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更新日:2025/08/29

耐震補強リフォーム工事完全ガイド:第6部:【最終決断編】最高の未来を手に入れるための、最後の選択㉛

【最終結論】500棟の経験が導き出した、後悔しない家づくりの“絶対法則”

【序章】あなたは、もう「専門家」である

第1章:第一法則「汝の家を知れ」― 全ての再生は、正確な“診断”から始まる

第2章:第二法則「三位一体で、迎え撃て」― 最強の耐震を実現する、唯一の方法

第3章:第三法則「ルールを、支配せよ」― 法律・予算・パートナーを、味方につける戦略

 【終章】:第四法則「困難を、愛せよ」― どんな家も、決して諦めないという哲学

【序章】:あなたは、もう「専門家」である

 

ここでの概要:

 この長い、長い、学びの旅も、いよいよ、最終章です。ここまで、私たちの「耐震リフォーム工事完全ガイド」と、共に、歩んでくださった皆様は、もはや、単なる、リノベーションの検討者ではありません。

その頭の中には、家づくりにおける、無数の判断を、的確に下すための、壮大な「知の体系」が、すでに、築き上げられているはずです。

この序章では、まず、その、皆様が、その手にされた、知的資産を、改めて、ご確認いただきます。

そして、この最終章の目的が、その、全ての知識を、皆様の、人生の、揺るぎない「哲学」へと昇華させることにある、ということを、高らかに、宣言させていただきます。

 

序章.1 長い旅の終わりに ― あなたの頭の中にある「知の体系」

 

ここでのポイント:

 まず、この、30章以上に及ぶ、壮大なガイドの旅を、最後まで、歩み抜いてくださった、皆様への、心からの敬意と、感謝を、お伝えさせてください。そして、この旅を通じて、皆様が、どれほど、豊かで、そして、強力な「知的武装」を、身につけられたか。その、輝かしい「知の体系」の、全貌を、改めて、振り返ります。

 

 

序章.1.1 拍手と、そして、最大の敬意を

 

 

こんにちは、増改築どっとコムの稲葉です。 もし、あなたが、今、この文章を、読んでくださっているのなら。

私は、まず、あなたという、一人の、誠実な、学び手に対して、心からの、拍手を、送らせていただきます。

この「耐震リフォーム工事完全ガイド」は、決して、簡単な読み物では、ありませんでした。

時に、建築基準法の、難解な条文に、立ち向かい、時に、構造計算の、複雑な世界に、足を踏み入れ、そして、時に、家の、再生における、絶望的な、現実と、向き合ってきました。

多くの人が、途中で、投げ出してしまう、この、長く、そして、険しい、学びの道を、最後まで、歩み抜かれた、あなたの、その、知的な、探究心と、ご家族の未来に対する、深い、愛情に対して、私は、最大の敬意を、表します。

 

 

序章.1.2 あなたは、もはや「素人」ではない

 

 

そして、その、長い旅路の果てに、あなたの、その手の中に、そして、頭の中に、何が、残ったでしょうか。

それは、もはや、断片的な「情報」の、寄せ集めでは、ありません。

それは、家づくりという、複雑な、大海原を、自らの力で、航海するための、一つの、壮大な「知の体系」です。

今の、あなたなら、もう、理解できるはずです。

 

  • なぜ、耐震が「三位一体」でなければ、意味がないのか。

  • なぜ、断熱が、家族の「健康」に、直結するのか。

  • なぜ、2025年の法改正が、リノベーションの、ゲームのルールを、変えてしまったのか。

  • なぜ、大手ハウスメーカーの「安心感」が、時に「神話」となり得るのか。

  • そして、傾き、狭小、無基礎といった、絶望的な状況でさえ、乗り越えるための「希望」が、存在することを。

 

あなたは、もう、リフォーム会社の、セールストークに、ただ、頷くだけの、無力な「情報弱者」では、ありません。あなたは、私たちと、同じ言葉で、対等に、家の未来を語ることができる、一人の、誇り高き「専門家」なのです。

 

 

序章.2 この最終章の目的 ― 全ての知識を、揺るぎない「哲学」へと昇華させる

 

ここでのポイント:

 では、すでに「専門家」となった、皆様に、この最終章が、何をもたらすのか。その、目的について、お話しします。それは、皆様が、これまで、蓄積してきた、膨大な「知識」という、点と点を、線で結び、そして、それを、未来の、あらゆる判断の、拠り所となる、一つの、揺るぎない「哲学」へと、昇華させることです。

 

 

序章.2.1 「知識」と「哲学」の、決定的違い

 

 

知識は、力です。しかし、ただ、多くの知識を、持っているだけでは、人生の、複雑な問題に対して、最善の「決断」を、下すことはできません。

膨大な知識は、時に、私たちを、迷わせ、混乱させます。 その、無数の、知識という「点」を、一つの、明確な、意味のある「線」として、結びつけ、そして、それを、未来を照らす、力強い「光」へと、変えるもの。

それこそが、「哲学」です。 それは、「自分は、何を、最も大切にし、何を、信じ、そして、何を、基準に、物事を、判断するのか」という、あなた自身の、揺るぎない「軸」のことです。

 

 

序章.2.2 あなた自身の「軸」を、打ち立てるために

 

 

この最終章の、唯一の目的。 それは、私たちが、このガイド全体を通じて、皆様と、共有してきた、全ての知識を、改めて、整理・統合し、皆様が、ご自身の、家づくりにおける、揺るぎない「哲学」を、打ち立てるための、最後のお手伝いを、させていただくことです。

これから、皆様は、リノベーションの、計画の中で、無数の、決断を、迫られることになるでしょう。

間取り、デザイン、素材、そして、予算。その、全ての、岐路に立った時、皆様が、決して、道に迷うことなく、常に、本質を見失わず、そして、10年後、20年後、決して後悔することのない、最善の「選択」をし続けることができるように。

そのための、思考の「OS(オペレーティング・システム)」を、この最終章で、皆様の、心の中に、インストールさせていただきたいのです。

 

 

序章.3 これから語る、私たちが辿り着いた「四つの絶対法則」

 

ここでのポイント:

 その、皆様の、揺るぎない「哲学」を、構築するための、思考のフレームワークとして。私たちが、500棟以上の、木造住宅の再生という、壮大な、臨床経験の果てに、辿り着いた、「四つの、絶対法則」について、お話しします。

