戸建フルリフォームなら「増改築.com®」TOP木造リノベーションの“全”疑問に答える|匠が教える360の知恵【HEAT20とは?】断熱等級の“その先”へ ― G1・G2・G3の決定的違いと、本物の快適住宅の選び方

更新日:2025/11/13

木造リノベーションの“全”疑問に答える|匠が教える360の知恵

【HEAT20とは?】断熱等級の“その先”へ ― G1・G2・G3の決定的違いと、本物の快適住宅の選び方

【HEAT20とは?】断熱等級の“その先”へ ― G1・G2・G3の決定的違いと、本物の快適住宅の選び方

序章:なぜ「断熱等級」だけでは、本当の“快適さ”は測れないのか?

第1章:【定義】「HEAT20」とは何か? ― “本物の快適さ”を追求する、専門家集団の「答え」

第2章:【徹底比較】「断熱等級」と「HEAT20 G1・G2・G3」の決定的違い

第3章:【未来シミュレーション】G2・G3がもたらす、「我慢」のない暮らし

終章:なぜ、増改築.com®は、国の基準(等級4)ではなく、「G2」を目指すのか

序章:なぜ「断熱等級」だけでは、本当の“快適さ”は測れないのか?

 

章の概要:

結論として、国の「断熱等級」が、主に「どれだけ熱が逃げにくいか(Ua値)」という“性能”を測る物差しであるのに対し、「HEAT20」は、「その結果、室温が何度に保たれ、どれだけ快適で健康に暮らせるか」という“体感”を測る、全く新しい物差しだからです。 これまでの記事で「Ua値」や「断熱等級」を学んだあなたは、一つの疑問に突き当たっているかもしれません。「等級6(Ua値 0.46)にすれば、本当に快適なの?」と。その、本質的な問いに答えるのが、この「HEAT20」です。この記事では、あなたの家づくりを、単なる「省エネ」から、真の「快適・健康」へと導く、この“究極の指標”の全貌を解説します。

 


 

序章.1 「Ua値 0.46」と「冬の朝、13℃」。どちらが、あなたの心を動かしますか?

 

 

ここでのポイント:

結論として、「Ua値」が、家の性能を語るための“プロの言語”であるのに対し、「HEAT20」は、その性能が、どのような“暮らし(室温)”をもたらすのかを、誰もが理解できる“生活の言語”に、翻訳したものです。

このセクションでは、なぜ「Ua値」という、テクニカルな目標だけでは不十分であり、「HEAT20」という、体感的なゴールが、必要なのか、その理由を解説します。

 

 

1.1.1 あなたが、手に入れた「新しい物差し」

 

 

これまでの、長い「知の冒険」を経て、あなたは、家の性能を測るための、二つの、強力な「物差し」を、その手にされました。 一つは、家の「断熱等級」という、分かりやすい“成績表”(Q6.「断熱等級とは?」)。

そして、もう一つは、その「成績」の、根拠となる、科学的な「点数」である「Ua値(ユーエーち)」Q8.「Ua値とは?」)です。 あなたは、もはや、業者の「暖かいですよ」という、曖昧な言葉に、惑わされることはありません。

「私たちの目標は、断熱等級6、すなわち、Ua値 0.46です」と、明確な、数値目標を、語ることができるように、なられたはずです。 しかし、ここで、あなたは、新たな「混乱」に、直面しています。

「HEAT20(ヒートニジュウ)」。 さらに、専門的な、アルファベットと、数字が、あなたの前に、現れました。「まだ、覚えることがあるの…」「断熱等級と、何が違い、どちらを、信じれば良いの?」と。 その混乱、ごもっともです。

 

 

1.1.2 「性能」と「体感」を、繋ぐもの

 

 

その混乱を、解きほぐすために、あなたに、一つの、シンプルな問いを、投げかけさせてください。

あなたの心を、本当に動かすのは、次の、二つの言葉の、どちらでしょうか。

A:「私の家の性能は、Ua値 0.46です」

B:「私の家は、冬の、最も寒い朝、暖房がなくても、室温13℃を、下回りません」

 

 おそらく、あなたの心に、強く、響いたのは、後者の「B」ではないでしょうか。

なぜなら、「Ua値 0.46」は、家の「性能」を語る、プロの言語であり、「室温13℃」は、あなたの「暮らし」そのものを語る、生活の言語だからです。

これまで、この二つの言語の間には、深い溝がありました。

業者は「性能」ばかりを語り、お客様は「暮らし」を、想像しきれない。

その“溝”を埋め、「Ua値 〇〇という性能の家なら、冬、最低でも、室温〇〇℃の暮らしが、実現できますよ」と、「性能」と「体感」を、科学的に、結びつけた、日本で初めての、画期的な“物差し”。 それこそが、「HEAT20」の、本当の正体なのです。

 


 

序章.2 「省エネ」と「快適」は、似て非なるもの ― Ua値だけを追いかけることの罠

 

 

ここでのポイント:

結論として、国の「断熱等級(Ua値)」は、あくまで「省エネ(エネルギー消費量)」を、主目的とした“燃費”の基準であり、「快適性(室温)」を、直接的に、保証するものではありません。

一方、「HEAT20」は、初めから「快適な室温」を、ゴールに設定した、全く思想の異なる基準です。

このセクションでは、断熱等級だけを、追いかけることの「罠」と、HEAT20の、根本的な「思想の違い」を、解説します。

 

 

1.2.1 国の基準(断熱等級)が、目指すもの

 

 

ここで、私たちは、前回の記事(Q8)で学んだ「Ua値」と「断熱等級」が、そもそも、何のために作られたのか、その「目的」に、立ち返る必要があります。

国が定める「断熱等級」と、その根拠となる「Ua値」。

その、最大の目的は、「住宅の、エネルギー消費量を、どれだけ削減できるか(=省エネ)」にあります。

それは、自動車の「燃費(km/L)」と同じです。国としては、国民全体の、エネルギー消費量を減らし、CO2排出量を削減することが、至上命題です。

しかし、ここには、一つの「落とし穴」があります。 自動車の燃費が良くても(例えば、リッター30km)、その座席が、ガチガチで、乗り心地が、最悪だったら、あなたは、その車を「良い車だ」と、思うでしょうか? 家も同じです。

Ua値の基準を、ギリギリでクリアした「断熱等級4」の家。それは、法律上は「省エネ住宅」かもしれません。

しかし、前回の記事(Q6)で見たように、その家の、冬の朝の室温は「8℃」です。

あなたは、法律の基準を満たすためだけに、冬の朝、8℃の家に、住みたいのでしょうか?

