戸建フルリフォームなら「増改築.com®」TOP >耐震補強リフォーム工事 完全ガイド>【難関事例①:傾き】家が傾いている…その絶望を希望に変える「ジャッキアップ工事」という選択
更新日:2025/08/23
✔ここでの概要:
これまでの章で、私たちは、家の性能を高めるための、様々な技術や計画論について、深く学んできました。
いよいよ、「第5部:実践・難関編」へと、突入します。その最初のテーマ。それは、皆様が、ご自宅に対して抱く、数ある不安の中でも、最も根源的で、そして、最も深刻な問題の一つ、家の「傾き」です。
床に置いたビー玉が、ゆっくりと、しかし、確実に、転がり出す。
ドアや窓が、スムーズに閉まらない。その、日々の、暮らしの中に潜む、小さな「違和感」は、実は、あなたの家が、その構造の限界を訴える、静かな「悲鳴」かもしれません。
この章では、その、つい、見て見ぬふりをしてしまいがちな、しかし、極めて深刻な問題、「家の傾き」に、真正面から向き合います。
そして、その絶望的とも思える状況が、実は、あなたの家を、かつてないほど、強く、そして、価値あるものへと、生まれ変わらせる、最高の「好機」となり得る、という、希望に満ちた、再生へのシナリオを、お示しします。
✔ここでのポイント:
まず、多くの方が、ご自宅の「傾き」を、どのように、日々、体感されているのか。その、具体的な「症状」から、お話を始めます。ビー玉が転がる、ドアが勝手に閉まる、といった、物理的な現象から、めまいや頭痛といった、身体的な不調まで。
その、言葉にならない「違和感」と、漠然とした「不安」の正体を、明らかにすることで、皆様の、そのお悩みに、深く、寄り添います。
「この家、もしかして、少し、傾いているんじゃないかしら…」。
性能向上リノベーションをご検討される、お客様との、対話の中で、私たちは、時に、このような、深刻な、ご相談を、お受けすることがあります。
その、不安の始まりは、多くの場合、日々の暮らしの中の、本当に、些細な「違和感」です。
床に置いた、お子様のビー玉や、ミニカーが、いつも、決まった方向に、ゆっくりと、転がっていく。
少しだけ開けたはずのドアが、いつの間にか、勝手に、最後まで閉まっている。あるいは、その逆で、開いてしまう。
窓を、閉めようとすると、鍵が、スムーズにかからず、少し、持ち上げるようにしないと、閉まらない。
家の中を、歩いていると、何となく、平衡感覚が、おかしい。めまいや、頭痛、肩こりが、以前より、ひどくなった気がする。
これらの、一つひとつは、小さな現象かもしれません。
そして、多くの方は、「古い家だから、仕方ない」「気のせいかもしれない」と、その、小さなサインから、つい、目をそらし、見て見ぬふりを、してしまっているのではないでしょうか。
しかし、その、日々の暮らしの中に、積み重なっていく、小さな「違和感」こそが、皆様の、心の、奥底に、「この家は、本当に、大丈夫なのだろうか」という、漠然とした、しかし、決して、消えることのない「不安」の、種を、植え付けているのです。
私が、これまで、500棟以上の、木造住宅の改修に、携わってきた経験から、断言できることがあります。
それは、家の「傾き」は、決して、「気のせい」でもなければ、「古いから仕方ない」で、済まされる問題でもない、ということです。
それは、皆様の家が、そして、皆様ご自身の身体が、発している、極めて、重要な「危険信号」なのです。
そして、何よりも、恐ろしいのは、私たち人間が、その、異常な環境に、少しずつ「慣れて」しまう、ということです。
最初は、気になっていた、床の傾きも、毎日、その上を、歩いているうちに、身体が、無意識に、バランスを取ることを、覚えてしまい、やがて、それが「当たり前」になっていく。
しかし、その「慣れ」こそが、家の、根本的な問題の発見を、遅らせ、そして、その間に、皆様の、目には見えない場所で、家と、ご家族の健康を、静かに、蝕んでいく、最も、危険なサインなのです。
✔ここでのポイント:
次に、その「傾き」という現象が、単なる「不便」や「不快」といった、レベルの問題ではなく、家の、構造体そのものが、限界に達し、助けを求めている「悲鳴」である、という、厳しい現実を、解説します。
なぜ、傾きを、放置することが、建物の寿命を縮め、そして、地震の際の、倒壊リスクを、飛躍的に、高めてしまうのか。その、構造力学的な、理由を、明らかにします。
なぜ、私たちは、家の「傾き」を、これほどまでに、深刻な問題として、捉えるのでしょうか。
それは、「傾き」が、問題の「原因」ではなく、その、さらに奥深く、そして、深刻な場所に潜む、根本的な「病気」の、表面的な「症状」に過ぎないからです。
建物は、本来、その、何十トンという、巨大な自重を、全ての柱や、基礎に、均等に分散させ、力の「バランス」を、保つことで、成り立っています。
しかし、ひとたび、そのバランスが崩れ、家が傾き始めると、事態は、一変します。
これまで、家全体で、分担していたはずの重さが、建物の、低い方の、特定の部分に、集中的に、のしかかるようになります。
それは、いわば、家が、自らの「重さ」を、武器として、自分自身を、破壊し始める、という、恐ろしい状態です。
傾いた側の、柱には、想定を、遥かに超える、圧縮力がかかり、梁には、ねじれの力が、加わり続ける。
基礎には、部分的に、過大な負荷がかかり、ひび割れ(クラック)が、発生する。 このように、傾きを、放置するということは、家の、構造的な「病」が、日に日に、悪化していくのを、ただ、黙って、見過ごしていることと、全く、同じなのです。
そして、その、構造的に、最も、弱った状態で、もし、巨大地震に、襲われたとしたら。
もはや、その結末を、語るに、言葉は、必要ないでしょう。 ただでさえ、強烈な、地震のエネルギー。
それに加えて、傾きによって、偏った、自らの重さが、追い打ちをかけるように、襲いかかる。
その、二重の力に、抵抗する術は、ありません。
家の傾きの修復を、行わず、ただ、壁を強くする、といった、表面的な耐震補強だけを、行っても、それは、砂上の楼閣です。
傾き補正と、耐震補強は、常に、一体のものとして、考えなければ、全く、意味がないのです。
皆様が、感じている、その、小さな「違和感」は、決して、些細な問題ではありません。
それは、皆様の家が、その、命の危険を、必死に、訴えかけている、「構造的な悲鳴」なのです。
✔ここでのポイント:
この、絶望的とも思える状況を、いかにして、希望へと、転換させるのか。この章の最後に、この記事が、皆様に、お約束する「未来」と、そのための「具体的な道筋」を、お示しします。傾きを、根本から治療する、究極の外科手術「ジャッキアップ工事」。その、驚くべき技術の、全貌を、解き明かします。
さて、ここまで、家の「傾き」という、厳しい現実について、お話ししてきました。
しかし、この記事は、皆様を、ただ、不安にさせるためだけに、あるのでは、ありません。
むしろ、その逆です。 私たちは、この、家の「傾き」という、絶望的な状況こそが、皆様の家を、これまでの、どの時点よりも、強く、そして、価値あるものへと、生まれ変わらせる、またとない「好機」であると、確信しています。
なぜなら、傾きを、根本から治療するためには、一度、家を、基礎から切り離し、持ち上げる、という、通常のリフォームでは、決して、行うことのない、ダイナミックな、プロセスが、必要となるからです。
そして、その、家が、宙に浮いている、僅かな時間こそが、家の、あらゆる問題を、一気に、そして、完璧に、解決するための、まさに「ゴールデンタイム」となるのです。
この記事は、その、「絶望から始まる、再生の物語」の、完全なシナリオです。
この先の章で、私たちは、以下の、全ての、知識と、技術を、皆様と、共有していきます。
Step 1.【診断編】: まず、なぜ、あなたの家が、傾いてしまったのか。その、根本原因である「沈下」を、プロが、どのように、診断するのか、そのプロセスを、明らかにします。
