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今回ご依頼をいただきましたO様は、元々世田谷のマンションにお住まいでしたが、お母様との同居を検討され、二世帯住宅リフォームを検討されておられました。
ご実家は東京都足立区の北千住駅から徒歩圏内のお住まいです。 北千住駅には、JR常磐線、東武伊勢崎線、つくばエクスプレス、東京メトロ日比谷線、千代田線、半蔵門線、 東京スカイツリーラインと7線もが乗り入れる国内7位のターミナル駅です。 都圏の交通の要衝なのです。駅前は近代的な駅ビルとなっておりますが、少し歩けば、 旧日光街道の面影をよく残した古い建物も興味深いエリアでもあります。今回のO様の現場は、そんな 江戸時代以来の宿場町として栄えた経緯から伝統や歴史が残る隅田川の千住大橋や、荒川の広大な河川敷のすぐ近くです。
O様からのご相談があった際にO様は大手リフォーム会社3社にご相談済の状態でした。なぜ3社ではダメだったのかを単刀直入にお聞きしたところ、どの3社も『長期優良住宅化リフォーム推進事業』での申請を行ってくれないという理由からでした。検査済証がない建物はできないと言われたとのことでした。弊社の方で調査させていただいたところ、評価基準型での申請は可能ということがわかりましたので、ご提案させていただきました。また大手リフォーム会社では住設機器は好きな商品をこだわりたいが、指定の商品以外は一気に金額が高くなってしまう事から『増改築.com®』へご依頼をいただくことになりました。
建物概要 | |
---|---|
名前 | Y様 |
場所 | 東京都足立区 |
築年数 | 築40年 |
構造種別 | 木造一戸建て |
家族構成 | 大人3人+子供2人 |
対象面積 | 35.5坪 |
リフォーム部位 | 長期優良住宅/間取変更/断熱サッシ取替/外壁リノベーション/外構 |
工期 | 6ヶ月 |
価格 | 3300万(税別)※外構込 |
今回の東京都足立区Y様二世帯住宅リフォームでのご要望は以下の7点です。
!Iw値とは?
1981年以前の旧耐震基準で建てられた木造家屋では、2000年の品確法で定められた『耐震等級』という耐震指標保有水平力、耐震等級によって耐震力を測れないため、Iw値という指標で耐震力を測ります。「Iw値=家の保有耐力/耐震のために必要な耐力」によって数値化されます。1.0をクリアすることで震度6強の地震に対して倒壊、または崩壊する可能性が低いとされており、国の耐震改修の最低基準値となっている指標であります。
Y様はリフォームを検討されて他のリフォーム会社さんと打合せ等をしておりましたので、間取りの配置は明確なご要望がありました。Y様の間取りに関しての最優先事項と致しましては、1階LDKの明るい方を向いた位置に仏壇を持っていきたい、TVは壁掛けTVを設置したい。2階は主寝室からベランダに出られる様にプランをお願いしたい。とご要望を頂きました。
●通り沿いで塀も解体のご要望でしたので工事のロケーションは多変良い現場となります。外壁は極力残す希望をいただいておりましたが、窓サッシは、断熱サッシへの取り換えを希望されておりましたので、窓周りの解体が必要になります。
●足立区Y様の今回のリフォームは二世帯住宅リフォームとなります。一階の既存の洋室はお母様の居室としてご利用されたいご要望でした。玄関には収納を多くとりたいとのご要望もいただきました。
●既存LDK
足立区Y様の建物の既存LDKは10帖ありましたが、配置としてダイニングとリビングは分離されており現代の間取りとしては住まいづらい形状となっておりました。二世帯住宅リフォーム後は、居室を含む広いLDK空間へプランニングさせていただきました。
●築60年2階部
二階は一階の和室と違い、人が住んでいたこともあり、一階ほどの痛みはありませんでした。若干の傾きを体感レベルで把握できたことから、解体後にはジャッキアップによる補正、もしくは屋起こしが必要な旨をお伝えしました。
間取りの変更プラン
今までは、お母様が一人で生活されていた建物。一人ではあまりに広すぎる建物ですが、子世帯となるY様がご家族4人が同居する形での二世帯住宅リフォームとなります。二世帯住宅リフォームを機に1階に一部屋お母様のお部屋を配置、LDK、その他水周りを共有スペースとし、2階を子世帯の居室としました。1階の方が床面積が広いこともあり、1階の一番日当たりの良い南面に家族が集まれる大きめなLDKを配置しました。対面型キッチンでのご提案をさせていただきました。