この、四つの法則こそが、このガイドの、全ての結論であり、そして、私たちの、仕事の、全ての、背骨です。

 

 

序章.3.1 500棟の「経験」が、導き出した「結論」

 

 

では、その、リノベーションの、成功と失敗を分ける、哲学とは、一体、何なのか。

私たちは、500棟以上の、お客様の、笑顔と、そして、時には、涙の中から、その答えを、学び続けてきました。

そして、その、膨大な、経験という、ビッグデータを、分析し、統合した結果、そこには、時代や、地域、あるいは、家の個性を超えた、いくつかの、普遍的な「法則」が、存在することに、気づいたのです。

私たちは、それを、敬意を込めて、「後悔しない家づくりのための、四つの絶対法則」と、呼んでいます。

 

 

3.3.2 私たちの、全ての結論、「四つの絶対法則」

 

 

この、最終章は、この「四つの絶対法則」を、皆様と、一つひとつ、確認していく、旅となります。

  • 第一法則:「汝の家を知れ」 ― 全ての再生は、正確な“診断”から始まる。

  • 第二法則:「三位一体で、迎え撃て」 ― 最強の耐震を実現する、唯一の方法。

  • 第三法則:「ルールを、支配せよ」 ― 法律・予算・パートナーを、味方につける戦略。

  • 第四法則:「困難を、愛せよ」 ― どんな家も、決して諦めないという、哲学。

 

この、四つの法則こそが、この、壮大なガイドの、全ての結論です。

そして、皆様が、これから、自らの力で、最高の未来を、選び取っていくための、永遠の「羅針盤」となることを、私は、固く、信じています。

さあ、それでは、最後の、そして、最も、凝縮された、学びの旅へと、出発しましょう。

第1章:第一法則「汝の家を知れ」― 全ての再生は、正確な“診断”から始まる

 

章の概要:

 この最終結論の、最初の法則。それは、全ての議論の、出発点である「診断」の重要性です。

この長いガイドの前半で、私たちが、繰り返し、学んできたこと。それは、家の、目に見える「症状」の裏に隠された、本当の「病名」を、科学的な眼で、いかにして見抜くか、という、極めて重要な、プロセスでした。

この章では、その、診断に関する、全ての知識を、改めて、ここに集約し、後悔しない家づくりのための、揺るぎない、第一の、そして、最も重要な、礎を、皆様と、共に、築き上げます。

 

1.1 “症状”の裏にある「病名」を見抜く(耐震・断熱における、旧耐震・現行基準の弱点の総復習)

 

ここでのポイント:

 まず、あなたの家が、どのような「個性」と「弱点」を、抱えている可能性が高いのか。その、代表的な「病名」について、総復習します。「旧耐震」と「現行基準」という、二つの、大きな時代区分の中で、それぞれの建物が、構造的に、そして、温熱環境的に、どのような、典型的な「病」を、抱えているのか。その、症状の裏にある、本質を、見抜く眼を、養います。

 

 

1.1.1 家の「声」に、耳を澄ます

 

後悔しない家づくりのための、第一の絶対法則。それは、古代ギリシャの哲学者ソクラテスの言葉を借りれば、「汝の家を知れ」という、一言に尽きます。

それは、皆様が、リノベーションという、壮大な旅に出る前に、まず、ご自身の家の、現在の「健康状態」を、客観的で、正確な、事実として、把握する、ということです。

医療の世界で、医師が、患者の訴え(症状)に耳を傾け、その裏にある、本当の病名を、突き止めるように

私たちもまた、皆様の家の、静かな「声(症状)」に、耳を澄まさなければなりません。

「冬、足元が、とにかく寒い」

「大きな地震が来たら、と思うと、夜も、眠れない」

「壁に、原因不明の、ひび割れがある」

これらの「症状」は、全て、その家の、構造体や、断熱層が抱える、より深刻な「病名」の、サインなのです。

 

 

1.1.2 あなたの家の“持病”を知る ― 耐震と断熱の、弱点総復習

 

500棟以上の、木造住宅を診断してきた、私たちの経験から言えば、その「病名」は、皆様の家が、建てられた「時代」によって、ある程度、特定することができます。

  • ① 1981年5月31日以前(旧耐震基準)の家                                      この時代に建てられた家が、抱える、最大の「持病」。それは、言うまでもなく、「無筋基礎」という、致命的な、構造上の弱点です。鉄筋の入っていない、この基礎は、地震の力で、簡単に破壊され、全ての耐震補強を、無に帰す、まさに「時限爆弾」です。そして、断熱材そのものが、全く入っていない「無断熱」の状態であることも、決して珍しくありません。

  • ② 1981年6月1日以降(新耐震基準)の家                                      「新耐震だから、安心」と、思ってはいけません。この時代の家もまた、多くの「持病」を抱えています。熊本地震の教訓が、明らかにしたように、そもそも、壁の「量」そのものが、絶対的に不足している。あるいは、ビルトインガレージなどによって、壁の配置バランスが、極端に悪い(偏心している)。そして、断熱に関しても、申し訳程度の、薄い断熱材が、壁の中で、ずり落ち、全く、機能していない。

    これらの、典型的な「病名」を知ること。それこそが、安全な家、そして、暖かい家を実現するための、全ての、始まりなのです。

1.2 「現況診断報告書」という、唯一のカルテ(評点・偏心率・N値計算・Ua値の、本質的な意味の再確認)

ここでのポイント:

 その「病名」を、客観的な、科学の言葉で、記録した、唯一無二の「カルテ」。それが、「現況診断報告書」です。このセクションでは、そのカルテに記された、最も重要な、4つの「数値」、「評点」「偏心率」「N値計算」、そして「Ua値」の、本質的な意味を、改めて、総復習します。この、数値を、読み解く力こそが、皆様を、賢明な「患者」へと、変えるのです。

 

 

1.2.1 感覚や、経験則では、命は救えない

 

 

「この家は、長年の経験で、弱いと分かる」。

その、職人的な「勘」は、素晴らしいものです。しかし、私たちは、その、曖昧な、感覚だけに、皆様の、ご家族の、命と健康を、委ねることは、断じて、ありません。 私たちが、信じるのは、ただ一つ。客観的で、そして、誰にも、嘘のつけない「科学」の力です。

「現況診断報告書」とは、その、科学の眼によって、あなたの家の、健康状態を、隅々まで、スキャンし、その結果を、具体的な「数値」として、記録した、唯一無二の「カルテ」です。

 

 