Step 2.【治療法の提示】: 次に、その、傾きを、ミリ単位で、完全に、水平へと、戻す、究極の外科手術「ジャッキアップ工事」とは、一体、どのような技術なのか。よく、混同されがちな「曳家 工事」との違いも含め、その、基本原理を、解説します。
Step 3.【手術の実際】: そして、その、驚くべき手術が、現場で、どのように、行われるのか。その、全工程を、豊富な写真と共に、ドキュメンタリーのように、お見せします。
Step 4.【最高の好機】: さらに、この、またとない機会を、最大限に活かし、傾き補正と、耐震補強、そして、断熱改修までを、同時に行い、家を、最強の性能へと、引き上げる、戦略的な、メリットを、お話しします。
Step 5.【費用の全貌】: 最後に、この、大掛かりな家の傾きの修復にかかる費用の、リアルな、相場観を、完全に、ガラス張りにします。
この旅を、終える頃には、皆様の、心の中にあった、漠然とした「不安」は、具体的な「知識」と、未来への、揺るぎない「希望」へと、変わっていることを、お約束します。 さあ、それでは、あなたの家の、「再生の物語」を、ここから、一緒に、始めましょう。
章の概要:
序章では、家の傾きという、絶望的とも思える状況が、実は、最高の「再生」への、始まりの合図となり得る、という、希望のメッセージを、お伝えしました。
では、その再生への、第一歩として、私たちは、まず、何をすべきなのでしょうか。
それは、傾きという「症状」を、根本的に治療するために、その「病名」と「原因」を、正確に突き止めることです。
地盤が、沈んでいるのか。基礎が、壊れているのか。
あるいは、家の骨格そのものが、歪んでいるのか。この章では、私たちプロフェッショナルが、最新の機器と、500棟以上の豊富な経験を駆使して、家の傾きの、本当の原因を、いかにして見抜いていくのか、その、精密な「診断」のプロセスを、ここに、全公開します。
✔ここでのポイント:
まず、家の傾きという問題が、決して、単純な一つの原因で、引き起こされるものではない、という、重要な事実を、解説します。それは、「地盤」「基礎」「構造体」という、三つの要素が、複雑に絡み合った、複合的な「病」なのです。私たちプロが、いかにして、これらの、複雑な要因を、一つひとつ、丁寧に、紐解いていくのか。その、医師の診断にも似た、思考のプロセスを、ご紹介します。
ご自宅の、床を転がるビー玉を、不安な気持ちで、見つめながら、多くの方が、最初に、こう、思われるかもしれません。
「この傾きは、一体、どうすれば、治るのだろうか?」と。
しかし、私たち、プロフェッショナルが、その現場に立った時、最初に、頭に浮かべる問いは、全く、別のものです。
「なぜ、この家は、傾いてしまったのだろうか?」
なぜなら、原因を、正確に、特定することなく、ただ、闇雲に、修復を試みることは、医療の世界で言えば、精密な検査をせずに、いきなり、患者の身体に、メスを入れるような、極めて、危険な行為だからです。
もし、その診断が、間違っていたとしたら。せっかく、高い費用をかけて、手術(工事)を行っても、病気は、再発し、あるいは、もっと、悪化してしまうかもしれません。 ですから、私たちの仕事は、常に、この「なぜ?」という、問いから、始まります。
家の傾きという、事件を、解決するために。私たちは、現場に、立った瞬間から、常に、三つの、主要な「容疑者」の、存在を、頭に描き、その、アリバイを、一つひとつ、検証していきます。
容疑者①:地盤 そもそも、家が、その上に立っている、大地そのものが、何らかの理由で、沈下しているのではないか。
容疑者②:基礎 大地と、家とを、繋ぐ、コンクリートの「基礎」に、ひび割れや、破壊が、生じているのではないか。
容疑者③:構造体 家の、骨格である、柱や、土台といった、木造の「構造体」そのものが、腐食や、シロアリの被害によって、縮んだり、歪んだりしているのではないか。
この、三つの容疑者は、時に、単独で、時に、共謀して、皆様の家を、傾かせるという「犯行」に、及びます。
私たちの、診断プロセスとは、レーザーレベルといった、最新の測定機器による、精密な「科学捜査」と、500棟以上の、難事件を、解決してきた、私たちの、経験という名の「プロファイリング」を、組み合わせ、この、三者の、複雑な、関係性を、解き明かし、本当の「主犯」を、特定していく、知的な、探偵作業なのです。
✔ここでのポイント:
次に、数ある原因の中でも、最も、発生頻度が高く、そして、最も、厄介な「主犯」、地盤沈下について、詳しく、解説します。特に、皆様に、絶対に、知っておいていただきたい、二つの、専門用語、「圧密沈下」と「不同沈下」。その、意味と、メカニズムを、誰にでも、分かる、簡単な、比喩で、ご説明します。
私たちが、これまで、手掛けてきた、家の傾きの修復案件。
その、実に、7割以上で、主犯、あるいは、共犯として、関わっていたのが、「地盤」そのものの、問題でした。
特に、東京の下町や、湾岸エリア、あるいは、かつて、田んぼや、沼地であった場所を、造成した、土地に、多く見られるのが、「圧密沈下(あつみつちんか)」という現象です。
これは、水分を、たくさん含んだ、柔らかい粘土質の地盤が、その上に建つ、家の、何十トンという、重さによって、長い年月をかけて、ゆっくりと、押し固められ、地盤が、沈んでいく現象です。
水を含んだ、柔らかいスポンジの上に、重たいレンガを、置くところを、想像してみてください。最初は、何ともなくても、時間が経つにつれて、スポンジの中の水分が、じわじわと、外に、絞り出され、レンガは、ゆっくりと、沈んでいきますね。
圧密沈下とは、まさに、この現象が、皆様の家の、足元で、何十年という、スケールで、起きている、ということなのです。
しかし、もし、この圧密沈下が、家全体で、均等に、数センチ、沈むだけであれば、それは、大きな問題には、なりません。 家の傾きにおける、本当の敵。それは、「不同沈下(ふどうちんか)」、すなわち、家が、不均等に、バラバラに、沈下する、という現象です。
これは、家の、ある部分は、固い地盤の上に乗っているのに、別の部分は、柔らかい地盤の上に乗っている、といった、地層の、不均一性や、あるいは、建物の、重さのバランスが、偏っている、といったことが、原因で、引き起こされます。
フカフカの絨毯の上に、置かれた、テーブルを、想像してください。
もし、その、テーブルの、4本の脚のうち、1本だけが、特に、柔らかい部分に、乗っていたとしたら。その脚だけが、絨毯に、深く、沈み込み、テーブル全体が、大きく、傾いてしまいますね。
「不同沈下」とは、まさに、この、テーブルの傾きが、皆様の家で、起きている、ということです。
家の、南側だけが、数センチ、沈み込む。あるいは、東の角だけが、極端に、下がる。この、僅かな、しかし、致命的な、沈下の「差」こそが、ビー玉を転がし、ドアを軋ませる、「傾き」の、正体なのです。
この、不同沈下を、根本的に、解決するための、沈下修正 工事こそが、次章以降で、お話しする、ジャッキアップ工事の、真の目的なのです。
✔ここでのポイント:
家の傾きの原因は、必ずしも、家の「外(地盤)」にあるとは、限りません。時に、その原因は、家の「内側」に、潜んでいます。このセクションでは、意外と、見過ごされがちでありながら、深刻な、もう一つの原因、「構造体の腐食」や「シロアリ被害」による、傾きの、メカニズムについて、解説します。
「地盤調査の結果、地盤の強度には、全く、問題ありませんでした」。
時に、私たちの、診断プロセスの中で、このような、意外な結果が、出ることがあります。地盤という、最大の容疑者が、潔白を、証明された瞬間です。
では、一体、誰が、この家を、傾かせたのか。 その時、私たちの、疑いの目は、家の「内側」、すなわち、木造の「構造体」そのものへと、向けられます。
長年の、雨漏りや、壁内結露による「腐食」。あるいは、床下からの「シロアリ被害」。