●解体は手壊し作業になります。Y様の二世帯住宅リフォームの解体は、内部をスケルトン状態まで解体する解体工事となり、外壁までの剥離工事は行いません。しかしながらサッシは入れ替えをご要望されておられましたので、窓部分へはカッターを入れ解体となります。Y様の耐震補強計画では、上部構造評点(Iw値)を国の最低基準の1.5倍以上をご要望されておられました。1.5倍以上の数値を計画する場合は、基礎に鉄筋が入っていない場合は基礎補強が絶対条件となり、かつ内部からの補強だけにとどまらず、外部からの補強も必要となりますが、鉄筋探知機での検査結果、鉄筋コンクリート基礎であることがわかり、基礎補強なしでの補強計画が可能となりました。解体後は、非破壊段階での構造計算が、そのまま計画として成り立つのか、既存の状態と当てはめ入念に躯体チェックをしていきます。
!大事な構造部のすべてが目視可能となるスケルトンリフォーム
内壁だけでなく外壁までを解体するフルスケルトンリフォームの最大のメリットはこのように重要な主要構造部のすべての状態が目視でわかることになります。フルリノベーション後は、これらの構造上の弱点をすべて修正し補強することで新築と同水準、もくしくはそれ以上の建物性能をもつ構造躯体へ甦らせることが可能となります。
今回Y様は長期優良住宅化リフォーム推進事業の補助金申請を行いました。耐震補強計画や断熱の省エネ計算もして申請をします。
耐震補強をする際に、前提となるのが、基礎と屋根の状態となります。今回のY様邸の二世帯住宅リフォームでは屋根は既存の瓦屋根を補修してそのまま残すというご要望です。その為、屋根荷重を踏まえた補強計画が必要になりました。基礎についても同様、既存の基礎が無筋コンクリート基礎なのか、鉄筋コンクリート基礎なのかで構造計算上は、30%の耐震強度が変わって参ります。築40年ということで、旧耐震基準の建物であるY様邸は無筋基礎のケースがあったため、鉄筋探知機での検査を行いました。
鉄筋探知機での検査の結果、Y様邸は鉄筋が入っていることがわかりました。その為基礎については、添え基礎といった補強ではなく、あくまで間取り変更により新たに必要になる新設基礎と一部既存基礎の劣化が激しい部分への補強で留めました。
●ポイント
昭和56年と57年は旧耐震基準の建物と新耐震基準の建物のハザマとなり、特に基礎については曖昧な建物が多く存在します。例えば、旧耐震基準の建物にはなっているが、鉄筋コンクリート基礎の建物、その逆に新耐震基準ギリギリの建物で無筋コンクリートのケースもあります。
Y様邸は築40年ということで、旧耐震基準の建物であったため、無筋基礎を疑い、鉄筋探知機での検査を行いました。
その結果鉄筋コンクリート基礎であったことは幸いです。
●ベタ基礎補強って?
布基礎が立ち上がりとフーチングで持たせる基礎に対して、ベタ基礎は、立上りだけでなく、底板一面も耐圧盤を設け、立ち上がりと底面が一体化された鉄筋コンクリートになっている基礎をいいます。
建物の荷重を底板全体の面で受け止めるため、ベタ基礎は不同沈下を起こさない。といわれますが、それは良好な地盤での話です。
基礎の下の地盤面の地耐力が均一でない場合は、不同沈下が起こる可能性が充分あるのです。
耐震の世界では、重い瓦屋根は外して、軽いものに変えましょうと言われておりますが、それ自体は間違っていませんが、この理屈でいくと。屋根の瓦を外して、基礎はベタ基礎にしても、地盤に与える荷重は、瓦屋根以上の荷重がベタ基礎の荷重により地盤面にかかることになります。
地盤が軟弱な場合、布基礎を採用した方が有利な場合も出てきます。
戸建てフルリフォームやリノベーションで、基礎補強をする際は、このような知識のある会社に相談することが必要です。
基礎補強工事が終わり大工工事へと移行します。
構造躯体の強度を担保するためのメイン工事となります。長期優良住宅化リフォーム推進事業の申請には、この補強についてたくさんの写真の提出が必要になります。躯体の差し替え、耐震金物の配置が必須となり、計画通りに金物が配置されているかなどすべて写真提出となります。足立区Y様邸の二世帯住宅リフォームでは大幅な間取り変更が必要となり、既存の端を抜き梁を架けたり補強個所が多く、大工工事の段階でこれらの解体を進めていきます。
Y様の戸建てリノベーションでの断熱材は、セルロースファイバーを採用。
