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更新日:2025/4/1

増改築com運営会社ハイウィル株式会社 4代目代表 稲葉高志による

【最新】2025年建築基準法改正によるリフォームへの影響を解説

  1. はじめに:2025年4月建築基準法改正とリフォーム分野への影響

 

以下は、2025年4月の建築基準法改正を受け、特にリフォーム・リノベーション(改修・増築)分野に焦点をあてた、代表稲葉高志による解説です。新築以上に複雑化するリフォーム計画時の注意点や、法改正による実務的な影響、具体的な対応策などをまとめました。法改正前後で求められる知識や実務対応を整理し、これからリノベーションをされる方にとって有益な情報になれば幸いです。


以下の内容は現在、判明している情報を基に構成しておりますが、今後国土交通省から運用面や緩和規定に関する追加情報、あるいは細則の見直しが行われる可能性があります。最終的な判断には常に最新情報を踏まえ、行政庁や指定確認検査機関、建築士などの専門家への相談を強くお勧めいたします。

 


【はじめに:2025年4月建築基準法改正とリフォーム分野への影響】

2025年4月に施行された建築基準法改正は、新築住宅だけでなく、増改築や大規模リノベーションといったリフォーム分野にも大きな影響を及ぼします。

従来の4号特例(木造2階建て住宅等における一部設計図書提出省略措置)の一部廃止、ならびに省エネルギー基準適合義務化が大きなトピックですが、これらは新築に限らず、一定の規模や内容に該当するリフォーム工事にも適用され得る点が重要です。

リフォームは既存建物を前提とするため、現行法規への適合、増改築に伴う確認申請の要否、新たな耐震基準・省エネルギー基準への準拠など、考慮すべき要素が格段に増えます。特に既存不適格建築物(建築当時は適法であっても、その後の法改正で基準に満たなくなったもの)や、明確な確認申請履歴がない建物(確認通知書があるが検査済証がないケースがほとんど)、または都市計画区域外に所在する建物の場合、改正後の対応は非常に厳格化されることが予想されます。その結果、確認申請が必要となり、構造計算書や詳細図面の提出、追加工事による現行法適合化が求められる場合もあり、費用面や工期面で大幅な影響が生じる可能性があります。

ここでは、リフォーム計画を検討されるお客様に向けて、2025年4月の法改正内容を踏まえた実務的なポイント、そしてより賢明なリフォーム計画実現のための視点を詳細にご紹介します。

 

【2025年4月改正の概要:リフォームに関連するポイント】

本改正の主な柱は下記の2点です。

  1. 省エネ基準適合の義務化
    新築住宅だけでなく、一部増築・改修工事にも省エネルギー性能(断熱性能や省エネ設備性能)の適合が求められます。従来は新築に重点が置かれがちでしたが、今後は増改築部分についても省エネ基準適合が必要となる可能性があり、断熱材の改修や高効率設備の導入などが求められるケースが増えます。

  2. 4号特例の一部廃止による設計審査の厳格化
    従来、木造2階建て住宅等(いわゆる4号建築物)に対しては構造図など一部図面の審査が省略されてきました。この特例が一部廃止されることで、増改築や大規模なリノベーション計画でも詳細な構造計算や設計図書の整備・提出が必要になります。結果的に、耐震性・防火性・避難計画などの確認が強化され、違反状態のまま改修を行うことが困難となります。

このように、リフォームにおいても建築基準法上の確認申請がこれまで以上に求められ、かつ省エネや構造安全性への適合性が徹底的にチェックされる流れが明確化されます。


 

 

リフォームにおける「確認申請」判断の複雑化

 


【リフォームにおける「確認申請」判断の複雑化】

リフォームと一口に言っても、その規模や工事内容は多種多様です。内装や設備の入れ替え程度であれば確認申請不要なケースも多い一方、一定規模以上の増築、あるいは居室や階段の位置変更など、建物の用途・構造・避難経路に影響するような改修は確認申請が必要になります。2025年4月以降、この判断がより厳格かつ慎重になると考えられます。

 

たとえば、階段の位置変更・2分の1以上の取り換えは避難計画に直接影響を及ぼすため、原則として確認申請が必要となります。また、既存外壁に新規外壁を上張りするような軽微な工事は確認申請不要であっても、「外壁の過半以上を剥がして下地から改修する」場合には確認申請が求められるなど、一見細かな基準が実務上大きな違いを生み出します。このような細分化された要件の下、今後は経験豊富な設計者やリフォームにおける確認申請手続きを熟知した建築会社でないと、スムーズなリフォーム計画が立てにくくなります。