これらの、「家の病気」によって、家の骨格である、柱や、土台が、その、強度を失い、自らの重さによって、物理的に「縮んで」しまう。それもまた、家の傾きを、引き起こす、もう一つの、深刻な原因なのです。
先ほどの、絨毯の上の、テーブルの例えに、戻りましょう。
今度は、絨毯ではなく、固い、フローリングの上に、テーブルは、置かれているとします。
しかし、もし、その、4本の脚のうち、1本だけが、シロアリに、喰われて、中が、スカスカになっていたら、どうなるでしょうか。 テーブルの、重さに耐えきれず、その脚だけが、潰れて、短くなり、結果として、テーブルは、大きく、傾いてしまいますね。
家の傾きも、全く、同じ原理で、起こり得ます。 床下で、湿気が、溜まりやすい、北側の、浴室の周りの「土台」だけが、腐朽菌によって、腐ってしまい、スポンジのように、なってしまう。その結果、その部分だけが、家の重みで、数センチ、沈み込み、家全体が、北側へと、傾いていく。
このような、「構造体の劣化」に起因する傾きは、地盤沈下による傾きと、その「症状」が、酷似しているため、専門家でなければ、その、原因を、正確に、見極めることは、極めて、困難です。
しかし、この、原因の、見極めこそが、決定的に、重要です。なぜなら、その、「病名」が違えば、その「治療法(修復方法)」も、全く、異なってくるからです。
地盤沈下であれば、ジャッキアップ工事と、基礎の補強が、中心となります。
しかし、構造体の劣化であれば、まず、その、腐食した部分を、交換・補強する、耐震補強工事が、最優先となります。
正しい診断なくして、正しい治療は、あり得ない。その、医療の世界の、鉄則は、私たちの、家の傾きの修復においても、全く、同じなのです。
章の概要:
前章で、私たちは、家の傾きの、本当の原因を突き止めました。では、その根本原因に対して、私たちは、どのような「治療法」を、ご提案するのでしょうか。この章では、傾きを、根本から治療するために、私たちプロフェッショナルがご提案する、最もダイナミックで、そして、最も効果的な「外科手術」、「ジャッキアップ工事」について、その、驚くべき技術の、基本原理を、解説します。何十トンもの重さがある家そのものを、文字通り、数十台のジャッキで、ミリ単位で持ち上げ、完全な水平へと戻す。その、常識を超えた発想と、それを、安全に、そして、正確に、実現させるための、科学的な裏付け。また、よく混同されがちな「曳家(ひきや)工事」との、決定的な違いも、明らかにすることで、皆様の、不安を、確信へと、変えていきます。
✔ここでのポイント:
まず、多くの方が、「そんなことが、本当に可能なのか?」と、信じられない気持ちになるであろう、「家を、丸ごと、持ち上げる」という、ジャッキアップ工事の、その、基本的な原理について、どなたにも、分かりやすく、解説します。一台の、小さなジャッキで、車が持ち上がるのと、同じ原理を、応用し、数十台のジャッキを、同調させることで、いかにして、安全に、そして、正確に、家を、持ち上げるのか。その、科学的な、仕組みを、理解していただきます。
「これから、皆様の、お住まいを、ジャッキで、持ち上げます」。
私たちが、お客様に、ジャッキアップ工事のご提案をする際に、このように、お話しすると、ほとんどの方が、最初は、驚きと、少しの不安が、入り混じった、表情をされます。それも、当然のことでしょう。何十年と、その場所に、どっしりと、建ち続けてきた、何十トンもの、重さがある我が家が、ある日、基礎から、切り離され、宙に「浮く」。
それは、まさに、常識が、覆される、非日常的な、光景です。 しかし、ご安心ください。
この、一見、荒唐無稽にも思えるジャッキアップ工事は、決して、魔法や、力任せの、荒業では、ありません。それは、物理学の、基本原理に基づいた、極めて、科学的で、そして、繊細な、エンジニアリング(工学技術)なのです。
皆様も、タイヤが、パンクした際に、車の、車体に付属している、小さなジャッキで、2トン近くもある、車体を、軽々と、持ち上げた、経験が、おありかもしれません。
なぜ、あんなにも、小さな力で、あれほど、重いものが、持ち上がるのか。
それは、「力点を、集中させ、力を、分散させる」という、物理の、基本原理を、応用しているからです。
ジャッキアップ工事の、基本原理も、これと、全く、同じです。
私たちは、家の重さを、たった、数点のジャッキで、無理やり、持ち上げようとは、しません。それでは、家そのものが、自らの重さで、破壊されてしまいます。
そうではなく、まず、家の、コンクリート基礎に、等間隔で、小さな、開口部を設けます。そして、その開口部から、家の、最も重要な、骨格である「土台」という、木材の、真下に、油圧式の、パワフルなジャッキを、設置していくのです。
その数、家の大きさや、重さにもよりますが、30坪程度の、一般的な木造住宅であれば、実に、30台から、40台以上。家の、外周部、そして、内部の、主要な柱の下に、網の目のように、くまなく、配置します。
そして、それら、数十台のジャッキは、全て、一台の、集中制御ユニットに、接続されます。
現場の指揮官の、合図と共に、全てのジャッキが、完全に、同調し、一斉に、しかし、僅か、数ミリずつ、家を、持ち上げていく。 この、「力を、徹底的に分散させ、そして、完全に、同調させて、少しずつ、持ち上げる」という、制御された、プロセスこそが、何十トンもの家を、きしませることも、歪ませることもなく、安全に、そして、正確に、持ち上げることを、可能にする、技術の、核心なのです。 この、究極の沈下修正 工事によって、私たちは、傾いた家を、水平に戻すだけでなく、その、再生のための、最高の「手術室」を、作り出すのです。
✔ここでのポイント:
「家を、持ち上げる」と聞くと、皆様の中には、テレビの、ドキュメンタリー番組などで、お城や、古民家を、丸ごと、別の場所へと、移動させる「曳家(ひきや)」という、伝統技術を、思い浮かべる方も、いらっしゃるかもしれません。
曳家 工事は、まさに、日本の、建築文化が、世界に誇る、素晴らしい、伝統の技です。家を、ジャッキで持ち上げ、その下に、レールを敷き、何日もかけて、ゆっくりと、建物を、水平に、移動させる。私たちも、その、高度な、専門技術には、常に、深い、敬意を、抱いております。
しかし、曳家と、私たちが、行うジャッキアップ工事は、その、最初の「持ち上げる」という、プロセスこそ、似ていますが、その、最終的な「目的」と、そこに、求められる「専門性」が、全く、異なります。
曳家 工事の目的は、 「家を、A地点から、B地点へと、水平に“動かす”こと」です。 その、専門性は、いかにして、重たい建物を、安全に、そして、正確に、水平移動させるか、という、輸送技術の、究極の形、と言えるでしょう。
一方、私たちが、行う、ジャッキアップ工事の目的は、*「傾いてしまった家を、その場で、垂直に“上げ”、完全な水平へと、その“姿勢”を、治すこと」です。
私たちの、専門性は、ミリ単位で、家の水平を、調整する、極めて、繊細な、測量技術と、制御技術。
そして、何よりも、持ち上げた、その家の下で、新たに、強固な基礎を、再構築し、その、新しい基礎と、既存の家とを、完璧に、一体化させ、以前よりも、遥かに、強い耐震性能を与える、という、構造エンジニアリングの、領域にあります。
傾き補正と、耐震補強を、同時に、そして、完璧に、行うこと。それこそが、私たちの、専門領域であり、曳家の、専門家とは、また、異なる、独自の、ノウハウと、経験が、求められるのです。
✔ここでのポイント:
では、この、素晴らしい「ジャッキアップ工事」は、どんな家でも、可能なのでしょうか。このセクションでは、その、適用条件と、物理的な「限界」について、プロとして、正直に、お話しします。どのような、構造の家が、この手術に、適しており、どのような場合に、困難が伴うのか。その、現実的な、見極め方を、解説します。
この、ジャッキアップ工事という、外科手術に、最も、適した「患者」と言えるのが、日本の、木造戸建ての、大多数を占める、「在来軸組工法(ざいらいじくぐみこうほう)」で、建てられた、お住まいです。 在来軸組工法とは、「柱」と「梁」という、線状の部材を、組み上げて、骨格を、作っていく、伝統的な工法です。
