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更新日:2025.7.7

断熱リフォーム 完全ガイド【導入編①】
あなたの家の「寒い・暑い」は当たり前ではない

断熱リフォーム ハイパフォーマンスグレードバナー

性能向上リノベーション(断熱編)

1. 日本の住宅の衝撃的な現実。あなたの家は世界基準ですか?

2. その寒さが命を縮める。「断熱」と「健康」の密接な関係

3. あなたの財布から逃げていく熱。エネルギー高騰時代を乗り切る唯一の方法

4. 待ったなし!2025年省エネ基準義務化と、家の資産価値

まとめ:未来への賢い投資としての「断熱リフォーム」

 

 

「ジリジリと肌を焼くような夏の日差しが、二階の寝室に夜までこもって寝苦しい…」

「冬は暖房の効いたリビングから一歩出ると、芯から冷える廊下や脱衣所に行くのが億劫だ…」

「窓際の結露を毎朝拭くのが日課。カビ臭さも気になる…」

 

あなたのお住まいに、このような悩みはございませんか?

もし一つでも当てはまるなら、多くの方が「日本の家はこんなものだ」「築年数が古いから仕方ない」と諦めてしまっているかもしれません。しかし、私たち断熱改修のプロフェッショナルは、断言します。

その「寒い」「暑い」は、決して当たり前ではありません。

それは、あなたの住まいが発している「性能不足」のサインであり、放置すれば家族の健康や家計、さらには大切な住まいの資産価値にまで影響を及ぼす、重要な問題なのです。そして、その根本的な解決策こそが、「断熱リフォーム」なのです。

ここでは、まず日本の住宅が抱える知られざる現実と、断熱リフォームがなぜ今、これほどまでに重要視されているのか、その理由を4つの側面から徹底的に解説していきます。

1. 日本の住宅の衝撃的な現実。あなたの家は世界基準ですか? 

 

日本の住宅の断熱性能が、世界的に見て大きく遅れているという事実をご存じでしょうか。もちろん、近年の新築住宅では高性能なものも増えていますが、日本に存在する住宅ストック(既存住宅)の大多数は、驚くほど断熱性能が低いのが実情です。

国土交通省の調査データによれば、2025年から新築で義務化される省エネ基準(断熱等級4)を満たしている既存住宅は、全体のわずか18%に過ぎません 。つまり、日本の家の8割以上は、これからの時代の「最低基準」にすら達していないのです 。

 

さらに、その基準(断熱等級4)自体も、世界の先進国と比較すると決して高いレベルとは言えません 。下のグラフは、各国の断熱性能基準を比較したものです。グラフの下に行くほど性能が高いことを示しますが、日本の現行基準(等級4)は、温暖なイタリアや、日本よりはるかに寒い気候のドイツ、デンマークといった国々の基準よりも低いことが一目瞭然です 。

 

「昔の日本は、少ないエネルギーで暮らしていたから断熱は必要なかった」と言われることもあります 。しかし、生活が豊かになり、冷暖房が当たり前になった現代において、この断熱性能の低さは、次に述べる「健康」や「家計」の問題に直結しているのです 。

「一般財団法人建築環境・省エネルギー機構(IBEC)」より、野村総合研究所(NRI)発表「海外における省エネ規制・基準の動向」P.24

2. その寒さが命を縮める。「断熱」と「健康」の密接な関係

「断熱リフォームは、家族の命を守るためのリフォームです。」 これは決して大げさな表現ではありません。住宅の断熱性能の低さは、快適性を損なうだけでなく、住む人の健康に深刻なリスクをもたらします。

 

交通事故より多い「家庭内事故死」とヒートショック

 

下のグラフをご覧ください。この20年間で交通事故による死亡者数は年々減少しているのに対し、家庭内での不慮の事故による死亡者数は増加の一途をたどっています 。その大きな原因の一つが、住宅の断熱性能の低さが引き起こす「ヒートショック」です 。

ヒートショックとは、暖かいリビングから寒い廊下や浴室へ移動した際に、急激な温度変化によって血圧が乱高下し、心筋梗塞や脳卒中などを引き起こす現象です。特に、入浴中の事故は後を絶ちません 。

 

 

驚くべきことに、入浴中にヒートショックが原因と見られる心肺停止状態に陥る人の数は、比較的温暖とされる香川県や兵庫県で多く発生しています 。これは、ヒートショックの原因が「外の寒さ」ではなく、**「家の中の温度差」**にあることを明確に示しています 。

 

冬の室温、何度が安全?

