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更新日:2026.4.25

【基礎知識編④】なぜ、断熱・気密・換気は“三位一体”でなければならないのか?

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【家のガン】断熱リフォーム失敗の原因No.1「壁内結露」の恐怖|プロが教える完全対策

1. 「完璧なダウンジャケット」が、時に、命取りになる理由

2. 健康な家の解剖学 ― 「断熱・気密・換気」という、生命維持システム

3. 三位一体が崩壊した時 ― 500の現場が見た「病気の家」の臨床例

4.「部分」から「システム」へ ― 最高の快適性は、完璧な調和から生まれる

「断熱材を入れたのに、結露が止まらない」

「高気密にしたら、空気がこもって息苦しい」

「換気扇を回しても、冬は寒くて使えない」

これらはすべて、三位一体が崩れた家で起きている症状です。

断熱・気密・換気。この3つは、どれか一つだけを強化しても意味がありません。

むしろ、バランスが崩れると家は「病気」になります

500棟のスケルトンリノベーションで見てきた「病気の家」の症例と、

三位一体で設計する本物の快適性について解説します。

1. 「完璧なダウンジャケット」が、時に、命取りになる理由

 

断熱リフォームを検討されるお客様から、よくこんな質問をいただきます。

「とにかく断熱材をたくさん入れれば暖かくなりますよね?」

正直に言うと、それは危険な誤解です。

 

ダウンジャケットの比喩

 

断熱材は、よく「ダウンジャケット」に例えられます。

ダウンジャケットは、羽毛が空気を含み、体温を逃がさない。

だから暖かい。断熱材も同じ原理で、空気を含む素材が熱の移動を遅らせます。

しかし、ダウンジャケットを着て激しい運動をしたらどうなるでしょうか?

汗びっしょりになり、蒸れて不快になります。場合によっては、汗が冷えて体調を崩すことも。

家も同じです。断熱だけを強化して、気密と換気を無視すると、家の中は「蒸れた状態」になります。

 

断熱だけでは快適にならない理由

 

状態 断熱 気密 換気 結果
ダウンジャケットで運動 蒸れる、不快
断熱材だけ強化 結露、カビ、空気汚染
三位一体 快適、健康、省エネ

断熱材は「熱を逃がさない」だけ。湿気や汚れた空気をどうするかは、断熱材の役割ではありません。

気密で「隙間風を止め」、換気で「計画的に空気を入れ替える」。

この3つが揃って初めて、ダウンジャケットは快適に機能するのです。

 

500棟で見た「断熱だけ」の末路

 

私たちがスケルトンリノベーションで壁を開けると、こんな光景に出会います。

  • 断熱材はしっかり入っている
  • しかし気密処理がされていない
  • 結果、壁内結露で断熱材が真っ黒にカビている

断熱材を入れた当時は「これで暖かくなる」と期待されたはず。

しかし、気密と換気を無視した結果、断熱材が家を蝕む原因になっていた。

これが「完璧なダウンジャケットが命取りになる」という意味です。

2. 健康な家の解剖学 ― 「断熱・気密・換気」という、生命維持システム

 

章の概要: この章の結論は、「健康で快適な家とは、断熱・気密・換気の三つの要素が、それぞれ完璧に連携し機能する、一つの生命体のようなシステムである」ということです。「三位一体」という、少し、概念的な言葉を、私たちの身体に例えることで、その、各要素の役割と、相互関係を、直感的に、そして、深く、理解していただきます。家を、単なる「モノ」としてではなく、私たちと、同じように、呼吸し、体温を、維持する、「生命体」として、捉え直す、新しい視点を、提供します。なぜ、高性能な断熱材を入れるだけでは不十分なのか。なぜ、隙間をなくすことが、全ての基本となるのか。そして、なぜ、家の「呼吸」が、その寿命と、住む人の健康を、左右するのか。この章を読み終える頃、あなた様は、ご自身の住まいを、全く新しい、生命科学の視点から、見つめ直すことができるようになっているはずです。

 

