S様は、着工の数カ月前より増改築.comをご覧いただいていたそうです。
建て替えが困難の為、お困りになられていたタイミングで弊社の関西拠点オープンをお知りになり、お問い合わせ頂きました。
建物概要 | |
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名前 | S様 |
場所 | 兵庫県神戸市中央区 |
築年数 | 築35年 |
構造種別 | 木造一戸建て |
家族構成 | 大人3人 |
対象面積 | 32.8坪 |
リフォーム部位 | 基礎補強/間取り変更/サッシ取替/外壁サイディング/グラスウール充填/屋根葺き替え |
工期 | 5ヶ月 |
価格 | 2800万 |
今回のリフォームで、S様からのご要望は以下の4点です。
S様は、着工の数カ月前より増改築.comをご覧いただき、お問い合わせを頂きました。
神戸市の中心駅、三ノ宮駅より徒歩20分更に北に上がれば北野異人館通りという立地条件にございました。2世帯住宅ということもありましたが、完全なる2世帯住宅ではなくなるべくプライベート空間も作りつつ、皆で気を遣わず生活できる家を目指しました。
また、阪神淡路大震災をご経験ということもあり、耐震性には強いご関心があり、構造体の補強に強みを持っている弊社ととても気の合うお客様でした。
神戸市中央区のS様は、新築の住宅展示場等を見て回られていましたが、セットバックの問題で建て替えが困難の為、お悩みになられてお問い合わせ頂きました。
お母様がご高齢者になってきたため以前より2世帯住宅をご希望されておられました。ご引っ越しもご検討されておられたのですが、朝ドラで再びスポットが当たった北野異人館街の近くにあり、街並みや住み慣れた暮らしやすさを考えてどうしても今の場所から動きたくないと結論に至りました。
そこで、現在の建物を残しつつなお且つ、新築そっくりなお住まいへと生まれかわらせるプランを一緒に考えていくことになりました。
築35年のS様邸は8年程前に外壁の塗装など一部メンテナンスリフォームを施工しており、同居という理由がなければ、フルリフォームが必要になるまで猶予がある状態でした。
使える構造体も多いと思いますので、しっかりと見極め、補強をしていきたいと思います。
▲コンクリート部分は元々大工をしていたご主人様が自分で施工されました。既存の建物はモルタル仕上げです。
▲足場が入ります。
間取りの変更プラン
▲1階 既存平面図
▲2階 既存平面図
▲1階 新規平面図
▲2階 新規平面図
●二世帯にも対応!
キッチンは壁付タイプからカウンターキッチンへ変更、ユニットバス、脱衣室を広くしました。
LDKにはウォークインクローゼットを併設。将来的にベットルームとして利用1階のみで生活ができるように、なっております。
2階は和室部屋から洋室に変更しました。ミニキッチンを備えており、お茶をいれたり、ちょっとした料理もできます。
全体的に収納をたくさん設置し居住空間を有効に使える間取りになります。
再建築不可、既存不適格物件には車が侵入できないケースが多々ございます。
今回は車が侵入できましたので、解体により生じる産業廃棄物の搬出も幾分か負担は少なくてすみます。
▲今回構造躯体がしっかりしています。もちろんさらに補強が必要です。
▲お隣にご迷惑をかけないようにネットで保護
●手壊しによる解体もスムーズに終わり、足場の設置するスペース45cmが確保できたので、問題なく順調に進んでいきます。
基礎は再利用いたしました。
湿気が上がってこないよう土間うちをしております。
鋤取りをしてから、砕石・防水シート・鉄筋を敷きコンクリートを打設します。
▲基礎の補強工事は重要工程です。
▲元々の基礎と連結して強度を高めます。
ここまで大きな問題もなく順調に工程が進んできました。
まずは土台の水平レベルを確認します。
▲水平レベルを大工さんが確認中、この工程をおろそかにすると完成時の出来栄えに大きく影響するため真剣勝負です。
▲大工さん登場。いつもありがとうございます。
▲既存の躯体と新しい躯体
●S様邸は主要構造躯体も損傷か少なくほとんどの柱が再利用可能でしたが、現在と強度を保つためには柱が少なく、補強工事が必要になりました。
残した柱以上に新規で入れた柱、梁が目立ちます。
S様の場合は耐震補強を元からご希望でしたが、予算等に応じで、金具だけで補強するなど適切なアドバイスをさせて頂くことも可能です。