1.2.2 あなたの家の、未来を占う「4つの、重要指標」

 

 

この、分厚いカルテの中で、皆様が、特に、注目すべき、4つの、重要な「数値」を、ここで、改めて、確認しておきましょう。

  • ① 上部構造評点(Iw値):家の「総合筋力」 その家の、地震に対する、総合的な「強さ」を示す、最も、基本的な数値です。**1.0未満は「倒壊する可能性がある」レベルであり、私たちが目指すのは、その1.5倍の「1.5以上」**です。

  • ② 偏心率:身体の「バランス能力」 その「筋力」が、いかに、バランス良く、配置されているかを示す、数値です。この数値が高ければ、地震の際に、建物は、激しく「ねじれ」ます。0.15以下が、一つの、理想的な目標値です。

  • ③ N値計算:骨格の「結束力」 柱が、土台や梁から、引き抜かれないように、その、接合部一つひとつが、どれだけの力に、耐えられるかを、検証する計算です。家の「骨格」が、バラバラにならないための、命綱です。

  • ④ Ua値(外皮平均熱貫流率):身体の「基礎代謝(燃費)」 その家が、どれだけ、熱を、外に逃しやすいかを示す、断熱性能の、指標です。この数値が、低ければ、低いほど「燃費」の良い、暖かい家となり、ヒートショックのリスクを、低減できます。

この、「耐震の三位一体(評点・偏心率・N値)」と、「断熱の指標(Ua値)」。

この、たった、4つの数値を、理解するだけで、皆様は、ご自身の家の、健康状態の、本質を、見抜くことができるようになるのです。

 

 

1.3 解体後に初めて見える“真実”と向き合う覚悟(スケルトンリフォームが、最高の診断である理由)

ここでのポイント:

 どんなに、優れた、科学的な調査も、それは、あくまで「非破壊検査」の、限界の中にあります。

このセクションでは、なぜ、家の壁や床を、全て、丸裸にする「スケルトンリフォーム」こそが、究極の「精密検査」であり、最高の「診断」となり得るのか。その、性能向上リノベーションの、核心とも言える、思想について、お話しします。

 

 

1.3.1 「レントゲン写真」だけでは、分からないこと

 

 

前項で、ご紹介した「現況診断報告書」は、いわば、家の「レントゲン写真」や「CTスキャン」のようなものです。

それは、家の、骨格の、全体像や、大きな異常を、捉える上で、極めて、有効です。 しかし、どんなに優れた、画像診断でも、それだけでは、分からないことがあります。 実際に、メスを入れ、開胸してみて、初めて分かる、毛細血管の、僅かな詰まりや、組織の、微細な癒着。 家の診断も、全く同じです。

 

 

1.3.2 最高の診断は、「開胸手術」の中にこそある

 

 

私たちが、なぜ、これほどまでに「スケルトンリフォーム」に、こだわるのか。

それは、リノベーションという「治療」のプロセスそのものが、同時に、最高の「診断」の機会である、と、確信しているからです。

壁を、剥がし、床を、めくり、天井を、落とす。 その、家を、丸裸にする、プロセスの中で、私たちは、レントゲン写真には、決して、写らなかった、数々の「真実」と、向き合うことになります。

 

  • 図面には、描かれていなかった、無断で、抜かれた柱。

  • 壁の中で、黒く、腐り果てていた、土台。

  • 断熱材の裏側で、静かに、繁殖していた、カビのコロニー。

 

これらの、家の、本当の「病巣」は、この、「開胸手術」とも言える、スケルトン解体を行って、初めて、その、全貌を、現すのです。

 

 

1.3.3 「真実」と、向き合う「覚悟」

 

この、「解体後に初めて見える、真実と、向き合う覚悟」。

それこそが、本物の性能向上リノベーションを、志す、全ての業者に、求められる、最も重要な、資質です。

そして、その、厳しい「真実」から、目をそらすことなく、お客様と、共に、その、全てを、受け止め、そして、その上で、最高の「治療計画」を、再構築していく。

この、第一法則「汝の家を知れ」とは、単なる、机上の調査では、ありません。それは、皆様の家の、過去と、現在、その、全ての「真実」と、誠実に、向き合う、という、私たちの、揺るぎない「覚悟」の、表明なのです。

 

 

第2章:第二法則「三位一体で、迎え撃て」― 最強の耐震を実現する、唯一の方法

章の概要:

 第一の法則で、私たちは、再生の、全ての始まりが「汝の家を知れ」という、正確な「診断」にあることを、学びました。

では、その診断結果に基づき、私たちは、地震という、強大な敵を、いかにして「迎え撃つ」べきなのか。

その、技術的な核心を、語るのが、この、第二の法則です。

これまで、私たちが、様々な角度から、学んできた、耐震補強の、本質、「強さ」「バランス」「結束力」。

その、全ての要素を、ここで、改めて、「耐震の三位一体」という、唯一無二の、方法論として、統合し、皆様の、知識を、再構築します。

 

2.1 全ての力の“受け皿” ― 「基礎補強」を省略する者に、耐震を語る資格はない

ここでのポイント: 

まず、この「三位一体」の、全ての土台となる、最も重要で、そして、最も、多くの業者が、軽視しがちな「基礎補強」の、絶対的な、重要性について、改めて、断固として、宣言します。

地震の、巨大なエネルギーの、最終的な「受け皿」である、基礎。この、最も重要なパーツの補強を、省略する者に、そもそも、耐震を語る資格はない。その、私たちの、揺るぎない哲学を、ご理解いただきます。

 

 

2.1.1 全てのエネルギーが、最後に、流れ着く場所

 

 

後悔しない家づくりのための、第二の絶対法則。それは、「地震という、強大な敵は、必ず、三位一体で、迎え撃て」という、私たちの、戦闘教義(ドクトリン)です。

そして、その、三位一体の、全ての力の、源泉であり、また、最終的な、受け皿となる、最も重要な、大地との接点。それが、「基礎」です。

地震の際、建物には、凄まじいエネルギーが、襲いかかります。そのエネルギーは、屋根から、壁へ、床から、土台へと、複雑な経路を、伝播しながら、最終的に、この「基礎」を通じて、大地へと、受け流されていきます。

もし、この、最終的な「受け皿」が、ひび割れていたり、あるいは、そもそも、力が受けきれないほど、脆弱であったとしたら。

どんなに、屈強な壁も、どんなに強固な床も、その、全てのエネルギーは、行き場を失い、建物そのものを、内側から、破壊する力へと、変わってしまうのです。

 