2.1 【断熱】は、身体を守る「皮膚」と「皮下脂肪」である

 

ここでのポイント:家の「断熱」とは、外部の厳しい温熱環境から、内部の安定した環境を守る、人体の「皮膚」や「皮下脂肪」と同じ役割を果たす、最も外側にある、防御壁です。この防御壁の性能が、家の快適性と、エネルギー効率の、全てを、決定づけます。

 

私たちが、冬の、凍えるような、木枯らしの中や、夏の、灼熱の、日差しの下でも、体温を、ほぼ、36℃に、保ち続けることが、できるのは、なぜでしょうか。その、最も、基本的な、生命維持機能の一つを、担っているのが、私たちの身体を、覆っている、「皮膚」であり、その下にある、「皮下脂肪」です。これらは、外部の、過酷な温度変化が、身体の内部に、直接、伝わるのを、防ぎ、私たちの、内部環境を、常に、安定した状態に、保ってくれる、極めて、高性能な、断熱材なのです。

家の断熱も、これと、全く、同じ原理です。

 

断熱(だんねつ)とは、壁、床、天井(あるいは屋根)に、熱を伝えにくい材料(断熱材)を、施工することで、建物の内外の熱の移動を、抑制することです。これにより、外の暑さや寒さの影響を、受けにくくし、室内の温度を、快適に保つ役割を果たします。

 

冬場、外の気温が、氷点下にまで、下がっても、夏場、屋根の表面が、70℃以上の、高温になっても、室内の温度が、それに、直接、影響されることなく、穏やかに、保たれるのは、まさしく、この「断熱」という、家の“皮膚”が、健全に、機能している、証拠なのです。

しかし、あなた様が、お住まいのような、築35年の、木造住宅は、どうでしょうか。500棟以上の、同年代の家を、解体してきた、私たちの経験から言えば、その“皮膚”は、多くの場合、非常に、薄く、そして、ところどころ、破れてしまっている、と言わざるを得ません。壁の中に、申し訳程度の、断熱材しか、入っていなかったり、あるいは、全く、入っていなかったり。入っていても、長年の、湿気や、自重で、ずり落ちてしまい、断熱材としての、機能を、果たしていない。

 

 

人体 住宅 役割
皮膚・皮下脂肪 断熱材 熱の移動を遅らせる
体温36℃を維持 室温20℃を維持 快適な温度環境を保つ

 

これは、いわば、「皮下脂肪」が、ほとんどなく、極めて、薄い皮膚だけで、厳しい冬を、越さなければならない、状態です。

これでは、いくら、体内で、熱(暖房)を、作り出しても、その熱は、瞬く間に、外へと、奪われてしまいます。

エアコンの、設定温度を、上げても、上げても、一向に、暖まらない。

光熱費だけが、かさみ、快適性も、得られない。

その、根本原因は、家の、防御壁である、「断熱」という、皮膚が、あまりにも、脆弱であることに、他ならないのです。

私たちが、行う、性能向上リノベーションにおける、断熱改修とは、

この、古く、痩せてしまった、家の“皮膚”と“皮下脂肪”を、最新の、高性能なものへと、再生させる、医療行為に、他なりません。

壁、床、天井という、家を覆う、全ての面に、適切な厚みで、隙間なく、高性能な断熱材を、施工する。

これにより、家は、初めて、外部の、厳しい環境から、身を守り、内部の、快適な環境を、維持するための、基本的な、体力を、手に入れることができるのです。高気密・高断熱の家づくりにおいて、この、強靭な「皮膚」を、まず、構築すること。それが、全ての、快適性と、省エネルギー性の、揺るぎない、土台となります。

 

2.2 【気密】は、意図しない“出血”を防ぐ、健全な「血管」である

 

ここでのポイント: 家の「気密」とは、意図しない隙間からの、熱や空気の漏れ(=出血)を防ぎ、家全体に、計画通りに、エネルギーを行き渡らせる、人体の「健全な血管」と同じ役割を担います。どれほど、優れた断熱(皮膚)があっても、この気密(血管)が、破綻していては、家は、深刻なエネルギーロスと、結露という病に、蝕まれてしまいます。

