繰り返しの大地震で耐震等級2が倒壊!

熊本地震が建築業界に投げかけた課題

 

我が国は地震大国であるため、過去幾多の大地震の被害調査から何度も耐震の基準を改正してきた歴史があります。建築基準法と耐震基準は我が国の地震の歴史と連動してきたといっても過言ではありません。

現行の建築基準法も1995年の阪神淡路大震災の教訓から2000年改正されたものがベースとなり現在に至っています。誰もが衝撃を受けた阪神淡路大震災の際も、被害は甚大なものでありましたが、震災当時の基準をクリアしている住宅での被害が少なかったことから、改正はそれなりの効果があるというのが定説でした。

その後の東日本大震災では、耐震以上に、津波(黒い津波)に対する被害がクローズアップされましたが、耐震基準の法改正には至りませんでした。

しかし、2016年に起きた熊本地震での建物被害は、我々住まいづくりのプロにとっても、いろいろな意味において、大きな衝撃をもたす地震となりました。

その理由は、現行の基準法のレベルである直近2000年に定められた最新の建築基準法の新耐震基準(2000年基準)で建てられた木造住宅に甚大な被害(倒壊)が出てしまったからです。

これまで我が国では、大地震により莫大な被害が発生する度に、都市計画や耐震に関して様々な見直しが行われてきました。

現在、国の基準となっている耐震基準は、1981年に改正された建築基準法の新耐震設計法がベースとなっております。

この大改正の際に、木造住宅の耐力壁の量、耐力壁の倍率などに見直しが入り、耐震性が大きく向上したのです。

1981年6月以降に確認申請された建物を「新耐震基準」として、改正以前、つまり1981年より前に建てられた建物を「旧耐震基準」と呼び、明確に分けられることになったのです。

この大改正後に起きた大地震はなんでしょうか?

 

そうです、あの1995年の阪神淡路大震災(M7.3)です。

阪神淡路大震災は20世紀では、1923年の関東大震災(M7.9)に次ぐ大災害でありましたが、高速道路が倒れたり、ビルが傾いたりと大変な被害はあったものの、住宅業界においては、新耐震基準で建てられた多くの建物が、致命的な被害を逃れたとクローズアップされていました。

 

つまり、新耐震基準の建物は、地震に対し一定の効果があるとされてきたのです。その為、どの施工会社であっても、木造改築、リノベーション等を施工する際には,

「旧耐震」で建てられた建物なのか、「新耐震」で建てられた建物なのかは、耐震の方針を決定する際に、大きな目安になる基準でもあります。

その為、一定の効果は認めるところでありますが、それはあくまで、「旧耐震」と「新耐震」を比較してのことです。

 

その後、この「新耐震基準」は2000年に、地耐力に合わせた基礎形状を明確にする為の地盤調査等が義務化となり、耐力壁の配置バランスが義務化。柱、梁、筋交いなどの接合方法が明確に規定化されました。これは柱の柱頭や柱脚部が土台や梁から引き抜き防止をするために規定されました。

この2000年の告示以降の建物は通称「2000年基準」と呼ばれているものです。

これが最新の基準となっており今日現在(令和元年)に至っています。

 

2016年の熊本地震では、阪神淡路大震災ではそれなりの効果が認められ現行基準に適合する82年以降の「新耐震基準」の建物だけでなく、阪神淡路大震災の教訓から生まれた「2000年基準」で建てられた建物まで倒壊してしまったのです。

熊本地震が想定外であったのは、地震自体がかつて経験したことの無い揺れであったことも分かっており震度7の揺れが2回発生したことも大きな原因の一つとされています。一回目の前震では耐えたものの二回目の本震で倒壊した建物も多かったからです。2000年基準では、単発の大きな地震には耐えられる設計でも、繰り返し大きく揺れることは想定されていなかったということが今回の熊本地震で露呈してしまったのです。

 

しかし、被害はそれだけではありませんでした。

 

「2000年基準」が2000年6月に適用されたあと、同年10月には 「住宅性能表示制度(長期優良住宅制度)」が制定され、耐震性の評価は3段階で示されるようになり、お施主様にも建物の耐震レベルがわかりやすいよう定められることになりました。耐震レベルを3つのグレードに分けるという指標で、等級分けを行ったのです。

 

耐震等級1は建築基準法(2000年基準)レベルとなります。

最高等級が「耐震等級3」となり具体的には、

等級1は、数百年に一度程度発生する地震力でも倒壊・崩壊しない程度の耐震性(2000年基準)

等級2は、等級1で想定する地震力の1.25倍程度の耐震性(地震に対抗できる壁量)

等級3は、等級1で想定する地震力の1.5倍程度の耐震性(地震に対抗できる壁量)

と定められました。

 

熊本地震で衝撃を受けたのは、現行の義務基準である「2000年基準」の1.25倍の耐震性を持つ絶対に倒壊しないと思われていた「耐震等級2」の住宅が倒壊してしまったという事実です。

 

「倒壊」と「全壊」では意味が全く異なります。

「倒壊」は生存空間がなくなるほど潰れた状態、「全壊」は建物が大きく傾き、構造体に大きな被害が生じている状態。となり倒壊と全壊ではまったく被害のレベルが異なるのです。そもそも建物を新築する際に絶対にクリアしなければならない最低限の建築基準法基準(耐震等級1)は「生命の安全を守る基準」であると定められているのにもかかわらず、倒壊してしまったのです。

 

しかし、ここでよく考えてほしいのです。

 

建築基準法そのものは、「生命の安全を守るための最低限の基準」であるということです。

つまり家が損害を受けない!損傷しない!とはどこにも書いてはないのです。

仮に命が助かったとしても、建物が半壊以上しているような状況であればこれらを建て替える費用については、自己負担となってしまうのが現実であるということ。

実際にそのようなケースで建て替えを余儀なくされ2重ローンに苦しんでおられる方も多いのです。

 

つまり、建築基準法をクリアしているから安心という勘違い、建てる耐震性能、もしくは耐震補強する耐震性能と大地震が来た際の建物の被害のギャップをお施主様自身が理解しておくことが必要になるということです。

 

熊本地震が、業界に叩き付けた事実とは何なのでしょうか?

 

それは、2000年基準、つまり現行の耐震基準が必ずしも安心とは言えないということ、もっと言うならば、義務規定にはなっていない「耐震等級2」でも安心はできないということ。繰り返しの地震に対しては、被害が少なかった「耐震等級3」相当、あるいはそれ以上の壁量が必要だということがわかりました。事実、一番被害が大きかった益城町で2000年の現行基準の2倍の壁量の建物はほぼ無傷であったという報告がありました。

熊本地震の教訓から我々プロの業者も認識を改めないといけませんし、お施主様ご自身も耐震性能についての理解を深めることが必要な段階に入ったと言えるでしょう。もう、すでに建っている建物(既築建築物)においては、81年改正後の「新耐震基準」で建てられた建物も、81年改正以前の「旧耐震基準」に建てられた建物においても、持ち主が地震に対する考え方を理解し、正しい対策をすることが必要だということを教えてくれました。

 

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