 

さらに、国土交通省の資料には「実情に応じて判断すること」という曖昧な表現も残されており、最終判断は行政庁(建築主事)あるいは指定確認検査機関に委ねられる場面が増える可能性があります。

結果として、計画初期段階での慎重な事前調査、関係機関への協議、専門家によるリーガルチェック(法的適合性確認)がより重要になるでしょう。


 

 

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既存不適格建物への増改築:リスクと困難性

【既存不適格建物への増改築:リスクと困難性】

リノベーションや増築を行う際、特に注意が必要なのが「既存不適格建物」に対する工事です。

既存不適格建物とは、建築当時は適法だったものの、その後の法改正で現在の基準を満たさなくなった建物を指します。こうした建物に対して大規模な改修や増築を行う場合、原則として現行の耐震基準・省エネ基準に適合させる必要があります。

増改築comの実績としては、過去相談依頼2万件のうち80%以上のお施主様がこの既存不適格の建物になります。

1981年6月以前に建築された旧耐震基準の建物は、現行耐震基準との乖離が大きく、増築工事を行う場合には構造計算や補強工事が極めて難易度を増すことが予想されます。また、2000年6月以降に適用された新耐震基準(いわゆる2000年基準)の建物であっても、増改築箇所を現行法に合わせるための補強が必要になる場合があります。

特に確認申請未取得(または不明)な建物への増築は、調査に大幅な費用もかかり実務的に非常に困難になります。

従来4号特例により簡略化されていた部分が廃止されるため、一から現行法への適合状態を証明する必要が出てきます。これは、建築当時の図面や資料が残っていない場合や、増築時に強度計算が行われていない場合、非常にコストと時間がかかる調査・補強作業を伴うでしょう。法改正前に数多くの同様の建物を確認申請してきましたが、法改正前であっても6か月以上の期間がかかっていましたので、期間と費用が大幅に増える可能性があります。

さらに、都市計画区域外に建つ建物では、法適合性が曖昧なケースが多く見受けられます。従来、こうした地域では確認申請不要で建築された建物も散見されましたが、改正後は都市計画区域外であっても確認申請が求められ、増改築にも同様の適用がなされます。

現行法への適合が必須となるため、不適合箇所があれば手直しが必要になり、増改築は大幅な手戻りやコスト増を伴う可能性が高まります。


 

省エネ基準適合義務化とリフォーム:断熱・設備改修への影響

【省エネ基準適合義務化とリフォーム:断熱・設備改修への影響】

2025年4月以降、省エネ基準適合の義務化は新築だけでなく増改築部分にも適用される点が見逃せません。

これまでは省エネ適合義務化が主に新築住宅にフォーカスされてきましたが、増築や一部改修でも、その部分について断熱性能や設備機器の省エネ性能を満たす必要が生じる場合があります。

ただし、省エネ適合義務化と言っても、現行法で求められる断熱等性能等級は決して最高水準ではありません。

あくまでも最低限の基準であり、増改築comでは断熱等級6を基本として提案をしてきたため、これを満たすことは比較的容易と判断はしています。

そのため「省エネ基準を満たせずに計画が頓挫する」というリスクは低いと考えられますが、断熱改修や高効率設備導入といった追加コストが生じ得ることは確かです。

特に既存部分の断熱改修は壁・床・天井の開口や下地処理が必要となり、工期面・費用面での負担増となるはずです。

 

従来、省エネ対応は「新築時の設計に組み込む」ことが多かったのですが、今後はリフォーム計画段階で省エネ要件を満たす戦略が不可欠となります。

断熱材の選定、高断熱サッシや窓の採用、高効率給湯器や空調設備の導入など、設計者や施工者、設備メーカーとの密接な連携が求められます。


 

耐震性能と改正法:4号特例廃止による審査厳格化とその誤解

【耐震性能と改正法:4号特例廃止による審査厳格化とその誤解】

4号特例の一部廃止によって期待されるメリットとして、「耐震不足住宅が審査段階で摘発・是正されやすくなる」点が挙げられます。これは耐震性に不安があった建物が、従来の特例によって見過ごされる可能性があった状況が改善されることを意味します。
しかし、誤解してはならないのは、法改正によって即座に既存建物の耐震性能が向上するわけではない点です。今回の改正はあくまで「既存ルールの遵守を徹底する」ものであり、耐震等級1(現行基準)を確実にクリアさせるための厳格化に留まります。さらに上位水準である耐震等級2や3を義務付けるものではありません。したがって、耐震性強化を本格的に望む場合は、意匠設計や構造設計の段階で、別途高い性能を目指す設計・施工を盛り込む必要があります。