 

2.1.2 私たちの、揺るぎない、第一の「鉄則」

 

 

だからこそ、私たち、増改築どっとコムは、耐震補強工事において、一つの、絶対的な「鉄則」を、自らに、課しています。

それは、「旧耐震基準の木造住宅の、性能向上リノベーションにおいて、適切な『基礎補強』を、省略することは、断じてない」という、鉄の掟です。

 

前章で、学んだ通り、1981年以前の建物の、多くが抱える「無筋基礎」という、時限爆弾。

あるいは、地盤沈下や、経年劣化によって、ひび割れ、その体力を失った、基礎。

それらの、根本的な「病巣」を、治療することなくして、その上に、新しい、健全な肉体を、築き上げることは、不可能です。

「基礎工事は、費用がかかるから」「床下だから、見えないから」。

そのような、甘い言葉で、この、最も重要な、プロセスから、逃げようとする業者を、私たちは、決して、プロとは認めません。

全ての力の「受け皿」である、基礎と、真摯に、向き合う覚悟。それこそが、信頼できるリフォーム会社を、見極めるための、最初の、そして、最も重要な、資質なのです。

 

 

2.2 地震の“ねじれ”を制圧する ― 「剛床」と「バランスの良い壁配置」の、重要性

ここでのポイント:

 

 強固な「受け皿」を、手に入れた上で、次に、私たちが、制圧すべき、最大の敵。

それが、地震が、建物を、破壊する、最も恐ろしい力、「ねじれ」です。

このセクションでは、「耐震の三位一体」の、二つの重要な構成要素である「剛床(ごうしょう)」と「バランスの良い壁配置」が、いかにして、連携し、この「ねじれ」の力を、封じ込めるのか。その、構造力学的な、メカニズムを、総復習します。

 

 

2.2.1 家を、雑巾のように絞り上げる、恐ろしい力

 

地震の際、建物は、ただ、単純に、前後左右に、揺れるだけでは、ありません。 地面が、複雑な、三次元の動きをすることで、建物には、まるで、濡れた雑巾を、絞り上げるような、強力な「ねじれ」の力が、発生します。

そして、木造住宅の、倒壊原因の、実に、多くが、この「ねじれ」によって、引き起こされているのです。 この、恐ろしい「ねじれ」の力を、制圧するために、私たちには、二つの、強力な武器が、必要となります。

 

 

2.2.2 ねじれを防ぐ「水平の盾」= 剛床工法

 

一つ目の武器。それが、床や、屋根といった「水平構面」を、一枚の、硬い「板」へと、変える「剛床工法(ごうしょうこうほう)」です。 古い木造住宅の床は、多くの場合、「根太(ねだ)」と呼ばれる、細い木材の上に、薄い板が、乗っているだけの、脆弱なものです。このような床は、地震の、ねじれの力の前では、簡単に、歪み、菱形に、変形してしまいます。

「剛床工法」とは、その、脆弱な床を、一度、剥がし、構造躯体の上に、厚い「構造用合板」を、定められた、釘と、ピッチで、隙間なく、そして、強固に、打ち付けていく、工法です。 これにより、床全体が、もはや、単なる床ではなく、地震の、ねじれの力を、面全体で、がっちりと、受け止める、巨大な「水平の盾」へと、生まれ変わるのです。

 

 

2.2.3 ねじれを、打ち消す「垂直の剣」= バランスの良い壁配置

 

そして、二つ目の武器。それが、その「盾」を、支える、無数の「垂直の剣」、すなわち、「バランスの良い、耐力壁の配置」です。 「耐震の三位一体」の一つである「偏心率」を、最小化するために、私たちは、構造計算に基づき、この「垂直の剣」を、建物の、四方に、バランス良く、配置していきます。

この、「剛床」という、強固な「盾」と、「バランスの良い壁」という、無数の「剣」とが、完璧に、連携し、一体化して、初めて、私たちは、地震の、最も厄介な敵である、「ねじれ」の力を、完全に、制圧することが、できるのです。

 

 

 

2.3 家を“分解”させない ― 「金物」による、命綱の再構築と、その科学的根拠(N値計算)

ここでのポイント:

「三位一体」の、最後の、そして、全てを、結びつける、要素。それが、家の骨格が、地震の力で、バラバラに「分解」されるのを、防ぐ「結束力」です。このセクションでは、その、結束力を、司る「補強金物」の、重要性と、その、金物を選定するための、唯一の、科学的根拠である「N値計算」について、改めて、その、本質的な意味を、解説します。

 

 

2.3.1 地震は、家を「引き裂こう」とする

 

 

地震の力は、家を「押す」だけでは、ありません。 地面が、右に揺れ、しかし、重い屋根は、その場に、とどまろうとする。

その、瞬間に、柱には、土台や、梁から、強烈に「引き裂かれよう」とする力、すなわち、「引き抜き力」が、発生します。

どんなに、強い壁も、どんなに硬い床も、その、骨格を、繋ぎ止めている、接合部が、この「引き抜き力」に、負けてしまえば、家は、まるで、積み木崩しのように、一瞬で、バラバラに、分解されてしまうのです。

 

 

2.3.2 科学が、選んだ「命綱」

 

 

その、分解を、防ぐための、現代の、建築技術の、答え。それが、柱と、基礎や梁とを、固く、結びつける「ホールダウン金物」などの、補強金物です。

しかし、重要なのは、「ただ、金物を、付ければ良い、というものでは、決してない」ということです。

その、柱一本一本に、地震の際、どれだけの「引き抜き力」がかかるのか。

それは、家の形、重さ、壁の配置によって、全て、異なります。 その、柱一本一本の「悲鳴の大きさ」を、科学的に、予測し、そして、その力に、耐えうる、最適な「命綱(金物)」を、選定するための、唯一の、計算方法。それが、「N値計算」なのです。

 

 

2.3.3 「三位一体」の、完成

 

 

これで、私たちの、第二の法則、その、全貌が、明らかになりました。

① 全ての力の「受け皿」となる、強固な「基礎」。

② 地震の「ねじれ」を制圧する、「剛床」と「バランスの良い壁」。

③ 家の「分解」を防ぐ、科学的根拠に基づいた「金物」。

この、三つの要素が、どれ一つ、欠けることなく、完璧な、調和をもって、組み上げられて、初めて、最強の耐震は、実現されるのです。

これこそが、「三位一体で、迎え撃て」という、法則の、真の意味なのです。

第3章:第三法則「ルールを、支配せよ」― 法律・予算・パートナーを、味方につける戦略

章の概要: 

