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2022年07月05日
制震ダンパー 人気ランキング
地震大国日本では、いつ何時大地震が襲い掛かるか、全く検討がつきません。
東日本大震災に代表される海溝型地震、阪神淡路大震災に代表される直下型地震、その両方を気にしなければならず、家を建てる際には耐震はもちろんのこと、地震の揺れを抑える制震にもきをつけなければなりません。
そんな制震を可能にさせる制震ダンパーは、材質ごとに有能な製品が数多く登場しています。
今回はこの制震ダンパーに関する人気ランキングをご紹介します。現在多くの家屋で用いられる制震ダンパーは何か、明らかになります。
そもそも制震ダンパーとはどのようなものなのか。
ランキングを見る前にまずは制震ダンパーとは何かについてご紹介します。
制震ダンパーに求められる機能は、地震の揺れ、エネルギーを吸収することです。
このエネルギーを吸収することで建物へのダメージを抑えることができます。
地震エネルギーはジュールで表現され、マグニチュード5で約1兆ジュールのエネルギーが発生。
地表にある車を1億台以上1メートル以上持ち上げるような、とてつもないエネルギーです。
マグニチュードが1ずつ増えれば、エネルギーは32倍程度増えます。
マグニチュード8クラスの地震が起きようものなら、マグニチュード5のおよそ3000倍近くのエネルギーが生じるので、その揺れは途轍もないレベル。
地表に来るまでにエネルギーが減衰するとはいえ、ほんのわずかでも相当なパワーがあるため、揺れを吸収しないと大変です。
制震ダンパーを用いることで、強風による小さな揺れから直下型地震、海溝型地震までありとあらゆる揺れをカバーでき、家の倒壊を防ぎやすくなります。
制震ダンパーによって家の倒壊を防ぎやすくなるとご紹介しました。
決して防げるとは言えない理由があります。
それは家自体が耐震構造になっていない、家屋そのものの耐震性が低い場合、制震ダンパーだけではカバーしきれない可能性があるからです。
そもそも制震ダンパーは揺れを食い止めることで家へのダメージを抑えるために存在します。
極端なことを言えば、耐震性が低ければ制震ダンパーで抑制されたエネルギーで家が倒壊してしまうのです。
一方で耐震性が高い家は揺れに強いだけで、1回の大きな地震でその防御力が著しく低下し、2回目、3回目で倒壊する可能性が一気に高まります。なので、耐震性だけを高めてもいけません。
耐震と制震を組み合わせることで「地震に強い家」が初めて完成します。
耐震性能の高い家だけでも、制震ダンパーだけでも不十分で、この2つを組み合わせてどれだけカバーできるか、その観点で制震ダンパーを探していき、耐震性に対する知識を身に着けていくのがおすすめです。
この後ご紹介する素材別の制震ダンパーについて先に触れると、素材によってメリットデメリットが異なります。
強風による小さな揺れにも対応するものもあれば、小さな揺れには対応しにくいものもあります。
そして、長い期間メンテナンスを必要としないダンパーもあれば、定期的にメンテナンスをしないと性能にかかわるダンパーもあり、これも素材の良し悪しです。
また、ダンパーによっては家の至る所に設置しなければならないケースもあれば、1階のわずか数か所で済むケースもあり、これも素材によってバラバラ。
素材ならではのメリットもあれば、そうではない部分もあることを最初に知っておくべきです。
ただ近年は素材によるデメリットを解消した制震ダンパーが出回るようになるため、旧来のイメージを覆したものも出てきています。特に最近登場した制震ダンパーにその傾向が見られます。
先ほども一部触れた制震ダンパーの素材の種類について。
主にオイル、鋼材、粘弾性の3つに分けて解説します。
オイルを使った制震ダンパー、通称「オイルダンパー」は、筒状の物体の中にオイルやピストンが入っており、地震の揺れでピストンが動き、オイルの動きでエネルギーを吸収するのが大まかな構造です。
細かな揺れに強いため、強風が襲い掛かりやすい海辺の家など、強風対策にもなるのがオイルダンパーの特徴です。
オイルダンパーのネックはオイル漏れの可能性がある点で、製品によってはメンテナンスを定期的に行わなければなりません。
しかし、オイル漏れが起こりにくい構造にするなど、メーカーもメンテナンス期間を延ばす努力を重ねています。
製品保証期間の長さやメンテナンスフリーの期間を事前にチェックしておくことがおすすめです。