リフォーム計画時には、この点を十分に理解した上で、必要に応じて構造補強や制震・免震工法の導入を検討することが大切です。確認申請や構造計算の厳格化は、あくまで最低基準を確保するための仕組み強化であることを念頭に、性能向上のための積極的な投資・対策が求められます。


 

許容応力度計算の標準化と設計期間の延長

【許容応力度計算の標準化と設計期間の延長】

4号特例廃止に伴い、木造住宅であっても許容応力度計算を求められるケースが増えることが予測されます。

許容応力度計算は、構造安全性をより正確に担保するために行われる詳細な計算で、従来は4号特例下では免除されることが多かった工程です。

許容応力度計算は高度な専門知識と時間を要し、さらに構造設計者による再計算や見直し作業、確認申請機関での審査時間も含めると、従来の計画時期と比べて着工までの期間が大幅に延びる可能性があります。また、検査機関側も提出図面・計算書類の増加に対応しなければならず、審査期間の延長が懸念されています。

特に設計資料等のない旧耐震基準の3階建て住宅などの増改築は、計画段階でかなりの作業量と期間を要することになるでしょう。

リフォームにおいても、特に大規模な増改築では構造的な安全性が再確認されるため、許容応力度計算を行うことで結果的に強固な建物構造を得られるメリットが確かにあります。しかし同時に、計画立案から着工までのスケジュールが長くなり、工程管理が難しくなる可能性があります。

お客様としては、リフォーム計画立案の段階で余裕を持ったスケジュール設定を行い、既存住宅での申請実績があるのかどうかを必ず聞くことが必要です。信頼できる設計事務所や工務店、との密な打ち合わせが必要です。


 

工事費用の増大と着工前の期間延長

【工事費用への影響:数十万円から百万円単位のコストアップも】

今回の法改正で、設計審査や省エネ適合、構造計算義務化、確認申請手続きの煩雑化など、様々なプロセス強化が行われます。

そのため、これらのプロセスを踏むための設計費用、申請手数料、計算書類作成費用、そして法適合させるための追加工事費などが発生します。

特にリフォーム分野においては、既存建物の状態確認や補強工事が新たに必要となる場合も多く、単純に「確認申請費用が+30万円程度」といった話に留まらず、全体工事費が数十万円から百万円以上の増額となるケースも想定されます。

以下は想定されるコスト増要因の例です。

  • 確認申請関連費用:確認申請手数料、設計事務所への申請代行費、構造計算書類作成費用など
  • 構造補強費用:旧耐震基準の建物や既存不適格な構造を現行法に合わせるための梁・柱・基礎補強など
  • 省エネ改修費用:断熱材追加施工、高性能サッシへの交換、高効率設備機器導入、気密施工費用増加
  • 工程遅延による影響費用:審査待ち期間中の仮住まい費用、工期延長に伴う間接コスト

こうした費用増を事前に見越し、計画段階から複数の見積もり検証や資金計画を練ることが、改正法施行後のリフォーム成功への鍵となります。


 

【着工までの期間延長:計画段階でのスケジュール管理の重要性】

従来であれば、一部の確認申請はわずか1週間程度で下りていたケースもありましたが、法改正後は1.5~2ヶ月、場合によってはそれ以上の審査期間が必要になる可能性が示唆されています。実際に法改正前であっても増改築comでは首都圏を中心に、各自治体に増築の申請などを行ってまいりましたが、そもそも既存建物における申請自体を自治体が慣れていないということを痛感しております。23区内であっても6か月以上かかったケースもあります。市部においては1年近く書類を提出し続け、しまいには都庁まで確認をさせられたこともありました。この期間は持ち家の方であれば、予定は比較的立ちやすいですが、中古住宅を購入し、自宅を売却される方などは売却、つまり引っ越しの予定が立てられなくなるなど問題が出てくるでしょう。

これは、新築のみならず増改築や大規模リノベーションを計画されるお客様にとっても無視できない問題です。

さらに、住宅ローンや補助金制度の利用を念頭に置く場合、着工時期の遅延は資金計画や入居時期に影響を与えます。さらに許容応力度計算や省エネ適合判断を行うには、事前に建物調査、設計検討、性能評価など、さまざまな工程が必要となります。