 

 第一の法則で「診断」を、第二の法則で「技術」を、私たちは、その手にしました。

しかし、どんなに優れた医療技術も、それを実行するための、病院の経営や、法的な手続き、そして、執刀医の選定といった「戦略」がなければ、ただの宝の持ち腐れです。

この、三つ目の法則。それは、どんなに優れた技術も、それを、実現するための「戦略」がなければ、絵に描いた餅に終わる、という厳しい現実と、向き合うことです。

この章では、私たちが、これまでのガイドで学んできた、法律、お金、そして、人という、家づくりを取り巻く、全ての「ルール」を、いかにして、自らの「味方」につけるか、その、戦略の、全てを、総復習します。

 

 

3.1 法律という“羅針盤”を読み解く(2025年法改正と、確認申請回避の、戦略的価値)

ここでのポイント:

 

 まず、家づくりという、壮大な航海における、最も重要な「ルールブック」である、建築基準法との、向き合い方について、総復習します。特に、2025年の法改正という、新しい時代の「嵐」の中で、いかにして「確認申請」という、座礁のリスクを、合法的に回避し、法律を、敵ではなく「羅針盤」として、使いこなすか。その、最高の航海術の、価値を、改めて、確認します。

 

 

3.1.1 嵐の海を、渡るための「海図」

 

 

後悔しない家づくりのための、第三の絶対法則。それは、「ルールを、知る者ではなく、ルールを、支配する者となれ」という、極めて、戦略的な思考です。 そして、私たちが、まず、向き合うべき、最も大きなルール。それが、「法律」です。

特に、2025年の建築基準法改正によって、リノベーションの海は、以前よりも、遥かに、荒れ狂っています。「4号特例の縮小」という、大きなルール変更によって、これまで、安全だと思われていた航路が、突如として、危険な、座礁地帯へと、変わってしまいました。

 

 

3.1.2 「確認申請」という、セイレーンの歌声

 

 

その、最も危険な座礁地帯。それが、「確認申請」です。

特に、皆様がお住まいのような、古い木造住宅、いわゆる「既存不適格」な建物を、リノベーションする場合において、安易な確認申請は、時に、美しい歌声で船乗りを惑わす、セイレーンのように、皆様の家を「減築」や「セットバック」という、破滅へと、導きます。

この、あまりにも大きなリスクを、回避するための、唯一にして、最強の、航海術。

それこそが、「“主要構造部の過半の解体”という、法律が、自ら定めた、境界線を、絶対に越えない」という、緻密な計画によって、確認申請そのものを、合法的に、回避する、という、私たちが、繰り返し、提唱してきた戦略です。

これは、決して、法律から「逃げる」という、卑劣な行為ではありません。むしろ、その逆。法律という「海図」を、誰よりも、深く、正確に読み解き、嵐を、巧みに、そして、安全に、乗りこなす、という、最高の「知恵」なのです。

 

 

3.2 「第三の予算」を、使いこなす(補助金・減税制度の、最大活用術)

ここでのポイント:

 次に、リノベーションという、壮大なプロジェクトの「兵站(へいたん)」、すなわち、「お金」という、極めて現実的なルールと、どう向き合うか。その、戦略について、総復習します。

皆様の、自己資金、あるいは、ローンという、第一、第二の予算だけでなく、国や自治体が、用意してくれた「第三の予算」、すなわち、補助金と減税制度を、いかにして、最大限に、使いこなすか。その、具体的な、戦術を、改めて、確認します。

 

 

3.2.1 あなたの、懐に眠る、もう一つの「軍資金」

 

 

どんなに、優れた戦略も、それを実行するための「軍資金」がなければ、机上の空論です。

そして、多くの方が、ご自身の、貯蓄や、ローンといった、目に見える軍資金だけで、この、大きな戦に、挑もうとします。

しかし、思い出してください。皆様の、その懐には、国や自治体が、皆様の、その、尊い決断を、応援するために、用意してくれた、もう一つの、そして、極めて強力な、軍資金、「第三の予算」が、眠っているのです。

 

 

3.2.2 「補助金」と「減税」― 攻めと守りの、合わせ技

 

 

その「第三の予算」は、二つの、異なる性質を持つ、武器から、構成されています。

  • ① 補助金という名の「援軍」 「長期優良住宅化リフォーム推進事業」や、「自治体の耐震補助金」。これらは、皆様の、軍資金そのものを、直接的に、増やしてくれる、強力な「援軍」です。しかし、この援軍は、戦が始まる「前」(契約・着工前)に、要請しなければ、決して、駆けつけてはくれません。

  • ② 減税という名の「鉄壁の盾」 「耐震改修減税」や「住宅ローン減税」、そして「贈与税の非課税措置」。これらは、皆様が、戦いの後に、支払うべき「税金」という、損失を、最小限に、抑えてくれる「鉄壁の盾」です。

 

この、「援軍」と「盾」、その両方を、巧みに、組み合わせ、自軍の、兵力を、最大化する。

それこそが、現代の、リノベーションという、情報戦を、勝ち抜くための、最高の、兵法なのです。

 

 

3.3 最高の“専門医”を、選び抜く(大手と専門工務店の、構造的違いと、9つのチェックリストの本質)

ここでのポイント:

 法律を読み解き、予算を確保した、その上で、皆様が、最後に、向き合う、最も重要で、そして、最も難しい、ルール。

それが、「人」、すなわち、最高のパートナー(業者)を、いかにして、選び抜くか、という、問題です。

このセクションでは、大手ハウスメーカーと専門工務店との、構造的な違い、そして、本物を見抜くための「9つのチェックリスト」の、本質について、総復習します。

 

 

3.3.1 あなたの「命」を、誰に、預けるのか

 

どんなに、優れた航海図と、潤沢な軍資金があっても、その船を、指揮する「船長」が、未熟であれば、その船は、必ず、沈みます。 業者選びとは、まさに、皆様の、ご家族の、命運を左右する「船長」を選ぶ、という、行為に、他なりません。

そして、私たちは、このガイドを通じて、その「船長」には、二つの、全く異なる、人種が存在することを、学んできました。

  • ① 大手ハウスメーカーという名の「巨大客船の、船長」 彼らは、安全な、決められた航路を、マニュアル通りに、運行する「新築」のプロです。しかし、想定外の嵐(リノベーションの現実)には、極めて、弱い。