この工法では、家の、一番下に、「土台」という、木材が、水平に、横たわっており、その上に、柱が、建てられています。 この、「土台」という、明確で、そして、強固な、部材が存在することが、私たちにとって、極めて、重要です。なぜなら、私たちは、この「土台」の、真下に、ジャッキを、正確に、そして、均等に、配置し、家全体を、安定的に、持ち上げることが、できるからです。
一方で、この手術が、より、困難になる、あるいは、時に、不可能となる、ケースも、存在します。
ツーバイフォー(2×4)工法などの、壁式構造の住宅 壁そのもので、家を支える、壁式構造の場合、在来工法のような、明確な「土台」が存在しないことがあります。そのため、どこに、ジャッキをかけるべきか、その、力点の、見極めが、極めて、難しくなります。不可能では、ありませんが、より、高度な、エンジニアリングが、求められます。
著しく、老朽化・腐食が、進んだ住宅 もし、私たちが、ジャッキをかけるべき、「土台」そのものが、シロアリの被害や、腐食によって、ボロボロの状態であったとしたら。その状態で、持ち上げようとすれば、土台が、自らの重さに耐えきれず、破壊されてしまう、危険性があります。その場合は、ジャッキアップの前に、まず、その、傷んだ土台を、部分的に、補強・交換する、という「術前治療」が、必要となり、その分、家の傾きの修復 費用も、変動します。
物理的な「作業スペース」がない住宅 そして、これが、最も、根本的な「限界」です。ジャッキアップ工事を行うためには、家の、床下に、作業員が、潜り込み、作業を行うための、最低限の「空間」が必要です。都心の、密集地などで、隣家との、距離が、ほとんどなく、床下への、進入経路が、全く、確保できない、といった、物理的な制約がある場合には、この、究極の外科手術も、断念せざるを得ない、という、厳しい現実も、あるのです。 最終的に、皆様のお住まいで、この手術が、可能かどうか。それを、判断できるのは、やはり、豊富な経験を持つ、専門家による、精密な、現地診断だけなのです。
章の概要:
✔ここでのポイント:
まず、家を持ち上げる、という、ダイナミックな光景の、その前に。全ての成否を分ける、極めて地道で、そして、緻密な「下準備」の、重要性について解説します。家のどこに、どのようにジャッキを掛けるのか。そして、家を、古い基礎から、安全に「切り離す」ための、繊細な作業。この、全ての土台となる、準備工程の、実際をご覧いただきます。
どんなに、優れた外科医も、いきなり、患者の身体に、メスを入れることはありません。レントゲン写真や、CTスキャンを、隅々まで確認し、どの角度から、どの深さまで、メスを入れるべきか、完璧な「手術計画」を、立てることから、全ては始まります。
私たちのジャッキアップ工事も、全く同じです。その成功の9割は、この、最初の「準備」の段階で、決まる、と言っても、過言ではありません。
まず、私たちは、第1章で行った、精密な診断結果と、構造計算に基づき、ジャッキを掛けるべき、最適な「力点」を、家の基礎の上に、正確に、マーキングしていきます。
これは、単に、等間隔に、印を付ける、というような、単純な作業ではありません。家の、重さのバランス、柱の位置、そして、基礎の、現在の状態を、全て考慮し、「ここに力を掛ければ、家全体が、最も、均等に、そして、安全に、持ち上がる」という、黄金のポイントを、見つけ出す、極めて、知的な作業です。
手術計画が、固まれば、いよいよ、最初の、メスを入れます。 私たちは、その、マーキングされたポイントの、コンクリート基礎を、「はつり機」という、特殊な工具を使い、慎重に、そして、正確に、削り取っていきます。
これは、家の、最も重要な骨格である「土台」の、真下に、ジャッキを、滑り込ませるための、「手術創」を作る作業です。
この時、細心の注意を払うのは、既存の基礎に入っている、鉄筋(もし、入っていればですが)や、そして、何よりも、その上にある「土台」の木材を、傷付けないことです。
そして、この「はつり工事」と、並行して、もう一つ、極めて重要な、作業を行います。
それが、「アンカーボルトの切断」です。
アンカーボルトとは、家の「土台」と「基礎」とを、固く、結びつけている、金属製のボルトです。
この、家と基礎とを繋ぐ、最後の「命綱」を、私たちは、ここで、一旦、全て、断ち切ります。 この瞬間、皆様の家は、何十年という、長い間、縛られていた、古い、そして、傾いた基礎から、完全に、解放され、自由に「浮き上がる」ための、準備が、整うのです。 この、緻密で、そして、時に、緊張感を伴う、下準備を経て、初めて、私たちは、次の、メインイベントへと、進むことができるのです。
✔ここでのポイント:いよいよ、この章の、ハイライトです。数十トンもの、巨大な家が、まるで、生き物のように、ゆっくりと、持ち上がっていく。その、圧巻の、ジャッキアップ工事の、実際の光景を、解説します。数十台もの、油圧ジャッキを、いかにして、完全に「同調」させ、ミリ単位の精度で、家を、水平へと、導いていくのか。その、テクノロジーと、職人の経験が、融合した、まさに「神業」とも言える、指揮の、現場をご覧いただきます。
準備が、全て、整いました。家の、土台の下には、オーケストラの楽器のように、30台、40台という、油圧ジャッキが、整然と、配置されています。 そして、その、オーケストラの前に、一人の「指揮者」、すなわち、このジャッキアップ工事の、全てを統括する、現場監督が、立ちます。彼の、手の中にあるのは、指揮棒ではなく、全てのジャッキを、集中制御するための、コントロールユニットです。 そして、その、指揮者の周りには、家の、あらゆる場所に、設置された、レーザーレベル(水平測定器)の、数値を、監視する、何人もの、職人たちが、まるで、オーケストラの、楽団員のように、配置されます。彼らが、この手術の、成功を、見守る、無数の「眼」となります。
「上げます!」 指揮者の、張りのある、声が、現場に響き渡ります。
彼が、コントロールユニットの、ボタンを押すと、油圧ポンプが、唸りを上げ、全てのジャッキに、一斉に、圧力が、送られます。 しかし、家は、目に見えて、動いたりはしません。
「レベル、確認!」 指揮者の、次の、指示で、全ての職人が、一斉に、レーザーレベルの、目盛りを、読み上げます。 「Aポイント、プラス2ミリ!」 「Bポイント、プラス2ミリ!」 「Cポイント、プラス1.5ミリ、修正願います!」
その、報告を受け、指揮者は、Cポイントのジャッキの圧力を、コンマ数秒、調整する。
この、「上げる→測る→確認する→修正する」という、極めて、地道で、そして、静かな、サイクルが、何度も、何度も、繰り返されます。
家は、1時間で、僅か、数センチしか、上がりません。
しかし、その、僅か、数センチの、上昇の中に、何十回という、ミリ単位の、水平確認と、微調整が、凝縮されているのです。
この、気の遠くなるような、しかし、絶対に、手を抜くことのできない、精密な作業を、何時間も、続け、私たちは、不同沈下によって、例えば、5センチ、傾いてしまった家を、再び、完璧な「水平」の状態へと、導いていくのです。
これこそが、テクノロジーと、人間の、極限の集中力が、融合して初めて、成し得る、沈下修正 工事の、神髄。まさに、「神業」と呼ぶに、ふさわしい、光景です。
✔ここでのポイント:家が、持ち上がり、完全な水平を、取り戻しました。しかし、私たちの、手術は、まだ、終わりません。むしろ、ここからが、その家の、未来の、100年を、決定づける、最も重要な、工程です。持ち上げた、家の「下」で、一体、何を行うのか。古い基礎を、補修するのではなく、新たに、最強の「耐圧版基礎」を、築き上げる、という、究極の選択肢について、解説します。