そのため、リフォームを検討する際には、従来とは比較にならないほどの余裕を持った計画立案が必須です。

  • 計画初期段階での法的適合性調査
    実績豊富な建築会社に依頼し、既存建物の構造・耐震性・設備・断熱性能を精査し、現行法とのギャップを把握しておくことが重要です。※今までかからなかった調査費用が発生

  • 確認申請に必要な書類・図面の早期準備
    施工会社と密接に連携し、必要な図面(構造図・詳細図・設備図)、計算書類などを予め揃えることで、申請手続きをスムーズに進められます。※設計費が従来以上に発生

  • 行政庁・確認検査機関への事前相談
    法解釈が不明瞭な場合や、グレーゾーンとなる工事内容の場合は、計画初期の段階で行政庁や確認検査機関に相談することが可能な場合があります。こうした事前協議は、のちのちの工程の不確定要素を減らし、スケジュールを安定化させます。

これらの事前対応を行うことで、審査渋滞や設計変更を最小限に抑え、結果的に着工までの期間短縮および余計なコスト増加回避が期待できます。


 

確認申請の実績豊富な建築会社への依頼が求められる理由

【申請実績豊富な建築会社への依頼が求められる理由】

今後のリフォーム計画において、今回の法改正は「素人判断」や「経験不足の業者選定」がよりリスクを高める要因となります。

確認申請の要否判定や法適合性の判断は、専門的な知見が不可欠です。場合によっては国や自治体の運用解釈が必要なケースもあり、建築会社側にも膨大な知見、つまり専門知識と経験が求められます。

信頼できる建築会社は、以下の点で大きな付加価値を提供できます。

 

  1. 専門知識に基づく的確な法的判断
    リフォームにおける確認申請実績豊富な会社であれば建築基準法や関連法令を熟知しており、改正点への迅速な対応が可能です。工事計画段階での的確な申請要否判断、必要図面・計算書類の整備、行政との交渉など、スムーズな手続き遂行を支援します。逆に、
    申請経験のない会社、少ない会社では、調査段階からつまづく可能性も高く、着工までの時間にも大きな影響が出るでしょう。

  2. 包括的な性能向上提案
    耐震補強や省エネ改修を計画的に組み込み、長期的な資産価値や快適性の向上を目指す設計提案が可能です。最低限の法適合に留まらず、耐震等級3への性能アップ、断熱等級6以上の提案など、将来を見据えたリフォーム戦略を立案します。

  3. 工期・コスト管理の徹底
    増改築経験豊富な建築会社は、長年の経験を通じて予測される審査遅延やコスト増要因を事前に把握し、余裕のあるスケジューリングや複数回の見積もり検証を行います。これにより、お客様は不測の追加費用や引き渡し遅延のリスクを最小限に抑えることができます。

  4. 法改正動向への柔軟な対応力
    改正内容は施行後も追加解釈や緩和措置が示される可能性があります。現段階ではさまざまな問題をはらんでおります。そのため、改正後に、国より様々なアナウンスが出ると考えております。専門家は常に最新情報を収集し、設計・施工プロセスに反映させます。これにより、お客様は常に最新の制度動向を踏まえたベストなリフォーム計画を享受できるはずです。

 

 

【大規模リノベーションへの備え:費用対効果の考え方】

大規模なリノベーションにおいては、確認申請が必要となる可能性が高まり、それに伴う追加コストが無視できません。

また、全面改修であれば、せっかく建物全体を開放する機会を活かし、老朽化した配管・電気設備の刷新や、バリアフリー化、耐震・省エネ性能の大幅向上を同時に行う戦略も考えられます。

つまり、リフォームは単なる修繕ではなく、建物資産価値や暮らしの質を向上させる好機でもあります。

増改築comでは、開設当初より性能向上リノベーションを推進してまいりました。

改正法下では法適合が求められますが、同時に高性能化の余地も広がります。結果的に、性能向上によって光熱費削減や長寿命化を実現できれば、長期的なコストパフォーマンス向上も期待できます。

初期投資は増えるかもしれませんが、将来的なメリット(省エネ効果、耐久性向上、転売時の評価アップなど)を総合的に検討することが、より賢明なリノベーション戦略と捉えることも大切であると考えております。

 