  • ② 専門工務店という名の「歴戦の、探検船の、船長」 彼らは、海図なき、未知の海域(一棟一棟、全てが違う、古い木造住宅)を、その、経験と、知恵と、勇気で、切り拓いていく「再生」のプロです。

 皆様が、これから、乗り出そうとしているのが、どのような「航海」であるのか。

それを、見極めることこそが、リフォームをどこに頼むべきか、その、全ての答えです。

 

 

3.3.2 全てを、見抜くための「9つの、魔法の質問」

 

そして、その、歴戦の船長を、見つけ出すための、唯一の、そして、最強の、羅針盤。

それが、私たちが、前の章で、皆様に、授けた「9つの、究極の質問」からなる、チェックリストです。

「評点・偏心率・N値」の三位一体を、語れるか。

「制震」の、正しい役割を、理解しているか。 「基礎補強」から、逃げずに、向き合えるか。

「見えない部分の、品質」を、証明する、覚悟があるか。

この、リフォーム会社 選び方における、本質を突く、問いの、一つひとつが、目の前の相手が、本当に、皆様の、船長たるに、ふさわしい、器であるかどうかを、白日の下に、晒してくれるはずです。

さあ、これで、全ての法則は、出揃いました。 次の、最終章では、この、三つの法則を、その身に付けた、皆様が、どのような、輝かしい、未来を、手に入れることができるのか。その、結論を、お話しします。

 

 

【終章】:第四法則「困難を、愛せよ」― どんな家も、決して諦めないという哲学

章の概要:

 そして、最後の法則。それは、技術や、戦略を超えた、私たちの「哲学」そのものです。

このガイドの、難関事例編で、私たちが、皆様に、証明してきたこと。それは、「不可能」という、高く、分厚い壁こそが、私たち専門家に、最高の知恵と、技術を生む、母である、という、逆説的な、しかし、動かしようのない、真実でした。

この、最後の章では、その、私たちの、仕事に対する、揺るぎない「情熱」を、改めて、皆様と共有し、この、壮大なガイドの、締めくくりとさせていただきます。

 

終章.1 傾き、狭小、無基礎 ― 「不可能」こそが、最高の“教師”である

ここでのポイント: 

 

まず、この「難関事例編」で、私たちが、共に、旅してきた、三つの、絶望的な状況を、振り返ります。「傾き」「狭小」「無基礎」。その、いずれもが、「不可能」の、宣告を受けた、困難な事例。

しかし、その「不可能」こそが、私たちに、最高の「進化」をもたらす、偉大な「教師」であった、という、私たちの、学びの結論を、お話しします。

 

 

終章.1.1 絶望の淵で、私たちは、何を学んだか

 

 

 後悔しない家づくりのための、第四にして、最後の絶対法則。それを、ご理解いただくために、私たちは、もう一度、あの、困難を極めた、現場へと、立ち返る必要があります。

 

  • 家の「傾き」という、静かなる、構造の崩壊。

  • 「隣家との隙間がない」という、物理的な、絶対的制約。

  • そして、「基礎がない」という、建築の、常識そのものが、通用しない、究極の、絶望。

 

 これらの、難関事例を前に、私たちは、一体、何を、学んだのでしょうか。

それは、「リノベーションにおける、本当の敵は、建物の、物理的な、困難さでは、決してない」ということです。

本当の敵。それは、私たちの心の中に、潜む「“常識”という名の、思考停止」であり、「“前例がない”という、言い訳のもとの、諦め」なのです。

 

 

終章.1.2 「不可能」が、私たちを、進化させる

 

 

そして、その、最も手強い敵に、打ち克つための、唯一の武器。それが、「不可能」という、挑戦状を、心から、受け入れ、楽しむ、という、精神です。 考えてみてください。

 

  • もし、家の「傾き」という、難問がなければ。私たちは、ジャッキアップ工法と、基礎再生技術を、これほどまでに、磨き上げることは、なかったでしょう。

  • もし、「狭小地」という、制約がなければ。私たちは、「裏打ち工法」という、革命的な、発想転換へと、至ることは、なかったでしょう。

  • そして、もし、「無基礎」という、究極の絶望がなければ。私たちは、家を、宙に浮かせ、その下に、新しい大地を、創造するという、奇跡の、再生工事を、経験することは、なかったでしょう。

 

そう。私たちにとって、「不可能」とは、終わりでは、ありません。

それは、常に、新しい、技術と、知恵が、生まれる、始まりなのです。 そして、その、困難な挑戦を、与えてくださる、お客様こそが、私たちを、常に、進化させてくれる、最高の「教師」なのです。

 

 

終章.2 私たちの最終回答:「性能向上リノベーション」という、生き方

ここでのポイント:

 

 

 この、四つの絶対法則の、全てを踏まえた上で、このガイドの、冒頭の問いに対する、私たちの「最終回答」を、ここに、示します。「性能向上リノベーションとは何か」。

それは、もはや、単なる、工事の、一つのカテゴリーでは、ありません。

それは、家の、そして、家族の、未来に対する、私たちの「責任」と「情熱」の、全てを表現する、一つの「生き方」そのものなのです。

 

 

終章.2.1 全ての法則が、指し示す、一つの「答え」

 

 

第一法則「汝の家を知れ」。

第二法則「三位一体で、迎え撃て」。

第三法則「ルールを、支配せよ」。

そして、第四法則「困難を、愛せよ」。

この、四つの、絶対法則が、指し示す、ただ一つの、輝かしい「北極星」。

それこそが、私たちが、このガイドを通じて、皆様に、お伝えしたかった、全ての結論、「性能向上リノベーション」です。

 

 

3.2.2 それは、私たちの「哲学」であり、「生き方」です

 

 

そして、私たちにとって、性能向上リノベーションとは、もはや、単なる、ビジネスの、手法では、ありません。

それは、私たちの「哲学」であり、「生き方」そのものです。

 

  • それは、一棟、一棟の、家の「声」に、耳を澄まし、その、歴史と、個性に、最大限の、敬意を払う、という、生き方です。

  • それは、目先の、利益や、効率のために、決して、ご家族の、安全と健康を、犠牲にしない、という、生き方です。

  • それは、常に、学び続け、常識を、疑い、昨日までの、不可能を、今日からの、可能へと、変えるために、挑戦し続ける、という、生き方です。

  • そして、何よりも、家づくりという、人生の、一大事業を通じて、お客様の、家族の、最高の「未来」を、共に、創造する、という、喜びの、生き方です。

 

