戸建フルリフォームなら「増改築.com®」TOP > 施工事例 > 都道府県で探す > 東京都 > 世田谷区 > S様 二階を増築して二世帯住宅へリフォーム施工事例
今回のS様は、ご両親の高齢化に伴い同居する事を決心され、 バリアフリー化を伴うフルリフォームについて検討されておりました。
当初のご相談メールでは、
数あるサイトの中で、貴社のサイトは私が知りたかった事が細かく書かれていて大変勉強になりました。 私が希望するリフォームは、内外部スケルトンに当たると思います。(まだ勉強不足でよくわからないんですが…) 実家(世田谷区代田)は築年数が40年過ぎていて、25年前位に中古で購入した物件です。その為建物に関する細かな資料がありません。地積64平方メートルと記載してありました。現在の間取りは6畳4部屋とキッチン です。 希望間取りは、1階にキッチン、リビング、風呂トイレ、6畳くらいの両親の寝室、2階に8畳×2部屋、可能であればロフトか屋根裏収納希望。素人で何もわからず要望だけ書いてしまいました。狭小住宅で出来る事は限られているだろうとは理解しています。その中でどの様にご提案いただけるか楽しみです。 どうぞ宜しくお願い致します。
築年数が40年経っておりましたが、雨漏れの跡があったものの屋根自体はまだまだ棟の取り直しをすることで使用できそうでした。耐震計画上は、重い屋根として補強計画をする必要がありましたので、耐震改修がメインの工事となりました。
建物概要 | |
---|---|
名前 | S様 |
場所 | 東京都世田谷区 |
築年数 | 築40年 |
構造種別 | 木造一戸建て |
家族構成 | 大人3人 子供3人 |
対象面積 | 20.53坪 |
リフォーム部位 | 基礎補強/間取り変更/断熱サッシ/耐震補強/外構 |
工期 | 6ヶ月 |
価格 | 1720万(税別)※外構別 |
今回のリフォームで、S様からのご要望は以下の4点です。
ご高齢になったご両親と一緒に暮らすのを機に、戸建てフルリノベーションのご要望を頂きました。
間取りのご要望は1階に水周りとご両親の寝室、2階に子世帯の洋室を2部屋と頂きました。
1階は家族全員が集まる空間なので極力LDKを大きめに取り、ご両親様の寝室も普段はオープンに出来る様プランをさせて頂きました。
▲世田谷区の閑静な住宅街。道路付けもよく工事ロケーションとしては申し分ない立地です。
▲ブロック解体後に駐車スペース設置のご要望がございました。
●当初は玄関前面道路面のブロックを解体後に駐車スペース設置のご要望もございましたが、車庫スペース確保には減築する必要があり、20坪の延べ床面積で二世帯住宅を計画するためには厳しく断念していただきました。
▲側面側。これらの樹木は伐採後の工事となります。
▲建物の裏面。外壁は傷んでいないものの浴室部の基礎周りの外壁部が傷んでいました。
●建物側面と裏面を調査しましたが、外壁の傷みは、見た目からはそこまで進行していない状態でしたが、一部の水回り部の土台箇所には痛みがみられました。躯体への影響がどの程度か気になりましたので、S様にはお伝えしました。
▲二階の天井部に雨漏れの跡が。
▲下屋部は瓦ぶきでした。瓦自体に問題はなく、雨仕舞での補修を提案しました。
間取りの変更プラン
▲1階 戸建て二世帯住宅リフォーム前平面図
▲2階 戸建て二世帯住宅リフォーム前平面図
▲1階 戸建て二世帯リフォーム後プラン
▲2階 戸建て二世帯住宅リフォーム後プラン
窓は既存位置となるべく同じ位置に持って来るようにご提案をさせてい頂きました。
S様は既存の窓が多すぎるので、断熱・耐震・コストを考え窓の数を少なく・小さくしたいと言って頂けたのでご提案もスムーズにやらせてきた抱きました。
●解体は手壊し『人力解体』
世田谷区のS様の解体は、当初は建物内部のみを躯体の状態(スケルトン状態)にする方向で進めていました。しかし、内部解体後の躯体の痛みが激しかったため、外壁までを解体する内外部スケルトンリフォームとなりました。
戸建てリノベーションでの解体は、新築のように、既存の建物を機械壊しが出来ないことから、解体職人による手壊し、人力解体となります。解体中盤になると担当大工も合流し、抜く柱や抜けない柱など細心の注意を払いながら、仮補強を入れながらの作業となり注意を払う工程となります。
▲当初は内部のみを解体する想定でしたが、裏以外の外壁までをはがず工事へと変更しました。
▲室内の造作部分の剥離から進めていきます。
▲壁下地を剥離解体していく過程で構造体が見てきます。
▲内部がスケルトン状態になり主要構造部が見てきました。
▲内部の大半が解体されました。耐力壁がほぼない状態でとても危険な間取りとなっており仮筋交いで補強を入れながら解体します。
▲内部の仮筋交いをいれたら、外壁も剥離していきます。
▲既存の瓦は、葺き替えをしないので、荷重がかかっている状況となります。主要部に補強を入れ解体を行っています。