ポイントとまとめ

【要点のおさらい】

最後に、2025年4月の改正法がリフォーム計画にもたらす主要なポイントを整理します。

  1. 着工ベースでの改正法適用
    改正法の適用時期は「着工日」で判断されます。2025年4月以前に確認済証(確認申請の許可)が下りていても、着工が4月以降なら新基準が適用されるため、計画スケジュールには注意が必要です。

  2. 省エネ基準適合義務化は必須だが、ハードルは低め
    増改築部分も省エネ基準適合が必要な場合がありますが、要求水準はそこまで高くありません。ただし、断熱改修や高効率設備導入による追加コストは発生する可能性があります。断熱等級6を目指しましょう。

  3. 4号特例の一部廃止で確認申請手続きが増加
    平屋200㎡以下を除き、増改築・大規模リノベーションでは4号特例の恩恵が受けにくくなります。結果的に構造計算や詳細図面の提出が求められ、審査期間・費用ともに増加となります。

  4. 耐震性能向上は別途対策が必要
    改正法で耐震性が自動的に向上するわけではありません。最低基準確保が厳格化されるだけで、性能アップを望む場合は意図的な耐震補強や性能向上設計が必要です。耐震等級3を目指しましょう。

  5. 着工まで数ヶ月かかる可能性
    許容応力度計算増加や検査機関の混雑により、確認申請取得まで1.5~2ヶ月、あるいはそれ以上の期間がかかることが想定され、従来よりリフォーム工期全体が長期化することは間違いないです。

  6. コストアップ増は避けられない
    数十万円程度の追加費用から、場合によっては百万円以上のコスト増も十分にあります。特に旧耐震基準建物や既存不適格建物における増改築は、調査に時間と費用が通常よりもかかり、補強工事や追加検査費用などによる大幅な費用増が予想されます。

  7. 大規模リノベは戦略的計画が必須
    確認申請が必要な大規模リノベーションは、コスト・手続き・工程が複雑化します。改正後にリフォームをされる方は、これを逆手に取り、性能向上やライフサイクルコスト削減を狙う戦略的な性能向上リノベーション計画が求められるはずです。

  8. 旧耐震(1981年6月以前)建物の改修は難易度はかなり高い
    現行法への適合には知見を要します。調査会社や自治体でも判断できないようなケースも多々あります。そして補強・改修コストが増大します。計画立案前に専門家による既存建物診断が必須です。

  9. 2000年基準以降建物の増築は相対的にリスク小
    新耐震基準ベースなので大規模な構造補強が必要となるケースは減少しますが、それでも追加的な確認申請費用や省エネ改修費用は発生し得ます。設計図書がないケースは調査費用や設計費用が増大します。

  10. 都市計画区域外でも確認申請が必要に
    従来制度より法令遵守が求められ、不適合建物への増改築は極めて困難に。専門家による入念な事前調査と計画立案が鍵となります。


 

【まとめ】

2025年4月の建築基準法改正について現在発表されているものまでを共有させていただく形で解説をさせていただきました。

、新築分野だけでなく、リフォーム・リノベーション計画においても大きな転換点となります。法適合性確認の厳格化、確認申請要否判断の複雑化、省エネ基準適合義務化、4号特例一部廃止による設計審査強化、耐震性能の最低基準確保など、多岐にわたる要件がリフォーム計画に影響を及ぼします。

その一方で、この改正を機に、より確実な安全性、居住性、資産価値を追求した戦略的リノベーションが可能になることは事実です。期間や費用は上がりますが、性能向上を計画的に取り入れ、長期的なコストパフォーマンスや快適性向上を図ることで、単なる法的ハードル克服以上のメリットを享受できるでしょう。

最も重要なのは、計画初期段階で信頼できるリフォームでの確認申請の経験が豊富な建築会社と連携し、最新の法規情報を踏まえた上で、適切な計画・設計・施工プロセスを確立することです。法改正がもたらす複雑さと困難性に対応しつつ、お客様のニーズを最大限満たすために、私たち「増改築com」も常に知見をアップデートし、最善の解決策を提案し続けます。今後のリフォーム・増改築計画においては、ぜひ専門家へのご相談を検討いただければ幸いです。

確認申請しないでどこまでフルリフォームできる?

