●神戸市灘区でリフォームを行う物件探しからお引渡しまでをさせて頂きました。
I様は福岡県のご出身で関西に来られてから30年近くになられます。
元々ご実家のある福岡県で退職後は暮らされるご予定でしたが、その予定がなくなり、ワンちゃんの「一朗くん」と奥様と3人でお暮しになる家をお探しでした。
I様は予算を2000万円、広さを60㎡前後に設定し、新築マンションを見学に行かれていました。
但し、新築マンションは希望予算より1000万以上高くなり、中古マンションも視野に入れて物件を探される方針になったそうです。
ですが、ここから行き詰まります。
実はお探しのエリアの中古マンションはご希望の予算に収めようとしたときにペット不可のマンションしかなかったのです。
マンション設備の関係で築年数が古いマンションはペット不可のマンションが多く「一朗くん」と離れ離れになってしまいます。
そこで、ペットOKな中古戸建てを見始めたのがきっかけで、増改築.comをお知りになられてお問合せを頂きました。
建物概要 | |
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名前 | I様 |
場所 | 兵庫県神戸市灘区 |
築年数 | 築40年 |
構造種別 | 木造一戸建て |
家族構成 | 大人2人+ワンちゃん |
対象面積 | 21.8坪 |
リフォーム部位 | ベタ基礎/間取り変更/断熱サッシ交換/外壁サイディング/断熱工事/屋根葺き替え/躯体補強工事 |
工期 | 4.5ヶ月 |
価格 | 2200万円 |
今回のリフォームで、I様からのご要望は以下の7点です。
築40年の建物です。進入路が狭いので解体の廃材に運搬が困難になることが予想されます。足場が入るスペースは問題なさそうです。
開口が多く耐震に不安があるので、補強が重要視されます。
I様も本来は耐震等級3と断熱等級4をご希望されましたが、ご予算の関係上設備も業界最安値のご提案をさせて頂きましたが叶わず、苦渋の決断をさせて頂きました。
予算内で耐震の補強はハイウィルとしての経験を活かして最大限させて頂きました。
I様は増改築.comよりお問合せを頂きました。
何度かメールでやり取りをさせて頂き、I様は既に気になっている物件がおありでしたので、その物件のリノベーションの概算金額と、他に近い条件の物件があれば後日ご提案させて頂くお約束を致しました。
ピックアップした物件と、リノベーションの概算金額をお伝えさせて頂きました。
すぐさま物件の外観を見に行っていただけたようで、建物内もご見学されたいとご依頼を頂きましたので、ご希望の物件を含めて翌週ご一緒に見学に行くことになりました。
今回のご案内では、当初からご希望の物件ともう1件条件の近い物件の2件をご案内させて頂きました。
どちらも築年数が古いこともあり、やはり中をご覧いただくと耐震や古さの心配など奥様はテンションがお下がりになられたようでした。しかしご主人様は増改築.comをご愛読頂いておりましたので、全部リフォームをすれば大丈夫という考え方で奥様にご説明してくださり、ご要望をお伺いながら、いろいろなご提案をさせて頂きました。
結局I様ご自身が気になっていた物件でお話を進めることとなり、物件購入とフラット35での事前審査の申し込みを行うことにしました。
ハイウィルでも物件調査を行いましたが、大きな問題はありませんでした。
I様からもプランのご希望を詳しくお伺いさせて頂きました。
【I様からのご要望】
・1Fレイアウトの変更:既存の状態では台所・居間・和室と別れているので、できれば一つの大きな空間にしたい。
・2Fにもトイレを設置したい。
・和室を洋室に変更
・窓はすべて交換し、小さくするか塞ぎたい。
・屋根は葺き替え(ガルバリウム鋼板)
