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2022年06月10日

制震ダンパーの気になる費用価格は? 種類や費用価格、選び方の注意点について解説します

制震ダンパーの気になる費用価格は?種類や費用価格、選び方の注意点について解説

地震大国である日本。ローンを組んでまで作った夢のマイホームが、1回の地震で台無しになることは避けなければなりません。

そのため、多くの住宅では何かしらの地震対策が施されており、その中に「制震」があります。その制震で用いられる器具が制震ダンパーです。

 

耐震や免震との違い、制震ダンパーの材質の違い、そして制震ダンパーの費用価格や材質ごとの費用の違いなどをまとめました。

1. 制震は耐震や免震と何が違うのか?

制震は耐震や免震と何が違うのか

地震対策の1つである制震。果たして耐震や免震と何が違うのか、様々な観点からご紹介します。

 

1-1. 制震は建物内でダンパー装置を取りつければOK

耐震の場合、耐力壁を増やす、壁の倍率を上げるといった、大きな揺れに対する耐久性を高めるのが特徴的です。

そのため、性能向上リノベーションの現場では、最初から耐震性能の向上を想定した建物として構造計算をして工事をするため、コストが普通の住宅リフォームよりもかかります。

免震は、基礎に免震装置を設置することで地震の揺れを逃がし、建物に大きな揺れを与えないようにさせます。

効果は大きいですが、基礎に免震装置を設置する分、手間がかかるほか、地盤が弱いとその効果は高くありません。

対して、制震は建物内にダンパーなどの装置を取り付け、その装置が地震の揺れを吸収します。

制震ダンパーを建物内に設置するだけなので、普通の住宅に地震対策を施したい場合にもすぐ対応可能。

制震ダンパーをつけるだけで地震に強い家になるという手軽さは相当なアドバンテージです。

 

1-2. 制震は繰り返しの地震に強い!

地震大国の日本。1回大きな地震があったらそれで安全とはいきません。余震などが何回も襲い掛かるほか、倒壊するほどではないにしてもそれなりに大きな地震が襲い掛かります。

繰り返しの地震に弱いのが耐震で、1回は耐えても、余震がボディーブローのように効いてくる可能性は否めません。

例えば東日本大震災のように、あれだけの大きな地震が1回起きると10年先まで大きな地震が襲い掛かり、いまだに東日本大震災の余震であることに驚かされる人もいらっしゃるでしょう。

熊本での地震のように、本震レベルの地震が発生してダメージが十分かかった中で本震が襲い掛かり、多くの家屋が倒壊したケースもあります。

そもそも現状の建築基準法における耐震等級1レベルは、阪神淡路大震災級の地震が1回起きても強度が保てていればいいという基準【倒壊防止】になっており、あくまで生命を守るのが目的であって、家が損傷しないという基準ではないということです。

耐震等級を決める時点で1回の大きな地震しか想定しておらず、2回目3回目のことは考慮されていません。これでは不安です。

先の熊本地震では耐震等級2(1.25倍)の建物が繰り返しの地震で倒壊しました。国の最低基準は耐震等級1となっていますが、

そのために耐震等級3、つまり等級1の1.5倍の耐力を最低ラインとしたいところです。

耐震自体が揺れに耐える目的となっていますので、この耐震構造に、地震力を逃がす(吸収する)制震ダンパーを配置することが結果として、繰り返しの地震に強いことがいえます。免震に関しても繰り返しの地震に強いですが、やはりコスト面を考えると制震の方が圧倒的です。

 

耐震と制震の違い バンジージャンプに例えると

出典:BUNGY JAPAN

 