鋼材ダンパーは、金属が曲がる際のパワーを熱に置き換えてエネルギーを吸収するタイプの制震ダンパーです。
構造的にシンプルなため、費用面でオイルダンパーや粘弾性ダンパーよりも上回ることが多々あります。
金属なので小さな揺れを吸収するような柔軟性はなく、1度曲がり始めると吸収したエネルギーでダメージを受けるので、何度かの大きな地震で最終的に制震ダンパーとしての機能を果たせなくなる恐れがあります。
大きな地震に対応するための制震ダンパーですが、何回も起きると対応しきれないので、どこまで地震の揺れに耐えられるのかを確認しておく必要があるでしょう。
ゴムなどの粘弾性がある制震ダンパー、別名「粘弾性ダンパー」はゴム特有の柔らかさを活かした制震ダンパーです。
揺れが発生する際、ゴムが変形することでエネルギーを吸収していきます。
オイルダンパー同様、強風で発生する小さな揺れにも対応するため、幅広く活用できます。
粘弾性ダンパーのデメリットは気温に左右される点。
ゴムは熱で変わりやすく、寒いと硬くなるのでその分、エネルギーの吸収に影響を与えます。
ここ20年で温度変化の影響を少なくしたゴムがそれぞれのメーカーで開発され、温度変化を気にしなくなったものの、開発力が大きな要素となるので、そのあたりの着眼点が求められます。
今回は制震ダンパーの人気ランキングをご紹介しますが、さらにその前に確認しておきたいのが、制震ダンパーを選ぶ際のポイントです。
人気の制震ダンパーを選ぶのが確実ですが、それ以外の着眼点を持っておくと納得のいく選択ができ、制震ダンパーを選ぶ際の目安にもなっていきます。ここでは3つのポイントをご紹介します。
1つ目のポイントは制震ダンパーの性能。
この制震ダンパーはどれだけの地震にどれだけ耐えられるのか、揺れ幅をどれだけ抑えられるのかなどの基本的な性能、ポテンシャルをチェックしておきましょう。
エリアによっては直下型地震にも海溝型地震にも耐えなければならないケースがあります。
制震ダンパーの耐久回数を重視するか、また制震ダンパーが抑制できるエネルギーを重視するのか、このあたりの比較検討が重要です。
2つ目のポイントは制震ダンパーの費用について。
基本的に制震ダンパーの費用は、1個の制震ダンパーがいくら、それを何個つけるかという掛け算で最終的な費用が決まります。
1個の制震ダンパーが安くてもそれを大量につければ費用がかかりますし、逆に1個の制震ダンパーが高くても少しだけつければいいのであれば費用は抑えられます。
実際に装着するのは業者になるので、その業者の人件費もかかりますし、足場を要するような工事になれば足場代もかかります。
様々なケースを想定し、費用がどのようにかかっていくかもポイントになっていきます。
最後、3つ目のポイントは制震ダンパーのメンテナンスについて。
オイルダンパーでもご紹介した通り、昔設置したオイルダンパーがオイル漏れしていたら、後始末などが大変になります。
他のダンパーに関してもメンテナンスがどれだけ必要になるかは製品次第で大きく変わり、中には120年間メンテナンスフリーというケースも。
メンテナンスフリーの期間がどれだけあるのか、製品保証の期間が何年なのか、保証とはこの場合何を指すのかなど、見るべきポイントは結構あります。
家を守るアイテムだからこそ、妥協してはいけない部分です。
さて、いよいよ本題である制震ダンパーのランキングです。
まずここでは10位から6位までをご紹介していきます。
トキワシステムのオイルダンパー、αDamperExⅡは、地震の揺れを吸収し、最大55%の揺れ低減を可能にしています。
サイズも小さく、費用が安いのも特徴的で、建物の工法も問わないので使い勝手がいいのも大きなメリット。
オイルダンパー特有の小さな揺れにも対応し、オイルダンパーのデメリットであるメンテナンスにおいて実に120年以上の耐久性、120年の製品保証を用意するなど、制震ダンパーの人気が出始めています。
ダイナコンティもオイルダンパーで、こちらは20%から40%の揺れを低減させます。
特筆すべき点は繰り返しの揺れへの対応で、100万回に及ぶ振動テストで最後まで効果を保ち続けており、連続の地震にも対応できます。
オイル漏れを防ぐために筒状の部分を三重構造にしたほか、耐久性を高めるためにアルミニウム合金を用いており、50年間のメンテナンスフリーを実現しています。建築学科の教授や建築士、ヤマハの共同開発で作られているのも安心できる要素です。
TRCダンパーは粘弾性ダンパーで、床に落としても弾みにくい特殊なゴムを取り入れて、最大50%の揺れ低減を実現しています。