・外壁は戸袋を無くし、左官仕上げで一新したい。
その後、大まかなリノベーションプランや着工後のスケジュールなどもご説明させて頂き、ご契約に進みました。
銀行の事前審査も無事の通り、いよいよご契約となります。
通常申込から1週間以内に契約を行いますが、1週間ではリノベーションプランが完成しない為、契約のタイミングを少し待ってもらうように交渉させて頂きました。
後日、重要事項説明の後に無事に契約も終わりました。
いよいよお家の設計に入っていきます。
地方銀行にて住宅ローンの本申し込みを行い、金消契約を行いました。いよいよ決済になります。
決済が済むと工事に取り掛かります。
間取りの変更プラン
1階、2階とも開口面積が多いので、減らして壁の量を増やしました。
狭かったお風呂や洗面室の配置を変え広くしました。1階LDKを広くとり開放的な空間にしたことにより、窓が減った分の閉塞感を減らしました。階段も勾配を少しゆるくして楽に上り下りが出来るように変更しています。
2階部分にはトイレを増設、夜トイレに起きても安心していけるようになります。
I様のリノベーション工事はこうしてはじまりました。
近隣へのあいさつが終わり、いよいよ着工となりました。
I様邸は、内外部のスケルトンリノベーション工事になります。
●解体後の躯体チェック
解体してみると、木材の状態は、同築年数の建物と比べ、腐敗・腐食が進んでいませんでした。これは、建物の開口面積が多いことが幸いしていると思われます。
現在の住宅は断熱材と外壁材の間に通気層を取る通気工法が主流ですが、自然に同じ原理が働いていますね。その分壁の量が足りてなく地震に弱い家だったと思います。そして寒い、I様の場合は元々住まわれておられたわけではないですが、温かく感じられる家になると思います。
●解体も順調に終わっていき、解体職人から躯体部分を大工さんにバトンタッチ。手壊しでしっかりと確認と補強をしながら解体をさらに進めていきます。
!大事な構造部のすべてが目視可能となるスケルトンリフォーム
内外部のスケルトンリフォームの最大のメリットはこのような重要な主要構造部のすべての状態が目視でわかることになります。
フルリノベーション後は、これらの構造上の弱点をすべて修正し補強することで新築と同水準、もくしくはそれ以上の建物性能をもつ構造躯体へ甦らせることが可能となります。
今回の基礎工事では、床下工事でゼオライトをまいています。
まずは鋤取りを行い、転圧をかけて高さを調整します。ゼオライトは隙間が出来ないように丁寧に施工します。
I様邸では布基礎からベタ基礎への変更、基礎補強工事を行います。
防湿フィルムを全体に張り込んだ後、続いて配筋工事に入ります。ここで需要なのが緊結です。一体化を行うことで強度が上がるのです。
ポイント
ゼオライトとは石のような床下調湿材です。
目では見えない程の小さい無数の穴が開いており、そこから湿気などを吸収して調整してくれます。
調湿効果は半永久的で、吸湿効果は炭の3倍以上になります。雨の日は吸湿して、晴れの日は放湿し、湿度を50から60%に保ってくれます。
さらに消臭や防虫効果もあるので、床下調湿材にはうってつけです。
I様邸では地盤が良好であることからベタ基礎を採用しました。
すべてがベタ基礎が良いというわけではありません。
ベタ基礎は建物全体と同程度の荷重となりますので、建物の重さとのバランスもかかわってきます。足元だけ固めていても屋根を含めた建物とのバランスが悪いと大地震が起きた際にせん断力が働き、ホールダウン金物が抜けるような事態になるケースもあるからです。
大規模な戸建てリノベーションをされる際には、木造を熟知し、実績が豊富な会社へ相談することをお勧めする理由でもあります。
●ベタ基礎って?