グラスウール断熱と比較し、吸音効果と調湿効果、そして何よりも蓄熱効果を望める素材となり、施工後にその快適性は体感できる断熱材です。
Y様は屋根は既存の瓦葺きをそのまま残したいとのご要望でしたので。棟の取り直しを行い、大棟と隅棟は荒木田土で大面を取りその上に面土漆喰で補修を行いました。谷へは小勝手補修を行いました。
足立区のY様は内部はスケルトン解体し間取り変更、外部はできる限り残す二世帯住宅リフォームとなります。
しかしながら、既存のサッシは断熱性能も低く新たな断熱性能の高いサッシへの変更を希望されていました。このようなケースでは、内部をスケルトン状態まで解体し、窓周りのみカッターを入れ解体をして新たな窓サッシを入れ替える工事となります。外壁を極力残すことで外壁解体の手間や廃材処分費用を浮かすことができますので、外壁までを剥離解体するスケルトンリフォームよりも安価に納めることが可能になります。ここでのポイントは、リフォーム後の間取りになります。間取り変更により、極端に窓の位置が変わるようなケースですと、既存の窓を解体後に外壁に埋めなおす工事や、新たに新設するサッシ部分へは解体が必要になりますので、結局は外壁の多くを解体するケースとなって、結果として躯体残しのスケルトンリフォームと変わらない費用感になってしまう事もあります。
今回の足立区Y様邸では、プランニングの段階で既存の窓位置と極力窓の位置が変わらないようにプランニングをさせていただきました。
構造部の構造補強が終わると、造作工事に入ります。
約6カ月の工事を経て、いよいよ竣工です。長期優良住宅化リフォーム推進事業の補助金交付通知書も発行されました。
Y様邸の様子をご紹介します。
== 外観==
== 1F エントランス・玄関 ==
== 1F LDK ==
1階に大きくLDKを持ってきました。リフォーム前はキッチン・ダイニングと分かれておりリビングは和室のお部屋で間仕切られており、リフォーム後は全て1つのLDKと致しました。
既存キッチンとダイニングになります。キッチンは北側の奥に設置されており、暗くて寒い空間でした。キッチンとダイニングは隣り合わせでアコーディオンカーテンで間仕切りをしていました。リビングへは一度廊下にでた脇の和室にありました。
== 階段 ==
== 1F 洋室 ==
== 水まわり ==
Before
== 2F 洋室 ==
== 外構 ==
足立区Y様の二世帯住宅リノベーションでは、外構工事もお手伝いさせていただきました。
Y様はご契約前のご相談中、数カ月にわたり何度も弊社の現場を見学され、弊社の実際に施工をする職人や管理体制をご覧になりご用命を頂きました。二世帯住宅の為、大きく間取りが変わる中で構造評点(Iw値)1.5以上の設計はできないかとの具体的なスペックのご指定もございました。
また、足立区Y様のエリアは準防火エリアとなりますので、使用するサッシや玄関ドアはすべて防火タイプとさせていただきました。建物が仕上がる中で、何度も仕様に関する相談を随時対応させていただきました。大変お喜びいただきまして施工冥利につきます。
Y様、この度はご依頼をいただき、誠にありがとうございました。
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どのようなお悩みのご相談でも結構です。
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営業マンはおりませんので、しつこい営業等も一切ございません。
※設計会社(建築家様)・同業の建築会社様のご相談につきましては、プランと共にご指定のIw値及びUa値等の性能値の目安もお願い申し上げます。
※現在大変込み合っております。ご提案までに大変お時間がかかっております。ご了承のほどお願い申し上げます。
2025年(令和7年)の4月1日建築基準法改正が決定、2025年(令和7年)4月以降に着手するフルリフォームに確認申請が義務化されることにより、現在大変混みあっております。
お問い合わせ・ご相談多数のため、ご返信、プランのご提案までに日数を頂いております。ご了承の程お願い申し上げます。
首都圏のリノベーションにつきましては、2024年度工事枠は10月解体着工のお施主様まで埋まっております。
・直近は2024年11月初旬の解体着工スタートより空きありとなります。※2024年9月13日時点
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