 

私たちの身体には、くまなく、血管が、張り巡らされています。この血管が、健全であるからこそ、心臓から、送り出された、温かい血液は、手足の、末端まで、滞りなく、届けられ、私たちは、体温を、維持することができます。もし、この血管が、傷だらけで、あちこちから、出血していたとしたら、どうなるでしょうか。心臓は、失われた血液を、補うために、さらに、激しく、鼓動しなければならず、やがて、疲弊してしまいます。

 

人体 住宅 役割
血管 気密層 意図しない漏れを防ぐ
出血を防ぐ 隙間風を防ぐ エネルギーと快適性を守る

 

実は、断熱リフォームにおいて、これと、全く同じことが、言えます。家の気密性能が、低い、ということは、まさに、この「血管が、傷だらけで、出血している」状態なのです。

気密(きみつ)とは、建物の、意図しない隙間を、専門の、シートや、テープで、塞ぐことで、空気の出入りを、制御することです。これにより、断熱材の性能を、最大限に引き出し、断熱・換気と、連携して、計画的な、温熱・空気環境を、実現します。

 

あなたが、お住まいのような、築35年の家は、残念ながら、この「気密」という、概念が、ほとんど、存在しなかった時代に、建てられています。柱と壁の、取り合い部分。窓の周り。コンセントや、スイッチの、ボックス。床と壁の、隙間。それら、無数の、目には見えない、小さな隙間から、冬場は、暖房で、大切に暖めた空気が、夏場は、エアコンで、冷やした空気が、常に、外部へと、「出血」し続けているのです。

これが、「暖房をつけているのに、なぜか、寒い」「エアコンが、一向に、効かない」という、不快感の、そして、高い光熱費の、直接的な原因です。どれほど、高性能な断熱材(皮膚)を、身に纏っても、その内側で、絶えず、出血(熱の漏洩)が、続いていては、身体(家)は、決して、暖まりません。エアコンという、心臓は、失われ続ける、エネルギーを、補うために、常に、フル稼働を、強いられ、膨大な、電力を、消費し続けることになるのです。

そして、この「気密」の欠如が、引き起こす問題は、エネルギーロスだけでは、ありません。より、深刻なのが、結露のリスクです。冬場、室内の、暖かく、湿った空気は、この、無数の隙間を通って、壁の中へと、侵入していきます。そして、冷たい、外壁の、内側で、急激に、冷やされ、結露する。この、壁内結露が、断熱材を、濡らし、カビを、発生させ、そして、家の、構造体を、静かに、腐らせていく。まさに、家という、身体を、内部から、蝕む、「壊疽(えそ)」のような、恐ろしい病です。

私たちの、断熱リフォームでは、この、意図しない、出血を、止めるため、専門の、防湿気密シートと、気密テープを、使い、家の内側を、まるで、もう一つの、完璧な、皮膚のように、隙間なく、覆っていきます。一本一本の、配管の周り。一つひとつの、コンセントの裏側。ミリ単位の、精度で、全ての隙間を、塞いでいく。この、地道で、精密な、作業こそが、傷ついた血管を、修復し、家の、エネルギー循環を、正常化させるための、唯一の、治療法なのです。

断熱気密。この二つは、皮膚と血管のように、どちらか一つでも、欠けては、家の健康は、成り立ちません。そして、この、健全な、皮膚と血管が、整って、初めて、家は、正常な「呼吸」を、始めることができるのです。

 

2.3 【換気】は、新鮮な酸素を取り込み、老廃物を排出する「呼吸」である

 

ここでのポイント: 家の「換気」とは、新鮮な外気を取り込み、汚れた空気を排出する、人体の「呼吸」そのものです。そして、この、健全な呼吸は、高い気密性能(健全な血管)があって、初めて、計画通りに、機能します。断熱・気密を高めた上で、適切な換気計画を行わなければ、家は、高濃度の二酸化炭素や、湿気、化学物質で、汚染された、不健康な空間になってしまう、という、絶対的な、原則を、解説します。