「省エネ」と「快適」は、似て非なるもの。

Ua値(断熱等級)だけを、ゴールに設定することは、この「乗り心地(快適性)」を、見失う、危険な「罠」なのです。

 

 

1.2.2 「HEAT20」が、目指すもの ― 人間中心の、家づくり

 

 

そこで、登場するのが「HEAT20」です。

「HEAT20(ヒートニジュウ)」とは、正式名称を「2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会」と言い、日本の、建築や、医学の、トップクラスの専門家たちが、集結し、「これからの日本に、本当に必要な、健康で快適な、高断熱住宅とは、何か」を、研究・提言するために、発足した、民間プロジェクトです。

彼らの、アプローチは、国の基準とは、全く「逆」でした。 国の基準が「省エネ(Ua値)」から、スタートしたのに対し、HEAT20は、まず、「人間」から、スタートしたのです。

「冬の、寒い日でも、最低、何度くらいの室温があれば、人間は、健康で、快適に、暮らせるのか?」

「その、理想の室温を、できるだけ少ない、エネルギー(光熱費)で、実現するためには、どれくらいの“Ua値”が、必要なのか?」

 Ua値を「目的」にするのではなく、「理想の室温」という、ゴールを実現するための「手段」として、位置づけた。 これこそが、HEAT20の、最も画期的な「思想」であり、断熱等級との、決定的な違いなのです。

 


 

序章.3 この記事が、あなたの家づくりの「ゴール」を、再定義する

 

 

ここでのポイント:

結論として、この記事は、あなたの家づくりのゴールを、単なる「Ua値 0.46(等級6)」という、無機質な“数値”から、「冬の朝でも13℃(G2)」という、具体的で、豊かな“暮らし”へと、再定義するための、決定版ガイドです。

最後に、この先の旅路で、あなたが、どのような「確信」を、手に入れることになるのか、その、約束をします。

 

 

1.3.1 あなたの「混乱」は、ここで、終わる

 

 

「断熱等級」「Ua値」「HEAT20」「G1、G2、G3」…。 あなたの頭を、悩ませていた、これらの、複雑なキーワード。 この先の章で、私たちは、それら、全ての「相関図」を、あなたに、提示します。

  • 第1章では、HEAT20とは何か、その「定義」と、「思想」の違いを、さらに深く、掘り下げます。

  • 第2章では、この記事の、核心である【永久保存版】の「マッピング比較表」を、お見せします。「断熱等級〇〇」が、「Ua値〇〇」に相当し、それが「HEAT20の、G〇グレード」であり、その結果、「冬の朝の室温は〇〇℃になる」という、全ての情報が、一目でわかる、一覧表です。

  • 第3章では、その「室温の違い」が、あなたの「体感」に、どれほど、劇的な違いをもたらすのか、その、シミュレーションCGを、お見せします。

  • 終章では、なぜ、私たち『増改築.com®』が、国の最低基準(等級4)でも、ZEH基準(等級5 / G1)でもなく、「HEAT20 G2(等級6)」以上を、標準目標として、お客様に、お約束し続けているのか。その、専門家としての「哲学」と「覚悟」を、お話しします。

この旅を終えた時、あなたの、全ての「混乱」は、消え去っているでしょう。

 

 

1.3.2 あなたの、新しい「ゴール」

 

 

あなたは、もはや、「Ua値 0.46」という、無機質な「点数」を、目指すのでは、ありません。

あなたは、「冬の朝でも、家族が、ブルッと震えることなく、布団から、笑顔で出られる、あの“13℃”の空間」という、具体的で、豊かで、そして、何よりも、価値のある「暮らし」を、ゴールとして、設定できるようになっているはずです。

この記事は、あなたの家づくりの「ゴール」そのものを、再定義します。 さあ、本当の「快適」と「健康」が、何を意味するのか、その、本質を知るための、最後の旅を、始めましょう。

 

第1章:【定義】「HEAT20」とは何か? ― “本物の快適さ”を追求する、専門家集団の「答え」

 

章の概要:

結論として、「HEAT20」とは、国の基準(断熱等級)のように、単に「熱の逃げにくさ(Ua値)」を定めたものではなく、「最低室温を何度以上に保てるか」という、住む人の「体感(快適性)」と「健康」を、最優先に研究・提言する、日本のトップ専門家集団、および、その“提言”そのものです。

序章で、私たちは「Ua値 0.46」と「冬の朝、13℃」では、後者の方が、遥かに、あなたの心を動かす、というお話をしました。断熱等級Ua値が、家の「性能」を語る“プロの言語”であるならば、HEAT20とは、その性能が、あなたの「暮らし」を、どう変えるのかを、具体的に示す“生活の言語”です。

この章では、HEAT20の、その制度が生まれた歴史的背景から、国の基準との、根本的な「思想の違い」まで、その定義を、誰にでも分かるように、やさしく解説します。


 

 

1-1. 「HEAT20」の正式名称:「2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会」

 

 

ここでのポイント:

結論として、「HEAT20」とは、営利目的の企業名や、製品名ではなく、日本の、建築・医療・エネルギー分野の、トップ専門家たちが、結集し、未来の、日本の住宅が、目指すべき「高断熱化」の、“指針”を示すために、組織された、中立的な「研究会(プロジェクトチーム)」の名称です。

このセクションでは、まず、この「HEAT20」という言葉の、背景にある、圧倒的な「権威性」と「信頼性」について、ご理解いただきます。

 

 

1-1.1 あなたが、耳にする「HEAT20」の、正体

 

 

あなたが、高断熱住宅について、熱心に、情報収集をされていれば、必ず、この「HEAT20(ヒートニジュウ)」という、キーワードに、出会うはずです。そして、断熱等級Ua値との、関係性が分からず、混乱されていることでしょう。

「また、新しい専門用語が出てきた…」

「これは、何かの、新しい断熱材の、商品名なの?」

「国の基準と、何が違い、どちらを信じれば良いの?」 ご安心ください。

まず、明確に、定義します。 HEAT20とは、商品名では、ありません。 その、正式名称は「2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会」と言います。

その名の通り、「2020年(という、近未来)に、日本の住宅は、どれくらいの断熱レベルに、なっているべきか」を、研究し、社会に、提言するために、発足した、専門家集団(プロジェクトチーム)なのです。

 

 

1-1.2 なぜ、「HEAT20」は、信頼できるのか

 

 

重要なのは、その「構成メンバー」です。 HEAT20には、特定のハウスメーカーや、建材メーカーの利害関係者は、含まれていません。 その中心となっているのは、大学の、建築環境工学の教授、医学部の医師、そして、国立の研究所の研究員といった、日本の「建築物理」と「公衆衛生」の、まさに、頭脳とも言える、トップクラスの専門家たちです。

彼らが、営利を、度外視し、純粋に「科学的な知見」と「医学的なエビデンス」に基づき、「日本に住む、私たちが、本当に、健康で、快適に、暮らすためには、どれくらいの“室温”が、必要か」そして、「その室温を、実現するためには、どれくらいの“断熱性能(Ua値)”が、必要なのか」を、何年もかけて、研究・算出し、提言した「答え」。

それこそが、HEAT20の、正体なのです。 それは、単なる「基準」を超えた、日本の、未来の家づくりへの「羅針盤」であり、私たち、性能向上リノベーションを、専門とするプロが、絶対の信頼を寄せる「教科書」でもあります。

 


 

1-2. なぜ、国の基準とは別に、新しい“物差し”が必要だったのか

 

 

ここでのポイント:

結論として、国が定める「断熱等級」は、あくまで「省エネ(エネルギー消費量の削減)」を、主目的とした“守り”の基準であり、そこに住む人間の「快適性」や「健康(ヒートショック防止)」までを、保証するものでは、なかったからです。 このセクションでは、HEAT20が、誕生せざるを得なかった、日本の住宅行政が抱える「根本的な、問題点」について、お話しします。

 

 

1-2.1 「断熱等級4(Ua値 0.87)」という、“不十分な”最低基準

 

 

「匠、でも、国にも『断熱等級』という、立派な基準が、あるじゃないか。なぜ、それじゃ、ダメなんだ?」

その疑問は、ごもっともです。 しかし、前回の記事(Q6.「断熱等級とは?」)で、私たちが、学んだことを、思い出してください。

2025年から、ようやく、新築で義務化された、国の「最低基準」は「断熱等級4」(Ua値 0.87)でした。

では、この「等級4」の家が、どれくらい「快適」か。 シミュレーションによれば、冬の、最も寒い朝、外気が0℃の時、無暖房の、リビングの室温は、わずか「8℃」程度です。