▲瓦残しでのない外部スケルトン解体が終了しました。
●内部をスケルトン状態の裸にしたら躯体の構造体のチェック
手壊しによる人力解体が完了し、既存の建物の天井材や壁材、床材など産業廃棄物の廃棄が済むと、初めて躯体のチェックが可能となります。
世田谷区のS様邸は築40年を超える木造住宅になります。当初計画していた補強計画と照らし合わせ、そのまま補強ができる状態なのかをすべての構造躯体(基礎・土台・柱・梁・桁)の傷み具合を構造設計担当と大工が精密検査診断していきます。
▲一階は、二階のベランダ下のあたりがザラ板まで腐食が進んでいました。土台まで腐食が進んでいる箇所もあり外壁を剥離解体する方針を固めさせていただきS様に相談させていただきました。
▲外壁にクラックはなく、ベランダの漏水から水が回ったようです。しっかり雨仕舞をされていれば築40年でもしっかりとした躯体となっているはずですが、通し柱が心配です。
▲浴室部も腐食はすすんでいましたが、ベランダからの漏水程は腐食していません。
▲一部カビの被害も受けています。断熱性能を高める必要があります。
▲水周り周辺(1階キッチン周り)の土台は腐食が進み溶けていました。
▲ベランダドレンの排水が室内を経由しておりその雨仕舞処理に問題があり内壁が腐食。
▲通常このようにはおさめませんが、内壁はすべて腐食しており解体しました。
▲このベランダ排水処理の問題より、土台、柱まで腐食しておりました。
▲解体後はこのような構造体のチェックを必ず行い、机上の構造計算がこのまま成り立つのかどうかを現地で入念に確認していきます。
▲土台の多くは差し替えと判断しました。
!大事な構造部のすべてが目視可能となるスケルトンリフォーム
内部の天井・壁・床だけでなく外壁まで解体しスケルトン状態(躯体残し)にする戸建てリノベーションの最大のメリットはこのような重要な主要構造部のすべての状態が目視でわかることになります。
弊社(ハイウィル株式会社)では、この内部解体後に、構造設計担当者による精密診断が入ります。非破壊での診断は現場調査時に行っておりますが、あくまで予想レベルでしかありません。建物を裸にすることで、予想していた計画を微調整し、使えない土台、柱、基礎など補強法も検討しつつ時間を頂いて設計に入ります。この間は、基礎職人と大工と構造設計担当者による現場での打ち合わせで忙しくなります。現況を検査した上での補強計画が完了後に基礎補強へと工程は移行していきます。フルリノベーション後は、これらの構造上の弱点をすべて修正し補強することで新築と同水準、もくしくはそれ以上の建物性能をもつ構造躯体へ甦らせることが可能となります。
スケルトン状態までの解体が終わり基礎工事に入ります。S様邸の基礎は、無筋基礎となっており、その他の間仕切り壁には基礎がなく、束石のみで支えているという状態でした。今回の世田谷区のS様邸の2世帯リノベーションでの基礎補強計画では、内側から添え基礎で配筋を挟み込む形での補強を計画、束建てとなっていた箇所は新設基礎を設置する計画としました。
基礎補強断面図
▲鋤取り後指定の基礎補強部へ根切を行います。
▲根切→砕石転圧後に配筋をします。
▲コンクリート打設は2度打ちとなります。まずはベース基礎のコンクリート打設を行っていきます。
▲立ち上がり基礎の配筋と土台、柱を一体化させるためにガードアンカージベルで緊結固定します。
▲ベース基礎打設後。立ち上がり基礎の配筋のみが見えている状態です。
▲立ち上がり基礎への枠工後、2度目のコンクリート打設を行います。
▲基礎補強後の基礎・土台・柱が一体化されました。これではじめて引き抜きに対抗できます。
▲枠を取り外し基礎補強が完成しました。
▲既存の無筋基礎が鉄筋コンクリート基礎と一体化されています。
▲構造計算により基礎補強の必要箇所に補強を入れております。
基礎の範囲については、全国の工務店向けに基礎補強のセミナーを行った内容を簡略化したページがございますので詳しくは、こちらよりご覧ください。
▲補強基礎が完成しました。
▲配筋時に基礎に緊結した金物を固定。これで基礎、土台、柱の連結することで地震時の引き抜きに耐えます。
S様邸では抱き合わせ基礎(増し基礎・添え基礎・ツイン基礎)での基礎補強を行いました。主要柱脚部へは、引き抜き防止対策でコンクリート打設前に、基礎と土台と柱を一体化させる金物で構造の一体化を図りました。戸建てリノベーション(フルリフォーム)の世界では、未だに旧耐震基準の無筋基礎の建物へ基礎補強を行わないリフォーム会社が大半を占めます。基礎を無視し、土台から上部の構造体のみを補強して評点を出しても、制震ダンパー等である程度の数値は稼げます。しかし、足元となる基礎をおろそかにしてしまうと大地震が起きた際にせん断力が働き、土台が基礎から抜けるような事態になるケースもあるため、大規模な戸建てリノベーションをされる際には、木造を熟知し、実績が豊富な会社へ相談することをお勧めする理由でもあります。
●ベタ基礎って?