 

イギリスの保健省は、健康を維持するための推奨室温を21℃、許容できる室温を18℃としています 。そして、室温が16℃未満になると呼吸器系疾患に影響が出始め、9℃~12℃では血圧上昇や心血管疾患のリスクが高まると警告しています 。

あなたの家の冬の寝室や廊下、脱衣所は何℃でしょうか?もし10℃を下回るようなら、それは「低体温症を起こすハイリスク」な環境に身を置いていることになるのです 。

 

断熱性能は、アレルギーや心身から来る不定愁訴も改善する

 

断熱性能の向上は、命に関わる疾患だけでなく、ぜんそくやアトピー性皮膚炎、手足の冷えといった日常的な症状の改善にも繋がることが、実際の調査で明らかになっています 。

下のグラフは、断熱性能の高い家に転居した人が、以前の住まいで抱えていた症状がどれだけ改善したかを示したものです。断熱等級が上がるほど、気管支ぜんそく、アトピー性皮膚炎、のどの痛み、せき、アレルギー性鼻炎などの症状を持つ人の改善率が高くなっていることが分かります 。

これは、家全体が暖かくなることで血行が促進されたり、適切な湿度に保たれることでカビやダニの発生が抑制されたりするためと考えられています 。適切な断熱リフォームは、家族全員の健康を守るための、最も効果的な投資の一つなのです。

 

 

出典:厚生労働省 人口動態統計 2012年度

3. あなたの財布から逃げていく熱。エネルギー高騰時代を乗り切る唯一の方法

「最近、電気代やガス代が本当に高くなった…」と感じている方は多いでしょう。実は、その高い光熱費の大きな原因は、お住まいの「断熱性能の低さ」にあるかもしれません。

断熱性能が低い家は、例えるなら「穴の開いたバケツ」のようなものです。いくら暖房や冷房で快適な温度にしても、その熱(エネルギー)は壁や窓からどんどん外へ逃げていってしまいます。

 

熱が最も逃げる場所は「窓」

 

下の図は、一般的な住宅で、夏と冬にどこから熱が出入りしているかを示したものです。驚くべきことに、

夏に外から入ってくる熱の74%、そして冬に室内から逃げていく熱の50%が、「窓」などの開口部を経由しています 。

つまり、壁や天井の断熱を考える以前に、窓の性能を向上させることが、光熱費削減への最大の近道なのです。断熱リフォームでは、この「熱の逃げ道」を一つひとつ確実に塞いでいくことで、魔法瓶のように熱を保つことができる家に生まれ変わらせます。その結果、冷暖房の効率が劇的に向上し、年間の光熱費を大幅に削減することが可能になるのです 。

 

 

脱炭素社会と断熱リフォーム

 

2050年の脱炭素(カーボンニュートラル)社会の実現に向けて、家庭部門のエネルギー消費量を削減することは、日本全体の急務となっています 。特に、新型コロナウイルスの影響で在宅時間が増え、家庭での冷暖房エネルギー消費は増加傾向にあります 。熱リフォームによって家のエネルギー効率を高めることは、家計を助けるだけでなく、地球環境の未来に貢献する、社会的にも意義のある取り組みなのです。

 

 

YKK AP株式会社

4. 待ったなし!2025年省エネ基準義務化と、家の資産価値

「うちは新築じゃないから関係ない」と思っていませんか?実は、既存住宅にお住まいの方にこそ知っておいてほしい、重要な法改正が迫っています。

 

2025年4月から、原則としてすべての新築住宅に「省エネ基準(断熱等級4)」への適合が義務化されます 。

 