あなたは、冬の朝、8℃の部屋で、「快適だ」と、心から、思えるでしょうか。

そして、そのリビングから、一歩、廊下や、脱衣所に出れば、室温は、5℃、あるいは、それ以下。

そこには、10℃以上の、危険な「温度差」が、厳然と、存在し続けます。

つまり、国の基準(断熱等級4)は、「省エネ」という、国家的な目標は、達成できるかもしれませんが、そこに住む、国民一人ひとりの「健康(ヒートショック防止)」や、「快適な暮らし」という、最も、本質的な要求には、全く、応えられていない。 それが、日本の、住宅行政が、長年抱えてきた、大きな「欠陥」だったのです。

 

 

1-2.2 「室温」から、家づくりを、考え直す

 

 

「このままでは、いけない」 「法律の基準を、クリアしているだけの、“寒い家”が、日本中に、溢れかえってしまう」 その、強い危機感が、HEAT20の、専門家たちを、動かしました。

彼らは、国とは、全く「逆」のアプローチで、新しい“物差し”を、創り出したのです。 次からのセクションで、その、決定的な「思想の違い」を、見ていきましょう。

 


 

1-3. 【決定的な違い】 国の基準(断熱等級)=「燃費(Ua値)」の基準

 

 

ここでのポイント:

結論として、国の「断熱等級」とは、あくまで「Ua値(熱の逃げやすさ)」という、“性能(=燃費)”を、ランク分けしただけの、「HOW(いかに)」の基準です。 このセクションでは、国の基準の「限界」を、明確にします。

 

 

1-3.1 「Ua値 0.87以下にしなさい」という、“手段”の義務化

 

 

Q8で、私たちは「Ua値とは、家の“燃費”である」と、学びました。熱が、どれだけ逃げやすいか、を示す、科学的な「点数」です。 そして、「断熱等級」とは、その「Ua値(点数)」によって、ランク分けされた「成績表」でしたね。

国の基準(断熱等級)が、私たちに、求めていること。 それは、煎じ詰めれば、「Ua値 0.87(等級4)という、数値を、クリアしなさい」という、ただ、それだけです。

それは、自動車メーカーに対して、「燃費、リッター15km以上を、達成しなさい」と、規制をかけるのと、同じです。 その、主目的は、あくまで「エネルギー消費量を、削減すること(=省エネ)」。

そして、その先に、CO2排出量削減、という、国家的な目標が、あります。 この基準は、「HOW(いかに、省エネにするか)」を、定めたものであり、「WHAT(その結果、どんな、暮らしが手に入るか)」については、何も、語ってくれていないのです。 だからこそ、「等級4」をクリアした家でさえ、「冬の朝、8℃」という、健康を害する、過酷な現実が、許容されてしまうのです。


 

1-4. 【決定的な違い】 HEAT20 =「室温」と「省エネ」の基準

 

 

ここでのポイント:

結論として、「HEAT20」とは、「最低室温〇〇℃」という、住む人の“体感”を、まずゴールに設定し、それを「どれだけ少ないエネルギー」で、達成できるか、という、「快適性」と「経済性」の、両方を、追求した、人間中心の“思想”です。 このセクションでは、HEAT20の、画期的な「アプローチの違い」を、解説します。

 

 

1-4.1 「あなたは、冬の朝、何度で、目覚めたいですか?」という、“目的”からの発想

 

 

HEAT20の、思想は、国の基準とは、全く「逆」から、スタートします。 彼らが、まず、問いかけたのは、「性能」では、ありません。 彼らが、問いかけたのは、「暮らし」そのものです。 「私たちが、本当に、手に入れるべき、豊かな暮らしとは、何か?」

その答えとして、彼らは、まず、いくつかの「ゴール」を、設定しました。

例えば、「冬の、最も寒い時間帯(早朝)に、家の中が、無暖房でも、これくらいの“室温”を、維持できていれば、ヒートショックのリスクもなく、健康で、快適に、暮らせるよね」という、具体的な「室温(体感)」のレベルです。

そして、その「理想の室温」を、達成するためには、「どれくらいの“Ua値(断熱性能)”が、必要なのか?」を、逆算したのです。 さらに、その際、「暖房エネルギー消費量」も、同時に、どれだけ削減できるか、という「経済性」も、セットで、シミュレーションしました。

 

 

1-4.2 「G1」「G2」「G3」という、“快適さ”のグレード

 

 

そうして、生まれたのが、HEAT20が、提言する、「G1」「G2」「G3」という、3段階の「グレード(等級)」です。

 この、G1G2G3という言葉こそが、断熱等級 違いという、あなたの疑問に対する、最も、本質的な「答え」となります。

 

  • G1(ジーワン): 国の最低基準(等級4)より、ワンランク上。断熱等級5(ZEH基準)に、近いレベルです。「冬の朝、無暖房で、室温10℃」を、目指します。最低限の、ヒートショック対策が、なされたレベルです。

  • G2(ジーツー): 断熱等級6に、相当します。「冬の朝、無暖房で、室温13℃」を、目指します。健康で、快適な暮らしの、一つの「理想解」です。私たち『増改築.com®』が、全ての、性能向上リノベーションで、標準目標としているのが、このG2グレードです。

  • G3(ジースリー): 断熱等級7に、相当する、現時点での「最高峰」です。「冬の朝、無暖房で、室温15℃」を、目指します。もはや、暖房器具の、概念そのものが、変わる、別次元の、快適空間です。

 

HEAT20とは、このように、「省エネ」と「快適(室温)」の、両方を、高いレベルで、科学的に、実現するための、具体的な「設計指針」なのです。

 


 

1-5. HEAT20とは、あなたの「冬の朝の室温」を、科学的にデザインする技術である

 

 

ここでのポイント:

結論として、「HEAT20」とは、専門家が、自己満足の「Ua値」競争をするためのものではなく、あなたの「冬の朝、何度で目覚めたいか」という、最も人間的な“願い”を、科学的に、設計(デザイン)するための、最高の“ツール”なのです。 この章の最後に、このHEAT20という、新しい“物差し”が、あなたの家づくりを、どう変えるのか、その、可能性について、お話しします。

 

 

1-5.1 あなたの「体感」を、設計図に、落とし込む

 

 

この記事の、序章で、私は、あなたに、問いかけました。 「Ua値 0.46」と、「冬の朝、13℃」。どちらが、あなたの心を、動かしますか? と。 HEAT20の、最大の功績は、この、二つの、全く違いのあった言語を、完璧に「翻訳」してくれたことです。

HEAT20が登場したことで、私たちは、あなたに対して、もはや「Ua値 0.46ですから、暖かいですよ」という、不親切な、説明をする必要が、なくなりました。 私たちは、自信を持って、こう、お約束することが、できるようになったのです。 「私たちが、ご提案するG2グレードの家は、冬の朝、あなたの寝室が、13℃を下回ることは、ありません。だから、ヒートショックの心配は、もう、しなくていいんですよ」と。

Ua値という「科学」が、HEAT20という「翻訳機」を通して、初めて、あなたの「安心」という「感情」に、変わる。 HEAT20とは、まさに、その、奇跡の「架け橋」なのです。

 

 

1-5.2 なぜ、私たちが「G2」に、こだわるのか

 

 

私たち『増改築.com®』は、国の最低基準である「断熱等級4」では、決して、満足しません。

なぜなら、そのレベルでは、あなたの「冬の朝、8℃」という、不健康な現実を、変えることができないと、知っているからです。

私たちが、標準目標として、「HEAT20 G2(断熱等級6)」に、こだわり続ける理由。 それは、「冬の朝、13℃」という、室温こそが、あなたの、本当の「健康」と「快適」を守るための、科学的根拠のある、最低ラインであると、確信しているからです。

次の章では、このG1・G2・G3という、グレードの違いが、あなたの「体感」に、どれほど、劇的な違いをもたらすのか。その、驚くべき「室温の、世界」をお見せしていきます。

