剛床工法とは、別名、根太レス工法とも呼ばれ、床板に直角に配した下地材を根太と言いますが、剛床工法では直接梁材に24mm以上の合板を張りつける工法となります。剛床工法のメリットは、梁に直接貼り付けることから、横方向へ水平構面の耐力に強い工法となるため、地震や台風などの災害に強いことが最大のメリットとなります。
水平構面の役割は、水平構面に作用する地震力を耐力壁に伝達することである。どんなに耐力壁が十分に配置されていたとしても、水平構面が弱いと建物は壊れてしまいます。強度も当然必要ですが剛性も重要になります。水平構面の剛性が低い計画を立てると内部の耐力壁は変形をしやすくなる特性があります。一度変形してしまうと内部の耐力壁には地震力が集中してしまいます。大スパンの空間の場合は、特に水平構面の剛性を高くする必要があります。
▲天端が揃うよう新規梁や根太を掛ける。受け材を介して2階床に構造用合板を張って剛床化する
リフォームで剛床を採用する場合の注意として梁の構造体のレベルが水平でない場合がりますので最も注意が必要なところになります。調整が必要な場合はカンナなどで水平になるように調整していきます。新築での剛床工法は、根太工法よりも楽に工事ができるという印象がありますが、改修の現場では、根太受けを加工する必要があるため手刻みとなります。プレカット新築のみを手掛けている大工ではできない事があります。
▲根太を掛ける仕口を刻む大工。剛床化は刻みが発生するので、墨付けが身に付いている大工が理想。
▲上の写真の解体時の様子
▲受け材を用いた剛床の納まり
▲解体時の様子を2階レベルから見る。天端を揃えやすいように無駄な部材は撤去しておく。機構自体の水平レベルをよく見ておく必要があります。
更新日:2020/12/22
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