今回の世田谷区S様邸では、添え基礎補強を採用しました。
布基礎が立ち上がりとフーチングで持たせる基礎に対して、ベタ基礎は、立上りだけでなく、底板一面も耐圧盤を設け、立ち上がりと底面が一体化された鉄筋コンクリートになっている基礎をいいます。
建物の荷重を底板全体の面で受け止めるため、ベタ基礎は不同沈下を起こさない。といわれますが、それは良好地盤での話です。
基礎の下の地盤面の地耐力が均一でない場合は、不同沈下が起こる可能性が充分あるのです。
耐震の世界では、重い瓦屋根は外して、軽いものに変えましょうと言われておりますが、それ自体は間違っていませんが、この理屈でいくと。屋根の瓦を外して、基礎はベタ基礎にしても、地盤に与える荷重は、瓦屋根以上の荷重がベタ基礎の荷重により地盤面にかかることになります。
地盤が軟弱な場合、布基礎を採用した方が有利な場合も出てきます。
戸建てフルリフォームやリノベーションで、基礎補強をする際は、このような知識のある会社に相談することが必要です。
基礎が終わり大工工事へと移行します。構造躯体の強度を担保するためのメイン工事となります。
▲柱脚部への金物補強。
▲柱脚部への金物補強。
▲根太受金物
▲構造補強が完成しました。
世田谷区S様の2世帯住宅リノベーションでの断熱材は、高性能グラスウールを採用しました。グラスウール断熱のポイントは何といっても”隙間なく充填”この一言に尽きます。
▲床はスタイロフォームを採用
▲壁を張ってしまうと見えなくなってします大切なところになりますので、入念にチェックをしていきます。
▲グラスウール充填で最も気を遣うのが隙間なく充填するということ。万が一水分を含むと沈下する性質があることから柱にタッカーで防湿透湿フィルムを打ち込みます。
▲ここで造作工事へ移行してしまうと後戻りができない為、全部屋のチェックを必ず行い隙間がないかを入念に調査します。
世田谷区S様邸の二世帯リノベーションでは、建物正面と側面は、内部からの躯体の痛みが激しく外壁解体となりました。
裏面についてはサッシ変更部分の解体と補修を行い漆喰塗としました。その他3面は構造用合板での補強を入れ、サイディング張りとなっています。
▲建物裏面はサッシ部分をカッターを入れ解体。
▲リフォームにより間取りが変わりサッシの位置が変わるため解体範囲を大きく取りサッシを設置します。
▲ラスカットボードで下地を作ります。
▲左官での補修
▲漆喰塗後
▲建物正面の外壁面は構造用合板全面張り
▲構造用合板を貼り終え、防湿シートを一気に張り込みます。
▲通気胴縁
▲サイディング張り完了
▲際谷(きわだに)を板金で押さえ、正面はルーフィングを30センチ立ち上げます。
▲瓦の上から面土漆喰を盛り、熨斗瓦を設置します。
▲Ⅰ段目の熨斗瓦を設置後、再度、面土漆喰を盛ると今度は、井桁に熨斗瓦(2段目)を貼ります。
▲銅線で固定します。
▲鶴っ首(つるっくび)等の鏝で隙間を面土漆喰で埋め込み成形していきます。
▲最後に雨押え下地となる貫き板を設置します。この後板金で雨押えをします。
▲雨押え板金が完了しました。
構造部の構造補強が終わると、造作工事に入ります。
▲ここからの工事は一気にスピードが上がっていきます。
▲お施主様もお部屋のイメージをしやすくなり、仕様を最終的に決定していう段階に入ります。
▲造作工事
世田谷区S様の二世帯住宅リノベーションは長期間6カ月の工事となりました。いよいよ竣工です。
== 外観==
▲外壁は道路に面した面はサイディング仕上げ、裏の人目に付かない面は塗装仕上げのなっております。
▲玄関・ポーチは既存と同じ位置になります。
既存建物は、ご両親様2人でお住まいでした。
築年数も経ち、老朽化が気になり始めていた時娘様家族との同居を機に
完全共有型の二世帯住宅フルリフォームの工事を行わせて頂きました。
既存玄関周りはブロック塀で囲まれていました。