耐震と制震はバンジージャンプを例にとるとわかりやすいです。

ジャンプをする人の身体を「建物」、ジャンプし落ちきった際の身体への衝撃を「建物に与える地震力」と置き換えて考えてみましょう。

パンジージャンプの際に「頑丈な縄のロープ」でジャンプをするのが耐震のイメージとして考えてみましょう。

確かに丈夫なロープですから丈夫なロープであればあるほど切れる心配はありませんね。縄は丈夫なだけ良いということになります。

では、ゴム製のロープで飛んだらどうでしょうか。この「ゴム製のロープ」を制震と考えてみてください。確かに切れる心配はないと思います。

しかし、身体(建物)への衝撃はどうでしょうか?丈夫な縄のロープとゴム製のロープではどちらが身体(建物)に与える衝撃は大きいでしょうか。縄のロープでイメージをした耐震になるのがわかると思います。とはいえ、ゴムだけで良いのか?ゴムだけでは切れてしまえば身体は下へ落下してしまいますよね。これも本末転倒です。

では、一番身体(建物)に最も衝撃なないのはどのような形でしょうか?

ジャンプをして縄ロープで衝撃を受ける前に、ゴムが落下スピードを吸収してくれることですよね。ゴムのロープがスピードを吸収して、伸びきったとこで縄のロープが効く形が最も身体(建物)に優しいということがお分かりいただけるのではないでしょうか?

バンジージャンプのイメージでお分かりの通り、「耐震」も「制震」も両方必要であるということです。

耐震を縄のロープに例えましたが、縄のロープ1本で飛ぶのが耐震等級1、縄のロープ2本で飛ぶのが耐震等級2、縄のロープ3本で飛ぶのが耐震等級3と考えるとさらにリアルにイメージができるのではないでしょうか?※正確には1.25倍と1.5倍です。

 

制震と一緒に耐震を考えた方が良いのはわかりましたが、縄ロープは1本(耐震等級1)でよいですか?といった考え方です。

縄は3本でゴムロープも一緒にジャンプするのが最も安全であることがイメージできるのではないでしょうか?

1本より縄3本+ゴムロープの方が安全!
耐震と制震 バンジージャンプに例えると

1-3. 制震はコスト面でかなり違う!

耐震の場合、新築物件を購入する際には既に耐震の費用が組み込まれていますが、性能向上リノベーションにおいて、耐震改修となるとだいたい150万円ほどはかかると言われています。

免震は既存の住宅とは別に必要なので、耐震よりもその費用は高め。250万円前後と耐震よりもかなり大きく、後から免震を導入しようと思えば、かなり難しい工事になるでしょう。

加えて、免震の場合は地盤が弱いと効果が落ちてしまうため、地盤を補強する工事を行ってから免震の設備を設置するので、その費用も加味すれば、それなりの値段になります。

その点、制震は制震ダンパーを活用することで、材質などにもよりますが、一般的な40坪ほどの家ならば装置やダンパーのみの費用で50万程度が平均相場となっております。手間やコストの面からも、免震よりは圧倒的に制震でしょう。

圧倒的に制震です

2. 制震ダンパーの種類と違いについて

制震ダンパーの材質的な違いについて

地震の揺れを吸収してくれる制震ダンパー。ここでは制震ダンパーの材質的な違いについて解説します。

 

制震ダンパーの種類①:オイルダンパー

油圧式の制震ダンパーは、内部がシリンダとピストンで構成され、その中にオイルが入っています。

圧力がかかった場合、その圧力でピストンが動き、シリンダの内部にあるオイルが押されます。この時、オイルが抵抗することで衝撃が吸収されます。

一般的なところでは車や新幹線の衝撃吸収に用いられるなど、実は身近でも体感できるようなものと同じような仕組みです。

普通の電車だとレールのつなぎ目でガタンガタンとそれなりに揺れを感じますが、新幹線はレールのつなぎ目が少ないといっても、あれだけのスピードで走っているのにそこまで大きな揺れではありません。

細かな揺れに対応できるのもオイルダンパーのいいところで、強風による揺れなど揺れ全般をフォローできるのもメリットの1つです。

建物でいうと、線路沿いの建物での電車の通過時や大通り沿いの建物で大型トラックなどが通過する際の振動を吸収する効果もあります。

そのため、大きな揺れで対応する特性はなく、小さな揺れの段階で効果を発揮するタイプといえます。建物の倒壊防止ではなく損傷防止目的といえます。

 