家が、ジャッキと、仮の支柱によって、持ち上げられ、その下には、人が、自由に、作業できるだけの、空間が、生まれています。 目の前には、この家を、何十年と、支え続け、そして、傾きの原因となった、古い、コンクリートの基礎が、その姿を、現しています。
ここで、多くの、一般的な沈下修正 工事では、この、古い基礎の、ひび割れを補修したり、その下に、新たな杭を、打ち込んだり(アンダーピニング工法)、あるいは、特殊な樹脂を注入したり(グラウト工法)、といった、「部分的な補修」で、済ませてしまうことが、少なくありません。
しかし、私たちは、その選択を、原則として、行いません。
なぜなら、それは、あくまで、対症療法に過ぎないからです。私たちは、この、またとない機会に、傾きの、根本原因となった、古い、そして、信頼性の低い基礎とは、完全に「決別」し、この家の、未来の、100年を、支えるに、ふさわしい、全く新しい、最強の土台を、ゼロから、築き上げる、という、究極の選択をご提案します。
その、究極の選択肢こそが、「耐圧版基礎(たいあつばんきそ)」、一般的に「ベタ基礎」とも呼ばれる、基礎の、再構築です。
これは、家の、柱の下だけに、コンクリートを打つ、伝統的な「布基礎」とは、全く、思想が異なります。 家の、建っている部分、その、全ての、地面を、掘り起こし、そこに、分厚い、鉄筋を、網の目のように、二重、三重に、配筋し、そして、家全体を、一枚の、巨大な、鉄筋コンクリートの「板」の上に乗せてしまう、という、考え方です。
この、耐圧版基礎がもたらす、メリットは、絶大です。
① 不同沈下への、圧倒的な抵抗力 家全体が、一枚の、硬い「板」の上に乗るため、たとえ、地盤の一部が、少し、柔らかかったとしても、建物が、部分的に沈み込む「不同沈下」を、根本的に、防ぎます。
② 地震動を、受け流す「免震」に近い効果 地面と、建物とが、一枚の、分厚い、コンクリートの板を介して、接するため、地震の、細かな揺れが、建物に、伝わりにくくなり、ある種の「免震効果」も、期待できます。
③ シロアリや、湿気への、絶大な防御力 地面と、床下空間とが、完全に、コンクリートで、遮断されるため、地面からの、湿気や、シロアリの侵入を、シャットアウトします。
この、家の傾きの修復という、最大の、ピンチの瞬間に、ただ、元に戻すだけでなく、以前とは、比較にならないほどの、最高の「基礎」を、その家への、贈り物として、与えること。そして、その、完璧に水平で、強固な基礎の上に、再び、家を、静かに、下ろし、新しい、アンカーボルトで、固く、結びつける。 これこそが、私たちのジャッキアップ工事が、「究極の外科手術」と呼ばれる、本当の、理由なのです。
章の概要:
前章で、私たちは、ジャッキアップ工事という、驚くべき「外科手術」の、全工程をご覧いただきました。家が、基礎から切り離され、宙に浮き上がっている。その、息をのむような、非日常的な光景。実は、その、一見、不安定にも思える状態こそが、皆様の家の性能を、これまでの、どの時点よりも、飛躍的に向上させるための、またとない「ゴールデンタイム」なのです。この章では、なぜ、この家の傾きの修復という、困難な手術が、最高の耐震・断熱工事を行うための、「またとない好機」となるのか。傾き補正と、耐震補強を、同時に行うことが、コスト的にも、性能的にも、いかに、圧倒的なメリットを生むのか。その、プロだけが知る、戦略的な理由を、皆様に、解説します。
まず、家の「傾きを治す」という行為と、「地震に強くする」という行為。この二つを、別々に行うことが、いかに、非効率で、そして、もったいないことであるか、という事実を、解説します。ジャッキアップ工事と、耐震補強工事は、本来、一つの、連続したプロセスとして、捉えるべき、最高の「組み合わせ」なのです。その、構造的、そして、経済的な、理由を、明らかにします。
家の傾きという、深刻な問題に、直面された時、一部の業者からは、このような提案が、なされるかもしれません。
「まずは、ジャッキアップ工事で、傾きだけを、治しましょう。耐震のことは、また、お金が貯まってから、考えれば良いですよ」と。 一見、一度に、大きな費用を、支払わなくて済む、良心的な提案に、聞こえるかもしれません。
しかし、私たち、プロの視点から見れば、これは、お客様の、長期的な利益を、全く考えていない、最も、非効率で、そして、不誠実な提案の一つである、と断言できます。 なぜなら、「傾きを治す工事」と「耐震性を高める工事」は、その、手術の「執刀範囲」が、ほぼ、完全に、重なっているからです。
想像してみてください。 まず、傾きを治すために、私たちは、家の床下に潜り、基礎に穴を開け、家を持ち上げ、そして、新しい基礎を、作り直します。そして、一度、工事は完了します。
しかし、その数年後。今度は、耐震性を高めるために、別の業者が、やってきます。
彼らは、再び、皆様が、美しく暮らしている、その家の、床や壁を、剥がし、私たちが、以前、新しく作り直したはずの、その基礎に対して、再び、ドリルで穴を開け、ホールダウン金物などを、設置しようとするのです。
同じ場所に、メスを入れ、同じ場所を、治療するために、二度も、手術室に入り、二度も、麻酔をかけ、そして、二度も、高額な手術費用を、支払う。医療の世界であれば、到底、考えられない、この、非効率なプロセスが、リフォームの世界では、時に、平然と、まかり通ってしまうのです。
ジャッキアップ工事と、傾き補正 耐震補強は、決して、別々のものでは、ありません。
それは、「傾きという、根本原因を取り除き、その上で、二度と、同じ病にかからない、強靭な身体を、同時に、作り上げる」という、一つの、連続した、そして、不可分な、再生のプロセスなのです。
家の「床下」。それは、私たち、人間にとって、最も、アクセスが困難で、そして、家の健康状態を、最も、雄弁に物語る、いわば「聖域」とも言える、空間です。 通常のリフォームでは、床下点検口という、僅か、60cm四方の、小さな入り口から、身体を滑り込ませ、暗く、そして、狭い空間を、這いつくばりながら、その、断片的な情報しか、得ることはできません。
しかし、ジャッキアップ工事の、最中はどうでしょうか。 家が、持ち上げられ、古い基礎が、取り払われた、その瞬間。
皆様の家の、床下は、360度、どこからでも、自由にアクセスできる、広々とした、そして、明るい「最高の作業空間」へと、その姿を、一変させます。
この、家づくりの神様が、与えてくれた、またとない「ゴールデンタイム」。これを、活用しない手は、ありません。
この、完全にオープンになった、床下空間で、私たちは、通常のリフォームでは、決して、実現不可能な、完璧な、仕事を行うことができます。
① 完璧な、基礎の再構築 前章で、お話しした、最強の「耐圧版基礎」の、完璧な施工。鉄筋の一本一本のピッチ、コンクリートの厚み、その全てを、図面通りに、そして、寸分の狂いもなく、実現することができます。
② 完璧な、床下の配管・配線工事 古く、錆びついた、給排水管や、ガス管。あるいは、旧式の、電気配線。それらの、家の「血管」や「神経」を、何の障害物もない、広々とした空間で、全て、新品へと、交換し、未来の、メンテナンス性までを、考慮した、最も合理的で、美しい、ルートで、再配置することができます。
③ 完璧な、床下断熱工事 そして、何よりも、家の、冬の快適性を、根本から、左右する「床下断熱」。その、断熱材を、家の隅々にまで、一切の隙間なく、そして、完璧な気密処理と共に、施工することができます。これにより、床下からの、冷たい冷気の侵入を、完全にシャットアウトし、冬でも、裸足で、過ごせるほどの、温かい、室内環境を、実現するのです。
この、沈下修正 工事という、最大の「ピンチ」を、家の、あらゆる性能を、完璧なレベルへと、引き上げる、最大の「チャンス」へと、転換させる。それこそが、私たち、プロフェッショナルが、ご提案する、真の、性能向上リノベーションなのです。