第2章:【徹底比較】「断熱等級」と「HEAT20 G1・G2・G3」の決定的違い

 

章の概要:

結論として、国の「断熱等級」が、エネルギー消費を抑えるための“守り”の基準であるのに対し、「HEAT20」は、より少ないエネルギーで、より高い「快適性(室温)」を実現するための“攻め”の基準であり、G1・G2・G3という3段階の「未来の快適レベル」を提示しています。

前章で、私たちはHEAT20とは何か、その「思想」が国の基準(断熱等級)といかに異なるかを学びました。あなたの頭の中は、今、「断熱等級4」「断熱等級6」「HEAT20 G1」「HEAT20 G2」「Ua値0.87」「Ua値0.46」…と、様々な数字と等級が飛び交い、混乱の頂点に達しているかもしれません。

この章では、その全ての、複雑に絡み合った糸を解きほぐし、どの基準が、どの数値に相当し、そして、どのレベルを目指すべきなのか。その「完全な相関図」を、あなたに提示します。

 


 

2-1. 【永久保存版】「断熱等級」と「HEAT20」の、完全マッピング比較表

 

ここでのポイント:

結論として、この「比較表」こそが、現在の日本の断熱性能を示す、全ての“物差し”を集約した「答え」です。どの等級が、どのUa値で、どのHEAT20グレードに相当するのか。この一覧表さえあれば、あなたは、もう二度と、業者の言葉に惑わされることはありません。 このセクションでは、あなたが混乱している、全ての基準を、一つの表に「マッピング」し、あなたの「現在地」と、私たちが目指すべき「目的地」を、明確に可視化します。

 

 

2-1.1 あなたの「混乱」を、ここで、完全に解消します

 

 これまでの旅で、あなたは、家づくりにおける、様々な「物差し」を、手に入れてきました。 しかし、その物差しが、あまりにも多すぎる。それこそが、今の、あなたの「混乱」の正体でしょう。

断熱等級は、数字が大きいほど良い」

「でも、Ua値は、数字が“低い”ほど良い」

「法律の最低基準は、等級4らしい」

「でも、匠は、等級6を目指すべきだと言う」

「そう思ったら、今度は、HEAT20という、G1, G2, G3という基準まで出てきた…」

一体、どの数字を、信じれば良いのか。 ご安心ください。

その、全ての混乱は、このセクションで、終わりを迎えます。 なぜなら、それらの基準は、全て、最終的には「Ua値」という、たった一つの「科学的な数値」によって、結びつけられているからです。 今から、その「完全な相関図」を、【永久保存版】として、あなたにお見せします。 (※この数値は、東京、神奈川、愛知、大阪、福岡など、日本で、最も多くの人が住む「6地域」のものです)

 

 

2-1.2 【永久保存版】断熱性能マッピング比較表(6地域)

 

 
 
性能レベル(呼称) 断熱等級(品確法) HEAT20 グレード Ua値 (W/㎡K) 私たちが考える“家の状態”
最低基準(法律義務) 断熱等級4 - 0.87 以下

「赤点スレスレの合格点」

 

(冬の朝の室温目安:8℃)

 

ヒートショックのリスクは、依然として高い。

ZEH基準(国の推奨) 断熱等級5 G1 グレード (相当)

0.60 以下

 

(G1は 0.56)

「高断熱住宅の“入口”」

 

(冬の朝の室温目安:10℃)

 

最低限のヒートショック対策が、なされたレベル。

推奨基準(私たちの標準) 断熱等級6 G2 グレード 0.46 以下

「健康・快適の“最適解”」

 

(冬の朝の室温目安:13℃)

 

ヒートショックのリスクを、劇的に低減できる、本物の性能。

最高基準(究極の理想) 断熱等級7 G3 グレード 0.26 以下

「究極の“別次元”」

 

(冬の朝の室温目安:15℃)

 

「暖房器具」の概念が変わる。コストとのバランス要。

 

この表が、あなたの、新しい「羅針盤」です。

リフォームリノベーションを検討する際、業者が「うちは、ZEH基準ですよ」と言えば、それは「G1レベル(等級5)だな」と、瞬時に判断できる。 「国の基準は、クリアしています」と言われれば、それは「等級4であり、G2との間には、倍近い性能差がある」と、見抜くことができる。 この「物差し」を持つことこそが、あなたの家づくりを、失敗から守る、最強の「武器」なのです。

 


 

2-2. レベル①「G1(ジーワン)」:最低限の「快適」と「ヒートショック対策」の、入口

 

ここでのポイント:

結論として、「HEAT20 G1」グレード(Ua値 0.56 ≒ 断熱等級5)とは、国の最低基準(等級4)よりは、一段階マシなものの、私たちが考える「本物の快適性」には、まだ程遠い、“最低限の入口”レベルです。 このセクションでは、高断熱住宅の、最初のステップである「G1」の、実力と、その「限界」について、お話しします。

 

 

2-2.1 「ZEH(ゼッチ)基準」と、ほぼ同じレベル

 

HEAT20が定める、3つのグレードのうち、最も、ハードルが低いのが、この「G1(ジーワン)」グレードです。 6地域の基準値は「Ua値 0.56」。 これは、前項の表で見た通り、国の定める「断熱等級5」(Ua値 0.60)と、ほぼ、同じレベルです。

「断熱等級5」は、国が、現在、盛んに推進している「ZEH(ゼッチ:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の、認定を受けるために、求められる断熱性能です。

そのため、多くのハウスメーカーや、リフォーム会社が、この「G1レベル(ZEH基準)」を、自社の「高性能の証」として、アピールしています。 確かに、国の最低基準である「等級4(Ua値 0.87)」と比較すれば、その性能は、格段に、向上しています(熱損失を、約35%削減)。 このレベルに到達して、初めて「高断熱住宅」と、名乗ることを、許される。G1とは、まさに、その「入口」なのです。

 

 

2-2.2 「室温10℃」という、現実

 

では、その「入口」レベルの家は、どれほど「快適」なのでしょうか。

HEAT20のシミュレーションによれば、G1グレードの家は、「冬の朝、無暖房でも、室温が、おおむね10℃を、下回らない」とされています。 「8℃」だった、最低基準(等級4)に比べれば、確かに、2℃、改善しています。 しかし、どうでしょうか。 冬の朝、室温10℃の部屋で、あなたは「暖かい」と、心から、感じられるでしょうか。

医学的には、室温が10℃あれば、ヒートショックの、差し迫ったリスクは、ある程度、回避できる、とされています。

しかし、私たちが、5000棟の経験から、目指すのは、単なる「安全」では、ありません。その先にある「心からの、快適性」です。 HEAT20 G1。それは、決して、悪い選択では、ありません。 しかし、私たちプロの目から見れば、それは、まだ「ゴール」ではなく、本当の快適性へと向かう「スタートライン」に、過ぎないのです。

 


 

2-3. レベル②「G2(ジーツー)」:私たちが「標準」とする、健康と快適の“最適解”

 

ここでのポイント:

結論として、「HEAT20 G2」グレード(Ua値 0.46 = 断熱等級6)こそが、家の「快適性」、家族の「健康」、そして、初期投資と、ランニングコストの「経済性」という、3つの要素を、最も高いレベルで、両立させる、現代日本の“最適解”です。

このセクションでは、なぜ、私たち『増改築.com®』が、このG2というレベルを、全ての性能向上リノベーションの「標準目標」として、設定しているのか、その、明確な理由を、お話しします。

 

 

2-3.1 「国の基準」の、約2倍。私たちが、こだわる「G2」の世界

 

HEAT20が定める、真ん中のグレード。それが「G2(ジーツー)」です。 6地域の基準値は「Ua値 0.46」。 これは、国の、新しい「最低基準」である、等級4(Ua値 0.87)と、比較してみてください。