 

私たちは、たとえ、数分間であっても、呼吸を、止めることはできません。絶えず、新鮮な酸素を、取り込み、体内で、発生した、二酸化炭素を、排出する。この、生命活動の、根幹を担うのが、「呼吸」です。

家もまた、同じです。家もまた、私たちと、同じように、絶えず、「呼吸」を、しなければ、健康を、維持することはできません。その、家の呼吸を、司るのが、換気システムです。

換気(かんき)とは、室内の、汚れた空気を、計画的に、屋外へ排出し、同時に、新鮮な外気を、取り入れる、仕組みのことです。建築基準法で、24時間、常に、家中の空気が、0.5回/h(1時間あたりに、部屋の空気の半分が、入れ替わる)以上、入れ替わるように、設置が、義務付けられています。

しかし、ここで、極めて、重要な、原則があります。それは、「家の、計画的な換気は、高い気密性能が、あって、初めて、正常に機能する」という、事実です。

どういうことか。 例えば、あなた様が、ストローで、コップのジュースを、吸おうとしている、場面を、想像してみてください。ストローに、穴が、空いていなければ、あなたは、的確に、コップの中のジュースだけを、吸い上げることが、できます。これが、「高気密住宅」における、「計画換気」です。換気扇という、排出口(口)から、空気を、吸い出すと、設計された、給気口(ストローの先端)からだけ、新鮮な外気が、計画通りに、入ってくる。

では、もし、そのストローに、無数の、小さな穴が、空いていたら、どうでしょうか。いくら、強く、吸っても、ジュースは、なかなか、上がってきません。代わりに、穴の空いた、色々な場所から、「ズーズー」と、空気が、漏れ込んでくるだけです。 これが、「低気密住宅」の、換気の実態です。換気扇を、回しても、設計された、給気口からは、ほとんど、空気は、入ってこない。その代わりに、壁の隙間、窓の周り、コンセントの穴といった、意図しない、あらゆる場所から、ホコリや、花粉、そして、壁の中の、カビの胞子などを、含んだ、汚れた空気が、無秩序に、室内に、引き込まれてしまうのです。これでは、換気をすればするほど、空気質は、悪化するという、本末転倒の、事態に、陥ってしまいます。

だからこそ、私たちは、断熱気密の、性能を、まず、完璧なまでに、高めることに、全力を、注ぐのです。家の、意図しない出血(空気の漏れ)を、完全に、止血する。その上で、初めて、「呼吸」の、計画を、立てる。

断熱・気密・換気。 この三つは、まさに、「皮膚・血管・肺」のように、互いに、密接に、連携し、家の、生命を、維持する、不可分の、三位一体の、システムなのです。 強靭な断熱(皮膚)が、家の、体温を、守る。 健全な気密(血管)が、エネルギーの、漏洩を、防ぎ、換気の、正常な作動を、保証する。 そして、計画的な換気(呼吸)が、新鮮な空気を、供給し、断熱材を、結露から守り、家の、健康を、維持する。

 

人体 住宅 役割
呼吸(肺) 換気システム 空気を入れ替える
酸素を取り込む 新鮮な外気を取り込む 健康な環境を維持
CO2を排出 湿気・臭い・VOCを排出 有害物質を除去
 

この、完璧な、調和、すなわち、三位一体が、実現されて、初めて、家は、「ただの箱」から、「健康で、快適な、生命体」へと、生まれ変わる。 次の章では、この、三位一体の、バランスが、崩壊した時、現実の、リフォーム現場で、どのような、悲劇が、起きるのか。その、恐るべき、「病気の家」の、臨床例を、ご紹介します。