揺れをすぐに吸収するため、小さな揺れでも大きな揺れでも安心です。
自動車で用いられるゴムにおける世界シェア1位を獲得する住友理工が開発したゴムを使っており、温度変化にも強さを発揮します。メンテナンスフリーの期間は100年と長めです。
Kダンパーは、オイルや粘弾性でもない、摩擦材を使ったダンパーです。
摩擦材がエネルギーを摩擦熱に変えることでエネルギーを吸収します。
揺れの軽減度合いは最大76%と高めです。
耐久性は非常に優れており、700回の摩擦に耐えられる仕様になっており、耐久年数は169年以上。
国土交通大臣認定品としての信頼度もあります。
ミューダムは外側と内側にある二重構造の鋼管をスライドさせてエネルギー吸収する、鋼材ダンパーです。
その揺れは最大80%まで減らすことができるので、ダメージを最小限に食い止めることができます。
阪神淡路大震災を再現した地震を48回耐え続けており、その性能は確か。
薄型設計のミューダムは断熱材と一緒に用いられるため、断熱性能を落とすことなく制震機能をつけられるので、使い勝手のいい製品です。
※画像6※
ここからは制震ダンパーのランキング、5位から1位までを紹介します。
ウィンダンパーは、地震の衝撃を50%低減させるオイルダンパーです。
変形が0.1度傾き出したらすぐにエネルギーの吸収を開始し、大きな衝撃が訪れる前に受け入れ態勢を整えてくれるので、建物へのダメージを減らすことができます。
取り付けが簡単なことで知られていて、金物をビスにひっかける形で装着していくので作業時間も短く全体に取り付けるのに時間はかかりません。車通りが多いところでも大型車の揺れすら感じることがなく、車の揺れなどに惑わされることなく暮らせます。
ディーエスダンパーは、鋼材の棒が揺れを吸収する鋼材ダンパーです。
1つの壁に2つのディーエスダンパーを設置できるほど薄型で、その分、制震性能を高められます。
たった10分で取り付けが行えるのも画期的です。
鋼材の棒を支える部分が曲面になっているため、棒の変形をうまくコントロールし、エネルギーを上手に分散していきます。
ミューダムと同様、断熱材を邪魔せずに設置できるのが大きな特徴です。
evoltzは、オイルダンパーでありながら、同時にガスを用いて耐久性能を高めています。
超バイリニア特性と呼ばれる、揺れ始めですぐに作動する仕組みになっており、オイルダンパー特有の、小さな揺れから大きな揺れまですべてを受け止めます。
世界の有名自動車メーカーが自動車のダンパーとして用いるなど製品の信頼度は抜群。
ダンパーすべてにシリアルナンバーが付与されているため、どこで作られてどのように出荷されたかを管理している分、万が一の対応にも優れています。
減震くんスマートは、繰り返しの地震に強いオイルダンパーです。
揺れ幅を70%カットしており、低コストで設置できるのが特徴。
施工する際にはHiダイナミック制震工法を採用して、新築やリフォームなどに対応します。
オイルダンパーでありながら、60年間のメンテナンスフリーで、オイル交換の必要がありません。
設置の際にはシミュレーションを事前に行うため、実際に必要な本数などの提案を受けられるので、予算との調整が行えます。
ミライエは高減衰ゴムを用いた粘弾性ダンパーです。
建物の揺れ幅を95%カットし、家へのダメージを最小限に食い止めるほか、誰でも気が付くような地震を感じることなく日常を送れるなど、その効果の高さは相当なものです。
熊本地震ではミライエを採用していた家が全くダメージを受けることなく、すぐに日々の生活を取り戻すことができるなど、実績も確か。
90年間メンテナンスフリーである点を含め、コスパもいいアイテムです。
制震ダンパーは、基本的にハウスメーカーや工務店が使用しているものを設置してもらう形になります。ですので本来は制震ダンパーとして何を用いるかはハウスメーカーなどにゆだねられます。
それでも、自分が設置してほしい制震ダンパーがあって、それを新築物件に取り入れてほしい場合にどのように方法があるのか、いくつかの方法を解説します。
1つ目の方法として、ハウスメーカーや工務店に、この制震ダンパーを使いたいと直談判をするやり方です。
これを使ってほしいとお願いすることで、お客さんの依頼に応えようと新たに制震ダンパーを設置することができます。
デメリットがあるとすれば、ハウスメーカーが独自に耐震性能の高い家を作り、制震ダンパーに関しても独自のものを用意している場合は、丁重に断られるか、費用を理由にあきらめてもらうような流れになるか、様々なことが想定されます。
