戸建てフルリフォームなら「増改築.com®」TOP>施工事例>都道府県で探す>東京都>葛飾区> 減築フルリノベーションK様(裏打ち工法)
K様は、葛飾区の細街路拡幅整備事業によりセットバックを要請されておられました。『増改築.com®』に数多く寄せられるご相談では、新築に建て替えをしてしまうとセットバックの規制を受ける為、フルリフォームをして現状の建築面積を維持したいというものが多いのですが、K様は葛飾区の拡幅整備事業により土地を市区町村に販売する形での減築フルリノベーションとなりました。
建物概要 | |
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名前 | K様 |
場所 | 東京都葛飾区 |
築年数 | 築59年 |
構造種別 | 木造一戸建て |
家族構成 | 大人2人 |
対象面積 | 17.3坪 |
リフォーム部位 | 減築/間取り変更/断熱サッシ取替/裏打ち工法/グラスウール/水まわり一式/屋根葺き替え |
工期 | 6ヶ月 |
価格 | 1530万 |
今回のリフォームで、K様からのご要望は以下の8点です。
既存間取りをいかしつつ、K様のご要望をヒヤリングさせて頂いてプランニングをさせて頂きました。フルリフォームなので、段差は全て無くし、階段も緩やかな勾配にさせて頂いたので毎日の生活動線にストレス無くさせて頂いてます。
●K様邸は向かって右側の家との間がほぼ無く、人が入れないすき間なので普通にサイディングを貼る事はできません。
●リビングの隣にキッチンスペースがあり、間取りがそのままですがリフォーム後はキッチンの向きが変わります。
●既存階段
お母様が二階に上がる時、とても勾配が有り登り難いとおっしゃてました。リフォームの際は、2階への登り降りが少しでも負担にならない様設置させて頂きます。
●既存水周りスペース
1階に、キッチン・浴室・トイレが設置されています。リフォーム後は2階にトイレを1つ追加します。
●既存居室
K様の既存居室は、基本和室で納められていました。リフォーム後は全て洋室へ変更です。
間取りの変更プラン
既存の建物より、新規建物を約90cm程セットバックにより減築をしています。1階はリビングと水周りを持ってきて既存であった洋室
(3畳)を無くしてその分リビングを大きくとってます。
2階は、配置はそのままで階段を緩やかにし2階に新規でトイレを設置しています。
K様の減築フルリノベーションはこうしてはじまりました。
●解体は手壊し作業
今回のK様邸減築リノベーションにおける解体で最も注意を払わなければならなかったのが、隣家と密接している外壁面の外壁剥離です。
【隣家との距離がない(足場が入らない)外壁剥離の手順】
1.二階床下地外壁から300mm 程度を撤去し、その他はほぼ全体は残します。 残す理由は、隣接側の外壁はラス板共室内に引き込むため作業床が必要であること。 床 300mmの切断は、間柱下と桁を現しの状態で、間柱下部に鋸を入れるためです。もうひとつの理由は、二階隣接側外壁は階段を避けて撤去し階段部は一番最後に解体する為です。この際、一階に産業廃棄物処理車を待機させ、トラックに撤去材を積んでいきます。
2.隣接側外壁を引き込むため作業はラス板切断後チルホールで室内に引張込みます。
一階から作業を行い、一階処分材を片付けてから、隣接建物外壁に合板を立てかけて、養生後に2階の作業を行います。(モルタル落下を受ける為の養生)今回のK様邸減築リノベーションでは当てはまらないケースですが、注意しなければならないのが、隣地建物に窓が有るようなケースでは窓の無い外壁を撤去後に隣接窓を養生してから再度残りを撤去する方法を取ります。
3.外壁引き込み
柱境のラス板を切断 間柱中間を横切断して柱間の1/4から1/2程度の外壁面積 を引き込みます。 台付けは番線#12、もしくは足場番線でも可能です。
!区の道路拡幅整備事業での減築(セットバック)
K様の減築フルリノベーションは、区の道路拡幅整備との絡みがあり、役所との調整が必要でした。区の職員立会いのもと、どこまでのラインまでセットバックが必要なのか、綿密な打ち合わせを何度も行い減築を行いました。
構造上のチェックが終わると、戸建てリノベーションは、基礎工事へと移行していきます。
K様邸は無筋基礎となっておりました。『増改築.com』のホームページに掲載されている事例を数多く拝見くださっていたようで、ベタ基礎補強をご希望でした。
K様邸では地盤が良好であることからベタ基礎を採用しました。
すべてがベタ基礎が良いというわけではありません。
ベタ基礎は建物全体と同程度の荷重となりますので、建物の重さとのバランスもかかわってきます。足元だけ固めていても屋根を含めた建物とのバランスが悪いと大地震が起きた際にせん断力が働き、ホールダウン金物が抜けるような事態になるケースもあるからです。
大規模な戸建てリノベーションをされる際には、木造を熟知し、実績が豊富な会社へ相談することをお勧めする理由でもあります。
●ベタ基礎って?