最後に、この章の、そして、このジャッキアップ工事という、物語の、最も、本質的な、結論について、お話しします。それは、これまで、私たちが、このガイド全体を通じて、学んできた、耐震補強の、究極の理想形「三位一体」が、そもそも、家が、完全に「水平」な状態にあって、初めて、その、真価を発揮する、という、構造力学の、大原則です。
これまで、私たちは、家の耐震性を、支える「三位一体」の重要性について、繰り返し、学んできました。
① 強固な「壁(垂直構面)」
② 強固な「床・屋根(水平構面)」
③ 強固な「結束力(接合部)」
この三つが、揃って初めて、家は、地震に対して、最高の、パフォーマンスを、発揮できる。 しかし、そこには、一つ、語られていない、絶対的な、大前提が、存在します。 それは、「その家が、建っている、土俵そのものが、完全に、水平である」ということです。
もし、傾いた土俵の上で、二人の屈強な力士が、相撲を取ったとしたら、どうなるでしょうか。
彼らは、本来の力を、十分に、発揮できないばかりか、バランスを崩し、あっけなく、倒れてしまうかもしれません。
傾いた家の上で、耐震補強を行う、という行為も、これと、全く、同じです。 傾いたままの家では、壁は、常に、斜め方向の、不自然な力を、受け続け、床は、歪み、そして、柱と梁を繋ぐ、接合部には、常に、想定外の、応力が、かかり続けています。
その、歪んだ、骨格の上に、いくら、最新の、補強材を、取り付けたとしても、その、部材たちが、設計図通り、100%の性能を、発揮することは、決して、ありません。
ジャッキアップ工事が、もたらす、究極の価値。
それは、この、全ての、前提条件を、一度、完璧な「ゼロ」の状態に、リセットできる、という点にあります。
家を、持ち上げ、完全に、水平な状態へと、戻す。そして、その下に、二度と、沈むことのない、完璧に、水平な、最強の「耐圧版基礎」を、新たに、築き上げる。
この、完璧に、水平な、新しい土俵の上で、初めて、私たちは、耐震の「三位一体」を、ゼロから、完璧な形で、再構築することができるのです。
柱は、完全に、垂直に、建てられ、床は、完全に、水平に、張られる。
そして、全ての、金物は、一切の、無理な力が、かかっていない、理想的な状態で、取り付けられる。
その結果、生まれる家は、もはや、単に「傾きを治した家」では、ありません。
それは、新築時よりも、遥かに、構造的に、完璧で、そして、美しい、究極の、バランスを持った家へと、生まれ変わるのです。 家の傾きの修復とは、単なる、マイナスを、ゼロに戻す、作業ではない。それは、ゼロから、プラスの、極限、すなわち、最高の「価値」を、創造する、挑戦なのです。 次の章では、この、壮大な手術に、かかる費用**について、その、リアルな、全貌を、お話しします。
章の概要:
これまでの章で、私たちは、家の傾きという、深刻な「病」の正体を突き止め、その、根本治療である「ジャッキアップ工事」という、究極の「外科手術」、そして、それがもたらす、再生への、大きな可能性について、学んできました。いよいよ、この物語の、最後の、そして、皆様が、最も知りたいであろう、テーマに、踏み込みます。それは、「費用」です。この、大掛かりな手術には、一体、いくらかかるのか。この章では、その、全てを、完全に、ガラス張りにします。ジャッキアップ工事だけでなく、他の沈下修正 工事との、費用比較から、私たちが、最も推奨する、耐震・断熱まで含めた、トータルリノベーションの、リアルな費用内訳まで。その、偽らざる、全貌を、具体的なモデルケースで、お示しします。
まず、家の傾きを治す、沈下修正 工事には、いくつかの、異なる「術式」が存在する、という事実を、解説します。
地盤に、薬剤を注入する「グラウト工法」、基礎の下に、新たな杭を築く「アンダーピニング工法」、そして、私たちが、最も推奨する「ジャッキアップ工法」。
それぞれの、メリット、デメリット、そして、最も重要な「費用相場」を、比較検討することで、皆様に、ご自身の家の、症状と、予算に合った、最適な治療法を、見極めるための、客観的な、視点を提供します。
家の傾きを修復する、という、目的は同じでも、その、アプローチの方法(工法)は、一つでは、ありません。
医療の世界で、同じ病気に対して、薬物療法、放射線治療、外科手術といった、様々な選択肢が、あるのと、同じです。
そして、どの工法を、選択するかによって、その費用と、そして、何よりも、得られる「効果」と「将来の安心」は、全く、異なってきます。 ここでは、代表的な、3つの工法を、比較してみましょう。
① グラウト注入工法
治療法: 基礎の下の、軟弱な地盤に、特殊な硬化剤(グラウト材)を、高圧で注入し、地盤そのものを、固めてしまう、という考え方です。
メリット: 3つの工法の中では、最も、工事が大掛かりでなく、費用も、比較的、安価に抑えられる傾向にあります。
デメリット: 地盤の内部という、目に見えない場所への、注入となるため、本当に、全ての隙間が、埋まっているのか、確実な、確認が、困難です。あくまで、地盤を固めるだけであり、傾いてしまった家を、ミリ単位で、水平に戻す、精密な調整は、できません。また、基礎そのものに、問題がある場合には、根本的な、解決には、なりません。
費用相場:約200万円~500万円
② アンダーピニング工法
治療法: 既存の基礎の、一部を掘り下げ、その下に、より深い、支持地盤(固い地盤)まで届く、新たな杭や、基礎を、継ぎ足していく、という考え方です。
メリット: 支持地盤まで、到達させるため、将来的な、再沈下を防ぐ、という点では、非常に、信頼性の高い、工法です。
デメリット: 基礎を、部分的に、掘削するため、工事は、大掛かりになり、費用も、高額になります。そして、この工法の、主目的は、あくまで「これ以上、沈下させない」ことであり、すでに、傾いてしまった家を、持ち上げて、水平に戻す、という作業には、限界があります。
費用相場:約400万円~800万円
③ ジャッキアップ工法
治療法: これまで、解説してきた通り、家全体を、一度、基礎から切り離して持ち上げ、完全に水平に戻した上で、その下に、全く新しい、強固な基礎を、再構築する、という、究極の、根本治療です。
メリット: 家の傾きを、ミリ単位で、完全に、水平に戻すことができ、かつ、古い、信頼性の低い基礎を、最強の「耐圧版基礎」へと、再生させることができます。傾きの、根本原因を、完全に、除去できる、唯一の、選択肢です。
デメリット: 最も、大掛かりな手術となるため、費用も、最も高額となります。
費用相場(傾き修正+基礎再生のみ):約600万円~1,000万円以上
このように、それぞれの工法には、一長一短があります。しかし、もし、皆様が、単なる、その場しのぎの、対症療法ではなく、この先、50年、100年と、安心して、住み続けられるための、「根本治療」を、お望みであるならば。私たちの、答えは、常に、一つです。
前章で、私たちは、「ジャッキアップ工事は、最高の“ついで”工事である」と、お話ししました。 その、またとない「ゴールデンタイム」を、最大限に、活用するために。私たちは、単に、傾きを治すだけのジャッキアップ工事の見積もり、というものは、原則として、ご提示しません。 私たちが、ご提案するのは、常に、「家の傾きを、完全に治し、その上で、最高の耐震性能と、断熱性能を、同時に、手に入れる」という、家全体の、再生を見据えた、トータルな、性能向上リノベーションです。 その、総額費用と、内訳の、リアルな、相場観を、ここで、共有させていただきます。
モデルケース想定
建物: 東京都内 木造2階建て
規模: 延床面積 約30坪(約100㎡)
築年数: 約40年(不同沈下による、傾きが、発生)
【主な工事費用内訳(税別)】
① 仮設・解体・産廃処理費:約200万円~350万円
内部の、ハーフスケルトン解体に加え、古い基礎を、解体・撤去するための、費用が、加わります。
② ジャッキアップ工事・基礎再生費:約700万円~1,200万円
この工事の、核心部分です。数十台の、ジャッキによる、精密な、水平修正工事、そして、その下に、新たに、最強の「耐圧版基礎」を、築き上げるための、全ての費用が、ここに含まれます。