これが、既存住宅やリフォーム市場に何をもたらすのでしょうか。

それは、「住宅の価値基準が変わる」ということです。

これまで、中古住宅の価値は主に「立地」や「築年数」で判断されてきました 。しかし、これからは「断熱性能」や「省エネ性能」が、家の価値を左右する重要な指標になります。

つまり、2025年以降、省エネ基準に満たない住宅は「時代遅れの家」と見なされ、資産価値が大きく下落してしまうリスクがあるのです 。将来、ご自宅を売却したり、賃貸に出したりする可能性が少しでもあるなら、この点は決して無視できません。

さらに、国の方針はここで終わりではありません。

2030年までには、より高いレベルである「ZEH(ゼッチ)水準(断熱等級5)」への基準引き上げが予定されています 。住宅の高性能化の流れは、今後ますます加速していくのです。

だからこそ、これから断熱リフォームを考えるなら、目先の基準(等級4)をクリアするだけでなく、2030年以降も見据えた、より高い断熱性能(等級6以上)を目指すことが、あなたの大切な資産を守る上で極めて重要になります 。

まとめ:未来への賢い投資としての「断熱リフォーム」

断熱リフォームまとめ

ここまで見てきたように、お住まいの断熱性能の低さは、

  • 家族の「健康」を脅かすリスク

  • 家計を圧迫する「光熱費」の問題

  • 大切な家の「資産価値」の低下

という、3つの大きな問題に直結しています。

そして、これらの問題を根本から、しかも同時に解決できる唯一の方法が「断熱リフォーム」なのです。

では、あなたの家は大丈夫でしょうか? 次の章では、誰でも簡単に我が家の断熱性能をチェックできる「10分間セルフ診断」をご用意しました。まずは、ご自宅の現状を客観的に把握することから、快適で健康、そして経済的な未来への第一歩を踏み出しましょう。

【導入編②】10分でわかる「我が家の断熱性能」セルフチェック へ進む

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断熱リフォームをする前に必ず読んでください!

何から読めばいいかわからない方は総合案内よりお進みください。

導入編2記事・基礎知識編3記事・部位別実践編4記事・特殊ケース攻略編2記事・計画実行編5記事の全16話構成で、断熱リフォームに必要な全知識をを網羅的に解説します。読みたいテーマが決まっている方は以下からお進みください。

※すべてのページでYouTube動画解説リンクがありますので、合わせてご覧ください。

< この記事の著者情報 >

稲葉 高志

 

ハイウィル株式会社 四代目社長

1976年生まれ 東京都出身。

【経歴】

家業(現ハイウィル)が創業大正8年の老舗瓦屋だった為、幼少よりたくさんの職人に囲まれて育つ。

中学生の頃、アルバイトで瓦の荷揚げを毎日していて祖父の職人としての生き方に感銘を受ける。 日本大学法学部法律学科法職課程を経て、大手ディベロッパーでの不動産販売営業に従事。

この時の仕事環境とスキルが人生の転機に。  TVCMでの華やかな会社イメージとは裏腹に、当たり前に灰皿や拳が飛んでくるような職場の中、東京営業本部約170名中、営業成績6期連続1位の座を譲ることなく退社。ここで営業力の基礎を徹底的に養うことになる。その後、工務店で主に木造改築に従事し、100棟以上の木造フルリフォームを大工職人として施工、管理者として管理

2003年に独立し 耐震性能と断熱性能を現行の新築の最高水準でバリューアップさせる戸建てフルリフォームを150棟営業、施工管理に従事

2008年家業であるハイウィル株式会社へ業務移管後、 4代目代表取締役に就任。

250棟の木造改修の営業、施工管理に従事

2015年旧耐震住宅の「耐震等級3」への推進、「断熱等級4」への推進を目指し、 自身の通算500棟を超える木造フルリフォーム・リノベーション経験の集大成として、性能向上に特化した日本初の木造フルリオーム&リノベーションオウンドメディア 「増改築com®」をオープン

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