布基礎が立ち上がりとフーチングで持たせる基礎に対して、ベタ基礎は、立上りだけでなく、底板一面も耐圧盤を設け、立ち上がりと底面が一体化された鉄筋コンクリートになっている基礎をいいます。
建物の荷重を底板全体の面で受け止めるため、ベタ基礎は不同沈下を起こさない。といわれますが、それは良好な地盤での話です。
基礎の下の地盤面の地耐力が均一でない場合は、不同沈下が起こる可能性が充分あるのです。
耐震の世界では、重い瓦屋根は外して、軽いものに変えましょうと言われておりますが、それ自体は間違っていませんが、この理屈でいくと。屋根の瓦を外して、基礎はベタ基礎にしても、地盤に与える荷重は、瓦屋根以上の荷重がベタ基礎の荷重により地盤面にかかることになります。
地盤が軟弱な場合、布基礎を採用した方が有利な場合も出てきます。
戸建てフルリフォームやリノベーションで、基礎補強をする際は、このような知識のある会社に相談することが必要です。
基礎が終わり大工工事へと移行します。構造躯体の強度を担保するためのメイン工事となります。
K様邸は区からの道路拡幅整備事業の一環から、セットバックが必要になりましたが、一部の土地を区が買い取る形で減築リノベーションとなっています。ここまでの話を聞くと、ではなぜ新築にしなかったのか?という疑問が生まれます。K様宅の建物のロケーションをみると、写真上の右隣りの隣家との離隔距離がほぼない事がわかります。つまり、新築をしてしまうと、離隔距離までも確保が必要になり、希望されておられる空間が確保できない問題がございました。隣家との離隔距離は15㎝弱という通常では外壁工事ができない状態です。ここで『裏打ち工法』を採用させていただきました。
裏打ち工法の工事の流れは、解体前に隣家との間に屋根からシートを架け、養生をします。その後、室内側から外壁を剥離し、室内から廃棄物を搬出していきます。その後、45分耐火のコンクリートボードサイディングを室内側より張り込んでいく工法です。
K様の減築リノベーションを着工した際には、隣家の建物もスケルトン状態になっておりました。こちらの建物も減築リノベーションのようでした。施工中に隣家のお施主様とお話しする機会がございましたので、ご挨拶させていただいたところ、K様と接する外壁面をセットバックするお話を施工会社からお話をされたとのことでした。大手リフォーム会社さんでの現場でしたが、『裏打ち工法』の技術がないとのお話でした。弊社で裏打ち工法での施工をご覧いただいたお施主様は、施工会社さんに裏打ちで施工をしてほしいとお話をされたそうです。
後日、大手リフォーム会社様より連絡が入り、裏打ち工事のみを御社で施工いただくことは可能でしょうか?というお話になりました。
結果として、隣家のお住まいの『裏打ち工法』による外壁工事を施工させていただく形となりました。このような事は滅多にないことですが、お施主様、他社様との協議をした上で施工させていただきました。
外壁が完了する段階では、室内は仕上げの造作工事の佳境となっています。
約5か月の工事を経て、いよいよ竣工です。
K様邸の様子をご紹介します。
== 外観==
既存外観
== 階段 ==
既存階段はかなりの急勾配でした。新規階段はゆったりと登れる様に設計しています。
== 1F 洋室・LDK ==
== 1F 水まわり ==
Before
== 2F 洋室 ==
区の道路拡幅整備事業の一環で、セットバック要請があり土地を一部売却し、減築リノベーションとなったK様ですが、当初は新築でのご検討もされておられました。しかしながら、建て替えとなりますと隣家との離隔距離の問題から、ご希望されておられる間取りが成立せず、リノベーションの選択をされた事例となります。『裏打ち工法』を得意とする弊社ではございますが、5㎝ほどの離隔距離という過去に類をみない悪環境での施工となり施工は苦労しました。隣家側の施工を担当されていたリフォーム会社さんも頭を抱えておられました。整備事業との絡みがあり、役所との現地打ち合わせを何度も重ね、役所での打ち合わせも何度もさせていただきました。リノベーションではありますが、仕様内容としましては、基礎も新設となりましたし、材木も新築とほぼ同程度の材木量になるほど新築仕様となっております。K様には弊社の何度も足をお運びいただき、お打合せをさせていただきました。結果として、K様には大変お喜び頂くことができましたので、私どもと致しましても施工冥利につきる現場となりました。
K様、この度はご依頼をいただき、誠にありがとうございました。
■全国のフルリフォーム・リノベーション『ピックアップ事例』※プロの詳細解説付きレポート
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どのようなお悩みのご相談でも結構です。
あなたの大切なお住まいに関するご相談をお待ちしております。
営業マンはおりませんので、しつこい営業等も一切ございません。
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※現在大変込み合っております。ご提案までに大変お時間がかかっております。ご了承のほどお願い申し上げます。
2025年の建築基準法改正が決定、フルリフォームに確認申請が義務化されることから、現在大変混みあっております。
お問い合わせも殺到状態のため、プランのご提案までに日数を頂いております。
首都圏のリノベーションにつきましては、2024年度工事枠は4月解体着工のお施主様まで埋まっております。
・直近は2024年5月GW明けの解体着工スタートに1枠が空きありとなります。※2024年2月6日時点
※ご契約順に施工班の予定を組ませて頂いております。スケルトンリフォームには6ヶ月程度の期間が必要になります。余裕をもったスケジュールでご相談をお願い申し上げます。
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