③ 構造補強工事費(耐震):約300万円~450万円
家が、完全に、水平になった、理想的な状態で、耐震等級3相当の、強固な「骨格」を、再構築するための費用です。
④ 断熱・気密・サッシ工事費:約200万円~350万円
床下が、完全に、オープンになった、最高の作業空間で、完璧な、床下断熱と、気密処理を行い、家全体を、魔法瓶化するための費用です。
⑤ 内外装・設備・諸経費など
その他の、屋根・外壁のメンテナンスや、内装仕上げ、最新の設備機器の導入、そして、設計・管理費などについては、通常の、性能向上リノベーションと、同等レベルの費用が、必要となります。
【ケース:総額費用相場】 これらの費用を、総合すると、「ジャッキアップ+性能向上リノベーション」の、総額の費用 相場は、
総額:約2,500万円 ~ 3,800万円(税別)
というのが、一つの、リアルな目安となります。 これは、まさに、建て替えに、匹敵するほどの、大きな、投資です。しかし、この投資によって、皆様は、単に、傾きが治るだけでなく、**「完璧に水平で、新築の、最高等級を超える、安全性と、快適性を備え、そして、二度と、沈下しない、最強の基礎を持つ家」**を、その手に、入れることができるのです。
最後に、私たちの「費用」に対する、根本的な「哲学」について、お話しさせてください。なぜ、私たちは、目先の、安易な「安さ」を、追求しないのか。それは、私たちが、ご提供したいものが、単なる「工事」ではなく、その先に続く、お客様の、50年、100年という、未来の「価値」と「安心」である、と、固く、信じているからです。
前項で、お示しした、私たちの費用。それを見て、「他の、沈下修正 工事の専門業者に比べると、高いな」と、感じられた方も、いらっしゃるかもしれません。 その、ご指摘は、ある意味で、正しい。
しかし、私たちが、追求しているのは、「目先の、安さ」では、ありません。
私たちが、追求しているのは、「未来永劫、続く、絶対的な、安心」です。
例えば、「グラウト注入工法」は、確かに、安価かもしれません。しかし、それは、あくまで、地盤という「症状」に対する、一時的な、対症療法です。その、根本原因である、家の重さと、地盤の、アンバランスな関係が、解決されたわけでは、ありません。数年後、あるいは、大きな地震の後、再び、家が、傾き始める、という、リスクは、常に、残ります。
私たちが、ご提案する、ジャッキアップ工事と、それに伴う、耐圧版基礎への、再生。 それは、家の傾き、という「病」の、根本原因を、完全に取り除き、二度と、同じ病が、再発しない、強靭な身体を、与える、「根本治療」です。
そして、その、またとない、手術の機会を、最大限に活かし、傾き補正と、耐震・断熱性能の、全てを、一度に、解決してしまう。 それは、皆様の、未来から、「再沈下への、不安」「地震への、不安」「日々の、寒さ、暑さへの、不満」という、全ての、ネガティブな要素を、取り除き、その場所に、最高の「安心」と「快適」という、ポジティブな「価値」を、創造する、という、行為なのです。 私たちは、単なる「工事」を、売っているのではありません。
私たちは、皆様の、未来の、豊かな「暮らし」そのものを、ご提供したい。 その、私たちの、揺るぎない、哲学こそが、私たちの、仕事の、そして、その「費用」の、全ての、根拠なのです。
章の概要:
この長く、そして、皆様の家にとって、極めて重要となる「傾き」を巡る、壮大な物語も、いよいよ、締めくくりの時を迎えました。最後に、この記事の、最も重要な結論を、皆様にお伝えします。家の傾きという、絶望的とも思える状況は、決して、その家の物語の「終わり」ではありません。むしろ、その家が、以前よりも、遥かに強く、そして、価値ある存在へと、生まれ変わるための、最高の「始まりの合図」となり得る、という、希望に満ちた、結論です。その、奇跡の再生を実現するために、皆様に、本当に必要なものは、何か。その、最後のメッセージを、お届けします。
この章、そして、この記事全体を貫く、最も重要な、発想の転換について、お話しします。皆様を、長年、悩ませてきた「家の傾き」という、ネガティブな「症状」。それは、見方を変えれば、皆様の家を、新築時をも超える、最高の性能へと、引き上げるための、またとない「好機」の、訪れを告げる、ポジティブな「合図」でもあるのです。
私たちは、この物語の冒頭で、床を転がる、一個のビー玉から、話を始めました。
それは、皆様の心に、漠然とした、しかし、決して消えることのない、不安の種を、植え付ける、絶望の、象徴だったかもしれません。
私たちは、その原因が、地盤の沈下や、構造体の腐食にあることを、突き止めました。
そして、その、根本治療であるジャッキアップ工事という、究極の外科手術の、驚くべき、全貌を見てきました。
そして今、この物語の最後に、私は、皆様に、もう一度、あの、ビー玉のことを、思い出してみていただきたいのです。
あの、ゆっくりと、しかし、確実に、転がり続けていたビー玉。それは、本当に、ただ、絶望の、象徴だったのでしょうか。
私は、そうは、思いません。 あのビー玉は、皆様の家が、皆様に、必死に、送り続けていた、「SOS」のサインです。そして、同時に、それは、「私は、まだ、諦めていない。私を、このまま、終わらせないでくれ。私を、もう一度、新しく、強く、生まれ変わらせてくれ」という、家からの、魂の叫びであり、最高の「再生」への、始まりの合図だった、と、思うのです。
なぜなら、第4章で、私たちが学んだ通り、家の傾きの修復という、最大の「ピンチ」は、その家に、最高の性能を与える、最大の「チャンス」を、もたらしてくれるからです。
通常の耐震リフォームでは、決して、触れることのできない、家の、最も、深層部である「基礎」。その、家の、全ての土台を、一度、完全に、リセットし、最強の「耐圧版基礎」へと、生まれ変わらせることができる。
家が、持ち上がり、床下が、完全にオープンになる、あの、奇跡のような「ゴールデンタイム」に、これまで、手の届かなかった、全ての、配管や、断熱材を、完璧な状態で、施工し直すことができる。
そして、何よりも、完璧に「水平」を取り戻した、理想的な土俵の上で、傾き補正と、耐震補強の「三位一体」を、ゼロから、再構築することができる。
これらは全て、家が「傾く」という、深刻な、症状を、発症したからこそ、初めて、私たちに、与えられる、特別な「機会」なのです。
そう考えた時、家の傾きは、もはや、不幸な出来事では、ありません。それは、皆様の家が、その、ポテンシャルを、最大限に、解き放ち、新築時をも、遥かに凌駕する、究極の、理想の住まいへと、生まれ変わるための、まさに「天の啓示」であったと、言えるのかもしれません。
私たちは、この物語の中で、ジャッキアップ工事を、繰り返し、「外科手術」に、例えてきました。
もし、皆様の、ご家族が、命に関わる、極めて、難易度の高い、心臓の手術を、必要としている時。皆様は、その、大切な命を、どこの、誰に、託すでしょうか。 近所の、どんな病気も、親身に、診てくれる、かかりつけの「町医者」の先生でしょうか。
それとも、その分野で、日本で、最高の、執刀経験と、実績を持つ、心臓外科の「名医」でしょうか。 答えは、言うまでも、ありませんね。
家の、再生も、全く、同じです。 ジャッキアップ工事という、家の、命運を左右する、最高難易度の、外科手術は、残念ながら、「新築一筋で、やってきました」という、立派な工務店や、「内装リフォームなら、お任せください」という、器用なリフォーム会社が、その、見様見真似で、執刀できるような、簡単な手術では、決して、ありません。
では、その、家の「名医」を、いかにして、見極めるか。 その、判断基準は、三つあります。
① 圧倒的な「経験値(症例数)」 その医師が、これまで、どれだけの、難手術を、成功させてきたか。私たち、増改築どっとコムが、誇る「500棟以上」という、木造改修の実績。その、一つひとつが、私たちの、経験と、技術の、何よりの、証明です。