Ua値(熱の逃げやすさ)が、0.87から、0.46へ。実に、約47%も、熱損失を、削減しています。 つまり、G2グレードの家は、法律が「最低限」と定めた家の、ほぼ「2倍」近い、断熱性能を、持っている、ということです。

このレベルは、国の物差しでは「断熱等級6」に、相当します。 なぜ、私たちは、この、法律の基準よりも、遥かに、厳しいレベルに、こだわるのか。 その答えは、次の「室温」が、示してくれます。

 

 

2-3.2 「室温13℃」が、あなたの「健康寿命」を、守る

 

HEAT20のシミュレーションによれば、G2グレードの家は、「冬の朝、無暖房でも、室温が、おおむね13℃を、下回らない」とされています。 「10℃(G1)」と「13℃(G2)」。 たかが、3℃の違い。そう、思われるでしょうか。 しかし、この「3℃」こそが、あなたの「快適性」と「健康」を、全くの別次元へと、引き上げる、決定的な違いなのです。

イギリスの保健省は、「室温が12℃を下回ると、血圧の上昇や、心血管疾患への、リスクが、高まる」と、明確に、警告しています。室温13℃というレベルは、この、健康を脅かす「リスクライン」を、科学的に、超えることができる、一つの、明確な「答え」なのです。

冬の朝、布団から出た瞬間に、感じる、不快な「ヒヤリ」とした感覚がない。 家の中の、どこにいても、大きな温度差がなく、ヒートショックの恐怖から、解放される。 それは、断熱リフォームによって、手に入れることができる、最高の「安心」であり、あなたの「健康寿命」への、最も、確実な「投資」です。

費用と、効果の、バランスを、考え抜いた時。 この「HEAT20 G2(断熱等級6)」こそが、私たちが、5000棟の経験から、自信を持って、あなたに、お勧めできる、現代日本の「最適解」なのです。

 


 

2-4. レベル③「G3(ジースリー)」: 「暖房器具」の概念が変わる、究極の“別次元”

 

ここでのポイント:

結論として、「HEAT20 G3」グレード(Ua値 0.26 = 断熱等級7)とは、もはや「暖房」という、概念そのものを、変えてしまう、現時点での“究極の性能”です。これは、コストの壁はありますが、一切の我慢から解放された、未来の暮らしを、先取りする選択肢です。 最後に、高断熱住宅が、行き着く、最高峰の「G3」の世界について、ご紹介します。

 

 

2-4.1 「室温15℃」という、驚異の世界

 

HEAT20が、提言する、最高のグレード。それが「G3(ジースリー)」です。 6地域の基準値は「Ua値 0.26」。 これは、G2(Ua値 0.46)から、さらに、40%以上も、熱損失を、削減するという、驚異的な数値です。

国の物差しでは、最高ランクの「断熱等級7」に、相当します。 このレベルに達した家は、一体、どれほどの、快適性を、もたらすのでしょうか。 シミュレーションによれば、G3グレードの家は、「冬の朝、無暖P}でも、室温が、おおむね15℃程度」を、維持できるとされています。

室温15℃。 それは、もはや「寒さ」を、感じることは、ほぼ、ない、と言っても、過言ではない、レベルです。

この「G3」の世界では、家そのものが「暖房器具」のような、働きをします。 日中に、窓から差し込む、太陽の熱や、家族の、生活熱(調理や、人体から発する熱)を、魔法瓶のように、家全体に蓄え、夜になっても、その熱を、ほとんど、逃しません。 その結果、冬でも、エアコン一台を、ごく弱く、運転させるだけで、家全体が、春のような、22~23℃の、快適な空間に、保たれてしまうのです。

 

 

2-4.2 「究極」の、その先へ

 

このG3グレードは、ドイツの「パッシブハウス」という、世界最高峰の省エネ住宅基準に、匹敵する、まさに「究極の領域」です。

もちろん、その性能を実現するためには、窓や、断熱材の仕様も、最高グレードのものが、求められるため、費用は、G2グレードよりも、さらに、数百万円、高くなります。

全ての人に、お勧めできる、ものでは、ないかもしれません。

しかし、もし、あなたが「一切の、我慢を、しない」「エネルギー価格の、高騰リスクから、完全に、自由になる」「世界最高水準の、快適性を、手に入れたい」と、お考えになるのであれば。 この「G3」という、未来の選択肢も、確かに、存在します。

HEAT20とは、このように、あなたの「価値観」に応じて、目指すべき「未来の快適レベル」を、G1, G2, G3という、三つの、明確な「地図」として、示してくれる、羅針盤なのです。

次の章では、この、それぞれのグレードが、あなたの「体感」に、どれほど、劇的な違いをもたらすのか、その「室温」の、シミュレーションの世界を、さらに、詳しく、旅してみましょう。

 

 

 

 

第3章:【未来シミュレーション】G2・G3がもたらす、「我慢」のない暮らし

 

章の概要:

結論として、「HEAT20 G2(断熱等級6)」レベルの家は、「冬の朝、無暖房でも室温13℃」を、G3(断熱等級7)レベルの家は「室温15℃」を、科学的に実現し、あなたを「ヒートショック」のリスクと「我慢」の暮らしから、完全に解放します。

前章で、私たちはHEAT20とは何か、それが国の「省エネ(Ua値)」基準とは思想が異なり、住む人の「快適な室温(体感)」をゴールに据えた、人間中心の“物差し”であることを学びました。

しかし、G1・G2・G3というグレードの違いが、具体的に、あなたの暮らしを、どう変えるのでしょうか。

この章では、その断熱等級違いが、あなたの「冬の朝の体感」に、どれほど、決定的な違いをもたらすのか、その「室温」のシミュレーションを、CGでお見せします。この視覚的な証拠こそが、あなたの家づくりのゴールを、明確に照らし出す、灯台となるでしょう。


 

3-1. 【シミュレーション】「断熱等級4(Ua値 0.87)」の家の、冬の朝

 

ここでのポイント:

結論として、2025年から新築で義務化された「断熱等級4(Ua値 0.87)」レベルの家では、冬の朝、無暖房時の室温は「8℃」、特に窓際は「5℃」にまで低下し、ヒートショックのリスクが極めて高い、危険な温熱環境が放置されたままとなります。

このセクションでは、まず、国が「最低限」と定めた“常識”が、あなたの健康にとって、いかに「不十分」であるか、その、厳しい現実を、直視していただきます。

 

 

3-1.1 あなたが、今「最低基準」の家を建てたら、どうなるか

 

あなたは、築40年の、寒い家(おそらく等級3以下)にお住まいで、「とにかく、この寒さから解放されたい」と、願っておられます。 そして、業者から「国の、新しい基準(断熱等級4)を、クリアしているので、安心ですよ」と、提案されたとします。

では、その「国の基準」が、あなたの暮らしを、どれほど、変えてくれるのでしょうか。 ここに、私たちが、専門のシミュレーションソフトを使い、「断熱等級4(Ua値 0.87)」の家を、現実の日本の気候(東京・6地域)で、再現したデータがあります。

 

【シミュレーション条件】

  • 設定: 冬の、最も寒い日の朝(外気温0℃)

  • 状況: 夜間に暖房を切り、朝、暖房をつける直前の、無暖房状態

 

【シミュレーション結果:室温8℃、窓際5℃】

これが、断熱等級4の、家の「実力」です。 室内の、平均温度は、わずか「8℃」

そして、注目すべきは「窓」です。熱が、最も逃げやすい、アルミサッシ(ペアガラス)を使った窓際は、外気に冷やされ、「5℃」という、冷蔵庫の野菜室と、同じ温度にまで、冷え切っています。