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< 著者プロフィール >

稲葉 高志

 

増改築com@運営会社

ハイウィル株式会社 四代目社長

1976年生まれ 東京都出身。

【経歴】

家業(現ハイウィル)が創業大正8年の老舗瓦屋だった為、幼少よりたくさんの職人に囲まれて育つ。

中学生の頃、アルバイトで瓦の荷揚げを毎日していて祖父の職人としての生き方に感銘を受ける。 日本大学法学部法律学科法職課程を経て、大手ディベロッパーでの不動産販売営業に従事。

この時の仕事環境とスキルが人生の転機に。  TVCMでの華やかな会社イメージとは裏腹に、当たり前に灰皿や拳が飛んでくるような職場の中、東京営業本部約170名中、営業成績6期連続1位の座を譲ることなく退社。ここで営業力の基礎を徹底的に養うことになる。

その後、代議士秘書を経て、代々家業となっている工務店(現在のハイウィル)に入社。 平日は棟梁の弟子として、週末は大工学校の生徒としての生活が始まる。 このとき棟梁の厳しい躾けのもと建築を一から叩き込まれることになる。 建築現場の施工管理に従事。また職人に対する躾もこのときに学ぶ。 主に木造改築に従事し、100棟以上の木造フルリフォームを職人として施工、管理者として管理

幼い頃からの祖父の教えにあった 「住まいはお客様のためのものであり、我々の自己満足的な作品であってはならない。作品とはお客様の生き方に触れ、共感することで初めて形となる」 という教訓を礎に、家業である会社を一度離れ、独立を決意。 2003年5月フルリフォーム・リノベーション専業会社株式会社リブウェルを設立。代表取締役に就任。 旧耐震基準の建物の性能価値をローコストでバリューアップする提案に特化したサロン 「ドゥ・スタジオ」を練馬区にオープン。木造フルリフォーム事業を本格的させる。 旧態依然の不透明だらけの住宅産業に疑問を持ち、特に費用ウェイトの高い”ハコモノ”と呼ばれるキッチン・バスなど定価があるものをすべて分離して安い会社から自由に購入できる施主支給システムを日本で初めて提案。「住設・建材百貨店」にて販売を開始する。

2003年年に業界内に「施主支給」というキーワードを公開し一大センセーショナルを業界に巻き起こす。 耐震性能と断熱性能を現行の新築の最高水準でバリューアップさせる性能向上リノベーションを150棟、営業、施工管理に従事

2008年設立時に推進していた戸建フルリフォーム事業、建材卸売事業のコア事業を家業であるハイウィル株式会社へ業務移管後、 4代目代表取締役に就任。 株式会社リブウェルでは全国の中小建築会社へのwebマーケティング支援事業を本格化。 自身の創業したリブウェルを部下に譲りハイウィル1社に集中することを決意。250棟の性能向上リノベーションの営業、施工管理に従事

2015年旧耐震住宅の「耐震等級3」への推進、「断熱等級5以上」への推進を目指し、 自身の500棟を超える木造性能向上リノベーション経験の集大成として、日本初の木造性能向上リノベーションオウンドメディア 「増改築com®」をオープン。本社を日暮里へ移転。

2019年創業100周年、全国工務店向けのセミナー講師を務め、日本の住宅の耐震強化の普及活動を開始。

2020年「増改築com®」に全国から寄せられる相談に応えるべく、「増改築.com®」の全国展開の準備活動を開始。

 

【現在の活動状況】

ハイウィルでの木造フルリフォームの担当者として現場で汗を流しつつ、全国の技術優位の中小工務店との共生ネットワーク構築のため、全国を飛び回り技術優位の企業に対する協力体制の構築、支援に全力を注いでいる。

 

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※現在大変込み合っております。ご提案までに大変お時間がかかっております。ご了承のほどお願い申し上げます。

2025年(令和7年)4月1日より建築基準法改正が施行されました。現在大変混みあっております。

お問い合わせ・ご相談多数のため、ご返信、プランのご提案までに日数を頂いております。ご了承の程お願い申し上げます。

改正後の新法では、4号特例措置が廃止され、一般住宅の多くの建物である2階建て以下かつ200平方メートル以下の建築物は2号となり、大規模修繕・大規模模様替えを行う場合には、建築確認申請が必要となります。

大規模修繕や大規模模様替えを行う場合、

つまり、主要構造部(壁、柱、床、梁、屋根、階段)の50%を超える修繕工事等を行う場合は、建築確認申請が必要となることが決まりました。

今回の改正では、床の下地を含む張替え、階段の変更、間取りの変更等が含まれます。

 

詳細解説はこちらをお読みください。

⇒ https://www.zoukaichiku.com/application

 

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(例:25坪・100㎡など)

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    稲葉高志

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