制震ダンパーの種類②:鋼材ダンパー

鋼材ダンパーは文字通り鋼材が、衝撃を軽減してくれます。一般的な鋼材もあれば特殊合金を使うケースもあるなど、種類は豊富です。

衝撃が加わると金属が曲がり、その時のエネルギーが熱エネルギーに変化して衝撃が吸収されるというメカニズム。

揺れが大きいほど効果を発揮しやすく、手っ取り早く大地震に備えることを考えた際、選択肢の1つとして有力です。

裏を返せば、オイルダンパーと違って小さな揺れには対応していないことを意味します。これは小さな揺れにまで対応してしまうとダンパーにダメージが蓄積されてしまうからです。

そのため、小さな揺れに関してはエネルギーを吸収せず、大きな揺れで対応するような状態になっています。

揺れが大きい段階で効くことから、建物の倒壊防止目的といえます。

 

制震ダンパーの種類③:粘弾性ダンパー

粘弾性ダンパーはシリコンやゴムなど粘りがあるようなもので作られた制震ダンパーです。

鋼材ダンパーのいいところとオイルダンパーのいいところを足して2で割ったような性質を持っており、用いられる材質の数はかなり多めです。

意外と奥が深いダンパーとして知られ、どの素材をどのように使えばより効果が増すかという組み合わせは無数。粘弾性ダンパーの完成形はまだないものの、その効果は大きめです。

揺れに関しては中程度の揺れから大きな揺れまでの対応することからオイルダンパーのいいところが幾分盛り込まれていると言えますが、メリハリがないと言えばそうなってしまいます。

温度の影響があるのが粘弾性ダンパーのデメリットで、夏と冬の違いでエネルギーを吸収するパワーがかなり異なるため、冬場に地震が発生した際、思った効果が得られない可能性も想定できます。

組み合わせは無数、効果は無限大だからこそ、今後オイルダンパーや鋼材ダンパーのいいところだけを吸収し、デメリットは極力排除された粘弾性ダンパーが登場する余地も残されています。

3. 制震ダンパーの種類に応じた費用面の違い

制震ダンパーの種類に応じた費用面の違い

制震ダンパーだけでもかなりの種類がありますが、種類が違うことでどれくらい費用面で違いがみられるのか、解説します。

 

3-1. オイルダンパーの費用

木造住宅にも利用できるオイルダンパーですが、1人で簡単に施工が行えるケースもあり、設置に関する費用はだいたい50万円~です。

取り付け自体はさほど難しくなく、家屋の内側もしくは外側から選べ、設置が簡単な分、費用的には十分安く収まりやすいです。あとは家屋全体に何本設置するかなど、設置本数に費用が左右されます。

オイルダンパー1本あたりの値段はバラバラですが、だいたい3万~5万円ほど。

 

3-2. 鋼材ダンパーの費用

鋼材ダンパーの費用ですが、コスト的にはオイルダンパーよりもややかかる傾向にあります。オイルダンパーは1人で作業ができるのに対し、鋼材ダンパーは複数人が施行に携わらないと設置できません。

それもそのはず、鋼材ダンパー1本で数十キロもあるため、これを何本も運んで施工するとなれば、費用はそれなりにかかってしまいます。

鋼材ダンパーの費用は1本あたり5万円から10万円程度と高め。ただし設置する場所はオイルダンパーほど多くはありません。そのため、最終的な費用はオイルダンパーと同じぐらいになりやすいです。

 

3-3. 粘弾性ダンパーの費用

粘弾性ダンパーの価格は材質によって異なりますが、主流の粘弾性ダンパーであれば、1本あたり10万円はかかります。鋼材ダンパーよりも高くなりやすいです。

ただし、粘弾性ダンパーは10坪につき1本の割合で使えば十分とされるため、40坪だったとすれば4本で済みます。

これを単純に計算すれば40万円となるので、実はオイルダンパーよりも安く抑えられる可能性も。

今回ご紹介したものは足場を組むなどの想定をしていないので、もし足場を組むなどの作業が発生すれば、より費用が高くなることが想定されます。

4. 制震ダンパーの費用は材質と本数で決まる!