この「5℃」の窓ガラスが、室内の空気を、強力に冷やし、その、冷やされた重い空気が、滝のように、床へと流れ落ちる現象。

これを、私たちは「コールドドラフト」と呼びます。

あなたが、どんなに暖房の設定温度を上げても、「なぜか、足元がスースーして寒い」と感じる、不快な現象の、正体です。

そして、この「リビング(暖房時20℃)」と、「廊下・脱衣所(無暖房時8℃)」との間に生まれる、「12℃以上」の、危険な温度差。 第2章で、私たちが学んだ「ヒートショック」のリスクは、この家では、全く、解消されていないのです。

断熱等級4とは、残念ながら、このレベルです。「法律の最低基準」とは、あなたの「健康」や「快適」を、保証するものではなく、単なる「省エネ」の、入り口に過ぎない、という、不都合な真実が、ここにあります。

 


 

3-2. 【シミュレーション】「G1(等級5)」(Ua値 0.56)の家の、冬の朝

 

ここでのポイント:

結論として、「HEAT20 G1」グレード(断熱等級5 / Ua値 0.56)まで性能を高めると、無暖房時の室温は「10℃」まで改善します。ヒートショックの差し迫ったリスクは低減できますが、まだ「快適」と呼ぶには程遠い、“我慢”が必要なレベルです。 このセクションでは、国の最低基準から、一歩進んだ「ZEH(ゼッチ)基準」レベルの、実力を見ていきます。

 

 

3-2.1 国が、推奨する「ZEH基準」の実力

 

では、国の最低基準(等級4)ではなく、国が、補助金などで、積極的に推進している「ZEH(ゼッチ)基準」、すなわち「断熱等級5」(HEAT20 G1グレード相当)まで、性能を高めると、どうなるでしょうか。 同じ条件で、シミュレーションしてみましょう。

【シミュレーション条件】

  • 設定: 冬の、最も寒い日の朝(外気温0℃)、無暖房状態

  • 基準: HEAT20 G1(断熱等級5) / Ua値 0.56

 

【シミュレーション結果:室温10℃】

室温は「10℃」。 等級4の「8℃」と比べ、確かに「2℃」上昇しました。 医学的には、室温が10℃あれば、ヒートショックが起きる、差し迫ったリスクは、かなり低減できるとされています。

これは、大きな「前進」です。 しかし、どうでしょうか。 冬の朝、室温10℃の部屋で、あなたは「暖かい」と、心から、感じられるでしょうか。 おそらく、「寒くない」ことはあっても、「快適」と呼ぶには、まだ、程遠いのではないでしょうか。

布団から出るには、まだ、少し、勇気が必要です。厚手の靴下や、スリッパも、手放せないでしょう。

「G1」グレードは、まさに、高断熱住宅の「入口」です。最低限の「安全性」は、手に入りますが、私たちが、性能向上リノベーションで、目指す、本当の「豊かさ」は、まだ、その先にあります。

 


 

3-3. 【シミュレーション】「G2(等級6)」(Ua値 0.46)の家の、冬の朝

 

ここでのポイント:

結論として、「HEAT20 G2」グレード(断熱等級6 / Ua値 0.46)こそが、冬の朝の無暖房時室温「13℃」を達成し、「ヒートショックのリスク」と「寒さという我慢」の両方から、あなたを解放する、私たちが考える、健康と快適の“最適解”です。

このセクションでは、なぜ、私たちが、この「G2」を、標準目標とするのか、その、決定的な違いを、ご覧に入れます。

 

 

3-3.1 私たちが「標準」と呼ぶ、快適の世界

 

いよいよ、私たち『増改築.com®』が、500棟以上の経験から導き出し、全ての性能向上リノベーションで「標準目標」として、お客様に、お約束している「HEAT20 G2」グレード(=断熱等級6)の世界です。

【シミュレーション条件】

  • 設定: 冬の、最も寒い日の朝(外気温0℃)、無暖房状態

  • 基準: HEAT20 G2(断熱等級6) / Ua値 0.46

 

【シミュレーション結果:室温13℃】

室温は「13℃」。 この「13℃」という温度。これが、何を意味するのか。

イギリスの保健省は、「室温が12℃を下回ると、血圧の上昇や、心血管疾患への、リスクが、高まる」と、明確に、警告しています。*室温13℃というレベルは、この、健康を脅かす「リスクライン」を、科学的に、超えることができる、一つの、明確な「答え」なのです。

ヒートショックのリスクは、劇的に低減されます。 そして、何よりも、あなたの「体感」が、全く変わります。

「10℃」では、まだ感じていた、肌を刺すような、不快な寒さがない。 「13℃」あれば、布団から、ストレスなく、スッと、出ることができる。 家の中の、どこにいても、大きな温度差がなく(窓際でさえ、11℃程度を維持)、コールドドラフトも、ほぼ、感じません。

「我慢」が、必要ない。 これこそが、私たちが、費用と、効果の、バランスを、考え抜いた末に、たどり着いた、現代日本における「健康で快適な暮らし」の、“最適解”なのです。断熱等級違いが、これほどまでに、暮らしの質を、変えるのです。

 


 

3-4. 【シミュレーション】「G3(等級7)」(Ua値 0.26)の家の、冬の朝

 

ここでのポイント:

結論として、「HEAT20 G3」グレード(断熱等級7 / Ua値 0.26)とは、冬の朝の無暖房時室温「15℃」を達成し、もはや「暖房」という、概念そのものを、変えてしまう、現時点での“究極の性能”です。 最後に、高断熱住宅が、行き着く、最高峰の「G3」の世界について、ご紹介します。

 

 

3-4.1 「暖房」の、常識が、変わる家

 

HEAT20が、提言する、最高のグレード。それが「G3(ジースリー)」です。 6地域の基準値は「Ua値 0.26」。 これは、G2(Ua値 0.46)から、さらに、40%以上も、熱損失を、削減するという、驚異的な数値です。国の物差しでは、最高ランクの「断熱等級7」に、相当します。 このレベルに達した家は、一体、どれほどの、快適性を、もたらすのでしょうか。

 

【シミュレーション条件】

  • 設定: 冬の、最も寒い日の朝(外気温0℃)、無暖房状態

  • 基準: HEAT20 G3(断熱等級7) / Ua値 0.26

 

【シミュレーション結果:室温15℃】

室温は「15℃」。 もはや、冬の朝、無暖房の状態で、この室温です。「寒い」という感覚は、そこには、存在しません。

この「G3」の世界では、家そのものが「暖房器具」のような、働きをします。

日中に、窓から差し込む、太陽の熱や、家族の、生活熱(調理や、人体から発する熱)を、魔法瓶のように、家全体に蓄え、夜になっても、その熱を、ほとんど、逃しません。 その結果、冬でも、エアコン一台を、ごく弱く、運転させるだけで、家全体が、春のような、22~23℃の、快適な空間に、保たれてしまうのです。

これは、ドイツの「パッシブハウス」という、世界最高峰の省エネ住宅基準に、匹敵する、まさに「究極の領域」です。

もちろん、その性能を実現するためには、費用も、G2グレードより、さらに、高くなります。 しかし、一切の我慢から解放され、エネルギー価格の高騰からも、自由になる。そんな、未来の暮らしを、先取りしたいと、お考えになるのであれば、この「G3」という、選択肢も、確かに、存在するのです。

 


 

3-5. この「室温の数℃」が、あなたの「健康寿命」と「光熱費」に、何をもたらすか

 

ここでのポイント:

