戸建フルリフォームなら「増改築.com®」TOP断熱リフォーム(リノベーション)の費用や工期、工事内容につい断熱リフォーム 完全ガイド【計画・実行編④】気になる費用と、知らないと損する「補助金」活用術

更新日:2025.7.17

 

断熱リフォーム 完全ガイド【計画・実行編④】気になる費用と、知らないと損する「補助金」活用術

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性能向上リノベーション(断熱編)

1. 断熱リフォームの費用相場 ― 一体何に、いくらかかるのか?

2.【最重要】知らないと数百万円損する「補助金制度」の全貌

3. 補助金申請パーフェクトガイド ― 失敗しないための手順と掟

4. 費用対効果とライフサイクルコスト ―「投資」としての断熱リフォーム

まとめ:「知識」を最大の武器に、賢くリフォームを実現する

これまでの章で、あなたは最高の断熱リフォームを実現するための「知識」「科学」「技術」を身につけました。しかし、どんなに素晴らしい計画も、現実的な予算がなければ絵に描いた餅となってしまいます。

「最高の性能が良いのは分かった。でも、結局いくらかかるの?」 「補助金があると聞くけど、何だか複雑でよく分からない…」

この章は、そんなあなたの最も切実な疑問に、真正面からお答えする「お金」の章です。断熱リフォームにかかるリアルな費用相場から、その負担を劇的に軽減する国の補助金制度の全貌、そしてそれを確実に手にするための申請の鉄則まで、徹底的に解説します。

断言します。補助金に関する「知識」は、最高の断熱材に匹敵する、最大のコスト削減術なのです。

1. 断熱リフォームの費用相場 ― 一体何に、いくらかかるのか?

 

まず、断熱リフォームにどれくらいの費用がかかるのか、その全体像を掴みましょう。もちろん、費用は建物の大きさ、劣化状況、使用する材料、そして依頼する業者によって大きく変動しますが、ここでは「何に」「どれくらい」費用がかかるのか、その内訳とおおまかな目安を解説します。

 

工事費を構成する主な要素
 

 

断熱リフォームの費用は、主に以下の要素で構成されます。

  • ①解体費用: 既存の内装(床・壁・天井)や外装を撤去するための費用。

  • ②材料費: 断熱材、気密シート、合板、石膏ボード、仕上げ材などの費用。

  • ③施工費(大工手間): 職人が作業するための人件費。

  • ④設備工事費: エアコン、換気、給湯器などの設置・交換費用。

  • ⑤産廃処理費: 解体で出た廃材を処分するための費用。

  • ⑥仮設費用: 足場の設置や、現場の養生(保護)などにかかる費用。

  • ⑦諸経費: 現場管理費や設計料など。

 

 
【部位別】リフォーム費用の目安
 

 

ここでは、一般的な木造住宅(約25坪/約82.5㎡)を想定した、部位ごとの費用感を見ていきましょう。

  • 床の断熱リフォーム(1階全面)

    • 床を解体して施工する場合: 80~150万円程度 (内訳:解体費、床下地組、高性能断熱材、気密処理、合板捨て貼り、フローリング仕上げ等)

    • 床下から吹付けで施工する場合: 40~80万円程度 (内訳:養生費、現場発泡ウレタン吹付け費等)

  • 壁の断熱リフォーム(1階全面)

    • 内断熱(内壁を剥離 ): 100~200万円程度 (内訳:内壁解体、断熱材充填、防湿気密シート、石膏ボード、内装仕上げ等)

    • 外断熱(ソトダンプラス等): 250~400万円以上 (内訳:足場設置、部分解体、断熱ボード、通気胴縁、新規外装材等)※耐震補強も含まれる場合が多い

  • 天井の断熱リフォーム(2階天井全面)

    • 吹込み工法(ブローイング): 30~60万円程度 (内訳:養生費、断熱材吹込み費等)

    • 敷き込み工法(天井解体なし): 20~50万円程度 (内訳:点検口作成、断熱材敷き込み費等)

  • 窓の断熱リフォーム

    • 内窓設置: 5~10万円/箇所

    • カバー工法: 15~30万円/箇所

    • はつり工法(壁解体あり): 25万円~/箇所

 

 
【モデルケース別】総額費用シミュレーション

 

では、これらの工事を組み合わせると、総額はどれくらいになるのでしょうか。

  • ケース1:「ゾーン断熱」LDKのみ(約20畳)を徹底改修

    • 内容:LDKの床・壁・天井を解体し、高性能断熱材を充填。窓はすべて内窓を設置。

    • 総額目安:250~400万円

  • ケース2:「家一棟まるごと」内断熱リフォーム(木造30坪)

    • 内容:家全体の内装を解体し、床・壁・天井を断熱。窓はすべてカバー工法で交換。

    • 総額目安:800~1,500万円

  • ケース3:「ソトダンプラス」で外断熱+耐震補強(木造35坪)

    • 内容:住みながら外断熱と耐震補強を実施。窓はカバー工法で交換。

    • 総額目安:1,000~1,800万円

  • ケース4:「混構造・外壁解体」断熱リフォーム(26坪)