▲筋交いを施工中
▲いろいろな金具を使い耐震補強をしていきます。
▲棟まで見えます。
▲2階の床を施工中、梁と構造用合板を施工していきます。
▲元々一本の木だけのものに筋交いや金具を使用しています。
▲窓枠に下地の作業
▲しっかりした土台です。物件により現在の木材より太いものを使っている場合もあります。
▲床下換気口と基礎パッキン
屋根下地は今回すべて外し新しくやりかえました。
野地板とルーフィングを施工していきます。このルーフィングと屋根材で雨を防いでいきます。
ルーフィングの施工が悪いと雨漏りなどの原因になりますので、十分な注意が必要です。この上にカラーベストを施工していきます。
【ルーフィングとは?】
ルーフィングとは、屋根材の下に敷く防水シートのことです。雨水が屋内に進入することを防ぐことに用います。
1923年の関東大震災の復興建築を機に、広く利用されるようになりました。
カラーベストの屋根材と違い衣装的な役割はしませんが、木造建築の一番の敵である雨水を防ぐためにはかなり重要なものになります。
▲屋根職人の施工風景
▲屋根はすべてやり替えました。
▲ルーフィング施工中の風景
▲ルーフィング施工後
▲今回屋根はカラーベストを施工
屋根材も沢山の種類がありますが、今回はハイウィルでも使用頻度の高いカラーベストを掘り下げたいと思います。
カラーベストとは平型化粧スレートのことで、屋根材の一種です。セメントと特殊鋼物質を主原料として、繊維で補強、平型に成型・彩色された屋根葺材で、高密度で均一な結晶構造もち、軽量で吸水率。伸縮率・含水率が少ない不燃材料になります。
一般的な陶器平板瓦の約1/2の軽量さ。
屋根を軽くし、建物の重量を軽く、重心を低くすることによる「軽い屋根の減震効果」が期待できます。その為従来の屋根材よりも地震に強い家になります。
また、一般の屋根材より硬く、強度も高いので耐久性に優れ、直射日光や雨風に強い屋根材になっております。
今回地震に強い家をご希望でしたので、建築基準法上耐震等級1以上を取得できる補強を行います。
外部は構造用合板を前面に張り、壁倍率を倍に仕上げました。更に内部には様々な金具を使い地震に強いお家へと生まれ変わります。
この効果を将来的に持続させるため、しっかり防水工事も行っていきます。
▲耐震金具
▲耐震金具
▲組み方が難しかった複雑な部分
▲サッシの施工完了、ボードが入っていきました。
▲サッシ施工完了
▲シャッター付き掃き出し窓
▲バルコニーの形が出来上がり、防水シートも施工完了
▲重要ポイントのバルコニー
▲防水シート施工完了
▲お風呂給排水
▲カウンターキッチン大工工事
▲ここに階段がかかります。
今回断熱材はグラスウールを使用。
断熱材には、グラスウールを初め、ロックウール、セルロースファイバー、発砲系断熱材・ポリスチレンフォーム、ウレタンフォーム、フェノールフォーム、また工法にも充填断熱工法、外張り断熱工法など様々な断熱材が、存在します。
それぞれ特徴がございますので、お気軽にご相談ください。
▲今回断熱材はグラスウールを使用
▲天井にも断熱材を入れていきます。
▲断熱材を施工、しっかりした施工をしないと断熱効果が半減します。
▲断熱材を充填。職人の腕の見せ所です。
外部も仕上がりつつある中、工事も仕上げの段階に入っていきます。
大工さん、内装職人、電気屋さんなど、詰めの作業を行っていきます。どんどん出来上がりが見えていきます。
▲建具も施工が終わり、残すはクロス工事です。
▲建具をはめていきます。階段の上部もしっかりと利用
▲壁一面収納にしております。
▲こちら今回のリフォームのポイント工事です。
▲バルコニーはYKKのハンドレールタイプ2中抜きタイプでかっこよく仕上げました。(写真の撮り方難しかったです)
約5か月の工事を経て、いよいよ竣工です。
築35年建て替え困難だった戸建てがどのように生まれ変わったのか。
S様邸の様子をご紹介します。
== 外観==
神戸市中央区のS様邸はもともとモルタル仕上げでした。
定期的に塗装も入れられており、劣化がそこまで激しいわけだはありませんでしたが、今回サイディングに変更いたしました。
どうしても昔のモルタル仕上げでは、クラックが入りその分メンテナンスがかかってしまいます。現在はノンクラック工法が生み出され、クラックが起こらない施工方法が確立されておりますが、不安があるとのことで、サイディングが採用されました。