結論として、「等級4」の8℃と、「等級6(G2)」の13℃。この、わずか「5℃」の室温の差こそが、あなたの未来30年間の「健康寿命」と、数百万円単位の「光熱費」の“格差”を生み出す、決定的な分岐点なのです。 この章の最後に、このシミュレーション結果が、あなたの「人生」に、何をもたらすのか、その、本質的な意味を、お伝えします。

 

 

3-5.1 あなたが、投資するのは「快適さ」だけではない

 

「等級4」の8℃。 「等級6」の13℃。 「等級7」の15℃。 この、シミュレーションが、あなたに、突きつけているのは、単なる「快適さ」の違い、だけでは、ありません。

第2章で、私たちが、学んだことを、思い出してください。 「寒い家」は、「万病の元」である、という、医学的な事実です。室温8℃(等級4)の家は、あなたの、血圧を、危険なレベルに、晒し続けます。

室温13℃(等級6)の家は、あなたの、身体を、健康リスクから、遠ざけ、活動的な毎日を、支え続けます。 断熱等級を高めることは、あなたの「健康寿命」そのものに、直接、投資する行為なのです。

 

 

3-5.2 「光熱費」という、未来の“格差”

 

そして、もう一つ。それは、あなたの「家計簿」への、直接的な影響です。 次の第4章で、さらに詳しく、シミュレーションをお見せしますが、家の「燃費」が、倍近くも、違いのですから、当然、30年間に支払う「光熱費」にも、決定的な違いが生まれます。

Ua値 0.87(等級4)の家と、Ua値 0.46(等級6)の家では、30年間の、生涯光熱費の差は、「数百万円」という、単位に達します。

HEAT20 G2に、到達するために、最初にかかる、追加の「投資(費用)」は、この、未来の「光熱費 削減」によって、確実に「回収」され、さらには「利益」を生み出すことさえ、可能になるのです。

「健康」と「経済性」。 この、人生における、二大テーマの、両方を、同時に、解決する、鍵。 それが、HEAT20という“物差し”であり、「断熱等級6(G2)」以上を目指す、という、あなたの、賢明な「決断」なのです。

 

終章:なぜ、増改築.com®は、国の基準(等級4)ではなく、「G2」を目指すのか

 

章の概要:

結論として、私たちが「断熱等級6(G2)」を標準目標とするのは、法律の最低基準(等級4)では、お客様の「命」と「健康」を、ヒートショックのリスクから、守りきれないと、500棟の経験から、痛いほど“知っている”からです。それは、専門家としての「誇り」と「倫理観」の選択です。

この、長い記事の旅を通じて、あなたは、HEAT20とは何か、その本質を、深く理解されたはずです。それは、単なる「Ua値」という数値目標ではなく、あなたの「冬の朝の室温」という「体感」そのものを、デザインする、人間中心の“思想”である、と。最後に、なぜ私たちが、国の最低基準(断熱等級4)や、ZEH基準(G1 / 等級5)で、決して満足せず、その、遥か先にある「G2(等級6)」、あるいは「G3(等級7)」という、より高い基準にこだわるのか。その、私たちの、仕事に対する、揺るぎない「哲学」を、お伝えします。

 


 

終章.1 法律は「最低限」。「快適」と「健康」は、保証してくれない

 

 

ここでのポイント:

結論として、2025年から義務化された「断熱等級4(Ua値 0.87)」は、あくまで、国が定めた「エネルギー消費量削減」のための“最低限のライン”であり、あなたの「健康」や「快適な暮らし」を、何一つ、保証するものではありません。

このセクションでは、なぜ、法律の基準を、クリアするだけでは、あなたの、本当の悩みは、解決しないのか。その、不都合な真実について、改めて、深く、切り込みます。

 

 

1.1.1 「法律を守る」ことと、「家族を守る」ことの、決定的違い

 

 

この「HEAT20」を巡る、知の冒険も、いよいよ最終章です。

あなたは今、断熱等級Ua値、そしてHEAT20という、3つの、強力な「物差し」を、その手にされています。

そして、その頭の中では、一つの、合理的で、しかし、悩ましい疑問が、渦巻いているかもしれません。

「理屈は分かった。HEAT20が、素晴らしい基準であることも、理解した。しかし、法律が『断熱等級4で良い』と、定めたのであれば、プロとして、まずは、その基準を、クリアすれば、十分なのではないか?」

「なぜ、あえて、G2(等級6)やG3(等級7)といった、法律を、遥かに超える、高い性能を、目指す必要性があるのか? それは、単なる“過剰品質”であり、施主にとっては、不要な“コストアップ”に、過ぎないのではないか?」と。

その疑問は、極めて、真っ当なものです。

そして、その問いに対する、私たちの答えこそが、『増改築.com®』という会社の、存在意義そのものなのです。

私たちは、5000棟以上の、古い木造住宅の再生に、携わってきました。その、全ての現場で、私たちが、対峙してきたのは、法律の条文では、ありません。

私たちが、向き合ってきたのは、「冬の寒さに、震える、80歳の、おばあ様」であり、「結露で発生したカビに、咳き込む、幼いお子様」であり、「ヒートショックで、大切な家族を失いたくない」と願う、あなたの、その、切実な「想い」です。

そして、私たちは、科学的なシミュレーションによって、知っています。 「断熱等級4(Ua値 0.87)」という、国の最低基準で造られた家。その家が、冬の、最も寒い朝、無暖房の状態で、どのような「現実」を、もたらすのか。 第3章で、お見せした、あのシミュレーションCGを、思い出してください。

室温は、わずか「8℃」。 窓際は、「5℃」。 これが、法律が「最低限、守るべきだ」と定めた、家の「性能」です。

あなたは、この「8℃」という室温の中で、ご自身の「健康」と「快適」が、守られていると、心から、信じることができますか?

リビングが20℃だとしても、一歩、廊下に出れば、そこは8℃。その「12℃」という、危険な温度差が、あなたの、血圧を、乱高下させ、ヒートショックという、最悪の悲劇の、引き金になる、という現実から、目を、逸らすことができますか?

法律は、あなたの「命」や「健康」を、直接、守ってはくれません。法律が、守ろうとしているのは、あくまで、国全体の「エネルギー消費量」という、大きな指標なのです。

だからこそ、私たちは、断言します。 「法律を守ること」と、「あなたの家族を守ること」は、全くの、別次元の話である、と。 断熱等級4で、満足すること。それは、私たちプロフェッショナルにとって、お客様の、その、切実な「想い」に対する、明らかな「裏切り」であり、「職務怠慢」でさえある、と、考えています。

 


 

終章.2 「G2」という選択は、未来の家族への「最高の贈り物」である

 

 

ここでのポイント:

結論として、私たちが、標準目標とする「HEAT20 G2(断熱等級6)」という選択は、単なる“性能のアップグレード”ではなく、あなたの、そして、あなたの家族の、「30年先の、未来の健康」と「我慢のない、豊かな暮らし」に対する、“最高の贈り物(投資)”です。 このセクションでは、なぜ「G1(等級5)」でもなく、「G2(等級6)」が、私たちにとっての、譲れない一線なのか。その、明確な理由を、お話しします。

 

 

1.2.1 私たちが、「最適解」として、G2を選ぶ理由

 

 

「匠、国の基準(等級4)がダメなのは、分かった。

では、その一つ上の、HEAT20 G1(断熱等級5 / Ua値 0.56)では、なぜ、不十分なのですか?」 これもまた、重要な疑問です。 第3章のシミュレーションによれば、G1レベルの家の、冬の朝の室温は「10℃」でした。

「8℃」に比べれば、確かに「2℃」上昇し、ヒートショックの、差し迫ったリスクは、低減されます。国の推進する「ZEH(ゼッチ)」基準でもあり、多くの、高断熱住宅が、このレベルを、ゴールとしています。