    • 内容:1階鉄骨、2・3階木造の家で外壁を解体し、高性能断熱材を充填。窓改修、設備交換も含む。

    • 総額目安:約2,500万円

 

「やはり、かなり高額だ…」と感じられたかもしれません。

しかし、ご安心ください。次のセクションで解説する「補助金」を最大限に活用することで、この負担は劇的に軽減されるのです。

2.【最重要】知らないと数百万円損する「補助金制度」の全貌

 

現在、国は「2050年カーボンニュートラル」の実現に向けて、住宅の省エネ化を強力に推進しており、過去に例を見ないほど手厚い補助金制度を用意しています。断熱リフォームは、その中心的な対象であり、これを使わない手はありません。

ここでは、2025年現在、中心となっている「住宅省エネ2025キャンペーン」として想定される、3つの制度と、より高度な改修に対応する制度について解説します。 ※補助金制度は年度ごとに更新されるため、最新の情報は必ず公式サイトでご確認ください。

当サイトでも、すべて最新補助金を個別に詳細解説していますので、詳しくはそちらをご覧ください。

 

国の巨大プロジェクト「住宅省エネキャンペーン」
 

 

これは、3つの異なる補助金事業を一つの窓口で利用できるようにした、非常に使いやすい制度です。多くの場合、これらの制度は併用が可能であり、組み合わせることで最大の補助額を目指します。

  • ① 子育てエコホーム支援事業(またはその後継事業)

    • 概要: 断熱改修やエコ住宅設備の設置など、幅広い省エネリフォームを支援する、最もベースとなる制度。

    • 対象: 「子育て・若者夫婦世帯」が優遇されますが、それ以外の一般世帯も利用可能です。

    • 補助額: 工事内容ごとに定められた補助額を合算。上限は世帯や既存住宅の性能により20~60万円。

    • ポイント: 断熱材の施工(床・壁・天井)、エコ住宅設備(高効率給湯器、高断熱浴槽、節湯水栓など)が対象。窓の補助額は次に紹介する「先進的窓リノベ」よりは低い。

  • ② 先進的窓リノベ事業(またはその後継事業)

    • 概要: 断熱リフォームの**最重要箇所である「窓」**に特化した、極めて手厚い補助金。

    • 対象: 国が定める高い断熱性能基準をクリアした、高性能な窓やガラスへの交換工事。

    • 補助額: 工事費用の50%相当を補助、という破格の補助率。上限は200万円。

    • ポイント: 内窓の設置、外窓の交換(カバー工法・はつり工法)、ガラス交換が対象。この制度のおかげで、これまで高価だったトリプルガラスの樹脂サッシなども、現実的な価格で導入可能になっています。

  • ③ 給湯省エネ事業(またはその後継事業)

    • 概要: エネルギー消費の大きい「給湯器」の高効率化を支援する制度。

    • 対象: エコキュート、ハイブリッド給湯器、エネファーム(家庭用燃料電池)の設置。

    • 補助額: 導入する機器に応じて、8~20万円の定額を補助。

 

【併用の戦略】 例えば、家一棟の断熱リフォームを行う場合、

  • 窓の交換は「先進的窓リノベ」で最大200万円

  • 給湯器の交換は「給湯省エネ」で10万円

  • 壁・床・天井の断熱材施工は「子育てエコホーム」で30万円 といった形で、3つの補助金を同時に申請し、合計で240万円の補助金を受け取る、ということも可能です。

 

より高度な改修を目指すなら:「次世代省エネ建材の実証支援事業」や「サテスナブル補助金」
 

 

  • これは、「ソトダンプラス」のような外断熱リフォームや、より先進的な断熱材を用いた大規模改修を対象とした補助金です。

    • 特徴: 補助率が高い(費用の1/2以内など)場合が多く、補助額の上限も大きい。

    • 注意点: 申請には、リフォーム後の断熱性能を証明する**「外皮計算書」**の提出が必須となるなど、手続きがより専門的になります。 また、公募期間が限られており、審査を経て採択される必要があります。

3. 補助金申請パーフェクトガイド ― 失敗しないための手順と掟

 

「こんなに素晴らしい制度があるなら、ぜひ使いたい!」 そう思われたあなたのために、補助金申請で絶対に失敗しないための「手順」と「掟」を解説します。

 

補助金申請の基本フロー
 

 

補助金の手続きは、基本的にリフォームを依頼する「施工業者」が代行してくれます。しかし、施主であるあなた自身が流れを理解しておくことが、トラブルを防ぐ上で非常に重要です。

  1. 業者選び: まず、補助金制度の「登録事業者」となっている業者を選びます。(多くの専門業者は登録しています)

  2. プランニングと対象製品の選定: 業者と相談し、補助金の対象となる断熱材や窓、設備を選んでリフォームプランを固めます。

  3. 【掟その一】契約はまだ!  補助金の予算が確保される「予約申請」が受理されるまで、絶対に工事の請負契約を結んではいけません。 フライングで契約すると、補助金は受けられなくなります。

