戸建フルリフォームなら「増改築.com®」TOP > 施工事例 > 都道府県で探す > 東京都 > 葛飾区 > 施工事例 H様 賃貸併用住宅から二世帯住宅へのフルリフォーム&フルリノベーション
H様は、使用していなかった2階賃貸スペースを息子さんご家族と暮らす為2世帯住宅へフルリフォームを検討されていました。意匠設計・補強計画についてはH様のお知り合いの建築士の先生が担当されました。施工会社をお探しだったところで弊社にご相談いただいたのが経緯でした。息子様は基礎工事会社の設計部にお勤めでございましたので、打ち合わせは技術的なお話を中心に進めさせていただく流れとなりました。
(建物概要 | |
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名前 | H様 |
場所 | 東京都葛飾区 |
築年数 | 築40年 |
構造種別 | 木造一戸建て |
家族構成 | 大人3人 子供1人 |
対象面積 | 55.5坪 |
リフォーム部位 | ベタ基礎/間取変更/断熱サッシ取替/外壁サイディング/断熱工事/耐震等級3/外構 |
工期 | 6ヶ月 |
価格 | 3950万(税別) |
今回のリフォームで、H様からのご要望は以下の6点です。
H様はお知り合いの設計事務所へすでに相談をされており、プランがすでに出来上がっている状態となっておりました。施工会社を探しておりましたところ弊社にご相談いただいた流れとなりますので、具体的に設計図書がすべて網羅されている状態でした。弊社の方は、建築士の先生と工事に関する細かいご要望をヒヤリングさせて頂き、いくつかの補強案などを提出させていただき話を進めさせて頂きました。
▲1階はお施主様の居住スペースになります。
▲2階へと続く階段は賃貸スペースです。
●庭も広く1階からも2階からも眺望が良くロケーションの良い立地です。
▲家の廻りに十分なスペースが有るので、足場を掛けるのも心配がいりませんでした。
▲2階は賃貸で3世帯貸していたので廊下部分に目隠しがされています。
●2階は現状が4世帯のアパート仕様となっており、2世帯住宅委へのリノベーション後は息子様世帯がお住まいになられます。
●1階お施主様既存玄関
1階既存玄関は広々とした玄関です。
▲既存玄関スペースはたっぷり1坪ありました。
▲既存玄関には化粧窓の丸窓がありました。
●既存キッチン
既存キッチンはブロックキッチンです。
▲各居室は片引き戸で間仕切られています。
●和室に広縁
既存1階は主に和室造りです。広いお庭に面してたっぷりの広縁があります。
▲日差しがたっぷり入る広縁
間取りの変更プラン
▲1階 既存平面図
▲2階 既存平面図
▲1階 新規平面図
▲2階 新規平面図
H様の設計・構造設計・補強計画等はすべてH様のお知り合いの設計事務所さんが行いました。
新築と相違のない図面のボリュームとなり、施工における詳細な指示図まで作成頂きました。
既存の建物の2階部が4世帯のアパートから1世帯(子世帯)となることから大幅な間取り変更となることがわかります。
H様の賃貸アパートから完全分離2世帯へフルリフォーム工事はこうしてはじまりました。
●解体は手壊し作業
H様邸の延べ床面積55坪と都内では広い建物となります。解体は手壊しとなります。フルリフォーム後の間取りを考慮しながら慎重に進めていきます。屋根は既存の屋根をそのまま残すプランとなっていることから、仮補強をいれながら解体を進めます。スケルトン(躯体残し)になった状態を見てみましょう。
●解体後の躯体チェック
解体後には、設計士と管理者、大工での精密調査を行い、図面と適合している箇所、適合していない解体後に判明する躯体状態などしっかりと調査を行います。基礎に補修の形跡や主要構造部の痛みや腐食している箇所の特定などもここで行い、一部計画変更があれば、変更等も行います。
!大事な構造部のすべてが目視可能となるスケルトンリフォーム
内外部のスケルトンリフォームの最大のメリットはこのような重要な主要構造部のすべての状態が目視でわかることになります。
フルリノベーション後は、これらの構造上の弱点をすべて修正し補強することで新築と同水準、もくしくはそれ以上の建物性能をもつ構造躯体へ甦らせることが可能となります。同時に全体の断熱改修が可能となるため、断熱性能も格段に向上させることが可能となります。
構造上のチェックが終わると、フルスケルトンリフォームでは、基礎工事へと移行していきます。
H様はベタ基礎への基礎補強をご希望されておられました。H様の息子様が基礎会社の設計部にお勤めとのこともあり基礎に関してはプロですので、H様のお知り合いの建築事務所と息子様、弊社でのお打ち合わせはスムーズでした。
▲ベタ基礎への補強で大切なのは、立ち上がり基礎をしっかりと既存の布基礎に緊結させることです。ケミカルアンカーで施工します。
▲D13のアンカー筋を刺していきます。
▲D13のアンカー筋は150㎜ピッチで2段設置し底面のスラブ筋と継手筋・補強筋をしっかりと定着させます。
