、耐震と断熱は、今やらなければ、10年後はもっと難しくなります」

Aさんは悩みました。新しいキッチンへの憧れは強かった。

しかし、私が耐震診断の結果を説明し、無筋基礎の写真を見せ、熊本地震の被害状況を伝えると、Aさんの表情が変わりました。

最終的に、Aさんは私の提案を受け入れ、予算の90%を耐震補強と断熱工事に投入しました。

キッチンは既存のまま。外壁も塗り直しは見送り。

工事完了後、Aさんは「見た目は変わらないのに、冬がこんなに暖かいとは」と驚いていました。

そして、10年後。

Aさんの家は、2024年の能登半島地震でも無傷でした。震度5強の揺れを受けましたが、構造にダメージはありませんでした。

一方、同じ時期にリフォームした近所の家は、キッチンと外壁は綺麗でしたが、地震で基礎にひびが入り、傾きが生じました。

修繕見積もりは800万円。保険ではカバーしきれず、持ち出しが発生しています。

Aさんは、私にこう言いました。

「あの時、御社の言葉を聞いて本当に良かった。キッチンは5年前に自分で交換しました。でも、耐震と断熱は、自分では絶対にできなかった」

この事例が示すのは、「見えない性能」への投資が、長期的には最も賢明だということです。

 

 

数値で逃げ場をなくす!「6つのセキュリティゲート」をクリアする業者選び

 

最後に、業者選びについてお伝えします。

私は「6つのセキュリティゲート」という品質管理システムを導入しています。

これは、工事の各段階で第三者機関による検査を行い、数値で品質を担保する仕組みです。

 

【6つのセキュリティゲート】

  1. 解体後構造体検査:既存構造体の状態を確認
  2. 基礎配筋検査:基礎補強の配筋を確認
  3. 金物設置検査:耐震金物の設置状況を確認
  4. 耐力壁設置検査:構造用合板等の設置を確認
  5. 断熱材充填検査:断熱材の隙間・欠損を確認
  6. 外壁面雨仕舞検査:防水処理の完了を確認

この6つの検査を通過して、初めて次の工程に進みます。

なぜ、ここまで厳格にするのか。

それは、「完成後に見えなくなる部分」こそが、住宅性能を左右するからです。

壁の中の断熱材は、仕上げを貼ったら見えません。金物の設置状況も、天井を塞いだら確認できません。

だから、「隠れる前に検査する」のです。

業者を選ぶ際は、このような「検査体制」があるかどうかを確認してください。

「うちは腕がいいから大丈夫」「検査なんて必要ない」と言う業者は、避けた方が賢明です。

本物のプロは、数値で逃げ場をなくし、第三者の目で品質を担保します。それが、施主に対する誠実さの証です。

 

まとめ:命・健康・資産の階層を守る

第5章:最強の「ダブル外部監査」という名の品質証明

 

長くなりましたが、最後に要点を整理します。

【優先順位】

  1. 耐震(命を守る)
  2. 断熱・気密(健康を守る+防音効果)
  3. 防音(後付け可能、または気密で対応)

【投資配分の目安】

  • 耐震:40〜50%
  • 断熱・気密:35〜45%
  • その他:10〜20%

【予算が限られている場合】

  • 1階重点補強+ゾーン断熱
  • 表面の化粧直しより、見えない性能を優先
  • 補助金を最大限活用

【業者選びのポイント】

  • 第三者検査体制があるか
  • 耐震等級・断熱等級・C値を数値で提示できるか
  • 「安さ」ではなく「性能」で勝負しているか

住宅は、あなたと家族の「命」「健康」「資産」を守る器です。

その器を、どのような優先順位で整えるか。この判断を誤ると、どれだけお金をかけても、本物の安心は手に入りません。

私は、500棟の現場経験から、この「階層規約」を確信しています。

耐震という土台の上に、断熱という快適を積む。 気密という隙間対策が、防音という静寂をもたらす。

この順序を守れば、予算が限られていても、後悔しないリノベーションが実現します。

あなたの住まいの「優先順位」、今一度考えてみてください。


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< この記事の著者情報 >

稲葉 高志

 

ハイウィル株式会社 四代目社長

1976年生まれ 東京都出身。

【経歴】

家業(現ハイウィル)が創業大正8年の老舗瓦屋だった為、幼少よりたくさんの職人に囲まれて育つ。

中学生の頃、アルバイトで瓦の荷揚げを毎日していて祖父の職人としての生き方に感銘を受ける。 日本大学法学部法律学科法職課程を経て、大手ディベロッパーでの不動産販売営業に従事。

この時の仕事環境とスキルが人生の転機に。  TVCMでの華やかな会社イメージとは裏腹に、当たり前に灰皿や拳が飛んでくるような職場の中、東京営業本部約170名中、営業成績6期連続1位の座を譲ることなく退社。ここで営業力の基礎を徹底的に養うことになる。その後、工務店で主に木造改築に従事し、100棟以上の木造フルリフォームを大工職人として施工、管理者として管理

2003年に独立し 耐震性能と断熱性能を現行の新築の最高水準でバリューアップさせる戸建てフルリフォームを150棟営業、施工管理に従事

2008年家業であるハイウィル株式会社へ業務移管後、 4代目代表取締役に就任。

250棟の木造改修の営業、施工管理に従事

2015年旧耐震住宅の「耐震等級3」への推進、「断熱等級6」への推進を目指し、 自身の通算500棟を超える木造フルリフォーム・リノベーション経験の集大成として、性能向上に特化した日本初の木造フルリオーム&リノベーションオウンドメディア 「増改築com®」をオープン

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