  4. 事業者による予約申請と受理: 業者が、あなたのリフォームで使う補助金の予算枠を、国の事務局にオンラインで予約申請します。

  5. 契約と工事着工: 事務局から「予約受理」の通知が来たら、初めて正式に工事契約を結び、工事を開始できます。

  6. 工事完了と実績報告: 工事が完了したら、業者が工事写真などを添えて事務局に完了報告を行います。

  7. 補助金の交付: 報告が承認されると、補助金が交付されます。多くの場合、補助金は業者に直接振り込まれ、あなたはその分が差し引かれた工事代金を支払う、という流れになります。

 

補助金活用のための「掟」
  • 掟その二:業者選びがすべてを分ける

    補助金制度に精通し、申請手続きに慣れている業者を選ぶことが成功の絶対条件です。業者選びの段階で、「補助金を使いたいのですが、どの制度が使えますか?」「申請手続きは代行してもらえますか?」と必ず確認しましょう。

  • 掟その三:スピードが命

    国の補助金は、年度ごとに巨大な予算が組まれていますが、人気が高いため、早い段階で予算上限に達し、受付が終了してしまうことがあります。断熱リフォームを決意したら、できるだけ早く業者に相談し、準備を進めることが重要です。

  • 掟その四:証拠写真を残す

    補助金の申請には、工事前、工事中、工事後の写真が必須です。施工業者に任せるだけでなく、あなた自身も、どの製品がどのように使われたか、写真を撮っておくと安心です。

4. 費用対効果とライフサイクルコスト ―「投資」としての断熱リフォーム

 

断熱リフォームは、単なる「出費」ではありません。それは、毎月の光熱費を削減し、家族の健康を守り、家の資産価値を高める、未来への最も賢い「投資」です。

  • 光熱費の削減:

    高性能な断熱リフォームを行えば、年間の光熱費が20~40%削減されることも珍しくありません。仮に年間20万円の光熱費が削減できれば、10年で200万円、20年で400万円となり、リフォーム費用を十分に回収できる可能性があります。

  • 健康価値:

    ヒートショックのリスクを減らし、アレルギー症状を改善する。家族が健康に暮らせるという価値は、お金には換えられません。

  • 資産価値の向上:

    2025年以降、省エネ性能は家の価値を測る上で、立地や広さと同等に重要な指標となります。高い断熱性能を持つ家は、将来、売却する際にも有利な条件で取引できる可能性が高まります。

  • リフォームローンと税制優遇:

    断熱リフォームは、多くの場合、住宅ローン減税の対象となります。また、低金利なリフォームローンも充実しています。こうした制度も組み合わせることで、月々の負担を抑えながら、賢くリフォームを実現できます。

まとめ:「知識」を最大の武器に、賢くリフォームを実現する

この章では、断熱リフォームにかかるリアルな費用と、その負担を劇的に軽減する補助金制度について解説しました。

高性能な断熱リフォームには、確かに初期投資が必要です。しかし、それは、この先の何十年という暮らしの快適性と安心、そして経済的な豊かさを手に入れるための、最も確実な「投資」です。

費用と補助金という、プロジェクトの「血液」とも言える資金計画の全貌を理解した今、いよいよ最後の旅路です。あなたの理想を現実の「かたち」に変え、この壮大なプロジェクトを成功に導く、最高のパートナー(施工会社)を見つけ出し、最終的な計画を完成させるための、究極のノウハウを次の章で授けます。

【計画・実行編⑤】最高のパートナーを見つける「業者選び」と「計画の立て方」 へ進む

< この記事の著者情報 >

稲葉 高志

 

ハイウィル株式会社 四代目社長

1976年生まれ 東京都出身。

【経歴】

家業(現ハイウィル)が創業大正8年の老舗瓦屋だった為、幼少よりたくさんの職人に囲まれて育つ。

中学生の頃、アルバイトで瓦の荷揚げを毎日していて祖父の職人としての生き方に感銘を受ける。 日本大学法学部法律学科法職課程を経て、大手ディベロッパーでの不動産販売営業に従事。

この時の仕事環境とスキルが人生の転機に。  TVCMでの華やかな会社イメージとは裏腹に、当たり前に灰皿や拳が飛んでくるような職場の中、東京営業本部約170名中、営業成績6期連続1位の座を譲ることなく退社。ここで営業力の基礎を徹底的に養うことになる。その後、工務店で主に木造改築に従事し、100棟以上の木造フルリフォームを大工職人として施工、管理者として管理

2003年に独立し 耐震性能と断熱性能を現行の新築の最高水準でバリューアップさせる戸建てフルリフォームを150棟営業、施工管理に従事

2008年家業であるハイウィル株式会社へ業務移管後、 4代目代表取締役に就任。

250棟の木造改修の営業、施工管理に従事

2015年旧耐震住宅の「耐震等級3」への推進、「断熱等級4」への推進を目指し、 自身の通算500棟を超える木造フルリフォーム・リノベーション経験の集大成として、性能向上に特化した日本初の木造フルリオーム&リノベーションオウンドメディア 「増改築com®」をオープン

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