制震ダンパーの費用は材質と本数で決まる

制震ダンパーの費用はおよそ50万円とされていますが、材質別の費用の違いでもご紹介した通り、その費用は制震ダンパーの材質と本数で決まります。

つまり、1本あたりの価格が違ったとしても、トータルで必要となる費用に大きな差はありません。40坪あればだいたい50万円程度の費用がかかると思っていいでしょう。

オイルダンパーは1本あたりの費用が安い代わりに、面積に応じて本数が増えていきます。

粘弾性ダンパーは1本あたりの費用が高い代わりに、本数は少なくても問題ありません。

何本の制震ダンパーが必要なのかは、東海地震などを想定して算出されており、マニュアルにしている会社もあるほど。

仮に耐震補強をしていたとしても、耐震では補え切れない部分をカバーできるのが制震ダンパーなので、制震ダンパーで補いたい箇所だけ追加する手もあります。

 

5. 制震ダンパー採用の注意点

制震ダンパーに関する注意点

ここからは制震ダンパーについて注意すべき点について解説します。

 

注意点①:性能の良し悪しは正しい構造計画と構造計算で決まる!

さまざまな、制震の種類をお話してきましたが、どの制震ダンパーを使用しても、建物全体の構造計画が間違っていれば、その耐震は絵に描いた餅となります。制震を採用するにあたり、最も重要な要素が配置計画となります。

新築であらかじめ机上の計算で計画を立てることが可能ですが、既存の建物に制震ダンパーを配置する際には、しっかりとした計画が必要になります。既存の耐力がどのレベルの建物であるのか。築年数が経過した建物では、そもそも耐震性能が圧倒的に低い現状があります。

ここで制震ダンパー頼みの計画をしてしまうことは本末転倒です。

バンジージャンプの例を思い出してください。

耐震性能が現行基準の50%の耐力の耐震性能であれば、縄のロープは1本分の半分の細さのロープということになります。そこにいくらゴム製のロープ(制震ダンパー)をつけても、安心できるものではないということがイメージできるのではないでしょうか?

制震ダンパーのメーカーでは、よくリフォームでの簡易構造計算をサービスするところがあります。

メーカーの視点でみるとダンパーの台数を増やすことで、見た目の数値だけは向上しますので安心を売ることができるわけですが、

ここに注意が必要なのです。あくまでも耐震性能を現行基準の1.5倍レベルまでの耐震補強があって然るべきで、ベースとなる構造計算(壁量計算・N値計算等)が必要です。その補強計画を補う形で、制震ダンパーの配置を検討するのが正しい制震ダンパーの利用の仕方になります。

制震ダンパーでの構造計算は「限界耐力計算」という計算が別途必要になります。

注意点②:建物の面積の問題

制震ダンパーの費用は建物の面積によって比例するように高くなります。これは免震と違う部分かもしれません。

一方で、あまりに狭いと制震ダンパーが利用できないというデメリットもあります。後付けが可能なのが制震ダンパーのいいところですが、部屋が狭いと効果的な制震ダンパーが使えない可能性も。

また足場が組めないようなところだと内側からしか作業ができないので、場合によっては数日も工事のためにホテルなどを借りるような生活を余儀なくされるケースが出てきます。

築年数など状況次第では設置の効果が得られにくいなどもあるので、その際は制震ダンパーだけでなく家のリフォームも想定した計画を立てなければなりません。

広すぎれば費用が掛かり、狭すぎれば設置しにくくなるという問題を抱えるほか、最低限の耐震補強が必要になるケースが多いことから、一度壁を壊して制震ダンパーをつけて再び壁をつけるという、リフォームのような大がかりになる可能性も考えられます。

 