② 科学的な「診断能力」 その医師が、経験と勘だけに頼らず、CTスキャンや、MRIといった、最新の、科学的な機器を、駆使して、病の、根本原因を、正確に、突き止める能力を、持っているか。私たちが行う、レーザーレベルによる、精密な、水平調査や、地盤調査、そして、構造計算は、まさに、その、科学的な診断に、あたります。
③ 長期的な「価値」への、哲学 その医師が、ただ、目先の病を、治すだけでなく、患者の、その後の、人生全体の、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)までを、見据えた、治療計画を、提案してくれるか。私たちが、単なる家の傾きの修復だけでなく、その費用の中で、いかにして、耐震・断熱性能までをも、向上させ、皆様の、未来の、豊かな暮らしを、創造するかを、常に、考えているのは、そのためです。
この、三つの条件を、高いレベルで、満たす、パートナーと出会うこと。それこそが、この、再生の物語を、ハッピーエンドへと、導くための、最後の、そして、最も重要な、鍵となるのです。
最後に、この、長く、そして、時に、厳しい、物語を、読み終えてくださった、皆様への、心からの、メッセージと、ささやかな、ご提案です。知識は、手に入れた。しかし、最初の一歩を、踏み出す、勇気が、まだ、出ない。そんな、皆様の、背中を、そっと、押させてください。
家の傾きという、重い、悩みを、誰にも、相談できず、お一人で、抱え込んで、こられた、皆様。 その、長い、不安の夜は、もう、終わりです。 皆様は、この物語を通じて、ご自身の家が、発していた「悲鳴」の、正体を、知り、そして、その、絶望的な状況が、最高の「希望」へと、転換し得る、という、具体的な、シナリオを、その手に、入れました。 あなたは、もう、一人では、ありません。
しかし、それでも、最初の一歩を、踏み出すのは、やはり、勇気が、いることでしょう。 「本当に、うちの家でも、大丈夫だろうか」 「莫大な、費用を、請求されたら、どうしよう」 その、お気持ちは、痛いほど、分かります。 ですから、最後に、私から、皆様へ、たった一つだけの、ご提案を、させてください。 まだ、何も、決める、必要はありません。まだ、何も、覚悟する、必要もありません。 ただ、その、ほんの少しの、勇気だけを、振り絞って、私たちに、お声がけを、いただけないでしょうか。
「その傾き、諦めてしまう、その前に。私たち、増改-築どっとコムに、一度、見せていただけませんか?」
私たちは、その、皆様の、勇気ある、一声を、決して、無駄には、しません。 私たちの、経験豊富な「眼」で、皆様のお住まいを、拝見し、その、傾きの、本当の原因を、診断し、そして、あなたの家のためだけの、オーダーメイドの「再生シナリオ」を、ご提示することをお約束します。 もちろん、ご相談は、無料です。その、私たちの、シナリオを、聞いた上で、最終的に、手術(工事)を、行うかどうかを、ご判断いただくのは、皆様ご自身です。 家の、再生への、壮大な物語。その、最初の、一行を、私たちと、一緒に、紡いでみませんか。 皆様からの、ご連絡を、心より、お待ちしております。
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耐震で失敗しない為の
『耐震補強リフォーム工事 完全ガイド』
500棟以上のスケルトンリノベーションの耐震改修知見を網羅!
耐震補強リフォーム工事をする前に必ず読んでください!
耐震補強リフォーム工事完全ガイドは4部構成(診断編6記事・治療編11記事・計画編4記事・未来編7記事)の全28話構成で、耐震補強リフォーム工事に必要な全知識をを網羅的に解説します。読みたいテーマが決まっている方は以下からお進みください。
※すべてのページでYouTube動画解説リンクがありますので、合わせてご覧ください。
診断編の役割とコンセプト: 皆さんの漠然とした「家への耐震不安」に寄り添い、その正体を突き止めるための「診断」に特化したパートです。地震の歴史からご自宅の築年数が持つ意味を学び、耐震性の客観的な物差しを知り、そしてプロの診断技術の深淵に触れることで、読者の不安を「解決すべき具体的な課題」へと転換させます。すべての治療は、正確な診断から始まります。
記事(全6本):
➡️ なぜ今、あなたの家に「耐震」という対話が必要なのか
➡️ あなたの家が生まれた時代:旧耐震・81-00住宅・2000年基準、それぞれの「常識」と「弱点」
➡️ 我が家の体力測定:耐震性の“三位一体”「評点・偏心率・N値」とは何か
➡️ 耐震診断の全貌:費用・流れ・依頼先は?プロが教える診断結果の正しい読み解き方
➡️ 究極の診断法「スケルトンリフォーム」。なぜ私たちは壁を剥がし、家の“素顔”と向き合うのか
➡️ 壁の中に潜む時限爆弾:見えない木材の腐食とシロアリが、あなたの家の体力を奪っている
断熱リフォームで失敗しない為の『断熱リフォーム 完全ガイド』
500棟以上のスケルトンリノベーションの断熱改修知見を網羅!
断熱リフォームをする前に必ず読んでください!
何から読めばいいかわからない方は総合案内よりお進みください。
導入編2記事・基礎知識編3記事・部位別実践編4記事・特殊ケース攻略編2記事・計画実行編5記事の全16話構成で、断熱リフォームに必要な全知識をを網羅的に解説します。読みたいテーマが決まっている方は以下からお進みください。
※すべてのページでYouTube動画解説リンクがありますので、合わせてご覧ください。
ハイウィル株式会社 四代目社長
1976年生まれ 東京都出身。
【経歴】
家業(現ハイウィル)が創業大正8年の老舗瓦屋だった為、幼少よりたくさんの職人に囲まれて育つ。
中学生の頃、アルバイトで瓦の荷揚げを毎日していて祖父の職人としての生き方に感銘を受ける。 日本大学法学部法律学科法職課程を経て、大手ディベロッパーでの不動産販売営業に従事。
この時の仕事環境とスキルが人生の転機に。 TVCMでの華やかな会社イメージとは裏腹に、当たり前に灰皿や拳が飛んでくるような職場の中、東京営業本部約170名中、営業成績6期連続1位の座を譲ることなく退社。ここで営業力の基礎を徹底的に養うことになる。その後、工務店で主に木造改築に従事し、100棟以上の木造フルリフォームを大工職人として施工、管理者として管理。
2003年に独立し 耐震性能と断熱性能を現行の新築の最高水準でバリューアップさせる戸建てフルリフォームを150棟、営業、施工管理に従事。
2008年家業であるハイウィル株式会社へ業務移管後、 4代目代表取締役に就任。
250棟の木造改修の営業、施工管理に従事。
2015年旧耐震住宅の「耐震等級3」への推進、「断熱等級4」への推進を目指し、 自身の通算500棟を超える木造フルリフォーム・リノベーション経験の集大成として、性能向上に特化した日本初の木造フルリオーム&リノベーションオウンドメディア 「増改築com®」をオープン。
フルリフォーム(全面リフォーム)で最も大切なのは「断熱」と「耐震」です。性能向上を第一に考え、末永く安心して住める快適な住まいを目指しましょう。
戸建てリノベーションの専属スタッフが担当致します。
一戸建て家のリフォームに関することを
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どのようなお悩みのご相談でも結構です。
あなたの大切なお住まいに関するご相談をお待ちしております。
営業マンはおりませんので、しつこい営業等も一切ございません。
※設計会社(建築家様)・同業の建築会社様のご相談につきましては、プランと共にご指定のIw値及びUa値等の性能値の目安もお願い申し上げます。
※現在大変込み合っております。ご提案までに大変お時間がかかっております。ご了承のほどお願い申し上げます。
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