この、私たちの「生き方」の、全てを、凝縮した言葉。それが、「性能向上リノベーション」なのです。

 

 

終章.3 あなたの家の、新しい物語へ

ここでのポイント:

 

 この、長く、そして、壮大なガイドの、本当の「最終章」。それは、このページでは、ありません。それは、このガイドを、読み終えた、皆様が、これから、ご自身の家と、共に、紡いでいく、新しい「物語」です。その、輝かしい、物語の、始まりに寄せて。私からの、最後の、そして、心からの、メッセージを、お届けします。

 

 

3.3.1 あなたは、もう、一人ではない

 

 

この、長い、長い、学びの旅。その、終着点に、たどり着かれた、あなたへ。 あなたは、もう、ご自身の家の、未来を前に、ただ、一人、途方に暮れる、無力な、存在では、ありません。

あなたの、その手の中には、この、厳しい、リノベーションの、大海原を、渡り抜くための、全ての「武器」と「羅針盤」が、握られています。 そして、あなたの、その背後には、いつでも、あなたの、良き相談相手となり、共に、戦うことを、惜しまない、私たちのような、専門家が、いることを、どうか、忘れないでください。

 

 

3.3.2 新しい物語の、最初のページ

 

 

このガイドの、次のページは、白紙です。 なぜなら、その、次のページを、描くのは、もはや、私では、なく、あなた自身だからです。

その、白紙のページに、あなたの家の「新しい物語」の、最初の、一行を、記すのは、他の誰でもない、あなたなのです。

それは、地震の、不安に、怯えることなく、家族の、笑顔と、笑い声が、響き渡る、物語かもしれません。

それは、冬の、寒さに、震えることなく、陽だまりのような、暖かさの中で、穏やかな、時が流れる、物語かもしれません。

その、新しい、そして、希望に満ちた、物語の、最初のインクが、この、壮大なガイドであったとすれば。

私たちにとって、それ以上に、嬉しいことは、ありません。

この、長い、長い、旅に、最後まで、お付き合いいただき、本当に、ありがとうございました。

皆様の、家づくりが、最高の、未来へと、繋がることを、心より、お祈りしております。 そして、いつか、その、新しい物語の、登場人物として、私たちを、呼んでいただける日が、来ることを、心から、楽しみに、お待ちしております。

 

 

 

次の記事➡️ 記事『32. 【エピローグ】耐震とは、文化を未来へ繋ぐこと。四代目として。』へ進む

 

耐震で失敗しない為の
『耐震補強リフォーム工事 完全ガイド』

500棟以上のスケルトンリノベーションの耐震改修知見を網羅!

耐震補強リフォーム工事をする前に必ず読んでください!

耐震補強リフォーム工事完全ガイドは6部構成(診断編6記事・治療編11記事・技術編5記事・計画編4記事・実践難関編5記事・最終決断編4記事・エピローグ1記事)の全32話構成で、耐震補強リフォーム工事に必要な全知識を網羅的に解説します。500棟以上の知見を凝縮した他とは一線を画する深い内容としました。

読みたいテーマが決まっている方は以下からお進みください。

※すべてのページでYouTube動画解説リンクがありますので、合わせてご覧ください。

 


 

【耐震補強リフォーム工事完全ガイド】


 

第1部:【診断編】我が家の“カルテ”を読み解き、真実と向き合う

 

診断編の役割とコンセプト: 皆さんの漠然とした「家への耐震不安」に寄り添い、その正体を突き止めるための「診断」に特化したパートです。地震の歴史からご自宅の築年数が持つ意味を学び、耐震性の客観的な物差しを知り、そしてプロの診断技術の深淵に触れることで、読者の不安を「解決すべき具体的な課題」へと転換させます。すべての治療は、正確な診断から始まります。

記事(全6本):

➡️ なぜ今、あなたの家に「耐震」という対話が必要なのか

➡️ あなたの家が生まれた時代:旧耐震・81-00住宅・2000年基準、それぞれの「常識」と「弱点」

➡️ 我が家の体力測定:耐震性の“三位一体”「評点・偏心率・N値」とは何か

➡️ 耐震診断の全貌:費用・流れ・依頼先は?プロが教える診断結果の正しい読み解き方

➡️ 究極の診断法「スケルトンリフォーム」。なぜ私たちは壁を剥がし、家の“素顔”と向き合うのか

➡️ 壁の中に潜む時限爆弾:見えない木材の腐食とシロアリが、あなたの家の体力を奪っている


 

 

第2部:【治療編】築年数別の最適解。“三位一体”を取り戻す構造外科手術

 

治療編の役割とコンセプト: このガイドの技術的な核心です。第1部で明らかになった家の“カルテ”に基づき、それぞれの時代が抱える固有の病巣に対する、具体的な「治療計画=補強工事」を詳述します。旧耐震の宿命である基礎補強から、81-00住宅のバランス修正、そして現代住宅の損傷防止まで。プロが執刀する「構造外科手術」の全貌を、豊富な経験に基づいて解説します。

記事(全11本):

 

➡️ 【旧耐震の宿命】なぜ「基礎補強」なくして、評点1.5(強度)は絶対に不可能なのか

➡️ 【旧耐震の治療法】無筋基礎を蘇らせる「基礎補強工事」と、骨格を再構築する「壁量・金物」計画

➡️ 【81-00住宅の落とし穴】「新耐震なのに倒壊」の衝撃。過渡期の家に潜む“バランス”と“結束力”の罠

➡️ 【81-00住宅の治療法】偏りを正し、骨格を繋ぐ。あなたの家を“本物の新耐震”にする補強工事

➡️ 【2000年基準以降の課題】「倒壊はしないが、住めなくなる」という現実

➡️ 【次世代の備え】絶対的な耐震性能の上にこそ。「制震」がもたらす“損傷防止”という価値

➡️ 柱の抜けを防ぐ生命線「N値計算」:500棟の経験が明かす、本当に意味のある耐震金物補強の全貌


 

 

第3部:【技術編】「本物の強さ」を構築する、専門医の外科手術

 