3. 三位一体が崩壊した時 ― 500の現場が見た「病気の家」の臨床例

章の概要: この章の結論は、「断熱・気密・換気という三位一体の、どれか一つでも欠ければ、家は、必ず、深刻な病に侵される」ということです。前章で、家の健康を支える「生命維持システム」の、理想的な姿を、解剖学的に、学びました。では、もし、この、完璧なはずのシステムが、崩壊したとしたら。現実の、リフォーム現場では、一体、どのような、悲劇が、起きているのでしょうか。この章では、理論から、一歩、踏み込み、私たちが、500棟以上の、スケルトンリノベーションの現場で、実際に、目の当たりにしてきた、「病気の家」の、衝撃的な、臨床例を、生々しい、証拠写真と、共に、ご報告します。机上の空論ではない、現実の、失敗事例を知ること。それこそが、あなた様が、ご自身の家を、同じ過ちから守り、三位一体の、絶対的な、重要性を、心の底から、確信するための、最も、確実な道筋となるはずです。

3.1 【症例①】断熱だけ、気密なし ―「常に、風邪をひいている家」

症状:

  • 断熱材は入っているのに、冬は寒い
  • 窓の結露がひどい
  • 光熱費が下がらない

診断: 断熱材はあるが、気密処理がされていない。壁や床の隙間から冷気が侵入し、断熱材の効果を打ち消している。

項目 状態
断熱 ◎ 施工済
気密 ✕ 未施工
換気 △ 自然換気のみ

500棟での発見率: 約50%

これは最も多い症例です。断熱材を入れれば暖かくなると思い込み、気密の重要性を知らなかった時代の住宅に多く見られます。

隙間から冷気が入り続けるため、いくら暖房しても足元が寒い。まるで常に風邪をひいているような家です。

 

3.2 【症例②】断熱と気密、しかし換気なし ―「窒息しかけている家」

症状:

  • 冬は暖かいが、空気がこもる
  • 窓に結露が発生
  • カビ臭い、空気が重い
  • 家族にアレルギー症状

診断: 断熱・気密は優秀だが、換気が不十分。室内の湿気やCO2、化学物質が排出されず、空気が汚染されている。

項目 状態
断熱 ◎ 施工済
気密 ◎ 施工済
換気 ✕ 不十分

500棟での発見率: 約20%

高気密住宅なのに換気計画がずさんなケース。または、換気扇はあるが冬は寒いので止めているというケース。

気密が高いほど、換気の重要性は増します。気密を高めて換気を怠ると、家が窒息状態になります。

3-3.【症例③】換気だけ、断熱・気密なし ―「栄養失調の家」

症状:

  • 換気扇は回っているが、冬は極寒
  • 暖房費が異常に高い
  • 夏は暑く、冬は寒い

診断: 換気システムはあるが、断熱・気密がないため、換気のたびに熱が大量に逃げている。

項目 状態
断熱 ✕ 不十分
気密 ✕ 不十分
換気 ◎ 施工済

500棟での発見率: 約10%

2003年の建築基準法改正で24時間換気が義務化されました。

しかし、断熱・気密が不十分な家に換気扇だけ付けても、冷たい外気がそのまま入ってくるだけ。

暖房で温めた空気を捨て、冷たい空気を取り込む。まるで栄養を摂っても吸収できない、栄養失調の家です。

 

 

症例まとめ

症例 断熱 気密 換気 結果
①風邪の家 寒い、結露
②窒息の家 空気汚染、カビ
③栄養失調の家 極寒、光熱費爆発
健康な家 快適、健康、省エネ
 

4. 「部分」から「システム」へ ― 最高の快適性は、完璧な調和から生まれる

章の概要:

この章の結論は、「断熱リフォームの成功は、断熱材や窓といった、個別の部材の性能で決まるのではなく、『断熱・気密・換気』という、三つの要素が、一つの完璧なシステムとして、調和し、機能することによってのみ、達成される」ということです。これまでの章で学んだ、家の健康を左右する、全ての科学的知識を、ここで、一つの、揺るぎない、大原則へと、統合します。なぜ、この三つが揃って初めて、1+1+1が、3ではなく、5にも、10にもなる、圧倒的な相乗効果が、生まれるのか。そして、その、完璧なシステムを、設計し、構築するために、最も、重要なことは、何なのか。この章を、読み終える頃、あなた様は、カタログスペックに、惑わされることなく、本質的な、性能向上を、見抜くための、「システム思考」という、最も、強力な、視点を、手に入れているはずです。それは、次の「部位別実践編」を、読み解くための、そして、最高の、パートナーを、見つけ出すための、絶対不可欠な、羅針盤となります。