注意点③:制震ダンパーだけでは不十分なケースも

制震ダンパーも十分地震を吸収する効果がありますが、吸収するといっても限度があります。バンジージャンプの例を思い出してください。

そのため、耐震+制震ではじめて安心ができるということです。耐震での倒壊防止をギリギリまで食い止める損傷防止目的として制震を利用し、お互いを補うのが確実となります。

耐震は揺れに強いものの、繰り返しの地震には弱い側面があり、蓄積されたダメージによってそこまで大きくない地震で壊れてしまう可能性が想定されます。

制震ダンパーは揺れを吸収し、繰り返しの地震に強いので、ダメージを家屋に与えず、何回も地震に耐えるので、より壊れにくくなります。

つまり、耐震性能の向上を前提とした建物であれば、揺れの初期に効くオイルダンパーが最も補完性が高くなることがお分かりいただけるのではないでしょうか。

 

 

注意点④:高性能な制震ダンパーは値段が張る

制震ダンパーの材質にはオイルや鋼材、粘弾性材質などがあります。例えば粘弾性材質は温度変化に弱いとされ、粘弾性ダンパーは寒さで粘弾性が下がって硬くなって耐震性が落ちると言われてきました。

近年は粘弾性を落とさないようなダンパーが開発され、寒さに強いものも出てきましたが、値段的には通常の粘弾性ダンパーより高くなってしまいます。

高機能なものほど高くなりやすく、多く設置して費用が嵩むケースも。

耐震性はもちろんのこと、費用面との折り合いをしっかりとつけておくことが非常に重要です。

6. 耐震補強に関しては補助金がもらえることも

耐震補強に関しては補助金がもらえることも

耐震補強に関して、補助金がもらえるケースがあります。この補助金は自治体によって支給される、されないがあるので注意です。

築年数が古い木造住宅が想定された補助金で、耐震診断を行い、耐震性が不十分と判断され、耐震補強を行って十分な耐震性と判断された場合に補助金がもらえます。

その金額は自治体によって違いがありますが、最大100万円を限度に支給されるなど、費用の多くが軽減されるケースも。

近年リノベーションをしようと築年数が経過した木造住宅を安く購入する方が増え、思い思いにリノベーションを行っています。

こうした物件に制震ダンパーなどを付けた場合、その費用の大部分が補助され、実際支払う費用がかなり軽減。

耐震の補助が、日本建築防災協会の耐震改修のガイドラインに沿った補強を推奨していることから、制震ダンパーに対しての補助を出す自治体はかなり少ないので調べる必要があります。

耐震についての補助金については自治体により条件は異なるほか、木造住宅や築年数など関係なく利用できることもあるため、お住まいの自治体の補助金に関する情報は入手しておきましょう。

 

7. 制震ダンパーのリフォーム事例

制震ダンパーのリフォーム事例

最初から制震ダンパーをつける事例もある一方、制震の魅力は後付けができる点です。

ここでは制震ダンパーを後付けした事例についてご紹介します。

 

施工事例①:家の中から後付けを行う場合

家の中で制震ダンパーの後付けを行う場合は、壁を取り外すことから始めます。ダンパーを取り付けてしまえば、あとは元通りにするだけ。

さほど大掛かりにならないことや雨でも関係なく作業ができること、人手がかからないことが特徴的で、費用もそれなりの値段に抑えられます。

もちろん壁を剥がすなどの行為が入るため、再び壁を張るなどの作業は必要で、エアコンの真裏が設置スペースだった場合は一旦エアコンを外すという作業も。

結果的には大掛かりになってしまうこともありますが、何週間もかかるような大工事というわけではないので、安全を手に入れるための我慢のしどころです。

 

施工事例①:家の外から後付けを行う場合

外側から後付けを行う際には、外壁を取り外していきます。先ほどは内側で多少影響が出る施工方法でしたが、こちらは内側にほとんど影響を与えず、エアコンも外さなくて済みます。