▲間取り変更により新たな間仕切壁が設置される位置へは新たに布基礎が新設させるため、立ち上がり基礎の配筋をします。
▲配筋が完了しました。
▲コンクリートミキサー車によるコンクリート打設。
▲底面基礎よりコンクリートを打設していきます。
▲ミキサー車で圧送後は慣らしていきます。
▲職人が慣らしながら圧送していきます。H邸は工事ロケーションが良く、ミキサー車からの圧送が可能でしたが、密集地などミキサー車が搬入できない場所では手運びとなるため大変手間がかかる工事となります。
▲底面基礎の打設が完了しました。床下収納部となる位置は仮囲いをしています。
▲新築では基礎の打設は一回で行うこともありますが、リフォームでは底面と立ち上がりで2回打ちとなります。
▲立ち上がり基礎の2回打ちに備え枠工をしていきます。
▲立ち上がり基礎への枠工が完了しました。
▲立ち上がり基礎への2回打ちです。
▲打設が完了しました。
▲湿潤機関を置き枠を外していきます。既存基礎の内側に添え基礎(ツイン基礎)補強されているのがわかります。
H様邸では地盤が良好であることからベタ基礎を採用しました。
すべてがベタ基礎が良いというわけではありません。
ベタ基礎は建物全体と同程度の荷重となりますので、建物の重さとのバランスもかかわってきます。足元だけ固めていても屋根を含めた建物とのバランスが悪いと大地震が起きた際にせん断力が働き、ホールダウン金物が抜けるような事態になるケースもあるからです。
大規模な戸建てリノベーションをされる際には、木造を熟知し、実績が豊富な会社へ相談することをお勧めする理由でもあります。
●ベタ基礎って?
布基礎が立ち上がりとフーチングで持たせる基礎に対して、ベタ基礎は、立上りだけでなく、底板一面も耐圧盤を設け、立ち上がりと底面が一体化された鉄筋コンクリートになっている基礎をいいます。
建物の荷重を底板全体の面で受け止めるため、ベタ基礎は不同沈下を起こさない。といわれますが、それは良好な地盤での話です。
基礎の下の地盤面の地耐力が均一でない場合は、不同沈下が起こる可能性が充分あるのです。
耐震の世界では、重い瓦屋根は外して、軽いものに変えましょうと言われておりますが、それ自体は間違っていませんが、この理屈でいくと。屋根の瓦を外して、基礎はベタ基礎にしても、地盤に与える荷重は、瓦屋根以上の荷重がベタ基礎の荷重により地盤面にかかることになります。
地盤が軟弱な場合、基礎補強は布基礎への添え基礎(ツイン基礎補強)を採用した方が有利な場合も出てきます。
戸建てフルリフォームやリノベーションで、基礎補強をする際は、このような知識のある会社に相談することが必要です。
▲ベランダ下地へは構造用合板を互い違いに2重張りし、補強を入れます。
▲息子様世帯のLDKからつながるバルコニー部の下地が完了しました。
▲下地の合板をケレンがけ後プライマー処理が終わると防水用ガラスマットを敷き、すぐに防水用ポリエステル樹脂を塗っていきます。
▲防水用ガラスマットを積層(2層目)を敷き、脱泡ローラーで空気を抜いて表面を平らにしていきます。
▲仕上げはトップコート塗り。防水用ガラスマットや樹脂を保護するために塗ってきます。
▲綺麗に仕上がりました。
基礎が終わり大工工事へと移行します。構造躯体の強度を担保するためのメイン工事となります。
今回のH様邸二世帯住宅リノベーションでは、構造計算を含む補強計画は、H様のお付き合いのある設計事務所様が担当されました。
弊社の方は、設計事務所の補強計画に沿い施工をしていく流れです。
▲土台腐食部は土台差し替え後に金物補強
▲既存土台部、柱仕口金物補強
▲補強梁と既存桁部への羽子板ボルト補強
▲新設柱・補強梁市口への金物補強
▲基礎・柱の緊結に欠かせないホールダウン金物び設置
▲指示に基づき羽子板ボルトでの補強
▲腐食部新設土台と旧柱の金物補強
▲ホールダウン金物も指示通りにすべて設置し報告書を設計に提出します。
▲H様は屋根は既存を利用するプランとなっておりますので、屋根残し、つまり屋根荷重を計算した上での補強計画が立てられました。
▲ベランダの下地補強
▲屋根荷重を支える為の構造補強
▲補強前には屋根荷重に耐えるために仮筋交いでの仮補強を施工します。
▲2階床組は強床仕様で施工しました。
▲外壁面は既存躯体と構造用合板を全面張りすることで補強していきます。
▲老朽化した構造躯体は一部新規の構造材へ差し替え補強を進めていきます。
▲既存屋根荷重に耐えうる梁補強も構造計算の上で飛ばすスパン、梁背(高さ)が決まります。しっかりと補強していきます。
▲金物もすべてが構造計算に準拠した仕様通りの金物を指定箇所に施工していきます。
▲二階は既存がアパート、リノベーション後が住まいととなりますので、大幅な間取り変更が必要となりました。
▲外周面への構造用合板張りが完了
▲剛床工法(根太レス工法)では直接梁材に24mm以上の合板を張りつける工法となります。剛床工法のメリットは、井桁状に配した梁に直接貼り付けることから、横方向へ水平耐力に強い工法となるため、地震や台風などの災害に強いことが最大のメリットとなります。