計画編の役割とコンセプト: 家の“健康”を取り戻すための、具体的な「手術(工事)」の全貌を解説する、応用技術の核心部です。耐震・制震・免震といった基本的な考え方の違いから、家の骨格を自在に操り、理想の空間と絶対的な安全を両立させるための、高度な専門技術まで。私たちが持つ「技術の引き出し」のすべてを、ここに開示します。

記事(全5本):

➡️ 「耐震」「制震」「免震」の違いとは?それぞれのメリット・デメリットをプロが徹底比較

➡️ 【最重要】「制震」は耐震の“代わり”ではない。損傷を防ぐための制震ダンパー“正しい使い方”

➡️ リノベーションの壁倍率計画:面材耐力壁「ノボパン」剛床工法で実現する“三位一体”の耐震補強

➡️ 大空間リビングの夢を叶える「柱抜き・梁補強」。構造とデザインを両立させる匠の技

➡️ リフォームで「耐震等級3」は取得できるのか?その方法と費用、そして本当の価値


 

 

第4部:【計画編】見えざる壁を乗り越える。法規と費用を味方につける航海術

 

計画編の役割とコンセプト: どんなに優れた治療計画も、現実の壁を乗り越えなければ絵に描いた餅です。このパートでは、リフォーム計画を阻む二大障壁である「法規」と「費用」に正面から向き合い、それらを敵ではなく「味方」につけるための、具体的な航海術を授けます。2025年法改正、補助金、コストコントロール。プロの知恵で、計画実現への確かな道筋を照らします。

記事(全4本):

➡️ 【2025年法改正】建築確認申請を“賢く回避”する、性能向上リノベーションの戦略的計画術

➡️ 検査済証なき家、再建築不可物件の再生シナリオ:法的制約の中で命を守るための現実解

➡️ 【費用全貌】モデルケースで見る耐震リフォーム工事のリアルな費用と、賢いコストダウン術

➡️ 【最新版】耐震リフォーム補助金・減税制度フル活用マニュアル


 

 

第5部:【実践・難関編】500棟の軌跡。どんな家も、決して諦めない

 

実践・難関編の役割とコンセプト: このガイドの、増改築.com®の真骨頂。他社が匙を投げるような、極めて困難な状況を、いかにして克服してきたか。その具体的な「臨床報告」を通じて、私たちの圧倒的な技術力と、決して諦めない情熱を証明します。これは、単なる事例紹介ではなく、困難な状況にある読者にとっての、希望の灯火となるパートです。

記事(全5本):

➡️ 【難関事例①:傾き】家が傾いている…その絶望を希望に変える「ジャッキアップ工事」という選択

➡️ 【難関事例②:狭小地】隣家との距離20cm!絶望的な状況を打破する「裏打ち工法」とは

➡️ 【難関事例③:車庫】ビルトインガレージの弱点を克服し、評点1.5以上を達成する構造計画

➡️ 【難関事例④:無基礎】「この家には、基礎がありません」。絶望の宣告から始まった、奇跡の再生工事

➡️ 【最終方程式】「最強の耐震」×「最高の断熱」=家族の健康と資産価値の最大化


 

 

第6部:【最終決断編】最高の未来を手に入れるための、最後の選択

 

最終決断編の役割とコンセプト: 最高の未来を実現するための、最も重要な「パートナー選び」に焦点を当てます。技術論から一歩進み、読者が自らの価値観で、後悔のない、そして最高の決断を下せるよう、その思考を整理し、力強く後押しします。

記事(全4本):

➡️ 耐震リフォーム業者選び、9つの最終チェックリスト:「三位一体」と「制震の役割」を語れるか

➡️ なぜ、大手ハウスメーカーは木造リノベーションが不得意なのか?業界の構造的真実

➡️ セカンドオピニオンのススメ:あなたの家の診断書、私たちにも見せてください

➡️『【最終結論】500棟の経験が導き出した、後悔しない家づくりの“絶対法則”』へ


 

 

終章:エピローグ ~100年先も、この家で~

終章の役割とコンセプト: 物語を締めくくり、技術や知識を超えた、私たちの「想い」を伝えます。なぜ、私たちがこの仕事に人生を懸けているのか。その哲学に触れていただくことで、読者との間に、深い共感と、未来へと続く信頼関係を築きます。

記事(全1本):

➡️ 【特別寄稿】耐震とは、文化を未来へ繋ぐこと。四代目として。

 

 

断熱リフォームで失敗しない為の『断熱リフォーム 完全ガイド』

500棟以上のスケルトンリノベーションの断熱改修知見を網羅!

断熱リフォームをする前に必ず読んでください!

何から読めばいいかわからない方は総合案内よりお進みください。

導入編2記事・基礎知識編3記事・部位別実践編4記事・特殊ケース攻略編2記事・計画実行編5記事の全16話構成で、断熱リフォームに必要な全知識をを網羅的に解説します。読みたいテーマが決まっている方は以下からお進みください。

※すべてのページでYouTube動画解説リンクがありますので、合わせてご覧ください。

< この記事の著者情報 >

稲葉 高志

 

ハイウィル株式会社 四代目社長

1976年生まれ 東京都出身。

【経歴】

家業(現ハイウィル)が創業大正8年の老舗瓦屋だった為、幼少よりたくさんの職人に囲まれて育つ。

中学生の頃、アルバイトで瓦の荷揚げを毎日していて祖父の職人としての生き方に感銘を受ける。 日本大学法学部法律学科法職課程を経て、大手ディベロッパーでの不動産販売営業に従事。

この時の仕事環境とスキルが人生の転機に。  TVCMでの華やかな会社イメージとは裏腹に、当たり前に灰皿や拳が飛んでくるような職場の中、東京営業本部約170名中、営業成績6期連続1位の座を譲ることなく退社。ここで営業力の基礎を徹底的に養うことになる。その後、工務店で主に木造改築に従事し、100棟以上の木造フルリフォームを大工職人として施工、管理者として管理

2003年に独立し 耐震性能と断熱性能を現行の新築の最高水準でバリューアップさせる戸建てフルリフォームを150棟営業、施工管理に従事

2008年家業であるハイウィル株式会社へ業務移管後、 4代目代表取締役に就任。

250棟の木造改修の営業、施工管理に従事

2015年旧耐震住宅の「耐震等級3」への推進、「断熱等級4」への推進を目指し、 自身の通算500棟を超える木造フルリフォーム・リノベーション経験の集大成として、性能向上に特化した日本初の木造フルリオーム&リノベーションオウンドメディア 「増改築com®」をオープン

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    4代目代表よりご挨拶

    稲葉高志

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