工事中はわざわざと外に出かけるなどのことをしなくても、家に居ながらにして後付けの作業を見守れるほど、影響は少ないです。

外側で作業をする分、足場の問題がある一方、雨の日は作業ができません。加えて足場などの費用が掛かるため、内側での後付けよりも値段がかかりやすくなります。

ただ生活に支障が出にくいことなどを考慮すると、後付けの方がいい場合もあります。内側もしくは外側、それぞれにメリットやデメリットがあることを考慮しましょう。

 

8. まとめ

制震ダンパーの費用価格 まとめ

『耐震等級』を上げたいわゆる堅い 建物へ地震が来た際の『衝撃』を吸収することが制震のポイントだと解説しました。

地震の揺れを軽減させて衝撃を和らげ、家を傷めないようにする技術が制震となります。建物損傷が軽減されるため、繰り返される余震に有効とされていますが使い方の目的を間違えないことが最大のポイントです。

築年数が経過した建物では、そもそもの耐震性能が低いことから、倒壊防止の耐震を前提とした建物の損傷防止を目的とする初期の地震の揺れに対し何度も機能する制震ダンパーが良いということになります。

あらゆる制震ダンパーを調査していると、耐震性、いわゆる壁倍率を強調している制震ダンパーはゴム製のものが多いことがわかります。

そして損傷防止、つまり自身の初期で作動する制震ダンパーの多くが、オイル製のダンパーでることがわかります。

ゴム製のダンパーは橋や高層ビルで多く採用されています。大きなストロークがある高層ビルなどには適していますが、戸建て住宅の場合は軽微な変形しかないため、損傷防止目的としては不適であると言えるのです。

 

では数あるオイルダンパーで、どのような商品が良いのだろうか?

それは速度依存しにくい商品を選ぶということです。

速度依存とは、オイルダンパーのピストンが動く速さによって抵抗力が変わる事を指します。速度依存しにくい設計の商品を選択することで、早い揺れからゆっくりした揺れにも対応出来るといえます。

 

今回は制震ダンパーの気になる必要について解説を行いました。免震や耐震と比べれば、費用はさほど掛からず、手間もかからないことが明らかです。しかし、それも既存の建物の耐震性をしっかりとした構造計算で見たうえで補強が必要であれば補強を行い、その補強計画の上に制震装置を配置した際の構造計算も行う2段階の構造計画が必須となります。

 

今後耐震などリフォームを想定している方は、耐震+制震という考えに基づき、しっかりとした構造計算を行える会社に依頼する必要があります。

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< 著者情報 >

稲葉 高志

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ハイウィル株式会社 四代目社長

1976年生まれ 東京都出身。

【経歴】

家業(現ハイウィル)が創業大正8年の老舗瓦屋だった為、幼少よりたくさんの職人に囲まれて育つ。

中学生の頃、アルバイトで瓦の荷揚げを毎日していて祖父の職人としての生き方に感銘を受ける。 日本大学法学部法律学科法職課程を経て、大手ディベロッパーでの不動産販売営業に従事。

この時の仕事環境とスキルが人生の転機に。  TVCMでの華やかな会社イメージとは裏腹に、当たり前に灰皿や拳が飛んでくるような職場の中、東京営業本部約170名中、営業成績6期連続1位の座を譲ることなく退社。ここで営業力の基礎を徹底的に養うことになる。その後、工務店で主に木造改築に従事し、100棟以上の木造フルリフォームを職人として施工、管理者として管理

2003年に独立し 耐震性能と断熱性能を現行の新築の最高水準でバリューアップさせる戸建てフルリフォームを150棟、営業、施工管理に従事。2008年家業であるハイウィル株式会社へ業務移管後、 4代目代表取締役に就任。250棟の木造改修の営業、施工管理に従事

2015年旧耐震住宅の「耐震等級3」への推進、「断熱等級4」への推進を目指し、 自身の500棟を超える木造フルリフォーム・リノベーション経験の集大成として、性能向上に特化した日本初の木造フルリオーム&リノベーションオウンドメディア 「増改築com®」をオープン

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