しかし、私たちは、その、もう「一歩先」へと、進みます。 なぜなら、室温10℃は、まだ「我慢」を、強いる温度だからです。布団から出るには、まだ、勇気が必要でしょう。

スリッパなしで、床を歩くことも、躊躇われるはずです。 私たちが、標準目標とするのは、その先の「HEAT20 G2(断熱等級6)」(Ua値 0.46)です。 その、冬の朝の室温は「13℃」。

この「13℃」という温度。 それは、イギリスの保健省が「健康リスクが高まる」と警告する「12℃」というラインを、科学的に、クリアできる、一つの、明確な「答え」です。

それは、あなたが、冬の朝、布団から出る時に、不快な「ヒヤリ」を感じることなく、ストレスフリーで、一日を、スタートできる「快適」の、始まりの温度です。 それは、家の中の、危険な温度差を、限りなく小さくし、あなたの家族を、本当の意味で、ヒートショックのリスクから、解放する「安全」の、証です。

 

 

1.2.2 費用対効果、そして、500棟の「お客様の声」

 

 

もちろん、その、さらに上には「G3(断熱等級7)」(Ua値 0.26)という、室温15℃の、究極の世界も、存在します。

しかし、G3レベルに到達するためには、窓の仕様を、トリプルガラスにするなど、さらなる、大きな初期投資(費用)が、必要となります。 私たちは、5000棟以上の、お客様の、現実の「ご予算」と、その後の「暮らしの満足度」を、比較・検証し続けてきた結果、一つの「最適解」に、たどり着きました。

それが、「HEAT20 G2(断熱等級6)」なのです。

このレベルこそが、「初期投資(費用)」と、それによって得られる「健康・快適・省エネという、未来永劫のメリット」との、バランスが、最も、高い次元で、両立する、現代の日本における、最高の「答え」であると、私たちは、確信しています。

「御社で、リフォームしてから、冬の朝、起きるのが、全く、苦にならなくなった」

「あんなに、毎年、ひいていた風邪を、家族全員が、ひかなくなった」

「光熱費が、本当に、半分以下になった」

これらの、お客様から頂く「生の声」こそが、G2という選択が、単なる「オーバースペック」ではなく、未来の家族への「最高の贈り物」であることの、何よりの「証拠」なのです。

 


 

終章.3 断熱等級 違いの本質:「省エネ」を選ぶか、「健康」までを選ぶか

 

 

ここでのポイント:

結論として、あなたが、どの断熱等級を選ぶか、という決断は、突き詰めれば、「国の、省エネ義務(等級4)を、守る」という、最低限の選択をするのか、それとも、「家族の、未来の健康(G2)」までを、見据えた、本質的な選択をするのか、という、あなたの「家づくりへの、哲学」そのものの、選択です。

このセクションでは、断熱等級 違いの、本質を、二つの、明確な「道」として、あなたに、提示します。

 

 

1.3.1 あなたの家づくりは、誰の「ため」ですか?

 

 

この、長い旅の、終わりに、改めて、あなたに、問いかけます。

あなたの、家づくりは、誰の「ため」に、行うのでしょうか。 「法律」の、基準を、クリアするためですか? それとも、あなたの、愛する「家族」のためですか? 

 

  • 「断熱等級4」を選ぶ、ということ それは、「法律の、最低基準を、クリアする」という選択です。国の「省エネ」という、大きな目標には、貢献できるかもしれません。しかし、あなたの家族は、冬の朝「8℃」という、ヒートショックのリスクと、隣り合わせの「我慢」の暮らしを、続けることになります。

  • 「断熱等級6(G2)」を選ぶ、ということ それは、「法律」の、遥か先を行き、「家族の、健康と快適」を、最優先する、という「意志」の選択です。あなたは、初期費用という「投資」と引き換えに、「冬の朝、13℃」という、絶対的な「安心」と「快適」、そして、未来の「光熱費 削減」という、経済的な「リターン」を、その手にします。

 

断熱等級 違いの本質。 それは、「省エネ」だけを、ゴールにするのか。 それとも、「省エネ」+「健康」+「快適」+「資産価値」という、全ての、未来価値を、手に入れるのか。 その、家づくりに対する「哲学」の違い、そのものなのです。

 


 

終章.4 さあ、あなたは、どの「快適レベル」を、目指しますか?

 

 

ここでのポイント:

結論として、このガイドで、全ての「物差し」を手に入れた、あなたの、次の一歩は、あなた自身の「言葉」で、「私は、G2レベルの、快適さを、目指します」と、専門家に、宣言することです。 最後に、この「知」を、あなたの「行動」へと変えるための、メッセージを送ります。

 

 

1.4.1 あなたは、もはや「G2」の価値を、知っている

 

 

この記事を読む前の、あなたは、HEAT20とは何か、G1, G2, G3が、何を意味するのか、全く、知らなかったかもしれません。 しかし、今のあなたは、その「アルファベット」が、あなたの「未来の室温」であり、「健康寿命」そのものであることを、深く、理解しています。

あなたは、もはや、業者の「暖かいですよ」という、曖昧な言葉に、惑わされることは、ありません。 あなたは、業者に対して、明確な「物差し」を、突きつけることができます。 「あなたの、ご提案は、HEAT20で言うと、どのグレードですか?」 「なぜ、G2ではなく、G1(あるいは、等級4)を、勧めるのですか? その、科学的根拠は、何ですか?」と。

 

 

1.4.2 あなたの「宣言」が、未来を、切り拓く

 

 

断熱等級とは何か。HEAT20とは何か。

その、全ての知識を、手に入れた、あなたの、最初の一歩。 それは、「私たちの家は、HEAT20 G2(断熱等級6)を、最低目標とします」と、あなた自身の「言葉」で、宣言することです。

その、力強い「宣言」こそが、あなたの家づくりを、曖昧な「感覚」の世界から、揺るぎない「科学」の世界へと、引き上げ、あなたの、30年先の、未来までをも、守り抜く、最強の「羅針盤」となるのです。

その、賢明で、愛情深い、決断を、下すための「知の冒険」に、私たちが、伴走できたことを、心から、光栄に思います。 あなたの家が、「G2」の、春のような、暖かさで、満たされる日を、願ってやみません。

 

< この記事の著者情報 >

稲葉 高志

 

ハイウィル株式会社 四代目社長

1976年生まれ 東京都出身。

【経歴】

家業(現ハイウィル)が創業大正8年の老舗瓦屋だった為、幼少よりたくさんの職人に囲まれて育つ。

中学生の頃、アルバイトで瓦の荷揚げを毎日していて祖父の職人としての生き方に感銘を受ける。 日本大学法学部法律学科法職課程を経て、大手ディベロッパーでの不動産販売営業に従事。

この時の仕事環境とスキルが人生の転機に。  TVCMでの華やかな会社イメージとは裏腹に、当たり前に灰皿や拳が飛んでくるような職場の中、東京営業本部約170名中、営業成績6期連続1位の座を譲ることなく退社。ここで営業力の基礎を徹底的に養うことになる。その後、工務店で主に木造改築に従事し、100棟以上の木造フルリフォームを大工職人として施工、管理者として管理

2003年に独立し 耐震性能と断熱性能を現行の新築の最高水準でバリューアップさせる戸建てフルリフォームを150棟営業、施工管理に従事

2008年家業であるハイウィル株式会社へ業務移管後、 4代目代表取締役に就任。

250棟の木造改修の営業、施工管理に従事

2015年旧耐震住宅の「耐震等級3」への推進、「断熱等級6」への推進を目指し、 自身の通算500棟を超える木造フルリフォーム・リノベーション経験の集大成として、性能向上に特化した日本初の木造フルリオーム&リノベーションオウンドメディア 「増改築com®」をオープン

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