布基礎が立ち上がりとフーチングで持たせる基礎に対して、ベタ基礎は、立上りだけでなく、底板一面も耐圧盤を設け、立ち上がりと底面が一体化された鉄筋コンクリートになっている基礎をいいます。
建物の荷重を底板全体の面で受け止めるため、ベタ基礎は不同沈下を起こさない。といわれますが、それは良好な地盤での話です。
基礎の下の地盤面の地耐力が均一でない場合は、不同沈下が起こる可能性が充分あるのです。
耐震の世界では、重い瓦屋根は外して、軽いものに変えましょうと言われておりますが、それ自体は間違っていませんが、この理屈でいくと。屋根の瓦を外して、基礎はベタ基礎にしても、地盤に与える荷重は、瓦屋根以上の荷重がベタ基礎の荷重により地盤面にかかることになります。
地盤が軟弱な場合、布基礎を採用した方が有利な場合も出てきます。
戸建てフルリフォームやリノベーションで、基礎補強をする際は、このような知識のある会社に相談することが必要です。
今回の神戸市灘区I様邸は大きな間取り変更が少ない工事でした。それでも水回り全般の配置の移動や2階にトイレの増設を行っています。
窓の位置に関しても変更というより、元々窓の開口が多かったので、減らした形になっていますので想定通り価格を安く設定できました。
建物の状態が良かったため柱や梁の入れ替えが少なかったのもポイントにはなるのですが、柱のピッチが甘かったので柱を増やして補強していきます。
補強が終わると次に断熱工事に取り掛かります。
今回はグラスウールを採用しました。隙間なく充填することがポイントです。
基礎工事が終わり、建て方そして屋根・外壁の工事が始まります。
屋根と外壁の下地工事を行いルーフィング、防水シートを施工していきます。屋根はガルバリウム鋼板を施工しました。
内装も仕上がりに近づいてまいりました。
フローリングや建具の取り付けも終わりつつあります。
内部はこの段階では、木くずやボードの粉などで、かなり汚い状態にあります。なによりこのあとに、クロスを張っていかなくてはなりません。クロス工事もパテ処理時にかなり粉がでますので、しっかりと養生しフローリングを守ります。
クロスを張り終えたら、清掃作業を行い完成になります。
近隣にご挨拶をさせて頂いてから早5カ月が経ち、奥様待望のステンドグラスも入りいよいよ建物が完成しました。
自然な雰囲気が漂う安らかに爽やかに暮らせるお家だと思います。
そんなI様邸のポイントを少しだけご紹介させて頂きます。
== 外観==
== 1F エントランス・玄関 ==
== 1F LDK ==
既存建物は洋室と和室に分かれていましたが、リフォーム後はひとつのLDKになりました。キッチンの位置も変更しました。
== 階段 ・廊下==
== 1F・2F トイレ ==
== 1F 洗面所 ==
== 2F 洋室 ==
今回は不動産をお探しするお手伝いからのスタートになりました。
新築マンションから始まり、多くの選択肢の中から、I様はライフスタイルに合わせて中古戸建て×リノベーションという方法を選ばれました。
神戸での新築戸建て事情(新築戸建ては4LDKが主流)ではなかなか実現できないはずのご提案を、中古戸建てリノベーションでご提案させて頂けたと思っております。
もちろんその性能は単純に表層のリフォームを行った中古戸建ての性能ではありませんので、新築戸建てのものと変わりません。
I様のように、住みたいエリアに、予算に合ったプランが中古物件だと手に入ります。
また、耐震等級3や断熱等級4など通常の建売住宅ではほとんど見ることのない性能のお家を、新築の注文住宅に比べ割安で手に入れることも中古物件では可能になります。
I様にも「期待通りのお家になりました」感謝を頂き励みになっております。
まずは、お家探しからという方もお気軽にご相談ください。
I様、ご依頼頂きましてありがとうございました。
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どのようなお悩みのご相談でも結構です。
あなたの大切なお住まいに関するご相談をお待ちしております。
営業マンはおりませんので、しつこい営業等も一切ございません。
※設計会社(建築家様)・同業の建築会社様のご相談につきましては、プランと共にご指定のIw値及びUa値等の性能値の目安もお願い申し上げます。
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2025年(令和7年)の4月1日建築基準法改正が決定、2025年(令和7年)4月以降に着手するフルリフォームに確認申請が義務化されることに伴い、2025年3月までの着工希望のお施主様の駆け込み相談で現在大変混みあっております。
お問い合わせ・ご相談多数のため、ご返信、プランのご提案までに日数を頂いております。ご了承の程お願い申し上げます。
現在、首都圏のリノベーションにつきましては、法改正前の着工工事枠は2月着工のお施主様まで埋まっております。
・直近は2025年3月中旬の着工スタートより空きありとなります。※2025年1月20日時点
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