またハウスメーカーや工務店もプロなので、それぞれの制震ダンパーの違いは熟知し、何が一番適しているかも重々把握しています。
だからこそ、直談判をする際には細心の注意を払う必要があるとともに、説明をしっかりと受けて、考え直すのも大切なことです。
制震ダンパーを販売するメーカーの中には、もし制震ダンパーを使いたい場合は連絡をしてほしいとアナウンスをするケースがあります。
もしハウスメーカーや工務店が取り扱っていなかった場合は、そのメーカーが工務店などに電話をかけて、素早く導入してもらえるようにします。
メーカーもお客さんに直接見積もりを出すようなことはしないで、ハウスメーカーなどのビルダーを通じて費用のやり取りを行います。
この場合はお客さんの希望として設置が決まるので、わだかまりはさほど生じないでしょう。
ミライエの場合、実際にミライエを導入しているビルダーをミライエのホームページ上でチェックすることができます。
ビルダーごとに紹介があり、そのハウスメーカー、工務店の強みが紹介され、1坪あたりの価格や施工対応エリアなどが見られます。
ミライエをどのように施工しているかという情報はないものの、アフターケアや保証に関する情報などどのような心構えで仕事に挑んでいるかをあらかたチェックできるようになっています。
既に使いたい制震ダンパーが決まっている場合は、導入しているハウスメーカーや工務店を探してそこにゆだねる形の方が確実であり、手間もかけず、スムーズに設置してもらえるでしょう。
実際に制震ダンパーを取り入れているケースについてもご紹介します。
新築の分譲住宅に用いられたαDamperExⅡ。新築の分譲住宅を販売するハウスメーカーが採用し、今回初めてαDamperExⅡを設置したとのこと。
ビスで止めるだけで簡単に設置できる手軽さを絶賛し、付属のマニュアルがわかりやすかったという声を、αDamperExⅡを販売するトキワシステムに届けています。
施工が初めてだったとしてもわかりやすい、簡単に設置できることはとても大きなことであり、制震ダンパーを設置するのにそんなに手間も技術も必要ないことがわかります。
ハイウィル株式会社 四代目社長
1976年生まれ 東京都出身。
【経歴】
家業(現ハイウィル)が創業大正8年の老舗瓦屋だった為、幼少よりたくさんの職人に囲まれて育つ。
中学生の頃、アルバイトで瓦の荷揚げを毎日していて祖父の職人としての生き方に感銘を受ける。 日本大学法学部法律学科法職課程を経て、大手ディベロッパーでの不動産販売営業に従事。
この時の仕事環境とスキルが人生の転機に。 TVCMでの華やかな会社イメージとは裏腹に、当たり前に灰皿や拳が飛んでくるような職場の中、東京営業本部約170名中、営業成績6期連続1位の座を譲ることなく退社。ここで営業力の基礎を徹底的に養うことになる。その後、工務店で主に木造改築に従事し、100棟以上の木造フルリフォームを職人として施工、管理者として管理。
2003年に独立し 耐震性能と断熱性能を現行の新築の最高水準でバリューアップさせる戸建てフルリフォームを150棟、営業、施工管理に従事。2008年家業であるハイウィル株式会社へ業務移管後、 4代目代表取締役に就任。250棟の木造改修の営業、施工管理に従事。
2015年旧耐震住宅の「耐震等級3」への推進、「断熱等級4」への推進を目指し、 自身の500棟を超える木造フルリフォーム・リノベーション経験の集大成として、性能向上に特化した日本初の木造フルリオーム&リノベーションオウンドメディア 「増改築com®」をオープン。
どのようなお悩みのご相談でも結構です。
あなたの大切なお住まいに関するご相談をお待ちしております。
営業マンはおりませんので、しつこい営業等も一切ございません。
※設計会社(建築家様)・同業の建築会社様のご相談につきましては、プランと共にご指定のIw値及びUa値等の性能値の目安もお願い申し上げます。
※現在大変込み合っております。ご提案までに大変お時間がかかっております。ご了承のほどお願い申し上げます。
2025年の建築基準法改正が決定、フルリフォームに確認申請が義務化されることから、現在大変混みあっております。
お問い合わせも殺到状態のため、プランのご提案までに日数を頂いております。
首都圏のリノベーションにつきましては、2024年度工事枠は4月解体着工のお施主様まで埋まっております。
・直近は2024年5月GW明けの解体着工スタートに1枠が空きありとなります。※2024年2月6日時点
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