 

4.1 完璧な相乗効果 ― なぜ、三つが揃って、初めて、100%以上の性能が、生まれるのか

効果①: 断熱×気密 = 熱損失の最小化

断熱材で熱の移動を遅らせ、気密で隙間からの熱漏れを防ぐ。

この2つが揃うことで、暖房エネルギーの大部分を室内に留めることができます。

組み合わせ 熱損失
断熱のみ 隙間から逃げる
気密のみ 壁から逃げる
断熱×気密 最小限に抑制

 

効果②: 気密×換気 = 計画的な空気の流れ

気密で「意図しない空気の出入り」を止め、換気で「計画的な空気の流れ」を作る。

この2つが揃うことで、空気の流れを完全にコントロールできます。

組み合わせ 空気の流れ
気密のみ 空気がこもる
換気のみ 無駄に熱が逃げる
気密×換気 計画通りに制御

 

効果③: 換気×断熱 = 熱交換による省エネ

熱交換換気システムを使えば、排気から70〜90%の熱を回収し、給気を温めることができます。

外気温 熱交換後の給気温度 回収率
0℃ 約16〜18℃ 80%
5℃ 約18〜20℃ 80%
-5℃ 約14〜16℃ 80%

断熱で熱を逃がさず、換気で熱を回収する。この組み合わせで、換気による熱損失を最小化できます。

 

 

 

三位一体で実現する「本物の快適性」

指標 三位一体なし 三位一体あり
室温の安定 暖房ON/OFFで変動 24時間ほぼ一定
体感温度 足元寒い、頭熱い 全身均一に快適
空気質 CO2・湿気がこもる 常に新鮮
光熱費 高い 50%以上削減
結露 発生する ほぼゼロ
健康 アレルギー・ヒートショック リスク大幅低減

 

 

増改築.comの三位一体設計

私たちのスケルトンリノベーションでは、三位一体を標準仕様としています。

要素 仕様 数値目標
断熱 硬質ウレタン30倍発泡 or セルロースファイバー UA値0.46以下(等級6)
気密 可変透湿気密シート+気密測定 C値1.0以下
換気 第一種熱交換換気システム 熱回収率80%以上

この3つが揃って初めて、床暖房なしでも素足で過ごせる空間が生まれます。

4.2 結論:最高の快適性は、「最高のシステム設計」から生まれる

 

要素 人体での役割 住宅での役割 増改築.com仕様
断熱 皮膚・皮下脂肪 熱を逃がさない UA値0.46以下
気密 血管 隙間を塞ぐ C値1.0以下
換気 呼吸(肺) 空気を入れ替える 熱交換換気80%以上

 

この章で覚えておくべきこと

  1. 断熱だけでは快適にならない → ダウンジャケットで運動すると蒸れるのと同じ
  2. 断熱・気密・換気は人体の「皮膚・血管・肺」 → どれか欠けると病気になる
  3. 症例①: 気密なし = 常に風邪の家 → 隙間から冷気が入り続ける
  4. 症例②: 換気なし = 窒息の家 → 空気が汚染され、カビが繁殖
  5. 症例③: 断熱なし = 栄養失調の家 → 換気のたびに熱が逃げる
  6. 三位一体は掛け算 → 一つでも「0」なら全体が「0」
  7. 熱交換換気で70〜90%の熱を回収 → 換気しても寒くならない