既存ベランダは床と屋根の老朽化が気になっている
== 1F LDK・親世帯 ==
▲システムキッチンはトクラスBb I型1950サイズ ライトチェリー柄です。
▲LDK床材は、ベリティスフロアSハードコート オーク色
▲トクラスBb 1950サイズ
キッチンの床にはクッションフロアー
▲LIXILアライズ1216
▲アサヒ衛陶 アール600
▲ハイウィルオリジナルトイレ
== 2F 子世帯 ==
▲2階子世帯洋室 造作のベットです。
▲2階子世帯 洋室
▲2階子世帯洋室 クローゼット
▲2階子世帯 クロゼット
▲べランダは床と屋根を張替えました。
~お客様の声~
父が病に倒れたことをきっかけに、同居することとなり、バリアフリーリフォームを決断しました。耐震工事へのこだわりと、ホームページで工事の工程が詳しく説明されている点に信頼をおける業者だと感じ、依頼しようと思いました。決定打となったのは、安心感のある専務のお人柄でした。細かな事柄でも親身になって相談に乗って下さり、最後まで真摯に対応していただきました。無事に工事が終わり、いざ住み始めてみるとビックリ!隙間風で冷え切っていた築四十年の我が家が、断熱性の高い暖房要らずの家へと生まれ変わっていました!両親ともども感動しています。若干予算オーバーがあったものの、ここまでやっていただけたのは嬉しい誤算でした。ハイウィルさんにお願いして大正解でした。
この度は戸建てリノベーションを御用命頂きまして、誠に有難う御座いました。また、二世帯住宅リフォーム後の生活のご様子もお手紙頂き有難う御座います。
お打合せ中も楽しく進めさせていただき、またご決断の速さに驚かされました。
ご両親様と同居され、お子様達もいらっしゃり、にぎやかな生活が始まりますね。耐震性能と断熱性能を大幅に向上させて頂きましたので、きっとご両親様も心強く、安心をされるのではないでしょうか?
今後とも長いお付き合いで引き続き宜しくお願い致します。
S様、この度はご依頼をいただき、誠にありがとうございました。
■全国のフルリフォーム・リノベーション『ピックアップ事例』※プロの詳細解説付きレポート
戸建てリノベーションの専属スタッフが担当致します。
一戸建て家のリフォームに関することを
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あなたの大切なお住まいに関するご相談をお待ちしております。
営業マンはおりませんので、しつこい営業等も一切ございません。
※設計会社(建築家様)・同業の建築会社様のご相談につきましては、プランと共にご指定のIw値及びUa値等の性能値の目安もお願い申し上げます。
※現在大変込み合っております。ご提案までに大変お時間がかかっております。ご了承のほどお願い申し上げます。
2025年(令和7年)4月1日より建築基準法改正が施行されました。現在大変混みあっております。
お問い合わせ・ご相談多数のため、ご返信、プランのご提案までに日数を頂いております。ご了承の程お願い申し上げます。
改正後の新法では、4号特例措置が廃止され、一般住宅の多くの建物である2階建て以下かつ200平方メートル以下の建築物は2号となり、大規模修繕・大規模模様替えを行う場合には、建築確認申請が必要となります。
大規模修繕や大規模模様替えを行う場合、
つまり、主要構造部(壁、柱、床、梁、屋根、階段)の50%を超える修繕工事等を行う場合は、建築確認申請が必要となることが決まりました。
今回の改正では、床の下地を含む張替え、階段の変更、間取りの変更等が含まれます。
詳細解説はこちらをお読みください。
⇒ https://www.zoukaichiku.com/application
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