外壁材は変更しましたが、色味は既存の色味を意識して外観デザインをご提案させて頂きました。
お母様には「新築なのに、懐かしさと言いますか帰ってきた気持ちになり落ち着きます」とお礼を言われました。
▲優しい色味の外観に仕上がりました。1階には防犯シャッターを採用しております。
▲ハンドレール2が光っております。
▲写真ではわかりにくいですが、足掛かり防止のため網入りです。
▲雨が降っても大丈夫なバルコニー
== 玄関・階段 ==
▲玄関は外からの採光もとれ明るく仕上がりました。
▲階段
== 水まわり ==
▲キッチンはクリナップの「ラクエラ」(写真同型)をチョイス 収納が多く食器洗い乾燥機で日常の片付けも少しは楽になります。
▲ユニットバスにはTOTOの戸建住宅向けシステムバスルーム「サザナ」を採用。お掃除ラクラクほっカラリ床5つのクリーンアイテム内蔵でお掃除がしやすいお風呂になっています。
▲洗面はリクシルの「ルミシス」です。人造大理石で高級感を演出。
▲トイレはPanasonic「アウーノV」を採用。スゴピカ素材で汚れが付きにくくて丈夫です。
== 2F 洋室 ==
▲開放的なお部屋になりました。
▲収納もたっぷり
▲2階にはサブキッチンを用意
▲階段上の空間を利用して収納力をアップ
▲クローゼットタイプの枕棚ではなく、中段棚を採用
神戸でも好立地にありながら、再建築不可、既存不適格物件は数多く見受けられます。S様のように住み慣れた環境を変えたくないが通常の表層のリフォームでは満足されない方はたくさんおられることでしょう。
神戸でも指折りの住宅地にございましたS様、街全体がここ数年で建て替えやリフォームなので新しくなっているという状態で、定期的にメンテナンスをされておられておりました。
そんな中建て替えをご検討からスタートし建築基準法という専門的な知識が必要になってしまい、勉強の過程が弊社との出会いでした。
ハウスメーカー様では、お家のセットバックの必要性を伝えられ、自分たちの希望をどうにか高い次元で具現化してくれるところはないのかいうご希望を強くお待ちでした。
2世帯住宅ということもありプランニングがなかなか決まらず、メールをメインにお打合せを繰り返し決定いたしました。
阪神大震災で被害にあわれて、構造に関しては最初から妥協しませんとのことでしたが、工事が進むにつれてここまで必要ですかといわれるぐらい、補強をさせて頂きました。
特別なことはしておりません。
通常のハイウィル品質の補強工事です。
ご予算の関係上、住宅設備機器や建材は卸値価格でご提案させて頂いたこともあり、大変ご満足頂けました。
工事に入ってからも頻繁に差し入れをお持ちいただくなど大変ありがとうございました。
S様、ご依頼いただきましてありがとうございました。
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戸建てリノベーションの専属スタッフが担当致します。
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営業マンはおりませんので、しつこい営業等も一切ございません。
※設計会社(建築家様)・同業の建築会社様のご相談につきましては、プランと共にご指定のIw値及びUa値等の性能値の目安もお願い申し上げます。
※現在大変込み合っております。ご提案までに大変お時間がかかっております。ご了承のほどお願い申し上げます。
2025年(令和7年)4月1日より建築基準法改正が施行されました。現在大変混みあっております。
お問い合わせ・ご相談多数のため、ご返信、プランのご提案までに日数を頂いております。ご了承の程お願い申し上げます。
改正後の新法では、4号特例措置が廃止され、一般住宅の多くの建物である2階建て以下かつ200平方メートル以下の建築物は2号となり、大規模修繕・大規模模様替えを行う場合には、建築確認申請が必要となります。
大規模修繕や大規模模様替えを行う場合、
つまり、主要構造部(壁、柱、床、梁、屋根、階段)の50%を超える修繕工事等を行う場合は、建築確認申請が必要となることが決まりました。
今回の改正では、床の下地を含む張替え、階段の変更、間取りの変更等が含まれます。
詳細解説はこちらをお読みください。
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