本物の快適性は、「最高のシステム設計」から生まれます。

断熱材の種類や厚みだけを議論しても意味がありません。

断熱・気密・換気を一つのシステムとして設計することが、快適で健康な住まいへの唯一の道です。

次章からは、部位別の実践編に入ります。まずは熱損失が最も大きい「窓・玄関ドア」から。

【次のステップへ】 これで、家の、健康を、支える、最も、重要な、大原則、「三位一体」の、全てを、ご理解いただけたかと、思います。 この、システム思考という、強力な、視点を、手にした、あなた様は、いよいよ、家の、各部位という、「部分」の、具体的な、治療法を、学ぶ、準備が、整いました。 次の章からは、【部位別実践編】として、窓、壁、床、天井、それぞれの、最適な、断熱・気密の、実践法を、詳しく、解説していきます。

 

➡️【部位別 実践編】①:住まいの最大の弱点を克服する「窓・玄関ドア」の断熱改修へ進む

 

■ 断熱改修を含むフルリフォーム 部分的な断熱改修では、改修した箇所と未改修の箇所の温度差により結露が発生するリスクがあります。フルリフォームで住宅全体の断熱性能を均一に高めることで、結露を防ぎながらUA値0.46以下(断熱等級6相当)を実現できます。

➡️フルリフォーム」とは?費用相場・事例を500棟の実績で完全解説【2026年】 

 

■ スケルトンリフォームで断熱等級6を確実に達成 UA値0.46以下(断熱等級6)を確実に達成するには、壁・天井・床を全て解体するスケルトンリフォームが最も効果的です。断熱材を隙間なく充填し、気密シートの連続性を確保することで、計算通りの断熱・気密性能を実現します。

 

断熱リフォームで失敗しない為の『断熱リフォーム 完全ガイド』

500棟以上のスケルトンリノベーションの断熱改修知見を網羅!

断熱リフォームをする前に必ず読んでください!

何から読めばいいかわからない方は総合案内よりお進みください。

導入編2記事・基礎知識編3記事・部位別実践編4記事・特殊ケース攻略編2記事・計画実行編5記事の全16話構成で、断熱リフォームに必要な全知識をを網羅的に解説します。読みたいテーマが決まっている方は以下からお進みください。

※すべてのページでYouTube動画解説リンクがありますので、合わせてご覧ください。

< この記事の著者情報 >

稲葉 高志

 

ハイウィル株式会社 四代目社長

1976年生まれ 東京都出身。

【経歴】

家業(現ハイウィル)が創業大正8年の老舗瓦屋だった為、幼少よりたくさんの職人に囲まれて育つ。

中学生の頃、アルバイトで瓦の荷揚げを毎日していて祖父の職人としての生き方に感銘を受ける。 日本大学法学部法律学科法職課程を経て、大手ディベロッパーでの不動産販売営業に従事。

この時の仕事環境とスキルが人生の転機に。  TVCMでの華やかな会社イメージとは裏腹に、当たり前に灰皿や拳が飛んでくるような職場の中、東京営業本部約170名中、営業成績6期連続1位の座を譲ることなく退社。ここで営業力の基礎を徹底的に養うことになる。その後、工務店で主に木造改築に従事し、100棟以上の木造フルリフォームを大工職人として施工、管理者として管理

2003年に独立し 耐震性能と断熱性能を現行の新築の最高水準でバリューアップさせる戸建てフルリフォームを150棟営業、施工管理に従事

2008年家業であるハイウィル株式会社へ業務移管後、 4代目代表取締役に就任。

250棟の木造改修の営業、施工管理に従事

2015年旧耐震住宅の「耐震等級3」への推進、「断熱等級6」への推進を目指し、 自身の通算500棟を超える木造フルリフォーム・リノベーション経験の集大成として、性能向上に特化した日本初の木造フルリオーム&リノベーションオウンドメディア 「増改築com®」をオープン

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    できるだけ具体的にお知らせくださいませ。既存設計資料、リフォーム後のイメージ図等をお持ちであれば下記のメールアドレスより添付をお願いします。

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    続けて2回押さないようにお願いいたします。

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    図面や写真等を送信いただく場合、また入力がうまくいかない場合は、上記内容をご確認のうえ、下記メールアドレスまでご連絡ください。

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