葛飾区のH様の戸建てリノベーションでの断熱材は設計に基づき、アクリアマット10K を採用。
1階床下断熱材は、アクリアUボードピンレス32を採用しました。
充填断熱材には、グラスウール・セルロースファイバー、軟質ウレタン、硬質ウレタン等様々な素材、工法がありますが、
最も施工法に気を払うのがグラスウールとなります。断熱工事の基本は、隙間を作らないこと。
隙間を作ったまま、後の工程である造作で塞がれてしまうと、断熱欠損となり、無意味なものとなってしまうからです。
▲グラスウール断熱充填の最大のポイントは隙間なく充填することです。
▲隙間なく充填後はミミをしっかりとタッカーで止めてグラスウールが沈下しないように固定していきます。*
▲充填後はすべての施工状態をチェックした上で、ボード張りとなります。
今回の二世帯住宅リノベーションでは屋根は既存を活かしたプランとなっています。
▲H様邸はサイディング仕上げとなります。
▲外周面は構造用合板を全面張りとなり壁補強していきます。
▲構造用合板を張り終えると防水シート張りとなります。
▲防湿シートを前面に張っていきます
▲防湿シートを張り終えると通気胴縁工事となります。
▲サイディングと下地の間に通気をとるため(通気工法)通気胴縁を施工します。
▲サイディングが横張りのため、通気胴縁は縦に施工していきます。縦張りサイディングの場合は横に通気をとります。
▲サイディングが張り終わりました。
構造部の構造補強が終わると、造作工事に入ります。
▲大工工事が終わりボードを貼り、仕上げ工事です
▲クロスが貼られていきます。
▲クロスが貼り終わるとクリーニングが入るので養生を剥がしていきます。
▲剥がせる箇所から養生を剥がしています。
▲アクセサリー類を設置すればクリーニング作業です。
▲玄関床タイルの上には養生でダンボールを置いてます。
約6か月の工事を経て、いよいよ竣工です。
H様邸の様子をご紹介します。
== 外観==
▲外壁はサイディング仕上げです。
== 1F エントランス・玄関 ==
▲1階玄関(親世帯)
▲2階玄関(子世帯)
== 1F LDK ==
▲親世帯LDK(1階)
▲親世帯LDK(1階)
既存建物は1階にお施主様、2階は3世帯の賃貸で貸していた和室メインの造りの間取りでした。和室で造られていた既存の建物はゆったりとした落ち着いた造りでした。
== 階段 ==
既存階段は2階に賃貸スペースに上がる為に外階段です。この階段は残し、塗装仕上げします。
== 1F 和室・洋室 ==
▲親世帯和室(1階)
▲親世帯和室(1階)
== 1F 水まわり ==
Before
▲既存キッチン
▲既存浴室
▲既存洗面室
▲既存トイレ
▲子世帯システムキッチン タカラリフィット
▲子世帯ユニットバス LIXILアライズ1620サイズ
▲子世帯 タカラオンディーズ
▲ハイウィルオリジナル
== 2F 洋室 ==
▲フローリング PanasonicジョイハードA
▲枠材等もPanasonicベリティスシリーズです。
== 2F 小屋裏収納==
H様邸は屋根工事をしていないので、屋根勾配は既存ままでその中で小屋裏収納を作っています。
▲小屋裏収納用の梯子です。
▲収納力は十分な広さです
== ルーフバルコニー ==
▲新規バルコニーです ハンドレールはサッシと同じカラーです。
▲広さは10畳ほどあるたっぷりスペース
■全国のフルリフォーム・リノベーション『ピックアップ事例』※プロの詳細解説付きレポート
戸建てリノベーションの専属スタッフが担当致します。
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営業マンはおりませんので、しつこい営業等も一切ございません。
※設計会社(建築家様)・同業の建築会社様のご相談につきましては、プランと共にご指定のIw値及びUa値等の性能値の目安もお願い申し上げます。
※現在大変込み合っております。ご提案までに大変お時間がかかっております。ご了承のほどお願い申し上げます。
2025年(令和7年)4月1日より建築基準法改正が施行されました。現在大変混みあっております。
お問い合わせ・ご相談多数のため、ご返信、プランのご提案までに日数を頂いております。ご了承の程お願い申し上げます。
改正後の新法では、4号特例措置が廃止され、一般住宅の多くの建物である2階建て以下かつ200平方メートル以下の建築物は2号となり、大規模修繕・大規模模様替えを行う場合には、建築確認申請が必要となります。
大規模修繕や大規模模様替えを行う場合、
つまり、主要構造部(壁、柱、床、梁、屋根、階段)の50%を超える修繕工事等を行う場合は、建築確認申請が必要となることが決まりました。
今回の改正では、床の下地を含む張替え、階段の変更、間取りの変更等が含まれます。
詳細解説はこちらをお読みください。
⇒ https://www.zoukaichiku.com/application
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